初心者にも分かりやすいように説明してください。
あまり聞かない熟語ですが、字義どおりに説明してみましょう。
あらゆる楽曲を、標準的に演奏できる編成の楽団を指しています。
雅楽で《運命》を演奏できませんが、交響楽団は雅楽を模倣できます。
◆ 依存から自立へ ~ オーケストラ発達史 ~
小さな教会のオルガニストだったバッハは、ありとあらゆる編成の曲
を残しています。当時イギリス王朝の寵愛を得たヘンデルは、二隻の船
に二つの楽団を浮かべた《水上の音楽》で、大規模な演出をしています。
古典様式と標準的な楽器編成を完成したハイドンは、初期の一管編成
(フルート・オーボエ・ファゴット)十数人から数十人の二管編成まで、
全104曲を通じて“交響曲の父”と呼ばれます。
モーツアルトは、一管編成ながら、晩年にクラリネットを加えます。
後に、二本づつの二管編成となり、金管楽器(トランペット・ホルン)
にトロンボーン・バストロンボーン・チューバが加わります。
原則として四楽章(起承転結)でしたが、ベートーヴェン《田園》は
5楽章、シューベルト《未完成》は2楽章で中断しています。
R・シュトラウスは、多楽章による“交響詩”を開発しました。
◇ 自営する演奏団体 ~ 常駐楽団と音楽祭楽団 ~
近現代の交響楽団(定期演奏会)の標準的なプログラム(曲目)は、
“序曲・協奏曲・交響曲”の組みあわせで、切符を売っています。
それぞれ一管編成から三管編成までの三曲によるアラカルトなのです。
もとは、宮廷専属だった管弦楽団も、フランス革命で貴族が没落し、
庶民を対象とする興行として、さまざまの趣向が必要になりました。
(出番の少ない楽員も、正社員として雇用しなければなりません)
一管編成の室内管弦楽団と、管弦楽団よりも大規模なイメージがある
交響楽団に、厳密な区分はありません。ウィーン交響楽団と別の組織で、
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団と歌劇場管弦楽団は同じです。
公共放送のBBCやNHKは、常時ほとんどの名曲を演奏できるよう、
四管編成で“スタン・バイ”しています。
NBC交響楽団が“Symphony of The Air”と称した例もあります。
◇ ダンスからポップスへ ~ ステージ vs スタジオ ~
ジャズのジャンルでは、スゥイング全盛期のフル・バンドを指します。
ポール・ホワイトマン楽団“Symphonic Jazz”はじめ、歴史的名盤の、
ベニー・グッドマン楽団カーネギー・ホール演奏会(19390116)が必聴。
http://blog.so-net.ne.jp/lbbuster/archive/200611
なお、よく似た発音の“スタジオ・オーケストラ”も重要です。
かつての英国で健在だったフィルハーモニア管弦楽団は、録音のつど
集まったエキストラ楽団でしたが、縦横自在の名演奏を聞かせました。
わが国の演歌・歌謡曲も、スタジオ・オーケストラによる巧妙な編曲
がヒットを左右しています。クラシックの楽理論と奏法による、独特の
管弦楽法が、NHK紅白歌合戦において絶頂に達します。
ただし、しばしば珍妙な、矛盾にみちた編曲も少なくありません。
以下、イケメン俳優の歌謡曲(秘)講座が、傾聴にあたいします。
「ヴァイオリンが奏でる“駆けあがり”が極めつけ……等々」
半田 健人 俳優/歌手 19840604 兵庫 芦屋 /歌謡曲研究~仮面ライダー
── 《ビーバップ!ハイヒール 20071011(木)24:45~25:40 瀬戸内海放送》
近年の傾向は、姿を見せないスタジオ・ミュージシャンの活躍です。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20030318
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