北鮮のミサイル事件でロシアと中国の対応が非難される意見が多いように思えますが、どうも、、何か確りとした考えがあってのことかもしれないようにも思えるのです。。

中国にしてみれば，一番大切なのは，順調に中国が経済発展出来る環境を作ることです．よって北朝鮮を追い詰めすぎた結果，政権が崩壊でもしたら，大量の難民問題に対処しなければいけません．中国政府にとってみれば，北朝鮮政府は単なる頭痛の種に過ぎないとと思います．かといって見捨てれば政治的な緊張関係にあるアメリカにつけこむ隙を与えてしまいます．

ロシアにしてみれば，自国と接する北朝鮮にアメリカ軍の拠点ができるとしたら，安全保障上の脅威に感じます．ただでさえ，アメリカ軍のアフガニスタン侵攻以来，ロシアの勢力圏と思われていた中央アジアにアメリカ軍が居座っているのですから．ロシアにとっては，北朝鮮はいいように振り回される迷惑な国ですが，国連軍派遣となれば，主力はアメリカ軍になるはずですから，それだけは避けたい，というのが本音でしょう．

ようするに，中国・ロシアとも北朝鮮に好意を感じているわけでは全く無いのですが，北朝鮮がどんなに犯罪行為を犯そうとも，政権が崩壊して東アジアが不安定になるよりはましだ，といったレベルで制裁に反対しているのだと思います．

ちなみに，制裁拒否で足並みをそろえている中ロですが，決して仲がいいわけではありません．特にロシアは東アジアで影響力を強めている中国の存在に非常に神経質になっています．