他人の創作物の紹介ではなく、完全書き下ろしでお願いします。コピペはシールド撃ち返し&DFS&三段斬り。なお、投稿作品は私の脳内へ転載したりはてなハイクでらくがきするときの元ネタとかにしたり夏コミで出す同人誌に引用したりすることを予めご了承ください。
選考の基準として、少なくとも一機は人型「以外」でシューティングゲームの自機になりうるもの(戦闘機、ヘリ、戦車、戦艦、潜水艦、バイク、自転車、砲台、人型ロボット、動物、抽象的記号問わず)が登場するのが最低条件です。「人の形をしている自機、もしくは中のパイロット」はここでは求めていません。
今まで開催された燃やし賞投稿作品への回答と合わせポイントを均等になるように割振りなどというぬるいことをした後に、最も優れた作品に少なくとも200ptを差し上げます。あとは適当にブン投げ。
その他の詳細はトラックバックの「有給の風邪伝説。」からご覧ください。
http://fm7743.ps.land.to/pict/moyasi-show_ChiKuwaBuSTG.gif
おでん鍋の具が反乱を起こした!首謀者はこんにゃく・大根・はんぺんだ!
キミはちくわぶ(2Pキャラはちくわ)を操作して首謀者を鎮め、おでん鍋に平和をもたらすのだ!
がんもどきやなると、小さいはんぺんを倒しながら鍋の底にいる首謀者へ向かえ!邪魔な敵はゆで卵ボムで一掃しろ!
という感じでいかがでしょう。(でしょうじゃねーよ)
ちなみに弾幕じゃないです。
エコシステムが敵を撃つ。
すべての生命の簒奪者、竜が空から降るとき、丘のこの樹に花が咲く。
その根には、共生菌糸がつくりだした爆鳴気。 大樹を宙へと射ち上げる。 実をつけるのをまたずして、花は枝からこぼれ落ち、竜の息吹に反射して、花弁がゆらぎ身をよじる。
竜の一撃、かわす、かわす。
雌しべがはじけ、灼けつく花粉を撒き散らす。 花粉を追って、毒針の虫が飛翔する。 彼らは死しても、竜に針を突き立てる。 そして花芯に稔るのは、即座に伸びる滅びの実。 蒔けばたちまち、竜体貫き枯れ果てる。
かつて滅んでより一千年。 この惑星の生態系、すべて竜を墜とすため。 為した樹は一、咲く花も一。 竜は幾千、されど女王はただ一尾。 花が枯れるか、女王が死ぬか。 虚空に飾る花吹雪。
自律式カプセル内視鏡(時空間断裂メス装備モデル)/オペレーション・スペシャル
本オペレーション中、ディバイダと呼称する。
機体の上下面にマウントされた「時空間断裂メス」の可動角度は前後170度。 軍用に精度を高められたそれは、最大断裂到達距離5ミクロン、最薄断裂精度2ナノメートル。 錐ともなり、衝撃波ともなる、時間跳躍理論と医療技術の結晶であり、本オペレーションにおいて主砲に位置付けられる。
機体前部汎用射出口には超音波メスを装着。 出力は限られるが、本オペレーションの破壊目標「患部」到達までの露払いとしては十分な威力を備えている。
人体。 それは最後のフロンティア。 そして、「彼ら」が巣食うこの世の地獄。
オペレーション「÷ディバイダ」。 術式を開始する。
刹那、冥府の赤暗い空が轟き、けばけばしい森がビリビリと震えた。紫イモの精達が怯えて素早く草むらに隠れるとともに、目の前の山が静かに持ち上がり、バオバブを千本束ねたよりも太い火柱がごうごうと噴出した。
地上に在らざる奇怪な生物の骨からなるアンデッドの軍勢が、虚ろな目で注視する。火柱の中から悠然と翼を羽ばたかせ現れたのは、真っ赤に染まる巨大な飛竜であった。その片翼は鯨の頭から尾よりも大きく、肩から生やした角は象の牙など欠片にしか見えぬほどである。眼には荒々しい闘志が宿り、喉からは唸りとともに火炎が漏れる・・・否、火炎だけではない。時折その息には雷と冷気が混ざる。かれは自然の法則を超越しているのだ。
アンデッド軍の王は、それが単なるモンスターではない事をすぐさま見て取った。その身に飾られたエメラルドは、地上に居る魔術師の魂が繋がる証。この竜を殺せば、地上の脅威がまた一つ減る。
死者王の入道雲と見まがうような晒れ頭が森の向こうから持ち上がると、無数の骨の軍勢が彼方から大河を成して飛来する。
鳴り響くオルガンの音は、何れの葬送曲で在ろうか?
膨大なる殺意と殺意が干渉し、冥府の空には何時しか稲光が閃く。
「・・・この偉大な大賢者の化身が髑髏のアミュレットを冥府より持ち帰るまで7年の歳月を要した、と書物にはある。その後のアミュレットがもたらす数奇な運命に付いては、追々話そう。ではまた続きは次回の話」
そういって老人は書物を閉じ、続きをせがむ子供達を背に街角を後にするのであった。
生まれたての空に
私の"脳-光炉"モジュールの換装手術は困難を極めた。
幼い頃から何度もやってきたことだし、訓練期間中にスタッフと入念なリハーサルをくり返したので、不安はなかった。しかし、このような混乱した環境のなかで自機を取り換えるというのは初めての経験だった。いま自分は戦場にいるのだということを改めて思い知らされる。
まもなく、作戦はステージ4に進む。いよいよ地球での戦闘だ。そのために私は、宇宙空間モデルの機体から大気圏モデルの機体に乗り移った。なぜ、自機を換えてまで私が行かなければならないか。それは、私が"光炉"戦闘機だからだ。光炉戦闘機は貴重な戦力であり、私以外の機体もそれぞれ別の作戦に就いている。
WARNINGコールが聴こえてきた。
いま私は、大気圏突入用の分厚いシールドにくるまれて、母艦の装甲に固定されている。宇宙にいるのに大気圏用の機体というのはなんとも妙な気分。
戦術マネージャーが、作戦にゴーサインを出す。
カウントダウンがはじまった。コンテニューすれば準備をやり直すことができるけど、もちろんそんなことはしない。
母艦が低い唸り声を上げる。私を鼓舞してくれているのだ。私も叫ぶように声を張り上げて応える。我々"飛泳種"の祖先が地球で飛び・泳いでいたころの記憶が呼び覚まされているかのよう。すぐに他の艦船も加わり、船団全体の合唱となってあたりの宙域に響き渡った。きっと地上にいる敵の部隊にも届いているだろう。
カウントゼロ。ゲームスタート。私は母艦の装甲からパージされた。仲間の船影がみるみる遠ざかっていく。
地球の大気にシールドが触れた。表面温度が急激に上昇する。
飛行可能な高度に到達したところでイジェクション装置作動。シールドが割れて、私は生身で空中に投げ出される。
急速に視界が開ける。目の前には果てしなく続く雲海。あざやかな青と白。
感覚域が敵影をとらえる。それは明らかな敵意を放っていた。私は改めて理解する、自分が何者なのかを、何をしにここへきたのかを。
エンジン点火。加速。
からだが引きちぎられそうな加速度と空気抵抗の中にあって、私は恐ろしいほど冷静になっていた。
感覚が研ぎ澄まされる。世界がクリアになっていく。生まれてはじめて本当の空の色を見る。
私は飛ぶ。高く、どこまでも高く。
大帝国を救うため、無数の戦闘機編隊が、朝の滑走路を駆けていく。敵連合国の戦闘機に勝てるのは、はじめての実戦投入となるこの作戦が、最初で最後だろう。あとニヶ月もして噂の敵新型機が投入されれば、きっと、もう勝てない。たちどころに時代遅れになってしまうのがわかっていながら、おのれの故郷を護るため、最後の希望たちが朝のまぶしい空に飛び立っていった――。
ジェットエンジンを搭載したあたらしい世代の戦闘機編隊が、今日も轟音を響かせて、連合国の滑走路を飛び立っていく。見渡す限りが水平線の大洋上空で、大帝国のプロペラ戦闘機の敵編隊をつぎつぎと撃墜していく。世界を新旧に二分するおおきな戦争はそろそろ終わりだった。どうやら人類は、連合国家による自由と競争がつかさどる無慈悲な主義に支配されるらしい。大帝国のふるい世代の規律と因習は、いまにも打ち倒されそうだった。
戦争のはじまりは、大帝国に服従する周辺小国に対する、しあわせとゆたかな未来を保障するという無慈悲な主義の押し付けだった。周辺小国がこばみ、連合国が侵略した。大帝国は、発足してまだ歴史のあさい連合国をあなどって軍勢を組織し鎮圧に向かわせたが、連合国が開発をすすめていた最新兵器群に大敗した。一ヵ月後に全面戦争がはじまり、兵器に秀でた連合国と物量に勝る大帝国との戦力は拮抗した。戦局は、泥沼化した。
開戦から二年。連合国によるジェット機の実戦投入で、戦況はおおきく傾いた。いままでも大帝国の航空機の性能は、連合国のプロペラ航空機に劣っていたものの、編隊の数で上回り、制空権はむしろ大帝国が握っていた。だが制空権を奪われ、兵器に劣る大帝国は各所で敗北を重ね、ついに大帝国本土上空を飛ぶようになった。
大帝国軍部は、開発を進めていた最新鋭の戦闘機部隊の投入に踏み切った。制空権を取り戻すための切り札だった。最新鋭戦闘機は、敵ジェット戦闘機に、機動力は匹敵し、運動性は上回ると試算されていた。理論上、単機で、敵ジェット戦闘機編隊との格闘戦に勝利できるはずだった。そして実戦での目的は、爆撃機を敵本土上空へ誘導するための突撃戦だった。帰還は、考慮されなかった。
ふるい規律と因習の産み出す最新の戦闘機は、ふるいままだった。ジェットではなくプロペラで空を飛ぶ。機材はいまだに木製だ。ジェットエンジンを開発するにも新型航空機の鋼材を加工するにも、大帝国には技術がなかった。ただ、間違いなく、レシプロ発動機とプロペラ推進の行き着く果ての、ジェット機に抗うための、最後の結論だった。エンジンとプロペラは、機体の後部に搭載した。うすい主翼は、胴体の脇に無造作に挿すのではなく、胴体と一体化するように左右へ伸びている。ペンシルさながらに先細りする機首の左右には、ちいさな前翼がついていた。
最新鋭のプロペラ戦闘機は、連合国ジェット機を圧倒した。突撃線は苛烈を極め、撃墜される列機も多かったが、常に多数のジェット戦闘機を相手に勝利した。誘導する爆撃機は連合国の要塞要所を攻撃し、戦局はまた大帝国の有利にくつがえった。
出撃からわずか二ヶ月足らずの、夕日の沈む秋の一日――。プロペラ戦闘機部隊はついに連合国軍大本営の上空の制空権を掌握した。和平交渉はすでに決裂し、大本営を焼き尽くすため、爆撃機とプロペラ戦闘機部隊が向かった。
大本営が視界に入る高空で、とおくからジェット戦闘機編隊の機影が接近してくる。最後の抵抗戦力だろう。速い。だが相手ではないと、プロペラ戦闘機の小隊が編隊を離れ、迎撃に向かった。プロペラ戦闘機の一機とジェット戦闘機編隊が何回か宙返りをして、プロペラ戦闘機小隊が機体から火を噴いて、きりもみ回転で墜落していった。ジェット戦闘機が、また編隊を組んで、大帝国の航空戦力に突撃してくる。
警戒を呼びかける間もなく、たった九機の連合国のジェット戦闘機編隊が、四十機を数えるプロペラ戦闘機部隊と無数の爆撃機の編隊を蹂躙した。機体の塗装はなにもない、実戦経験すらない最新鋭の試作ジェット戦闘機だった。噂の新型機だ。連合国の空と自由を護るための、最後の希望だった。
つぎつぎと爆発しながら墜落していく自軍爆撃機を回避しながら、プロペラ戦闘機たちは編隊を組み直した。この爆撃作戦に失敗し、敵の試作ジェット戦闘機が本格投入されれば、もう大帝国に勝利はなかった。連合国大本営を見下ろし、美しい夕焼けにまぶしく染まる虚空で、もう時代遅れとなってしまったプロペラ戦闘機たちの、最後の戦いが始まった。
雲海の上を追う影、追われる影。 しかし追われるわたしには。
多連装電磁機銃。
自己組織型誘導機雷。
全方位空域制圧光学砲。
戦闘機乗りとしてのキャリアを裏返し編んだ、これは死の籠。 それがわたしの翼にはある。
多連装電磁機銃。
敵機が滑る。 エースにだけ可能な、イレギュラー・マニューバ。 赤熱の弾丸が虚しく雲を割る。 眼下にはこの国の街。 わたしが滅びを撒くはずの。 彼らが護るそのはずの。
自己組織型誘導機雷。
敵機は疾る。 圧倒的推力。 これが新型反応炉。 機雷の網が破られる。 連鎖爆発の逆光。 時ならぬ夕焼けの中をわたしたちは翔ぶ。
全方位空域制圧光学砲。
敵機も光る。 指向性反応弾。 わたしの国ではいまだ知られぬその原理。 光球と光翼が太陽に並ぶ。 一瞬の均衡の後、閃光が灼き切ったのはわたしの翼。
敵機はそのままわたしの機体に食いつく。 この高速機動中に相対速度零、零距離を維持。 なんという機体! なんという技量!
零距離射撃。 脱出の間もあらばこそ。 火力も申し分なし!
わたしを墜とした怪鳥は、すぐさま次の戦場へと飛び去った。 よい翼だ。 それでよい。 わたしの国に撒かれる滅びは、もはや誰にも止められまい。
戦火の空は吸い込まれそうに蒼いというのに、わたしの体は大地へと引かれていく。
国は喪くなり、空に拒まれ。 そうだ、明日は地獄を翔ぼう。
怪鳥に止まり木なし。
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