現実の経済成長が資源の有効利用や雇用を保証する水準に決まる保証はなく、しかもいったん有効利用されない成長経路にのると、ますます資源利用や雇用が悪化する方向に動くという見方をしています。市場メカニズムはうまく働かず、失業や需給不一致が生じるというのが資本主義経済の姿である。
失業や需給不一致が生じると生産能力が低下する。
こちら↑の目次から、ハロッドの経済成長モデルをご覧ください。
端的に言ってしまえば、
生産側が過剰投資をしても、それに見合った需要がないため
結果として個々の設備はフル稼働することがなくなり
生産能力が低下するといえます。
以下は参考に挙げたURLを要約したものです。
まず保証成長率Gwはs/vと表せます。
ここで、sは限界貯蓄性向、vは資本係数(=生産量に対する資本量)を表します。
一方の自然成長率Gnはn+λと表せます。
ここで、nは労働人口成長率、λは労働生産性の上昇率を表します。
労働と資本の完全利用がともに持続されるには
Gw=Gnが成立しなければなりません。
乖離してしまう場合は、経済の累積的な上昇運動もしくは下降運動が生じます。
ここで投資を拡大すると、vは上昇します。
従って、保証成長率Gwは減少。
つまり、資本の完全利用を保証する成長率である、保証成長率が減少するため、
生産能力は低下すると言えるのです。
ありがとうございます。大変参考になりました。