タクシン前首相が議会を解散したあと、もう一度当選を果たした選挙において、野党はボイコットしました。また、タクシン氏に投票した以上の人が抗議をあらわす白紙票を投票したと、本日のクローズアップ現代『タイのクーデターは何故起こったか』にて語られていました。その時、なぜ対立候補を立てなかったのか、疑問に思いました。
ちなみに、簡単にgoogleで検索をしました。「野党に勝つ見込みがなかったからボイコットした」との意見を見ましたが、そうすると、白紙票がタクシン氏を上回ったことと辻褄が合わなくなってしまうように思えてしまい、皆様の意見をお伺いしたく思いました。よろしくお願いします。
■参考
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku2006/0610-2.html#thu(見ていなくても解答可)
タイ クーデター 解散 野党 ボイコット などのキーワードでは検索済。
英語の記事・blogも歓迎。タイ語は読めません。
番組は見逃してしまいました。惜しいことをしました。
BBCで記事を見てみましたが、ひょっとするとこれではないでしょうか。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/4936092.stm
The law states that parliament should convene within 30 days of an election to form a new government, but also that it cannot do so unless all 500 seats of the lower house are filled.
というように、下院の500の議席がすべて埋まらないと新政府の発足ができないという法律がある。ということは、議席を埋めないことで新政府の発足を阻止することができる。それがボイコットの目的だったのでは、と思います。
経緯を見てみると、2月末には野党3党がボイコットを宣言していた。4月2日に選挙が行なわたが、500の議席すべてを決めることができなかった。そこでタクシン首相(当時)が退陣することを明言してやり直し選挙となったのが4月22日(23日かも)。それでもまだ500の議席すべてが埋まらなくて、タイの政治危機は解決されずに残った、とのことです。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/asia-pacific/4751127.stm
つまり、野党側としてはstalemateの状態を作り出すことが目的で、選挙で与党に勝つことは考えていなかったのでは。
2月の記事:
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/4754836.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/4757520.stm
この段階ではタクシン退陣が目的だったように読めるのですが、4月に退陣を言明したあともボイコットを続けたということは、タクシンが退陣しても野党側の最大の要求(憲法改正)が通らないと判断したのかもしれません。
2001年以降は、タクシン・チナワットを党首とするタイ愛国党が政権を担い、副首相はチッチャイ・ワンサティットが務めていた。その後タクシン首相は自らの不祥事により2006年4月に国王に対し退陣を表明、次期首相が決まるまで休養に入った。当面の間、首相の職務はチッチャイ副首相が代行することとなった。しかし、実際には暫定首相としてタクシン首相が職務を行ったことから国民の反発を招き、2006年9月に国連総会へ出席するためにアメリカに滞在中に発生したタイ国軍によるクーデターにより政権の座を追われた。
国が割れるのを防ぐ為に国軍が独自行動する可能性は見えていたんでしょう。
↑国王自身クーデターを支持
解答ありがとうございます。
残念ながら、クーデターに関する部分が多くて質問に対する答えは少ない気がします。「自信がなかった」を今回の答えと考えさせてもらいますが、実際は白紙票がタクシン票を上回ったそうです。そこに名前を書けば民主的に政権が交代したのではないかという疑問への納得いく解答ではありません。
国王に対し退陣を表明したのは、今回質問している総選挙の後です。副首相が代行することになったのも、タクシン首相が職務を行ったのも、4月以降のことで、4月の選挙で野党がボイコットした理由にはならないように思えます。
番組は見逃してしまいました。惜しいことをしました。
BBCで記事を見てみましたが、ひょっとするとこれではないでしょうか。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/4936092.stm
The law states that parliament should convene within 30 days of an election to form a new government, but also that it cannot do so unless all 500 seats of the lower house are filled.
というように、下院の500の議席がすべて埋まらないと新政府の発足ができないという法律がある。ということは、議席を埋めないことで新政府の発足を阻止することができる。それがボイコットの目的だったのでは、と思います。
経緯を見てみると、2月末には野党3党がボイコットを宣言していた。4月2日に選挙が行なわたが、500の議席すべてを決めることができなかった。そこでタクシン首相(当時)が退陣することを明言してやり直し選挙となったのが4月22日(23日かも)。それでもまだ500の議席すべてが埋まらなくて、タイの政治危機は解決されずに残った、とのことです。
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/asia-pacific/4751127.stm
つまり、野党側としてはstalemateの状態を作り出すことが目的で、選挙で与党に勝つことは考えていなかったのでは。
2月の記事:
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/4754836.stm
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/4757520.stm
この段階ではタクシン退陣が目的だったように読めるのですが、4月に退陣を言明したあともボイコットを続けたということは、タクシンが退陣しても野党側の最大の要求(憲法改正)が通らないと判断したのかもしれません。
まさかnofrillsさんにお答えいただけるとは。さすがのお答えどうもありがとうございます。
さて、記事を拝見させていただきました。最初のurlが非常に参考になりました。1位通過でも20%以上得票しなければ当選できないとのルールもあるそうで、ボイコットにより500席を埋めない戦略に出たことが腑に落ちました。もちろん、民主主義的戦略として適切とは言い難いですが……。
BBCはMiddle Eastしか読んでいないのですが、Asia-Pacificも読もうかなぁ。
それにしても今、タイの野党って何をしているんでしょうね。こんど友人に聞いてみたく思います。
まさかnofrillsさんにお答えいただけるとは。さすがのお答えどうもありがとうございます。
さて、記事を拝見させていただきました。最初のurlが非常に参考になりました。1位通過でも20%以上得票しなければ当選できないとのルールもあるそうで、ボイコットにより500席を埋めない戦略に出たことが腑に落ちました。もちろん、民主主義的戦略として適切とは言い難いですが……。
BBCはMiddle Eastしか読んでいないのですが、Asia-Pacificも読もうかなぁ。
それにしても今、タイの野党って何をしているんでしょうね。こんど友人に聞いてみたく思います。