[顔細胞]
相手の表情を読みとる能力は、まだ話せない赤ん坊の段階で徐々に成長し、脳の中にある「顔細胞」という組織で母親の顔を認識、その表情を見極める。「顔細胞」のスイッチが入り、働き始めるのは生後わずか2週間と言われている。
つまり、人間の脳には「顔」を見分けるために特化した細胞があるようです。
以下、既登録ということで蹴られてしまったサイトですが、話のつながり上、一応引用しておきます。
無効URL
「脳の高次機能に迫る」
・中程度に複雑な図形特徴に反応する神経細胞
以下に、サルの顔細胞について解説がありますが、
>例えばチンパンジーを初めて見ても、ゴリラに関する知識から、チンパンジーの性質を類推できる「一般化」の能力を、われわれは備えている。しかしチンパンジーを初めて見たときに、“ゴリラ細胞”が反応して、チンパンジーの性質を類推できるとは考えにくい。・・・
この文中の「ゴリラ」と「チンパンジー」を、
「日本人」と「外国人」に置き換えて考えてみるのも、面白いかもしれません。
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/brain/brain/27/index-27.html
側頭連合野・:手ニューロンの発見
ページ中ほどから、
「顔ニューロン」の発見
その発見の経緯について専門的に解説されています。
顔細胞のことを、顔ニューロンともいうようですね。
そして、興味深いのは、
>単一ニューロンのレベルで機能が局在する仮説を、「認識ニューロン」仮説、あるいは、「おばあさん細胞」仮説と呼ばれている。脳には、「おばあさん」を認識する機能を持つ「おばあさん細胞」があるという考え方である。認知心理学関係の一部の研究者は、「おばあさん細胞」仮説とは呼ばず、「黄色いフォルクスワーゲン細胞」仮説と呼んでいる。分野が変わって呼び名が違っても、意味するところは同じである。
何と、
「「おばあさん」を認識する機能を持つ「おばあさん細胞」がある」
ひょっとすると、私たち日本人には、
日本人を認識する「日本人細胞」は発達しいますが、「外国人細胞」は、経験的にあまり鍛えられていないため、未発達ということかもしれません。
となると、それを鍛えるには、外国に住んで毎日外国人の顔を見ればよい、ということでしょうか。
ただ、話は戻りますが、最初に紹介したサイトに、
>相手の表情を読みとる能力は、まだ話せない赤ん坊の段階で徐々に成長し・・・
とあったように、大人になってからではもう遅いのでしょうか・・・。
回答になっていませんが、参考にはなったでしょうか?
追加情報です。
私自身が面白くなってしまい(笑)、もう少し調べてみました。
ここは、PDF で画像も多く重いページですが、読みごたえ、見ごたえ?あります。
「顔の認識」について、たいへん興味深いことが、わかりやすく書かれています。
少し紹介しておきます。
また、「相貌失認」という理論について、
大脳(右半球後頭)を損傷すると、
・表情がわからない
・男女の区別がつかない
・自分の顔がわからない
さらには、
犬の写真をみて、
「誰でしょう?毛深い人ですね」
という例さえある。
「顔細胞」サルのデータとして、
サルと人の顔に反応する。
目がないと反応が低下。
マンガの顔にも少し反応する。
「熟練技能としての顔認識」
・鳥の専門家で、相貌失認を発症したら、鳥の種類もわからなくなった。
・牧場主のケースでは、自分の牛の区別がつかなくなった。
そして、これが多分ご質問への回答ということになるのではないかと思います。
「顔の区別は、カテゴリ内メンバーの弁別のことである。
それは、熟練技能である。」
「表情」のところでは、
既知顔と未知顔で、表情分類課題の成績に違いはない。
→個人の識別と表情の識別は、独立の認知機能である。
等々、楽しい画像付きで専門知識がなくても、楽しめます。
↓以下は、おまけです。
http://www.tees.ne.jp/~that/ptm/today/column007_2.html
コラム 「顔」エセーより(2)
>視神経から入ってきた画像情報はまず「顔細胞」というものをバイパスしてから外の処理細胞に情報を伝達する。ここで顔細胞は自分の顔に似たものを探そうとするその作用が誤認識を生んでしまう。自動車のフロントの造形を見て顔を思いうかべ、電気ポットをみて人の顔をだぶらそうとするのはそういうことである。
>まずは自分と似ているところを探す。そして次に自分と異なる部分を相手の特徴として捉え相手と自分が違うということを明確とする。
http://www.zdnet.co.jp/news/0303/06/nj00_int_kao.html
競争力向上にITを活用するすべての企業へ - ZDNet Japan
まさにおまけですが。
顔をアイコンにする「顔アイコン」
ここでも、
「おばあさん細胞仮説」について少し触れられています。
以上、長々と失礼しました。
とっても面白いです〜!
「顔の区別は熟練技能である」ということは、「何度も見て鍛えれば区別もしやすくなる」ととっても良いのでしょうか。
本当にありがとうございました。
顔の認知について
顔の認知は、「単に目や鼻や口を認知してそれを寄せ集めて統合することではなく、全体のパターンとして認知することである」
プライミングという心理現象と顔の認知について
>ある刺激(これをプライムといいます)が
前もって呈示されることで、その後の反応がある特定の方向に規定される
http://www.moriyama.com/netscience/Yamaguchi_Masami/Yamaguchi-5....
NetScience Interview Mail・山口真美-5/6
「平均顔」について
>外国人の顔は「あ、あれは外国人だ」って 分かるのは早い 、
だけれども「外国人の何々さん」といった特定の顔として認識しにくい。
なぜそういうことがおきるかというと、外国人の顔というのが、
自分の形成した顔の座標系の中心からすごく遠いからなんです。
自分の座標系の中心からのずれが大きいから、ずれていると「あ、外国人だ、日本人と違う」は
認識し易い。そのかわり、座標系は自分の平均顔に近い中心部分は密で細かく識別可能に構成され、
座標から遠いところは疎になっている。それで外国人の顔は、個々の顔として認識しにくいんです
ここは、日本顔学会のページ
世界の国々の人の顔についてはないのですが
日本人の「平均顔」や、加齢や、感情、進化による顔の特徴が見られて面白いです
asahi.com(朝日新聞社):出版ニュース記事一覧 - BOOK
ちょっと変わった視点が載っていました。
>解剖学者の養老孟司さんから、昔、こんな話を聞いたことがある。
「外国人は紹介されるとすぐに名前を呼び合うが、我々は案外苦手。
これは日本人の脳が漢字の処理に偏りすぎているからではないか」というのである。
顔作りのソフト(モンタージュのようなもの)の、日米比較について
FaceMaker、日米比較(1999:PDFファイル)という箇所です
上記の顔つくりソフトです
Facemaker(日本製顔つくりゲーム)
FaceMaker(アメリカ製顔つくりゲーム)
という箇所です
※「外国人の顔認知」から離れたものもあるのですが、
面白そうなのもあったのでのせました
日本顔学会のページが特に面白かったです。
本当にありがとうございました。
…でも結局、鍛えるためには…。
地道に慣れていくしかないのでしょうか…
でも、とても役に立ちました。
本当にありがとうございました。
お二人とも、心からお礼を言わせて頂きます。
面白いっ!
本当に面白いです。ははぁ…。
一つ一つのニューロンに対応しているという仮説なのですね。
色々と本当に親切にありがとうございました。