三十路越えの女ですが、同人を知って半生過ぎました。
中学デビューですが、先輩の影響でC翼から。晴海時代の人間です。
現在もマイペースに活動中です。(さすがにジャンルは転々としてますが)
さて、この「腐女子」という言葉、ネット上(更にかなりごく一部)では一般的な言葉なのかもしれませんが、
アナログ世代の人間にとってはそんなに知名度のある言葉にも思えません。
古くからの同人仲間はアナログ時代からの住人が多いので、
この前ちょっと試しに「ツンデレ」「腐女子」という言葉を知っているか聞いてみました。
…半数以上が知りませんでした。
確かに同人屋は普通の30代女性に比べたらネット閲覧率は高いとは思いますが、
今の学生さんたちのように学生時代からパソコンに触れていた世代というわけではないので、
書き手さんでも未だにワープロを愛用していて用紙やテープリボンのデッドストックをかき集めている人間がいますし、
読み手さんではパソコン自体持ってない人も少なくないと思います。
(また、サークル潰しや晒しなどもあるので、書き手仲間では某巨大掲示板を敬遠している人の方が多いです…)
ちなみに私はそれなりにサイトも見たりしますが、OVER30の「腐女子」を「既腐人」とか「汚超腐人」ということを、私はこの前の質問で初めて知りました。
なので私の周りで「腐女子」という言葉を使う人はあまりいません。
そのせいもあって先日からの質問で集まっていた回答を見て、その解釈の仕方の曖昧さと、その使用が多様化していることに驚きました。
私は基本的に「自分の妄想が痛い」と自覚しているので、そういった妄想をしていること自体を「腐ってるな~」と言ったり、そういう自分を自嘲する時の主語に「腐女子」という言葉を使ったりしているんですが、
こういったことはあくまで同じ趣味の人間の間で囁きあうもので、そういったことに興味がない、それどころか嫌悪感を示すような人たちの目に触れる可能性があるところでその話題を出すということ自体考えられないのですね。
少なくとも私が同人の世界に入った頃は「自分たちの趣味で人様に迷惑かけちゃいけない」というような、一種倫理観めいたものが公然とあって、それだけに単に妄想を共有するだけでなく、そうした秘密を分かち合うことにスリルと喜びを感じていた部分が大きかったと思います。
だからまず本来こうしたことに興味がないはずの人が「腐女子」という言葉を知っていたり、ましてやその言葉を攻撃に使うような場面があるというのが恐ろしいですし、
あくまで(敢えて断言しますが)「非常識な妄想をしていること」を「腐」として仲間内で言い合うことに抵抗はありませんが、
外の方々から「腐女子」とひとくくりに呼ばれることには抵抗があります。
なぜならそうした方たちは「腐」についての定義を共有していないと思うからです。
ただ、こうした古参の同人女子の考え方はネットの普及によって「古いもの」になっていっているのは否めません。
昔はそうした表現があるサイトは裏で当然という感覚でしたが、
最近はトップに断りを入れればアクセス制限などなく公開しているのが普通になっているようですし、
June一冊買うのにもドキドキしていたのが、今では本屋に専用コーナーがある時代です。
望む望まざるを得ず色んな人の目に触れる機会が増えています。
そうした中で「腐女子」というようなネット発の文字転換語は、仲間内だけの共有言語をオープンスペースの中で成立させるためにできたものだと思うのですが、
「腐女子」などはそうした意図から一人歩きして、ラベルになろうとしている言葉なのかもしれないですね。
更に女性同人の特質として、ジャンル…共有妄想の元が非常に細分化されていることも、中の人間と外の人間の「腐」理解に格差を生んでいるように思います。
ソースがオープンになったとはいえ、男性同人のようにジャンルが「姉」とか「ツンデレ」などだけではくくれず、
妄想元自体まずオリジナル、アニメ、映画、小説、芸能などと分かれ、更に作品や芸能ならアーティストで分かれ、更に組み合わせで分かれ、更にその上下やお気に入りのキャラクターで分かれるわけで、
(つまりキャラが異なればシチュエーションが似通っていても受け付けない場合が多い)
その細分化されたジャンル内でそれぞれの共有言語があり、その性質もかなり異なってきます。
ホモエロ一つとっても、同人全部が全部ホモエロというわけではないですし(まぁ、多いのは確かですが)
カップリングは好きでもエロは嫌という人もいますし、
またホモエロでも本気でマイノリティの人もいるわけです。
そして今はネットのおかげで直接「同人」に触れなくても妄想を共有できるようになっています。
そうした世界にいる人たちをみんな「腐女子」とくくったり、女性同人=「腐女子」とするのはかなり乱暴な気がします。
ですが、こうしたことは外からや、ウェブオンリーだとわかりにくいと思うのです。
そういう状況で、コミュニティから一人歩きしている「腐女子」という言葉を中の世界を知らない人に使えば、誤解されても仕方ないのではないかと思います。
これからこうした質問のようなきっかけを通して、言葉だけでなく、いわゆる「妄想女子」の生態自体も少しずつ理解してもらえば、またいずれ違う表現言語も登場してくるのではないかと思うので、
私は「腐女子」という言葉はまだ過渡期の言葉だと思っています。
以上まとまらない文ですが、最後までお付き合いありがとうございました。
三十路越えの女ですが、同人を知って半生過ぎました。
中学デビューですが、先輩の影響でC翼から。晴海時代の人間です。
現在もマイペースに活動中です。(さすがにジャンルは転々としてますが)
さて、この「腐女子」という言葉、ネット上(更にかなりごく一部)では一般的な言葉なのかもしれませんが、
アナログ世代の人間にとってはそんなに知名度のある言葉にも思えません。
古くからの同人仲間はアナログ時代からの住人が多いので、
この前ちょっと試しに「ツンデレ」「腐女子」という言葉を知っているか聞いてみました。
…半数以上が知りませんでした。
確かに同人屋は普通の30代女性に比べたらネット閲覧率は高いとは思いますが、
今の学生さんたちのように学生時代からパソコンに触れていた世代というわけではないので、
書き手さんでも未だにワープロを愛用していて用紙やテープリボンのデッドストックをかき集めている人間がいますし、
読み手さんではパソコン自体持ってない人も少なくないと思います。
(また、サークル潰しや晒しなどもあるので、書き手仲間では某巨大掲示板を敬遠している人の方が多いです…)
ちなみに私はそれなりにサイトも見たりしますが、OVER30の「腐女子」を「既腐人」とか「汚超腐人」ということを、私はこの前の質問で初めて知りました。
なので私の周りで「腐女子」という言葉を使う人はあまりいません。
そのせいもあって先日からの質問で集まっていた回答を見て、その解釈の仕方の曖昧さと、その使用が多様化していることに驚きました。
私は基本的に「自分の妄想が痛い」と自覚しているので、そういった妄想をしていること自体を「腐ってるな~」と言ったり、そういう自分を自嘲する時の主語に「腐女子」という言葉を使ったりしているんですが、
こういったことはあくまで同じ趣味の人間の間で囁きあうもので、そういったことに興味がない、それどころか嫌悪感を示すような人たちの目に触れる可能性があるところでその話題を出すということ自体考えられないのですね。
少なくとも私が同人の世界に入った頃は「自分たちの趣味で人様に迷惑かけちゃいけない」というような、一種倫理観めいたものが公然とあって、それだけに単に妄想を共有するだけでなく、そうした秘密を分かち合うことにスリルと喜びを感じていた部分が大きかったと思います。
だからまず本来こうしたことに興味がないはずの人が「腐女子」という言葉を知っていたり、ましてやその言葉を攻撃に使うような場面があるというのが恐ろしいですし、
あくまで(敢えて断言しますが)「非常識な妄想をしていること」を「腐」として仲間内で言い合うことに抵抗はありませんが、
外の方々から「腐女子」とひとくくりに呼ばれることには抵抗があります。
なぜならそうした方たちは「腐」についての定義を共有していないと思うからです。
ただ、こうした古参の同人女子の考え方はネットの普及によって「古いもの」になっていっているのは否めません。
昔はそうした表現があるサイトは裏で当然という感覚でしたが、
最近はトップに断りを入れればアクセス制限などなく公開しているのが普通になっているようですし、
June一冊買うのにもドキドキしていたのが、今では本屋に専用コーナーがある時代です。
望む望まざるを得ず色んな人の目に触れる機会が増えています。
そうした中で「腐女子」というようなネット発の文字転換語は、仲間内だけの共有言語をオープンスペースの中で成立させるためにできたものだと思うのですが、
「腐女子」などはそうした意図から一人歩きして、ラベルになろうとしている言葉なのかもしれないですね。
更に女性同人の特質として、ジャンル…共有妄想の元が非常に細分化されていることも、中の人間と外の人間の「腐」理解に格差を生んでいるように思います。
ソースがオープンになったとはいえ、男性同人のようにジャンルが「姉」とか「ツンデレ」などだけではくくれず、
妄想元自体まずオリジナル、アニメ、映画、小説、芸能などと分かれ、更に作品や芸能ならアーティストで分かれ、更に組み合わせで分かれ、更にその上下やお気に入りのキャラクターで分かれるわけで、
(つまりキャラが異なればシチュエーションが似通っていても受け付けない場合が多い)
その細分化されたジャンル内でそれぞれの共有言語があり、その性質もかなり異なってきます。
ホモエロ一つとっても、同人全部が全部ホモエロというわけではないですし(まぁ、多いのは確かですが)
カップリングは好きでもエロは嫌という人もいますし、
またホモエロでも本気でマイノリティの人もいるわけです。
そして今はネットのおかげで直接「同人」に触れなくても妄想を共有できるようになっています。
そうした世界にいる人たちをみんな「腐女子」とくくったり、女性同人=「腐女子」とするのはかなり乱暴な気がします。
ですが、こうしたことは外からや、ウェブオンリーだとわかりにくいと思うのです。
そういう状況で、コミュニティから一人歩きしている「腐女子」という言葉を中の世界を知らない人に使えば、誤解されても仕方ないのではないかと思います。
これからこうした質問のようなきっかけを通して、言葉だけでなく、いわゆる「妄想女子」の生態自体も少しずつ理解してもらえば、またいずれ違う表現言語も登場してくるのではないかと思うので、
私は「腐女子」という言葉はまだ過渡期の言葉だと思っています。
以上まとまらない文ですが、最後までお付き合いありがとうございました。