トイレ掃除をすると金運がよくなるといいますが、

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まず、仏教、禅では、トイレは烏枢沙摩明王が司るとされています。この明王はインドにおけるウッチュシュマ、或いはアグニと呼ばれる炎の神で、この世の一切の汚れを焼き尽くす力を持つとされています。

トイレは不潔な場所ですから、昔からここは怨霊などの出入口と考えられていました。そこでこの炎の神に一切の汚れを焼き尽くしてもらい、清浄な場所に変えてもらう。そうすると運気が向上して金運もつくと。そんなふうに考えられていたわけですね。そのためには当然、人の方としても、そこを清潔に保つ努力が求められるわけです。

また神道の方で見ると、トイレは金勝要神(きんかつかねのかみ)という神様が司るという言い伝えがあります。このお名前を見ただけでも金運に関係してきそうですが、さらにこの神様は古事記に出てくる須世理毘売命と同一の神様である、という説があるんですね。

畏れ多くも須世理毘売命という高貴な女神様がご担当あそばされるトイレですから、そこは当然綺麗にしておかないといけません。そして、何と言ってもこの女神様は、国作りを完成され富を含む大地の全てを象徴する神様である大国主命のお后様ですから、この女神様に好かれないことには金運もなにもあったもんじゃないと。そういうことになってくるわけです。

というわけで、仏教的に見ても神道の方から考えても、トイレと金運の関係は、とにかく「トイレを清浄に保つ」ということが要点だということが分かります。

したがって、便器が壊れていて、それが原因で不潔になっているようですと、これは金運を下げるということになってきますが、壊れていても誠心誠意清潔に心がければ吉と。そういうことになってきます。

便座が割れているとのことですが、それでもまだ使える、使えるうちは大切に使っていこう、割れた所に汚物が染み込んで不潔になったりしないよう、いつも綺麗にしておこうと考えるなら、それはむしろ物を大切にするという感謝の現れとして宗教的道徳にもかなうことですから、そうされればよろしいかと思います。

壊れていても物は尊ぶ。壊れているからこそ大切に清潔に使っていく。この「もったいない」の気持ちを日常生活にも現していけば、それも金運につながっていくことでしょう。