どちらかというと、学校長や教育委員会に決定権があります。
それぞれの教育委員会によって規程が微妙に異なっているようですが、原則として教育委員会は備品の管理体制と各学校の予算内容について把握する立場なので、高額なものについては相応の説明が必要かもしれません。
学習指導要領については、要領で定められている趣旨に沿って、ノルマさえこなせていれば、多少路線から外れても問題ありません。しかしながら、その実験装置を買わなくても要領は満たせるので、どうやって学校長などを納得させるかが争点になりますね。
市町村立学校という前提で回答します。
決裁権限は、その市町村の規定によります。が、50万円以下であれば、多くの自治体では学校長の権限で購入できると思います。また、校長の権限であれば、1校単位での購入は可能です。
学習指導要領からは理科実験器具の機能・性能詳細は導出できないでしょう。購入事由が明確であれば構わないと思います。
大変参考になるご回答有難うございました。
>10万円から50万円の高額の実験装置を調達する場合、その決定権は学校の担当教官ではなくて教育委員会にあるのでしょうか?
学校にもよりますが(私立はいろいろなパターンありそうだから本当に未知数ですが、公立においても)、それが与えられた予算内なら、決定権というか決裁、通常はそこの長、つまり、校長の決裁が必要じゃないのかなあ。高校あたりだったら理科の主任決裁とかもあるのかも。稟議書(回議書)回すところもあれば、そうでないところもあるかも。回さない場合というのは、ある程度は理科のセンセに一任してるとか。
特に高校などでは、公立でさえも、進学校とそうでない高校で違うかもしれないし(学校の理念だけでなく予算として違うかもしれない)、仕組みがなあなあで来ている学校もあるかもしれません。その自治体内の学校が、備品購入において同じ仕組みをとっているとは限りません。
ですから、ほんと学校にもよると思いますが、ただ、これだけは言える、と言うことがあります。ご質問にある「実験器具の調達」は、基本的に、予算を与えられた学校内部で解決すべき問題ですので、教育委員会は関係ないでしょう。予算は限られています。教育委員会は予算配分には関係するでしょうが、そんな各学校の備品に関する決定権を持っていない、もとい、決裁できる立場にはありません。
>またこのような額の教材装置は1学校単位での購入は可能でしょうか?
予算があればそりゃ可能ですよ。予算がなかったら難しいでしょう。
>実験装置の機能は学習指導要領に准ずるのが必須でしょうか?
すみません、これについてはっきりとした意味がわかりませんので、私自身の憶測も入ります。
実験装置の機能、いや、もっと簡単な例を挙げれば、実験器具の機能が指導要領の範囲を超えるということは十分にあり得るでしょう。単純なビーカーでもフラスコでも。どの装置・機器・器具でも、その機能が、完全にそれに准ずるということはありません。……というわけで、無理して使ってみたけど、「実験装置の機能は学習指導要領に准ずるのが必須」はちょっと変な日本語だと思うので、うーん。
ですから少々意味がわからない部分がありますが、憶測して回答いたしますと、少しでも、指導要領上必要とされそうなものならば(必要と説明できるならば。まあ、指導要領にはこれ使えあれ使え、って書いてあるのだけど、それ以外でも、指導要領内のある事柄への理解を深めさせるのに、これがあった方が生徒に理解させやすい!、などというもののことです)、何とか理由をつけられないこともないでしょう。それで通るかどうかはわかりませんし、予算がなかったら最初からどうしようもないです。
逆に、私立は知りませんが少なくとも公立では、全く指導要領上必要のないものは、上の人らのハンコもらえないんじゃないかと。予算が有り余っているのなら別かもだけど。
公立限定でお話をしますと、とにかく、年度当初に予算はほぼ決められてしまうのが現実です。で、その予算を使い切れ!というお達しが出るのです。このへんは普通の公務員と同じ、ていうか公立小中高の教員って公務員ですしね。だから、いきなり高いものを買おうとしたら無理だけど、予算が余ってたら年度末あたりに買えるかもしれない。アホみたいですが、そんなのが現実だと思います。
実験教材購入の実態がよくわかりました。学習指導要領との関連は、今想定している実験器具が環境関連の分野(自然エネルギー関連)ですがが、まだ指導要領ではそこまで記述していないので質問したものです。貴ご回答で感触は判りました。有難うございました。
ご回答有難うございました。ポイントを押さえたご回答で大変参考になります。