ジュールの有名な実験(羽を水中で回転させると水温が上がるやつ)以外で、「エネルギー変換」と「エネルギー保存」を裏付けた実験的事実は、それまでに別に知られていたそうですが、その実験について教えてください。
間違ってもジュールの実験のみを回答にしないでください。そんな人にポイントは与えられません。
こちらのサイトを参照してください。ジュールが熱の仕事当量の関係を突き止めるに至った歴史的経緯が簡単にまとめられています。
ジュール(1818-1889)は,モーターに関する研究の中で,電流による熱の発生という現象に注目し,いわゆる「ジュールの法則」を発見した。この事実と,発電機を使って得られた電流も同様に熱を発生するという事実(すなわち機械的仕事が電流を生じてそれが熱になるという事実)とから,彼はやがて,電池内の化学変化(とくに亜鉛の消費)とそれによって生じた電流による発熱量または仕事量(生じた電流でモーターを回した場合に得られる仕事量)との関係に注意を向け,ついに,電流を媒介としつつ,熱と機械的仕事との間に当量関係があることをつきとめ,実験的に「熱の仕事当量」を求めたのである(1843年)。その後,彼は,電流を媒介とすることは不必要だったと気づき,機械的仕事を直接熱に変える実験をも行うようになった。中でも,おもりの落下によって水をかき回し,このときの水の温度上昇とおもりの落下とから,熱の仕事当量を求めた彼の実験はとくに有名である。
ここで触れられている1843年の「電流を媒介としつつ,熱と機械的仕事との間に当量関係があることをつきとめ」についての実験は,こちらのサイトの下の方に図で紹介されています。水の中にコイルを置き,磁界の中で回転させることでそれ自体を発電機として電流を発生させ,その発電にかかる機械的仕事量と発熱の関係を求める実験です。
歴史的経緯については,こちらもあわせて参照してください。
つまり歴史的には,ジュールは有名な「羽根で水をかき回す実験」を行う前にすでに電流を媒介させるなどのいくつかの実験で,エネルギー変換についての知見を得ていたわけです。
歴史を遡ると,定量的な議論をジュールが行う前にランフォードが行った砲身旋削の実験もあります。
旋盤を回して砲身を削り続けると延々と熱が発生するという事実から,仕事が熱に変わっている,発熱の原因は熱素の放出ではない,と主張するものです。これは歴史的には,定性的に仕事が熱エネルギーに変わるということを最初に主張した実験と言えます。
マイヤーでしょうか?
正確には実験ではないので、違ったらゴメンナサイ。
1842 マイヤー(Julius Robert von Mayer 独)
エネルギー保存則の明確な提唱、力学エネルギーの熱当量の計算
論文「無生物界の力についての所見 Bemerkung uber die Krafte der unbelebten Natur 」(化学年報(リービッヒ・アナーレン)収録)
まず、マイヤーは哲学的に熱、光を含むエネルギー保存則を唱えたが、受け入れられなかった。
マイヤーの考え方が、ドイツ哲学のロマン主義自然観に根ざすため、哲学が嫌いだった学会から論文掲載を拒否されてしまった。
さらに、熱のエネルギー当量を測定して、エネルギー保存則を示唆したが、医者であったマイヤーには正確な実験はできなかった。
マイヤーは以下のように熱当量を求めた[43][73][立川]
(当時の計算値は1cal=0.365kg・m)
定圧比熱>定積比熱の差は気体の膨張による仕事に等しいはずで、その測定値は
Cp-Cv=PΔV=1.99cal/mol・deg
一方、1度あたりの気体の力学的変化は
PΔV=αPV=(1/273)(10330kg/m^2)(0.0224m^3)=0.848kgm
∴1cal=0.426kgm(→4.17J)
なお、Δ(PV)=Δ(RT)より、等圧1度当たりの場合、PΔV=Rなので、マイヤーはガス定数を計算したことになる
翌年、ジュールがより精密に測定したが、エネルギー保存則は無視された。
(ウイリアム・ロバート・グローブの熱力学の第一法則への貢献については、まだ未検討[34])
http://homepage3.nifty.com/oya2/physics/qed/qed_01.htm
http://www.keirinkan.com/kori/kori_physics/kori_physics_1/conten...
ありがとうございます。
助かりました。
ありがとうございます。