【イエはてな】“イエ・ルポ 2” #017

小学１年の冬、関東から近畿に転校しました。

早速、風邪を引きました。

気持ちが悪くなって、昼休みに保健室に行きました。

するとそこには、保健の先生は居なくて、６年生の「保健委員」が当番をしていました。

で、女の子だったと思いますが、保健委員が私に質問をしました。

「しんどい？」

「・・・ええと、あのぉ、しんどいけど、しんどくない、かもしれない」

関東から転校して来た私は、そこで「しんどい」という言葉の意味が全く分からなかったのです。まだ漫才やお笑いのブームが来る前の１９７０年代前半のことです。TVはほとんど標準語。関東の子供は関西弁が全くわからなかったのです。

それで、何を答えてよいかわからず、しかし、なぜか「しんどいって何ですか？」と質問することも（小学１年生なりに）はばかられ、無理矢理ひねり出した言葉が「しんどいけど、しんどくない、かもしれない」だったのです。

それを聞いた保健委員は、

「キャー！この子カッコいい！」

と喜んでいました。

今考えてみると、小学１年生にしては気取ったことを言い放ったような気もします。すみません。

あと、これは全然違う話ですが、中学の時、保健室の先生がちょっと怖い感じの先生で、「頭が痛い」というと「じゃあ水を飲みなさい、頭が痛い時には水を飲みなさい」と力説されていました。

安易に薬に頼るべきではない、という意図だったのかもしれませんが、しかし、水を飲めば治るってことはないでしょう、と、今でも思います。