炭ってなんで長時間燃焼しつづけるんでしょう?なぜ一気に酸化してしまわないのか不思議です。どなたか化学的に解説してください。

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  • 終了:2006/10/15 21:31:02
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ベストアンサー

id:miyahiko No.3

回答回数36ベストアンサー獲得回数7

ポイント60pt

アカデミックな質問ですね。

できるだけアカデミックに答えます。

まずはじめに「燃焼」という概念を押さえましょうか。

燃焼とは簡単に言うと、発熱をともなうの酸化反応です。

燃える物というのは、化学反応により、

余分なエネルギーを出すことでより安定な

物質に変化する物です。安定な物質になる際には

エネルギーを低い位置で保つ必要があります。

ですので、余分なエネルギーが熱として発生します。

それらの反応仮定が「燃焼」です。

不安定な物質が安定な物質になるんだったら、

火をつけなくても勝手に燃えちゃうのではという疑問も

出てくるはずですが、その際には「活性化エネルギー」という

用語が必要になります。

簡単に言うと、反応を進めるためには進むためのきっかけが

必要になります。例えば、臆病な人がバンジージャンプすると

します。がくがく震えて飛ぼうとしません。

そういったときは励ましたりして行動を促すでしょう。

最悪後ろから運動エネルギーを与えて(後ろから押して)

落とします。そうすると後は勝手に落ちていって、下で止まりま

す。(絶対試してはいけません)

つまり、反応を進ませるにはそれなりのエネルギーが必要に

なります。その必要なエネルギーが「活性化エネルギー」と

呼ばれる物であり、燃焼においての「熱源」になります。

(マッチとかライターとか)

燃焼の反応速度を決める要因

これを理解するためには、固体でも気体でも分子は絶えず

動いているという考え方が必要になります。

物を構成する分子のつぶつぶは目に見えませんよね。

見えない物が動いているかどうかは目視では確かめられません。

でも、動いていると考えてください。バラバラにならないのは

手をつなぎあっているからと思ってください

反応速度が違う理由として、その分子の持つ

(CとかCOOHとか)運動エネルギーが異なるからです。

たとえるなら、人間といってもスポーツマンと文学青年では

筋肉が違いますし体力が違います。スポーツマン対文学青年

でリレーをします。

そうするとバトンの受け渡しは(反応は)スポーツマンの方が

速いですよね。マクスウェル-ボルツマン分布という物があり

ますが化学的にはそこで説明できます。

詳しくは熱力学か原子物理学というジャンルの本を読むことを

おすすめします。

と、頭が痛くなってきたところで本題に入ります。

「では、なぜ気体だと固体に比べて燃焼が速いんでしょう?

 あと、気体になった木材中の成分の組成も気になります。」

まず、木材にはいろんな元素は含まれていますが、

主に燃えるのは炭素です。有機物(セルロース等)が変質して、

そこに含まれていた炭素が混じったガスとして放出します。

そのガスが主に燃えるのが木材です。

なお、化学的に考えると質問中の「気体と固体」

という表現は不適当かと思います。

木自体は気体にならないからです。気体と考えている物は、

木材に熱を加えられ、有機物が変質して発生したガスの事だ

と思います。

長くなってすいません。ということで結論

気体と固体では運動エネルギーが異なるため、酸素と接する確率が

変化します。気体の反応速度が速いのはその固体よりも運動エネル

ギーが多いから。

(厳密に言うと、運動エネルギーをより多く持っている分子が

増えるため、ほかの分子とぶつかる頻度が増え、それと共に

活性化エネルギーを伴った分子同士の頻度も増えるため、結果

反応速度が速くなります。)

炭は、ガスになりうる有機物がほぼ燃え切った状態であるため

炭素以外の不純物が非常に少ない。炭素自体の運動エネルギー

はガスよりも低いため、反応速度が遅い。

熱が出て、煙が少ないのはほとんど純粋に反応が起こるから。

徐々に燃焼が起こるのは活性化エネルギーが多く必要なので、

ある一定以上の熱がないと進まないから。

参考URL http://www3.u-toyama.ac.jp/kihara/chem/fire/fuel.html

id:luvtechno

なるほど!納得しました。大変丁寧な説明ありがとうございました!

2006/10/15 21:28:06

その他の回答2件)

id:drowsy No.1

回答回数1163ベストアンサー獲得回数88

ポイント10pt

通常の燃焼は、木材中の成分が揮発したガスに火がついて燃えるため、

勢いよく炎があがり、燃焼スピードも速い。

一方、炭は既に揮発成分が抜けているため、空気中の酸素と炭の表面の炭素が結びついて燃える。

常に風を送って酸素を供給しなければならないのはこのためで、燃焼時間も長くなる。

http://www.mainichi.co.jp/hanbai/nie/nazenazo04_12.html#02


とのことです。

炭によって燃焼時間が異なるのもこれが要因なのでしょうね。

炭を作る過程(燻し)で揮発性の物質が抜けて表面しか燃えなくなる。

中国産のもの…すかすかなのでよく燃える。燃焼時間が短い、煙も出やすい。

国産(備長炭等)…みっしりしているので、燃焼時間が長く、煙も出にくい。

id:luvtechno

なるほど、ありがとうございます。

では、なぜ気体だと固体に比べて燃焼が速いんでしょう?あと、気体になった木材中の成分の組成も気になります。

それと、木材の場合はこれが理由だとして、他の物質でもそうなのでしょうか。燃焼の反応速度を決める要因って一般にはなんなんでしょうか。どなたか化学に強い方解説していただけないでしょうか。。。

2006/10/15 02:29:12
id:Z9M9Z No.2

回答回数343ベストアンサー獲得回数11

ポイント10pt

化学反応は、分子どうしの接触によって起きるので、接触の機会の多い方が、多数の分子が高速に変化することになります。

気体同士は、分子どうしが混じりあって運動しますし、分子の速度も速いので、接触の機会が多く反応が早い。

固体は、基本的に表面付近でしか接触の機会がないので、反応は遅い。

炭は、内部に多くの細かい空洞があるんだったかで、外の気体と触れ合う面積が広いので、脱臭のような化学反応は他の固体より早く進む物体ですが、熱の伝達では、そのような空洞の空気は断熱効果を発揮するはずなので、中まで温まりにくくなっていて、これでいっそう「燃え」にくくなっていると思います。

id:luvtechno

なるほど。断熱効果という単語を久々に聞きました。ありがとうございます。

2006/10/15 21:26:45
id:miyahiko No.3

回答回数36ベストアンサー獲得回数7ここでベストアンサー

ポイント60pt

アカデミックな質問ですね。

できるだけアカデミックに答えます。

まずはじめに「燃焼」という概念を押さえましょうか。

燃焼とは簡単に言うと、発熱をともなうの酸化反応です。

燃える物というのは、化学反応により、

余分なエネルギーを出すことでより安定な

物質に変化する物です。安定な物質になる際には

エネルギーを低い位置で保つ必要があります。

ですので、余分なエネルギーが熱として発生します。

それらの反応仮定が「燃焼」です。

不安定な物質が安定な物質になるんだったら、

火をつけなくても勝手に燃えちゃうのではという疑問も

出てくるはずですが、その際には「活性化エネルギー」という

用語が必要になります。

簡単に言うと、反応を進めるためには進むためのきっかけが

必要になります。例えば、臆病な人がバンジージャンプすると

します。がくがく震えて飛ぼうとしません。

そういったときは励ましたりして行動を促すでしょう。

最悪後ろから運動エネルギーを与えて(後ろから押して)

落とします。そうすると後は勝手に落ちていって、下で止まりま

す。(絶対試してはいけません)

つまり、反応を進ませるにはそれなりのエネルギーが必要に

なります。その必要なエネルギーが「活性化エネルギー」と

呼ばれる物であり、燃焼においての「熱源」になります。

(マッチとかライターとか)

燃焼の反応速度を決める要因

これを理解するためには、固体でも気体でも分子は絶えず

動いているという考え方が必要になります。

物を構成する分子のつぶつぶは目に見えませんよね。

見えない物が動いているかどうかは目視では確かめられません。

でも、動いていると考えてください。バラバラにならないのは

手をつなぎあっているからと思ってください

反応速度が違う理由として、その分子の持つ

(CとかCOOHとか)運動エネルギーが異なるからです。

たとえるなら、人間といってもスポーツマンと文学青年では

筋肉が違いますし体力が違います。スポーツマン対文学青年

でリレーをします。

そうするとバトンの受け渡しは(反応は)スポーツマンの方が

速いですよね。マクスウェル-ボルツマン分布という物があり

ますが化学的にはそこで説明できます。

詳しくは熱力学か原子物理学というジャンルの本を読むことを

おすすめします。

と、頭が痛くなってきたところで本題に入ります。

「では、なぜ気体だと固体に比べて燃焼が速いんでしょう?

 あと、気体になった木材中の成分の組成も気になります。」

まず、木材にはいろんな元素は含まれていますが、

主に燃えるのは炭素です。有機物(セルロース等)が変質して、

そこに含まれていた炭素が混じったガスとして放出します。

そのガスが主に燃えるのが木材です。

なお、化学的に考えると質問中の「気体と固体」

という表現は不適当かと思います。

木自体は気体にならないからです。気体と考えている物は、

木材に熱を加えられ、有機物が変質して発生したガスの事だ

と思います。

長くなってすいません。ということで結論

気体と固体では運動エネルギーが異なるため、酸素と接する確率が

変化します。気体の反応速度が速いのはその固体よりも運動エネル

ギーが多いから。

(厳密に言うと、運動エネルギーをより多く持っている分子が

増えるため、ほかの分子とぶつかる頻度が増え、それと共に

活性化エネルギーを伴った分子同士の頻度も増えるため、結果

反応速度が速くなります。)

炭は、ガスになりうる有機物がほぼ燃え切った状態であるため

炭素以外の不純物が非常に少ない。炭素自体の運動エネルギー

はガスよりも低いため、反応速度が遅い。

熱が出て、煙が少ないのはほとんど純粋に反応が起こるから。

徐々に燃焼が起こるのは活性化エネルギーが多く必要なので、

ある一定以上の熱がないと進まないから。

参考URL http://www3.u-toyama.ac.jp/kihara/chem/fire/fuel.html

id:luvtechno

なるほど!納得しました。大変丁寧な説明ありがとうございました!

2006/10/15 21:28:06
  • id:hkrhr1
     どうも少し違うような気がします。
    一般に、気相反応は液相や、特殊な固相反応より遅いのです。
    反応速度(v)は、その反応にかかわる物質の濃度に比例します。
    例えば、 v = k[物質]x[酸素] ここで、kは反応速度定数で、
     k = Ae^(-Ea*/RT)
    であり、Aが頻度因子、Ea*を活性化エネルギーといいます。

     ですから、液体の密度(=濃度)は気体の濃度の1,000倍も高いので、液―液反応が極めて速いのですよ(化学工業で気相反応を用いる場合、高温高圧条件が必須になります、また、多くの化学工業での製造が液―液反応で行なわれています)。

     固相反応で速いものにはニトログルセリンなどの爆薬が上げられます。
     液相反応で速いのもには酸塩基中和反応などが上げられます。

     おっしゃっている気相反応の方が速いと言うのは、燃焼では、気体の酸素が必ず必要で、燃えるものが気体の酸素と衝突するには、気体の方が固体よりはるかに速いからではないでしょうか?
     つまり、酸素が気体である事がそうした現象を引き起こしていると思われます。
     
    気相―固相反応の場合、固相はほとんど動かないので、反応はその表面に留まります。従って、固相―固相反応を除き、一般に最も遅い反応と言う事ができます。            (理博)
  • id:miyahiko
    ご指摘ありがとうございます。
    おっしゃるとおりだと思います。

    本当であれば
    k = Ae^(-Ea*/RT)
    を正しく理解した上、
    気体と固体粒子間の非触媒反応を説明する
    必要があると思います。
    ただそれを簡潔に説明するには、読み手に語句と、
    基礎的な化学の知識が必要になると思います。

    今回は、炭とエネルギーというキーワードに
    視点をおいた上、中学2年生クラスに理解でき、
    かつ興味を持っていただく文章を心がけました。

    しかし読み返すと、説明しきれていない部分と
    主語が抜けている部分があることで、わかりにくい
    部分もありました。かといって一から説明してしまうと
    レポート以上の量になってしまいますので、あえて
    一般という表現を避けた次第です。

    正確さにはかけますが、あまり正確に書くと一般の人が
    頭痛を覚えてしまうので、その点は大目に見てください。

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