社団法人 日本自動車整備振興会連合会
今までは「原価+利益=売り値」だったのですが、今は売り値が決まっていて、それにわれわれが合わせる工夫をしないと買ってもらえません。車検の世間相場も30,000〜35,000円になっています。そうなると、原価をいかに抑えるかと考えるのは自然なことです。私が考えるのは、材料の仕入れなどのことではなく、労働原価を下げることです。人件費を直接下げるのではなく、稼働率を上げること、1時間でやっていたものを40分でやることです。日本自動車整備振興会連合会のデータによれば、われわれの業界の稼働率は50%です。8時間の就業時間のうち、売上に貢献している時間が4時間、6,000円の工賃に換算すれば24,000円です。
1人あたりのひと月の生産性が 「粗利÷全社員=75万円/1人」でないと、優良企業になれないと言うでしょう。われわれの業界も同じです。ひと月75万円にしようとすると、稼働率を70%にしないとダメなんです。
しかし月末が終って翌月5日に目標稼働率70%に対して65%と言われても対策が立てられませんよね。毎日の仕事の中で、今日は稼働率50%だったと分かれば、その原因や問題意識が持ち寄られるでしょう。ですから、わが社では毎日の売上実績を社員が出しますし、社員には原価がわかるようにしてあります。社員に情報公開していかないと、社員の士気が高まらないと思うんですよ。あなたたち○人で働いた結果 はこうだ、今月は前年より○%アップしているね、ということが社員にも明らかであれば頑張る気になると思うんですね。社員の士気が80%で仕事をするのと、楽しみを持って120%での稼働率で仕事をするのでは全く姿勢が違いますからね。道具を置く工夫まで違いますよ。その1分1秒の工夫が、1ヶ月に計算するととんでもない数字になります。まだまだ、生産効率などは努力次第でいくらでも好転できると思います。もっともっと科学的に生産効率を上げようというする努力が、サービスの原資ではないかと思います。
ありがとうございます。参考になりました。お返事遅れて申し訳ありませんでした。