初めて自転車に乗れた日。

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鮮烈に思い出します ネオ筑摩屋松坊堂2007/08/23 13:08:14ポイント1pt

わたしや兄貴はいつもオカンの自転車の荷台(いすも何も無い真っ平らな荷台)に載せられていた。

足をぶらぶら振って後輪のスポークに絡まって、オカンにタコ殴りされるのが日常茶飯事だった。

足よりも、殴られた頭の方が痛かった。

ある時はそれで靴が落ちた。

「靴が落ちた」と言おうとしたが、靴と言う単語も落ちたという単語も咄嗟には出なかった。

荷台から飛び降りてとりに行こうとして、頭から着地した。さすがにこのときはオカンも病院に連れて行ってくれた。

これが3歳の頃だったと思う。

時は下って幼稚園児の頃。

親父がいきなりわたしのチャリの補助輪を外してしまった。

「俺が支えてやるから幾らでも練習しろ」と親父は言った。

親父が後ろを支えた状態で走ること数回。ふと振り返ると、親父はチャリを支えては居らず、遠くで満足そうにわたしを見ている。

オレも兄貴のように、補助輪無しでチャリをこいでいる!

わたしは浮かれて、そのまま区画を一周した。

帰ってみると、親父の顔から満足は消え、わたしが視界の外にいた間のハラハラした表情のみが残っていた。

・・・・・・もう、あれから30年。ここに書いたことは、オカンも親父も全く覚えていないと言う。(健在ではあるのだが)

だが、後年になって創造した記憶ではない。断言する。

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