自分のHP
http://itaru-m.hp.infoseek.co.jp/health/12.htm
で「医学部生を医師に育て上げるのに、
1億円の費用がかかる(大半は税金)」と
書いたところ
http://6506.teacup.com/0120320354/bbs
で「本当か?」と指摘されました。
1.実際のところ、いくら掛かっているんでしょうか?
以前保坂正康氏の著書に「1億円」と書かれていた記憶があるのですが。
2.ついでなのでフリートーク
国費を投じながら医師にならない(なれない)医学部生をどう思いますか?
以前あった「55歳主婦が群馬大医学部に不合格」事件についても
感想お願いします。
1.について正確な解答が欲しいので、「いわし」じゃなくて
「人力検索」にしておきます。
国公立の場合、教官の給与、附属病院への新機器導入費など、医学部・附属病院にかかったコストを医学生の頭数で割れば、その様な「一人一億」などどいう乱暴な数字になると思いますね。そもそも「一部」ではなく、国公立であれば、かかった費用は全て税金です。授業料は6年で300万円。教科書代(もちろん自費)6年間で約100万として計3400万円は皆さん自費です。工学部、理学部、薬学部、農学部には附属病院がありませんから、こういう「乱暴」な計算方法でも一人当たりの数値はずっとさがります。もし、本当に億という単位がかかるのであれば、寄付金、補助金があるとはいえ、私立はとても成り立ちません。
MRI、CT、PET、LINIACなどなど、最新の医療機器導入費、維持費を学生の頭数で割って「お前らにはこれだけお金がかかっている」といわれたのでは医学生もたまったものではありません。
そもそも研究者、医学者、医療経済学者などの専門家の育成も重要で、医学部受験時、医学部入学時に「私は臨床医になります」との契約などありませんし、学問の自由という点で、大学(特に国公立の)年齢制限は不当に感じます。最初から「我が学部は臨床医の育成を目指し、年齢制限を設けている。」と銘記しておくべきですね。(これは法律違反ですが・・・)
マスゴミが作り出した、「医師高給」「聖職である医師」「医師の義務」に踊らされすぎだと感じます。
http://blog.medu.jp/2005/11/100_1.html
厚生労働省から研修医に出るのは120万円/年・人くらい
文部科学省のほう
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpab200401/hpab200401_...
平成14年は3兆8千万円が「大学全部」につぎこまれた
(私立公立、文系理系、その他の理系と医者、の区別をして、それぞれかけていかないと算出できません)
単純に毎年同額として一億円で割ると、
年に3.8万人の医学部卒業者がつくれる額ですが・・。
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0804/100.html
国家医師試験合格者は1万人/年
http://www.univpress.co.jp/univ/index.html
大学受験者数21万人
医学部在籍でも試験を受けないものもいるとしても、1/20しかいない医者だけで1万人*1億円で1兆円つまり予算の1/4も独占してつかっちゃってますかね?
それに、教育専用ではなく研究費も込みなので、
もうちょっと安い気がします。
2.フリートーク
これはもう個人の事情と社会の要請のせめぎあいですね。
京都の舞妓さんも、普通のお嬢さんがたくさんきて、踊りを習ったり化粧や振る舞いを習うところまではがんばれるけれど、そのあと芸妓さんに進級して深夜までえらいおじさまがたと深いお付き合いをしてくれる人が居ないといって困っているそうです。
それと比べられては困るでしょうけれど、似ていますね。
体力的にもつらい仕事ですから、家庭をもって維持に時間がかかったり、
年齢が行って体力が落ちてきたら
社会の要請にこたえられなくなるのは仕方ないと思います。
それでもやはり「最初からわかっててきたはずでは?」というところがありますから、奨学金などでも縛っているのだと思います。
奨学金と同じように、最初に誓約書を出したものは
それにより途中優遇、あとで厳しくても我慢、
という制度ももっと出てくるかもしれませんね。
ただ、社会の要請の方も権威にしばられて融通がきかず、
今の時代シビアすぎるような気がします。
大変な仕事なのですから、広くいろいろな手段で
支えてもらえばいいのに、
伝統的に「本来のやりかた」からしか
お金がもらえないしもらおうとしないところがある。
まあ、非保険診療のところもいろいろ出ているようですが、
うまくいったところからうまくいかないところへの
還流がうまくいってないので再生産がない。
55歳主婦の方の件は、私立大学でなら大丈夫だった
のでしょう。そういう主婦に医薬メーカーなどが
「国立との差額のお金を援助していかせてやろう、
そうすれば主婦ならではの医療が発展する」という
考え方もできたのではないかと残念に思います。
ありがとうございます。
やはり「1億円」というのは誇大数字のようですね。
防衛医大の「任官拒否時の返金額」の数字が
http://6506.teacup.com/0120320354/bbs
の5月24日(水)02時22分15秒の投稿に載っていましたので転載します。
<自衛隊法施行令別表第12>
卒業生の卒業日の
属する月の区分(上欄) 金額(下欄)
平成9年3月 4642万円
平成10年3月 4772万円
平成11年3月 4903万円
平成12年3月 5020万円
平成13年3月 5093万円
平成14年3月 5129万円
平成15年3月 5118万円
平成16年3月 5077万円
平成17年3月 5021万円
ありがとうございます。
やはり大学病院予算が平均を押し上げているのでしょうか。
http://inoue0.exblog.jp/3126195/
の著者の方は、医学教育と医学研究を切り離して、医師専門学校を設ければ、
もっと医師養成費用は少額で済み、と主張しています。