4人はJ尼家のリビングでモスバーガーの包みを開いている。J尼が切り出した。
J尼「ライスバーガーノヨウニ、アメリカトニッポンノ文化ヲ融合サセタ、ニッポンノ伝説的ナゲーム、アリマス」
みんなは興味を持った。
B美「何なの?」
J尼「歌トダンスノ、ゲームデス。合法カドウカハ微妙デス。季節ニ関係ナイデス。普通、子供ハ、シナイデス。メッタニ、デキナイデス。プレイヤーハ2人デスガ、大人数ノホウガ面白イデス。本物ヲ観タコトハナイデスシ、最後マデプレイサレルカモ、不明デス。イワバ、伝説ノゲーム、ナノデス」
F吉「たとえばそのゲーム、今、ここでできるの?」
J尼「ハイ。パートナーガ必要デスガ」
D菜「じゃあ今、私とやってみようよ」
J尼「オー、本当ニイインデスカ? 今ノF吉ニ、ピッタリノ故事成語、アリマスネ!」
J尼はウィンクした。
J尼「コノゲームト故事成語、ソレゾレ何カ、ワカリマスカ?」
※6月1日(土) 21:00-21:59に回答欄オープン。22:00以降に正解発表(同僚の結婚式なので遅れるかも)。小説風回答歓迎。答えをコメント欄、ブックマーク、リンク先等に書かないで!
F吉が即座に答えた。
F吉「わかった!ツイスターだ」
D菜「ツイスターって何?ツイッターなら知ってるけど」
F吉「エヴァンゲリオンの本放送、見てないね?アスカとシンジがシンクロの特訓をした時にやったゲームさ」
D菜「?」
F吉「アメリカから来たゲームだし、季節に関係ないし、子供はあまりやらない。プレイヤーは2人だけど大人数のほうが楽しい」
B美が冷静な口調で口をはさんだ。
B美「でも、日本の文化は?それに、Wikipedia にも『性的な展開になることが少なくない』と書かれている通りだけど、ゲーム自体はタカラトミーから市販されていて、思いっきり合法だわ」
F吉「うーん、女性は和服でプレーするという特殊ルールとか……。あ、歌とダンスもあったんだ……」
悩むF吉には構わず、B美はモスバーガーの袋の中から『モス野菜バーガー オーロラソース仕立て』を取り出すと、ハンバーガーの包み紙を開いて中身を出した。
B美「これが、今回の答えね」
J尼は笑った。
J尼「ソノトオリ、デース!」
B美は答えを言った。
B美「『野球拳』ね」
D菜とF吉は、顔を見合わせた。
D菜「F吉、知ってる?」
F吉は首を横に振った。
B美は解説を始めた。
B美「昭和の時代に『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』という番組があったのよ。そこで行われたゲーム。ジャンケンで負けたほうが着ているものを1枚づつ脱いでいくというお座敷芸の趣向が大人気になって、最高視聴率は33.8%を記録したわ」
D菜「そうか。野球と言えばアメリカだし、ジャンケンは日本のものね」
B美「野球と関係しているのは、『♪アウト、セーフ、ヨヨイノヨイ』とかの歌と振り付けぐらいだけどね」
B美は続けた。
B美「『子供がマネする』という苦情が殺到して番組が終了したくらいだから、子供は野球拳をやろうとしても親に怒られたでしょう。季節には関係ないし、2人だけで野球拳やっても盛り上がらないわ。私も実物をライブで見たことはないし。まさに『伝説のゲーム』ね」
F吉「でも、テレビでやってたんだから、違法なゲームじゃないんだよね」
B美は笑った。
B美「確かに昔は違法じゃなかったわ。でも、例えば会社の旅行で野球拳をやろうとしたら、どうなるかしら。セクハラ・パワハラで訴えられる事は間違いないでしょうね」
F吉「なるほど」
D菜「そう言えば、J尼が言っていた『今ノF吉ニピッタリノ故事成語』って?」
B美「F吉の気持ちを考えてみればわかるわ」
D菜「私とJ尼の野球拳を見られてラッキーなんだから、『棚からぼたもち』?」
B美「『たなぼた』は ニッポンの伝説のフード の誤回答。それに、きちんとした故事来歴があるわけじゃないから、『故事成語』には当たらないわ」
F吉「じゃあ何?」
B美「F吉は黙って見ているだけで、D菜とJ尼のバトルの結果、おいしい思いができるわよね。これを『漁夫の利』と言うのよ」
J尼「ソノトオリ、デース!」
F吉はJ尼に向かって言った。
F吉「でも、よく『野球拳』なんて知ってたね。やっぱりこれも『ギリギリ! ジャパン・ガイド』の知識?」
J尼は答えた。
J尼「『ギリギリ! ジャパン・ガイド』ニハ、アマリクワシクノッテマセンデシタ。ワタシハ、コノアイダノテレビ番組デミマシタ」
B美「NHK×日テレ 60番勝負 ね」
J尼「ソノトオリ、デース!録画シテアリマス。ミナサン、ゴランニナリマスカ?」
D菜「見る見る。……それから、J尼とじゃなくて、F吉と野球拳する事にしたわ。私、F吉が果てしなくジャンケンに弱いの、知ってるから」
F吉「何だよ、それ。せっかく期待してたのに……」
J尼「今ノF吉ニ、ピッタリノコトワザ、アリマスネ!」
B美「『とらぬ狸の皮算用』ね」
J尼「ソノトオリ、デース!」
F吉が即座に答えた。
F吉「わかった!ツイスターだ」
D菜「ツイスターって何?ツイッターなら知ってるけど」
F吉「エヴァンゲリオンの本放送、見てないね?アスカとシンジがシンクロの特訓をした時にやったゲームさ」
D菜「?」
F吉「アメリカから来たゲームだし、季節に関係ないし、子供はあまりやらない。プレイヤーは2人だけど大人数のほうが楽しい」
B美が冷静な口調で口をはさんだ。
B美「でも、日本の文化は?それに、Wikipedia にも『性的な展開になることが少なくない』と書かれている通りだけど、ゲーム自体はタカラトミーから市販されていて、思いっきり合法だわ」
F吉「うーん、女性は和服でプレーするという特殊ルールとか……。あ、歌とダンスもあったんだ……」
悩むF吉には構わず、B美はモスバーガーの袋の中から『モス野菜バーガー オーロラソース仕立て』を取り出すと、ハンバーガーの包み紙を開いて中身を出した。
B美「これが、今回の答えね」
J尼は笑った。
J尼「ソノトオリ、デース!」
B美は答えを言った。
B美「『野球拳』ね」
D菜とF吉は、顔を見合わせた。
D菜「F吉、知ってる?」
F吉は首を横に振った。
B美は解説を始めた。
B美「昭和の時代に『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』という番組があったのよ。そこで行われたゲーム。ジャンケンで負けたほうが着ているものを1枚づつ脱いでいくというお座敷芸の趣向が大人気になって、最高視聴率は33.8%を記録したわ」
D菜「そうか。野球と言えばアメリカだし、ジャンケンは日本のものね」
B美「野球と関係しているのは、『♪アウト、セーフ、ヨヨイノヨイ』とかの歌と振り付けぐらいだけどね」
B美は続けた。
B美「『子供がマネする』という苦情が殺到して番組が終了したくらいだから、子供は野球拳をやろうとしても親に怒られたでしょう。季節には関係ないし、2人だけで野球拳やっても盛り上がらないわ。私も実物をライブで見たことはないし。まさに『伝説のゲーム』ね」
F吉「でも、テレビでやってたんだから、違法なゲームじゃないんだよね」
B美は笑った。
B美「確かに昔は違法じゃなかったわ。でも、例えば会社の旅行で野球拳をやろうとしたら、どうなるかしら。セクハラ・パワハラで訴えられる事は間違いないでしょうね」
F吉「なるほど」
D菜「そう言えば、J尼が言っていた『今ノF吉ニピッタリノ故事成語』って?」
B美「F吉の気持ちを考えてみればわかるわ」
D菜「私とJ尼の野球拳を見られてラッキーなんだから、『棚からぼたもち』?」
B美「『たなぼた』は ニッポンの伝説のフード の誤回答。それに、きちんとした故事来歴があるわけじゃないから、『故事成語』には当たらないわ」
F吉「じゃあ何?」
B美「F吉は黙って見ているだけで、D菜とJ尼のバトルの結果、おいしい思いができるわよね。これを『漁夫の利』と言うのよ」
J尼「ソノトオリ、デース!」
F吉はJ尼に向かって言った。
F吉「でも、よく『野球拳』なんて知ってたね。やっぱりこれも『ギリギリ! ジャパン・ガイド』の知識?」
J尼は答えた。
J尼「『ギリギリ! ジャパン・ガイド』ニハ、アマリクワシクノッテマセンデシタ。ワタシハ、コノアイダノテレビ番組デミマシタ」
B美「NHK×日テレ 60番勝負 ね」
J尼「ソノトオリ、デース!録画シテアリマス。ミナサン、ゴランニナリマスカ?」
D菜「見る見る。……それから、J尼とじゃなくて、F吉と野球拳する事にしたわ。私、F吉が果てしなくジャンケンに弱いの、知ってるから」
F吉「何だよ、それ。せっかく期待してたのに……」
J尼「今ノF吉ニ、ピッタリノコトワザ、アリマスネ!」
B美「『とらぬ狸の皮算用』ね」
J尼「ソノトオリ、デース!」
meefla様、回答ありがとうございました。重要な「野球拳」「漁夫の利」を見事に当てており、
しかも「ギリギリ・ジャパン・ガイド」や「F吉orD菜のボケ回答」「もしかして野球拳? と期待→がっかりするF吉」という流れ、
しかもなんと、「とらぬ狸の皮算用」まで当ててくれました。心底びっくりです。
悠々とベストアンサーを持っていきました。お見事!!
ベストアンサーと高ポイント、ありがとうございます。
ブルースターまでいただけるとは思いませんでした。
「野球拳」は皆さん外さないでしょうから、
「故事成語」勝負と考えたのがビンゴだったようです。
楽しい問題をありがとうございました。
B美「待って! D菜!! 乗せられちゃあだめよ! 18禁になるわ!」
J尼「オー、B美サン、サスガデスネ! ワカッチャイマシタカ?」
B美「だって、歌とダンスのゲームって言えばあれしかないでしょう?
日本の伝統で歌とダンスのゲームといえば、お座敷芸しかないわね。
それと米国由来の伝統の球技の融合でしょ?」
J尼「サスガデース!」
D菜「伝統の球技? バスケ? アメフト? それより、F吉? さっきから気になってたんだけど、その食べ方は何? なんでパンとソースとそれぞれ別々に食べてるのよ? マックのバーガーならまだしもモスバーガーでそれって……」
F吉「だって、モスバーガーは、パンもソースも美味しいんだもん。それぞれ別々に食べるのが通ってもんだよ! で、最後にとっておきのハンバーグパティを食べる……、これが最高!」
B美「F吉の食べ方もヒントになるわね。美味しいところを最後にとっておいて、お楽しみは一番最後にって感じね」
D菜「さっぱりわかんない」
B美「そう? ここまできたら簡単だと思うけど。さっき言ってた球技だけどベースボールよ!
脱ぎ脱ぎするんだから、違法すれすれだし、季節に関係ない。
子供はしないわよね。裸に興味ないから。あくまでも大人のお遊戯。
プレイヤーは基本二人だけど、観衆が居た方が盛り上がる。
でもゲームとしてはお色気が強すぎて、最後まで、つまり真っ裸になるまでプレイされないこともしばしば……」
D菜「ベースボール……野球……脱ぎ脱ぎ……ってもしかして!」
D菜は顔を真っ赤に染めた。
J尼「D菜サン、一緒ニ、プレイシテクレルンデスヨネ?」
D菜「ちょっと待って! そんな! F吉の居る前で!!」
B美「クイズで争うJ尼とD菜。それを見ていたF吉が一方的に得をする展開……これぞまさに……」
F吉「【漁夫の利】だね! って今から何が始まるの?」
D菜「F吉には漁夫の利というより、果報は寝て待てタイプね。
心配しないでも大丈夫よ。あんたの前で【野球拳】なんて絶対やらないから!」
ストリップの起源は謎だったので、アメリカの文化は野球にしまちた。
わたしは、モスバーガー万歳! な人なんですが、結構いろんなバーガーとか期間限定とかに浮気するタイプです。で、間違ってもF吉みたいな食べ方はしませんっ!
doumorimikan様、「野球拳」「漁夫の利」、で大正解です。
小説回答も読みやすく、また文体もよく似ており、すばらしかったです。
ポイントはずみます!!
「コノゲームト故事成語、ソレゾレ何カ、ワカリマスカ?」
「とりあえず、そのゲームやってみようよ」と、F吉が言う。
「F吉、分かってるの?」と、B美。
「いや、全然。でも、ゲームでしょ」
「D菜は?」
「いや、私もさっぱり」
「歌ヲ聞ケバ、分カリマスヨ。F吉サン、D菜サン、チョット立ッテ前ノ方ニ... ジャア、行キマスヨ」J尼が歌い出す。
「ヤアキュウー、スール、ナラ。ハイ、イッショニ」
「え、野球拳?」
「ソウデス。あめりかヲ代表スルすぽーつ、べーすぼーるト、日本ノめじゃーナげーむ、じゃんけんガ融合シタ伝説ノゲームデース」
にやにやしていたB美が後を続ける。
「合意の上とは言え、半強制で服を脱ぎ合うのだから、合法かどうかというのは微妙よね。
実際にやっているのは二人だけど、二人きりでやるよりも、観客が大勢いた方が盛り上がるし。
まあ、子供はやらない、というか知ったときには、大人になってるわ」
「まあいいや。ゲームをやろうよ」
「F吉サン、大丈夫デスカ?」
「やるって言ってしまったし、仕方ないなあ :-)、」
にやけるF吉、妙に自信ありげなD菜。
「デハ、始メマショウ。ヤアキュウー、スールナラー...、ヨヨイノ、ヨイ」
「うしっ! まず、一枚、いや、一勝!」
「意外とやるわね」D菜は、自信ありげな表情を崩さず、右耳のイヤリングを外す。
「ず、ずるい」
「何を期待してたのかしら? でも、そんなこと、関係ないわよ。じゃあ、次」
「ヤアキュウー、スールナラー...」
十分後、決着は意外と早くついた。
ジーンズを脱いでパンツ一丁になったF吉は白旗を上げる。
「ある界隈では、私は『三択の女王』と呼ばれているのよ。思い知ったか」
「D菜がじゃんけんが強いのは、十分に分かった。もう、勘弁っ!」
「両耳のイヤリングと、羽織ってたカーディガンだけか。相変わらず、じゃんけんは強いわね」
「コウヤッテ、今日モ最後マデぷれいサレズニげーむハ終ワルノデス」
「そういえば、故事って何だったの?」
「B美サン、サッキ、何カ書イテマシタヨネ」
「うん、これかなあと思って...」
B実が手帳に書き留めた、きれいな楷書の文字をみんなの前に差し出す。
虎穴に入らずんば、虎子を得ず
「小さいときから気になってたんだけど、たいていの場合は、虎に食べられちゃうんじゃないか、って」
a-kuma3様、小説、楽しく読みました。「野球拳」でもちろん正解です。
「野球拳を実際にする」という流れで小説を書いてくれてうれしいです。
「虎穴に入らずんば、虎子を得ず」は、正解とは違いましたが、ちょっと考えていた答えでもありました。
「みーずーのー」
「わっ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「おーい、望月君。おーい」
「あ、あの、あの」
「どうした?」
「こ、腰が」
「なんだぁ、この程度で」
「いえ、その、久しぶりだったんで、ええ、そのね」
「変な奴だなぁ」
「で、仕事なんですけど」
「ん?」
「その、一段落とか、自由の身とか、これからは毎日が日曜日とか」
「なんだよ、失業かよ。」
「い、いえ」
「なんか調子くるうなぁ。一段落したから、とりあえず遊んであげよう」
「やった。そうですよ、水野さん」
「で?何の用?」
「はてなですって、人力ですって」
「ま、そんなことだろうと。さっき仕事おわったばかりだから、世の中がわからないんだが」
「これ、これです」
「なになに、ふううむ」
「アメリカと日本の融合ですって」
「ライスバーガーみたいなのか」
「ダンスですよ」
「アメリカって、たかだか240年だろ?」
「そうっすね」
「それと2000年以上の国をコラボしろって?」
「日本といえば武士ですかね」
「いやいや、忍者じゃないか?」
「ニンジャリバンバンバンってやつ」
「踊ってるな、あれ。」
「でも、伝説って程では」
「じゃ、フジヤマ スキヤキ ゲイシャ」
「富士山でおどらないよねぇ。」
「スキヤキは?坂本九のさ。」
「上を向いて歩こうって歌?」
「ジェンカって踊ってたし」
「でも、それって」
「そうだな、一つじゃないな。」
「ゲイシャは?」
「芸者遊びか。」
「何か有ります?」
「あ。」
「なんです?」
「野球拳だよ。」
「何すかそれ」
「ジャンケンして、負けた人が服を脱いで行く遊び。」
「えええ。」
「昔流行ったんだよ。裏番組をブッ飛ばせって番組で。」
「じゃ、女の子同士でやるなんて」
「男子にとっては、漁夫の利だな。」
takejin様、「野球拳」「漁夫の利」をすぱっと当ててます。お見事です。
それなりに難しくしたつもりだったのに、人力検索の猛者の前にはひとたまりもありませんでした。
いつも回答ありがとうございます!!
ちょうど松岡正剛氏の千夜千冊で「じゃんけん」のところを読んだばかりだったので、日本の特殊な「じゃんけん」周辺の話に興味がわいていたところでした。
お座敷遊びの「野球拳」をTV的エンタメにしてしまったコント55号ってすごいと思うんだけど、TVコード的にはなんだったんだろう。ギリギリ本放送を見ていたんですよ、私。
お座敷のじゃんけんなら、狐拳がいいな。
-----謎解き・説明解読クイズ・ニッポンの伝説のゲーム・解答編-----
D菜は自信なさそうに答えた。
D菜「もしかして、パン食い競争? 餡パンって、パンはアメリカだけど餡は日本だし。パンに向かってぴょんぴょん跳ねるのはダンスっぽいし、歌は大音量でかかるし、大人数の方が面白いし・・・」
F吉が突っ込んだ。
F吉「あれって子供がやるよね。プレイヤーも2人じゃないし、最後まで競技される。運動会でもやるくらいだから合法に決まってるじゃないか!」
D菜は恥ずかしそうに認めると、F吉に尋ねた。
D菜「そういうF吉は、何かアイデアあるの?」
F吉は自信満々に頷いた。
F吉「ポッキーゲームだね! ポッキーって、アメリカのプレッツェルにチョコをコーティングしたものだろ? 季節に関係ないし、普通、子供はしない。プレイヤーは2人だけど、大人数のほうが面白い」
D菜はきょとんとした顔をした。
D菜「ポッキーゲームって?」
F吉はうれしそうに解説した。
F吉「2人でポッキーの両端をくわえて、同時に食べてって、先に口を離したほうが負け、ってゲームなんだ」
D菜はわからない、という顔だった。
D菜「それのどこが面白いの?」
F吉「お互いが最後まで食べきると、キスをすることになるだろ? だからふつう恋人同士でやるゲームなんだよ」
D菜は顔を赤らめた。
D菜「F吉ったら。だから『最後までプレイされるかはわからない』ってことなのね」
J尼は驚いた。
J尼「素晴ラシイ! サスガ、エッチナF吉サンデース!」
F吉は得意満面だった。
F吉「やったーーーー!」
J尼は続けた。
J尼「故事成語デ言エバ『愚者ノ一得』『中ラズト雖モ遠カラズ』デス!」
F吉は驚いた。
F吉「え! これで正解じゃないの?」
J尼は首を振った。
J尼「惜シイデスガ、違イマス。ポッキーゲームニハ、歌モダンスモ、無イデスヨネ? デモ方向性ハ、トテモイイデス」
F吉はおずおずと尋ねた。
F吉「さっき何か、気になること言わなかった?」
J尼はニヤッと笑って無視すると、B美のほうを向いた。
J尼「サア、B美サンノ、ターン、デスヨ!」
B美は頷くと答えた。
B美「野球拳ね。それも松山の郷土芸能の野球拳じゃなくて、お色気ゲームの野球拳」
J尼は笑顔になった。
J尼「正解デース! B美サン、クイズノクイーン、デスネ!」
D菜は尋ねた。
D菜「野球拳って、あの、じゃんけんで負けた方が服を脱いでくやつ?」
B美は頷いた。
B美「野球はアメリカが発祥で、じゃんけんは日本の文化でしょ。『野球するなら、こういう具合にしやしゃんせ』って、振りつきで歌うから、歌と踊りと言えるわね。今の時代だとセクハラになるから、合法かは微妙。季節に関係ないし、子供はしないゲームでしょ」
F吉は感心した。
F吉「めったにできないし、プレイヤーは2人だけど、大人数のほうが面白い」
D菜も付け足した。
D菜「本物なんて観たことないけど、たぶんお調子者の男子でもないかぎり、最後まで脱ぐなんて、しないわね」
J尼は解説した。
J尼「『野球拳ハ、カローシ寸前マデ働カサレテイタ、ジャパニーズ・ビジネスマンノ、女性社員ヘノセクハラニヨル息抜キ』デアリ、『ニッポンノ高度成長ニ隠サレタ暗イ側面』デ、『裸デ局部ヲ盆デ隠ス踊リ』ト同様、『禁断ノ宴会芸ノ一ツ』ト書イテアリマシタ」
D菜は尋ねた。
D菜「ねえその『ギリギリ! ジャパン・ガイド』って、どういう本なの?」
J尼は答えた。
J尼「『真実カ虚偽カトイウ点デモ、合法カ違法カトイウ点デモ、読者ヘノオ金ノ節約術トイウ点デモ、スベテニオイテ、ギリギリヲ目指シタ、最強ノジャパン・ガイド』デース!」
B美は言った。
B美「その本ぜひ、読んでみたいわね!」
F吉は期待したように言った。
F吉「で、今から野球拳、やるの? D菜、さっきやるって言ったよね?」
B美は言った。
B美「D菜とJ尼が野球拳をしたら、F吉はまさに『漁夫の利』ね」
J尼は笑った。
J尼「デモソンナ事ヲシタラ、タブン、D菜サンノ『逆鱗』ニタッチ、デース!」
D菜は宣言した。
D菜「『薄氷を履む』のが嫌なら、黙ってなさい!」
がっかりするF吉をJ尼が慰めた。
J尼「F吉サン、『とらぬ狸の皮算用』デース!」
-----謎解き・説明解読クイズ・ニッポンの伝説のゲーム・解答編・終わり-----
meefla様、回答ありがとうございました。重要な「野球拳」「漁夫の利」を見事に当てており、
2013/06/01 22:00:41しかも「ギリギリ・ジャパン・ガイド」や「F吉orD菜のボケ回答」「もしかして野球拳? と期待→がっかりするF吉」という流れ、
しかもなんと、「とらぬ狸の皮算用」まで当ててくれました。心底びっくりです。
悠々とベストアンサーを持っていきました。お見事!!
ベストアンサーと高ポイント、ありがとうございます。
2013/06/01 23:50:48ブルースターまでいただけるとは思いませんでした。
「野球拳」は皆さん外さないでしょうから、
「故事成語」勝負と考えたのがビンゴだったようです。
楽しい問題をありがとうございました。