”お気に入りの音楽にはどれも、音楽そのものに付加された古い音がいくらかまじっている。いわば「付加された音楽」、大地をえぐり、やがてわたしたちの苦しみの元である叫びをめざすもの。だが、その叫びは名付けようもないばかりか、その出所を見たことさえない。目に見えない音、永遠に視覚とは無縁で、わたしたちの内部でさまよっている音。まだわたしたちの目が見えないころ。呼吸もできないころ。だが、耳は聞こえていた。”
”音楽を聴く目的は、音の苦痛から心を逸らすことにあるというより、むしろ動物的な脅えを鎮めることにある。ハーモニーの特徴は、分節化され意味をになった言語がわたしたちの内部に広がって以来消え去った「音の好奇心」をかきたてることにある。”
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Amazon.co.jp: 音楽への憎しみ: 本: パスカル キニャール,Pascal Quignard,高橋 啓
パスカル・キニャール『音楽への憎しみLa Haine de la musique』(高橋啓訳)ですね。
音楽にまつわる言葉の載った小説やエッセイを集めたサイトもあります。
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