SF映画やアニメ、ゲームで、極太のレーザーを光学兵器として照射する場面を見ます。
現代の科学で、物体の溶接や切断が可能な出力を持つレーザー光は何mm位の太さまで実現されているのでしょうか。
物体の溶接や切断ができない出力のレーザーや、ミラーやモーターを用いたレーザーの高速走査は除外して下さい。
できれば可視光で、ある程度まっすぐ飛ぶレーザー(焦点距離が極端に短くないこと)が望ましいです。
民生用については #1 の回答者さんと同様です。
戦術高エネルギーレーザー の THEL の方ですが、
MTHEL - Mobile Tactical High Energy Laser: Science Fiction in the News によれば、
The beam is only a few inches in diameter
とありますから、ビームの直径は5センチから7.5センチの間なのではないかと思います。
THEL はイスラエルが予算を縮小して停滞気味のようですが、アメリカでは
輸送機レベルの機体に搭載する Advanced Tactical Laser とか、
もっと強力でジャンボジェット並みの機体を必要とする Airborne Laser とか、いろいろやっているようです。
地対空だと雲がかかるだけで影響が出てきますから、空対空もしくは空対地の方がリーズナブルでしょう。
ATL の方は、地上の標的にレーザーを命中させる事に成功したそうです。
残念ながら、これらのビームの直径は調べきれませんでした。
ご参考になれば幸いです。
直接的なお答えとなると、切断などに使われる数mmといったところのようです。
残念ながら極太レーザーは視覚的にしかメリットがありませんので、兵器として
考えた場合、太くするような開発動向にはないと思われます。
レーザーの最大のメリットはエネルギー密度(破壊力)を理論上、無限に上げられる
ことです。太さとエネルギーの大きさは反比例しますので、むしろなるべく細くして
破壊力を高める方が兵器としては有効です。
レーザーの課題といわれる小型化、省エネルギー化の面でも同様でしょう。
また、そもそも大気中での減衰を考慮し、可視光線が使われる可能性は低そうです。
アメリカが開発中の兵器に戦術高エネルギーレーザー(THEL)というのがありますが、
これは3.8μmの赤外線になります。
レーザーは志向性(直進性)が高いうえ速度も圧倒的ですので、電子制御することで
かなり高確度の命中度の実現が可能と言われています。見える必要はまったくなく、
むしろ見えない方が有利です。SFにあるような可視光のレーザー兵器は実用化
されないでしょう。
現実的な兵器としては、破壊力は落ちますが、パイロットや兵士の視力を奪う
(網膜を焼く)兵器もあります。これは現在、非人道的兵器としてジュネーブ協定で
禁止されています。ついでいえば、これも開発段階では不可視光線だったようです。
減衰しづらいだけでなく、攻撃を受けている側に気づかれないメリットがあります。
(つまり突然網膜が焼けて失明する訳ですから、考えれば本当に恐ろしい兵器です。)
ちょっと裏付けはないのですが、太いレーザー兵器があるとすれば、細いのを
何十本とまとめて破壊力をあげているような、見かけ上太く見えるようなものでは
ないでしょうか。
戦術高エネルギーレーザー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E8%A1%93%E9%AB%98%E3%82%A...
一件目から非常に読みがいのある回答です。
SF物では様々な色のレーザーが飛び交うことがありますが、
兵器としては可視光でない方が良いんですね。納得です。
なお「細いのを何十本とまとめて破壊力をあげているような」ケースでも結構です。
SFの世界でも、いくつかはそうやって極太レーザーを実現しているのかもしれません。
民生用については #1 の回答者さんと同様です。
戦術高エネルギーレーザー の THEL の方ですが、
MTHEL - Mobile Tactical High Energy Laser: Science Fiction in the News によれば、
The beam is only a few inches in diameter
とありますから、ビームの直径は5センチから7.5センチの間なのではないかと思います。
THEL はイスラエルが予算を縮小して停滞気味のようですが、アメリカでは
輸送機レベルの機体に搭載する Advanced Tactical Laser とか、
もっと強力でジャンボジェット並みの機体を必要とする Airborne Laser とか、いろいろやっているようです。
地対空だと雲がかかるだけで影響が出てきますから、空対空もしくは空対地の方がリーズナブルでしょう。
ATL の方は、地上の標的にレーザーを命中させる事に成功したそうです。
残念ながら、これらのビームの直径は調べきれませんでした。
ご参考になれば幸いです。
色々と興味深い具体例で参考になりました。
Airborne Laserの巨大なレーザー出力部、いかにも極太レーザーが出そうな外見です。
ガラスレーザーでは激光XII号が直径10mm位に達してます。
http://www.ile.osaka-u.ac.jp/zone1/activities/sections/c/god/ind...
ただし固定施設内の核融合爆縮用のパルス発振レーザーです。
SF的なレーザーとなると直径は判りませんが、
移動式レーザーで無人飛行機の破壊に成功とかがありますね。
日本での事例が出てきましたか。
溶接用途でも切断用途でも無いですが、それなりの出力はありそうです。
レーザーによる核融合研究、素人には想像も付かないような領域ですが知的好奇心をくすぐられます。
また空対空、空対地だけでなく地対空レーザーもある程度の研究成果は出ているのですね。
色々と興味深い具体例で参考になりました。
Airborne Laserの巨大なレーザー出力部、いかにも極太レーザーが出そうな外見です。