最近北朝鮮のことを「北朝鮮―朝鮮民主主義人民共和国」と言わず単に「北朝鮮」と言うような気がするんですが、理由があるんでしょうか？

どうぞ

ここにNHKの回答があるみたいです。

まず前提として、日本は「朝鮮民主主義人民共和国（Democratic People’s Republic of Korea）」

という国家は承認しておらず、

したがって、国と認めていない所は「地域」として呼称しても不自然ではない、

ということがあげられます。

外務省の公式文書にも「北朝鮮」の呼称が用いられています。

URLは逆になぜ「朝鮮民主主義人民共和国」と書くのだ、

「北朝鮮」が自然ではないかという意見に対する自治体の回答ですが、

要はどちらの呼称を用いても構わない、ということです。

したがって、NHKの「北朝鮮」呼称についても、

どちらを使ってもいいなら短い地域名でいいだろうという単純な理由から、

「北朝鮮」関連のニュースが多くなってくるにしたがって、

簡潔な「北朝鮮」の語が多用されてくるようになりました。

「北朝鮮」呼称の単独使用は02年頃からのようです。

> 02/09/24 06:23 02651へのコメント

> 今朝のＮＨＫニュースでは最初に一度だけ、

> 「北朝鮮（朝鮮民主主義人民共和国）」と云っていました。

> この前もそうだったのかも知れません。

> しかしなぜ北朝鮮に対してだけこうするんですかね。

こちらのページには地域名と国号の使い分けに関する

平成14年12月26日付のＮＨＫ視聴者コールセンターからの

回答が掲載されています。

さて、ここからは私見ですが、

最近「北朝鮮」という呼称が多くなってきた理由の

政治的情勢を考察しておきたいと思います。

過去、ほとんどのマスコミは、

ドイツ民主共和国を東ドイツと呼び、

ベトナム民主共和国を北ベトナムと読んでいました。

なのになぜ北朝鮮にだけ“正式国号”で呼ぶ配慮が行われていたかと言えば、

それは北朝鮮側の「歴史認識的」主張があったからです。

いわく、大日本帝国は植民化にあたって

朝鮮半島各地を「北鮮」「内鮮」「満鮮」などと、

また半島全体を「全鮮」と呼んだ。

これは捏造された名称であって極めて屈辱であった。

「北朝鮮」なる呼称もそれと同じである、

といった主張です。

日本のマスコミはそうした北朝鮮側の主張を受け止め、

朝鮮民主主義人民共和国の呼称を優先的に用いてきたわけです。

しかし、拉致事件、ミサイル問題などが明るみに出たことによって

そうした配慮を行っていくべき友好性が著しく低下しました。

これが、いちいち承認していない国号を用いなければならないとする必要性を

失わせた主要因ではないかと考察できます。