THEME:「今だからありがとう!ボクの好きな先生&学校の思い出」を教えて下さい
「街を見渡せば、100通りの家族に100通りの家。家をのぞいてみれば、それぞれの暮らし振りが面白い!」と展開してきた“イエ・ルポ”の続編コーナーです。“イエ・ルポ 2”では、特にマチとイエ、人と家族のドラマやものがたりを語らっていきませんか? 愛するマチ、好きな風景、家族とのエピソード、イエでの思い出…。毎回のテーマに沿って、あなたのイエとマチのルポをご投稿下さいね!
次なる〈イエはてな〉ライブラリーの本の実現を目指して――豊かな暮らしをつくっていく〈イエはてな〉のマインドで、みなさまのご参加をお待ちしています!
※モラルのない一行レス等コメントの内容によってはポイント送信を控えさせて頂く場合もございますのであらかじめ御了承下さい。
※コチラのテーマ詳細とルポ例をご覧になってご投稿下さいね!
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20080718
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※今回の「いわし」ご投稿は7月24日(木)正午で終了とさせて頂きます。
生徒一人・・・TomCatさんのためだけに記念写真を撮ってくれたり、なんで写真を撮るかを撮影の時に言わずにいたり・・・とても素敵な先生ですね。
写真を撮る理由をクラスのみんなに言っていたら、もしやっぱり学校に残ろうと思い変えていても言えなくなるからと思われていたのかもしれません。退学届けを出すまで考える時間はありますから。
やっぱり学校に残ると決めたTomCatさんの決断も勇気があると思います。
それがご自分だけで今決めたこと、先生もすごく嬉しかったと思います。
親御さんにはどういう風に言ったのかなと、気になりました^^
よい先生ですね。高校生という年頃は、たとえどんなに見かけが大人っぽくても、頭の回転が速くて理屈が言えても、堂々とした態度に見せかけてはいても、まだまだ子供の部分だってあるんですよね。なんていったって、経験の絶対値が足りていない。そこのところをよく理解してくれる先生とめぐり合ったら、一生、感謝を続けられるほどの喜びとなりますね。
その日の記念写真、今でもご覧になることあるのでしょうか。
涙が・・・。
先生が集合写真を撮ろうといわなかったら、偶然隣のクラスの友人と階段で出会わなかったら今とは違う人生を歩んでいたかもしれませんね。
読んであったかい気持ちになりました!
泣けました。
先生の生徒を思う心に涙が出てしまいました。
そして生徒であるTomCatさんもそんな先生の心を本当に真剣に素直に受け止めて。
まっすぐな心どうしがまっすぐにぶつかり合って起こった奇跡。
このエピソードは、そんなふうに言えるのではないかと思います。
感動しました。
ホント、うるうるきてしまいました。その友人に会わなかったら、TomCatさんの人生は大きく変わっていたことでしょうね。
本当にすごいタイミング。やはり偶然という名の必然だったんですね。
先生のおもいやりの心が今まで見ることができなかった学校のすばらしさをみることができるようにしてくれたのですね。
本当にすばらしい恩師ですね♪
きっと、退学の意志を固めていた時のTomCatさんは、もう誰の言葉もはねつけてしまうくらいの鉄の意志だったんだろうと思います。でなければ、退学なんていう大それた希望が通るわけありません。
なのに、先生と手を握り会いながらの最後の方の言葉。失礼な言い方かもしれませんが、TomCatさん、すっかり先生にごろにゃんしています!先生の深い愛に打たれて、もうすっかり心がやわらか!
本当に、階段を下りるタイミングが少しでもずれていたら、こんな奇跡は起こりませんでしたね。まさに起こるべくして起こった奇跡。先生の強い愛情とTomCatさんの真面目な心が引き寄せた、運命に記された出来事だったんだろうと思います。
人は一人で生きていくんじゃないなんてよく言われますが、他人の愛が人生すら変えるほどの力を持つことがあるのを、この体験談から知ることができました。すばらしいお話をありがとうございました。なんかこのお話、私の人生も変えてくれそうです。
TomCatさんはこのイエはてなでも独特な発想や行動力をお持ちの方だと思っていましたから、これまでの人生の中で色々な体験をされてきたのだろうなと想像していました。
この高校のエピソード、担任の先生(数学)の思いがけない心意気、読みながら最後は号泣状態でした。
他のツリーの先生方のエピソードも素敵なものばかりですが、このエピソードも、もうこのままショートドラマとして映像化できるんじゃないか・・・いやいや、文字だからこそ、あらゆる人の感性に訴えかけるのかもしれない・・・なんて色々な事を考えました。
ハザマさんもダイアリーで書かれていますが、イエ・ルポ本が出来たら、先生方に是非プレゼントしたいですよね。これをきっかけに、また恩師に会える日がくるのかなと思うと、その日が待ち遠しいです。
私は、学校という所に馴染めない生徒でした。中学時代から粗暴な行動が目立っていた私は、色々な経験を経て、高校の後半でやっと立ち直りました。しかし、いわゆる不良だった生徒がそう簡単に学校に馴染めるわけもなく、当時の私は学校をやめることばかりを考えていました。
そんな時、ちょっとした夢を掴んだんです。この道で生きていきたいという、ちょっとした希望を見つけました。今考えれば、それは学校をやめたいという気持ちを説明しやすくするための、自分への言い訳だったんだと思います。新しい夢を見つけたと前向きな自分を演出することで、現状から逃げ出す理由を作る。今思えば、そんな心理だったんだろうと思います。しかし、私は自主退学を決意しました。
そして終業式。学年主任の先生とも担任の先生とも何度も話し合いを重ね、その日に退学届けを提出する、という段取りになっていました。
教室での担任の話が終われば、もう私は卒業を待たずにこの学校を後にします。担任が「終わります」と締めくくりの言葉を言うと、とたんにみんなの間に開放感が広がり、歓声が上がりました。私一人が椅子に座ったまま、視線下げていました。
担任が、「すまん、もうひと行事、これから記念写真を撮るんだ。ちょっと机を後ろに下げてくれないか」と言葉を続けました。私も立ち上がって、みんなと一緒に机の移動。これがこの学校で行う最後の共同作業かと思うと、ちょっと寂しくもありました。
机を戻して、これで正真正銘、全ての行事が終了です。この後職員室に行って退学届けを出せば、もうこの学校に来ることはありません。教室を後にして階段を下りかかると、そこで隣のクラスの友人と鉢合わせになりました。
「お前、今日で最後か」
「ああ。もうここに来ることはない」
「寂しくなるな」
ここまでは何の変哲もない、普通の会話でした。
しかし私が、
「せっかく撮った記念写真も、見ることはなさそうだよ」
と言うと、そいつは、
「え? 卒業式でもないのに記念写真か? うちのクラスはそんなもの撮ってないぞ」
と言うのです。その時、はじめて気が付きました。あれって、今日でここを去る俺のために、俺のためだけに撮ってくれた写真だったのかもしれない!! と。
慌てて職員室に急ぎました。担任の机の前に行くと、担任も階段で出会った友人と同じように、
「これで最後だな」
と声をかけてくれました。ここでポケットから退学届けを出せば、全ては完了です。でも、私の心は揺れ動き始めていました。
もしこの先生が、今日で学校をやめていくたった一人の生徒のために、わざわざ記念写真を残そうとしてくれたとするならば・・・・。
私は、
「だからさっきの記念写真を?」
と問いました。
すると担任は恥ずかしそうに頭を掻きながら、
「だって淋しいじゃないか」
と・・・・。
私はしばらく立ちつくしました。生徒一人一人を深く愛する、そんな担任の思いがズシリと胸に響いて、なかなか次の言葉が出てきませんでした。やっとの思いで口を開いた時には、
「やめません。俺は本校の生徒でい続けます」
と言っている自分がいました。自分でも意外な決断でした。あれほどやめたいと思い続けていた学校が、今はこんなにも愛おしい。自分でその変化に驚きました。そして、強硬に退学の意志を主張し続けていた手前、こんなにも簡単に意志を翻してしまったことに赤面しました。もう、恥ずかしくて恥ずかしくて、そのまま消え入りたい気分でした。でも担任の、いや、この恩師の思いが、そんな気恥ずかしさを全て拭い去ってくれました。
「お前、夢はあきらめたのか」
先生はそうおっしゃいました。私は、
「いえ、先延ばしするだけです」
と答えました。しかし実際には、今まで気付かなかった、気付くことが出来なかった、学校という場所に隠されていた素晴らしい希望を、この時、見つけたんだろうと思います。
「そうか。保護者の方には?」
「いえ、今決めたことなので・・・・」
「そうか!!」
先生は私の手をぎゅっと握ってくださいました。
「お前、今さら学校やめないって家に帰って言えるか? 恥ずかしいだろう」
「恥ずかしいです。めちゃくちゃ恥ずかしいです。どうしたらいいですか」
先生も私も、泣きながら笑っていました。ここから後の私の高校生活は、本当に輝きに満ちたものになりました。この先生のお陰で、今の私がいます。数学のK先生。忘れられない恩師です。