私の家での出来事ではないのですが、私が直接関わったことですので、ここにご紹介してみることにしましょう。あなたはお信じになりますか?この不思議な出来事を。
* * *
さて、話の発端は一本の電話からでした。知り合いのお宅のまだ小さな娘さんが、突然ケガばかりするようになった、というんです。大きなケガはありませんが、毎日のようにどこかに引っ掻き傷のようなものを作っているということでした。
しかし、その原因が全く分かりません。本人が引っ掻いている様子はないし、家の中にも危険な物は特にない。幼稚園には行っているが、外でケガをしてくるということはなく、決まって新しい傷が出来るのは家の中にいる時だ、とのこと。
で、今度の休日、どうしてもこの子を置いて出かけなければならなくなってしまった、子供一人では心配なので、家に来て子守りをしてくれないか、という要請です。
独身男の私がお守り役というのも変な話ですが、実は彼は奥さんとちょっとケンカをしてしまって、一時的なシングルファザー状態だったんですね。そんなわけで、お守り役といえども、女性を家に入れるわけにはいかなかったんです。で、私はその女の子に結構なつかれていたので、白羽の矢が立ったという次第でした。
そんなこんなで私は頼まれるままに彼の家に行き、留守中のお守り役を始めました。子供は私の来訪に大喜びしてくれました。ケガが心配なので、過激な遊びは避けて、本を読んだり、お絵かきしたり。そしてあとはお昼寝です。うまくいったと思いました。すやすや眠る女の子の体に、新しい傷はひとつもついていません。
ところが・・・・。女の子が目を覚ますと、なんとお昼寝前には全く無かったはずの引っ掻き傷が、左の腕にくっきりとついています。
「痛い?」
「ううん、平気」
「こういうの、よくできるの?」
「うん」
何かのアレルギーかな、それとも自分で引っ掻いたのかな、と色々考えてみましたが、どう見てもそれは猫の引っ掻き跡。細く赤い傷跡が並んで左の腕を走っています。
で、帰ってきた父親にそのことを伝えて、何か猫にまつわることで思い当たることが無いかと聞いてみたところ・・・・。
なんと彼は、奥さんが可愛がっていた猫を追い出してしまったというんです。奥さんがいなくなって、仕事を持つ身ではとても飼いきれないからと、無理矢理外に・・・・。
それだ!! というわけで、早速猫を探して呼び寄せて、家に戻してやることにしました。
女の子は猫とすごく仲良しでしたから、愛猫との再会を、涙を流して喜んでいました。猫も喉をゴロゴロ鳴らして嬉しそうでした。
以来、女の子の引っ掻き傷はパタリと止まりました。つまり、家に入れて欲しいという猫の強い思いが、生き霊となって女の子の体に作用して、それが引っ掻き傷となって現れていた、ということです。そうとしか考えられない出来事でした。
* * *
どうです?恐いでしょう。恐くない? いいえ、よく考えてみてください。たかが動物と思っていた存在に、ここまで強い念があったんです。それも人の体に影響して実体化してしまうほどの強い念が。
もし豚に、牛に、鶏に、魚に、そういう念があったとしたら・・・・。毎日食用として殺されていく何万、何十万という命の思いが人の世界に影響していくとしたら・・・・。シャキーーーーン!!(効果音)
* * *
さて、後日談です。それからしばらくして、私はまた彼の家に呼ばれました。奥さんが帰ってきていて、娘さんと猫もうれしそうでした。
娘さんが隣の部屋に行ったすきに、奥さんが言いました。
「私はあの子と猫のために帰ってきたの。今度何かあったらこの人が家を出て行くっていう約束でね」
って。うははー。奥さんこわっ。以来その家は、子と猫が「かすがい」となって、明るい、いい家庭になっていったようです。
私の家での出来事ではないのですが、私が直接関わったことですので、ここにご紹介してみることにしましょう。あなたはお信じになりますか?この不思議な出来事を。
さて、話の発端は一本の電話からでした。知り合いのお宅のまだ小さな娘さんが、突然ケガばかりするようになった、というんです。大きなケガはありませんが、毎日のようにどこかに引っ掻き傷のようなものを作っているということでした。
しかし、その原因が全く分かりません。本人が引っ掻いている様子はないし、家の中にも危険な物は特にない。幼稚園には行っているが、外でケガをしてくるということはなく、決まって新しい傷が出来るのは家の中にいる時だ、とのこと。
で、今度の休日、どうしてもこの子を置いて出かけなければならなくなってしまった、子供一人では心配なので、家に来て子守りをしてくれないか、という要請です。
独身男の私がお守り役というのも変な話ですが、実は彼は奥さんとちょっとケンカをしてしまって、一時的なシングルファザー状態だったんですね。そんなわけで、お守り役といえども、女性を家に入れるわけにはいかなかったんです。で、私はその女の子に結構なつかれていたので、白羽の矢が立ったという次第でした。
そんなこんなで私は頼まれるままに彼の家に行き、留守中のお守り役を始めました。子供は私の来訪に大喜びしてくれました。ケガが心配なので、過激な遊びは避けて、本を読んだり、お絵かきしたり。そしてあとはお昼寝です。うまくいったと思いました。すやすや眠る女の子の体に、新しい傷はひとつもついていません。
ところが・・・・。女の子が目を覚ますと、なんとお昼寝前には全く無かったはずの引っ掻き傷が、左の腕にくっきりとついています。
「痛い?」
「ううん、平気」
「こういうの、よくできるの?」
「うん」
何かのアレルギーかな、それとも自分で引っ掻いたのかな、と色々考えてみましたが、どう見てもそれは猫の引っ掻き跡。細く赤い傷跡が並んで左の腕を走っています。
で、帰ってきた父親にそのことを伝えて、何か猫にまつわることで思い当たることが無いかと聞いてみたところ・・・・。
なんと彼は、奥さんが可愛がっていた猫を追い出してしまったというんです。奥さんがいなくなって、仕事を持つ身ではとても飼いきれないからと、無理矢理外に・・・・。
それだ!! というわけで、早速猫を探して呼び寄せて、家に戻してやることにしました。
女の子は猫とすごく仲良しでしたから、愛猫との再会を、涙を流して喜んでいました。猫も喉をゴロゴロ鳴らして嬉しそうでした。
以来、女の子の引っ掻き傷はパタリと止まりました。つまり、家に入れて欲しいという猫の強い思いが、生き霊となって女の子の体に作用して、それが引っ掻き傷となって現れていた、ということです。そうとしか考えられない出来事でした。
どうです?恐いでしょう。恐くない? いいえ、よく考えてみてください。たかが動物と思っていた存在に、ここまで強い念があったんです。それも人の体に影響して実体化してしまうほどの強い念が。
もし豚に、牛に、鶏に、魚に、そういう念があったとしたら・・・・。毎日食用として殺されていく何万、何十万という命の思いが人の世界に影響していくとしたら・・・・。シャキーーーーン!!(効果音)
さて、後日談です。それからしばらくして、私はまた彼の家に呼ばれました。奥さんが帰ってきていて、娘さんと猫もうれしそうでした。
娘さんが隣の部屋に行ったすきに、奥さんが言いました。
「私はあの子と猫のために帰ってきたの。今度何かあったらこの人が家を出て行くっていう約束でね」
って。うははー。奥さんこわっ。以来その家は、子と猫が「かすがい」となって、明るい、いい家庭になっていったようです。