臓器移植法のA案が可決されて脳死は人の死ということになりました。

ところで、臨床的脳死の状態となっても心臓が動き続け身体も成長しつづけるといった、いわゆる長期脳死という例が多数報告されているそうです。ということは非常にうまく(?)手術をやれば、人間の頭部を切断してしまうとか脳を全摘しちゃっても、心肺機能を維持したまま頭部以下の身体を長期にわたって生かしておく(あくまでその状態を生きているとみなした場合の話ですが)ことも出来なくはないってことでしょうか?仮に出来たとすると、A案施行前ではその状態でも生きていると言い張ることができるんでしょうか?どこまで(上からor下から)身体を削れば否応なく「死んでいる」とされるのでしょうか?法的脳死判定も脳自体がなければ実施できない?
いろいろ疑問が湧いてしまいました。教えてください。

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  • 終了:2009/07/18 23:55:15
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回答5件)

id:pahoo No.1

回答回数5960ベストアンサー獲得回数633

ポイント24pt

脳死は「全脳死」と定義されていますが、厚生省(当時)研究班脳死判定基準では「全脳死」を担保できないことが指摘されています。たとえば、「間脳を検査しない脳死判定」という指摘もあります。

一方、長期脳死の患者を死亡後(心臓死後)に解剖したところ全脳死していたという報告もありますが、心臓死するまでは脳幹が機能していた可能性も排除できません。


よって、現行の判定基準による“脳死”状態と「脳を全摘」とでは、まったく条件が異なると言わざるを得ません。

ですので、脳を全摘することで「心肺機能を維持したまま頭部以下の身体を長期にわたって生かしておく」ことが可能かどうかという議論を行うには、根拠となる材料が全くない状態であると言えます。

id:skinheadbutt

その辺の事はそうだろうなぁ、とは思っています。

で、仮に出来たとしたら、どうなるの?という点も疑問のひとつです。

2009/07/14 23:53:37
id:kyokusen No.2

回答回数824ベストアンサー獲得回数86

ポイント24pt

http://mainichi.jp/select/science/news/20090616ddm013070147000c....

 脳死以外の死、つまり通常の死の定義は

・瞳孔散乱

・心停止

・呼吸停止

 の三つです。で、このうち瞳孔と呼吸器の末端である口と鼻は頭部に存在しますので、これが存在しないという事であれば、つまりは死んでいる、と定義づけることが可能ではないかと考えます。脳が無い、という状況も不可逆的に回復が期待できない状況でありますので、死んでいるといえましょう。

 長期脳死患者さんの場合は、脳死とはつまり呼吸等の中枢である間脳が死んでいる(不可逆的な機能停止に陥っている)という状況であるのですが、脳死判定後に人工呼吸器等を外す根拠は、脳死に陥った患者さんは24h~48h以内に心停止が起きるという所にありまして、今議論が起きているのはまさにここ・つまり48h以上経っても心停止が起きていない患者さんが存在する、という事なのです。ですから、脳死も結局は心停止状態が鍵となっています。(この辺りは岩波書店発行の『科学』2008年8月号の小松真理子氏が翻訳されたシューモン論文が面白いと思いますので、機会がありましたらお読みになられますよう。)

 ただ、やっぱりアレなのですが、臓器一つでもその個人は生き延びているという主張も存在していますし、仮にそれが正しいとすれば、skinheadbuttさんの仰っている状態も生きていると言っていいのかも知れませんねぇ。

id:skinheadbutt

ここにあげていただいた死の3つの定義は法的なものですか?

不可逆的な回復が期待出来ない、というのが直接その定義に入っている訳ではないということでしょうか?

例えば、脳の大部分に広がったような腫瘍があって脳機能も廃絶しているとして、腫瘍を手術で除ければ医療機器の補助によって

少なくとも頭部以下の機能は保全される、しかし手術しなければ身体も死んじゃう、といったようなことがあったとしたら、

機能してなくても脳がある間は生きていて、脳を摘出してしまったらもうその段階で死んでいるということでしょうか?

あー、何書いてるかわからなくなってきました。。。


それはそうと、臓器一つでも生き延びているなんて主張があるんですか?

そうなってしまうと、臓器培養が可能であれば臓器の数だけ「その人」個人が存在しうるってことになりません?

摘出した臓器の一つ一つが個人、みたいな。

2009/07/15 00:24:23
id:IlO10l0Il No.3

回答回数1757ベストアンサー獲得回数81

ポイント24pt

もちろん可能です。


脳は臓器を動かす指令を出しますが、心臓や肺などの臓器はその指令が出なくなっても外部からの刺激で動かすことが可能です。

そして、細胞の一つ一つは脳からの指令で動いているわけではないので、無理矢理心臓を動かせば血液は循環し、肺に空気を入れればちゃんと血液に酸素を送ることも出来るのです。


ですから脳を全摘出しても心肺の機能を動かし続ければ長期的に生かすことが出来ます。


ただ、脳を全摘出するという行為自体が医療行為としては認められないため違法となってしまいますし、脳死判定には鼓膜や眼球などの検査があり頭部が必要なので頭部が無くなると実施出来ません。

ですので現実には脳が無くなった状態で脳死判定をするのは不可能だと思われます。

http://q.hatena.ne.jp/1247576781

id:skinheadbutt

逆に考えると、魍魎の匣みたく、脳だけをうまいこと取り出せて生かせておく事ができたとしても

心臓とかが無くなった時点で死んでるってことになるんですかね?

んー、でもブラックジャック先生みたいな人がいて脳移植なんかやってしまうと、生き返ったことになるわけなのかな。。。

2009/07/15 00:22:04
id:kn1967a No.4

回答回数356ベストアンサー獲得回数7

ポイント5pt

頭部を切断するのは殺人

http://q.hatena.ne.jp/

id:skinheadbutt

そうなんですか?

2009/07/18 23:50:56
id:winbd No.5

回答回数1050ベストアンサー獲得回数43

ポイント24pt

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B3%E6%AD%BB

人の死は脳・心臓・肺機能が停止することを指していましたが、心臓と肺は医療技術の発達で人工的に動かすことが出来るようになってしまった。

つまり、質問のような例でも生かそうと思えばいくらでも生かすことが出来てしまう。

だから脳死を人の死として判断する必要性があったのです。


なので、仮に「脳が無い患者」がいてその人がドナー登録していてもその人は生きているので臓器提供は出来ませんでした。


心臓はすでに人工心臓が開発されてますので(日本ではまだ未承認だったと思いますが)、無くなっても不可逆的な損傷にはあたらず死んだことにはなりません。

肺も同様に人工呼吸器があります。

id:skinheadbutt

で、結局のところ脳や頭が無い状態で生かされている人は、法的に「生きている」としてもよいということですか?

2009/07/18 23:54:20
  • id:skinheadbutt
    Wikipediaの「死」の項には『「明らかに死亡」とは、断頭、体幹部の離断、死体硬直、死斑、腐敗、炭化、ミイラ化その他の明らかに生存状態とは矛盾する身体への損害をいう』とありますが。。。
  • id:seble
    心臓などを動かす指令を出すのはやはり脳です。
    ただ、小脳だったか何だったか場所が違う。
    いわゆる脳死は脳が全て死ぬ訳ではなく、大脳の部分と思います。
    だから、生き返る(意識が回復する)可能性が全くゼロな訳でもなく、、、
    俺はやだな。
    頭部が切断されれば、当然に心臓も止まってしまいます。
  • id:kyokusen
     死というものを、人体機能の不可逆的喪失と捉えた場合は間違いなく『死んでいる』んですけれどもねぇ。
     脳死については、植物状態(って用語は今差別用語でしたか?)の患者さんはどうなるんだ?回復不能な障碍を受けた患者さんは生かしておかなくていいのか?という話が出てきていますし、色々問題が大きいな、と思うんです。

     そもそも、脳死は移植医療を行う為に存在する概念で、拡大して適応されるべき概念ではないと思うんですけれどもね。
  • id:IlO10l0Il
    法律上での脳死というのは全脳死のことを指すので大脳だけ死んでる脳死なら死亡扱いにはなりません。
    全脳死は脳幹・小脳・大脳すべてが機能してない場合。
    部分脳死の場合は生き返る可能性もありますが、全脳死の場合は無理です。

    植物状態は脳幹死ですらない場合も含むので死亡扱いになる例はごくわずかです。
  • id:nobnob3
    ペースメーカーという機械もあるので、脳がなくても、心臓を動かし続ける技術は既にあります。
    呼吸にしても人工呼吸器をつければ(頭が無ければ、気管に直接つなぐ)、呼吸機能も維持できます。
    栄養は点滴で補うとして、さてどうなるのか。
  • id:kyokusen
    >3つの定義
     法というか、不文法によって定義されている、という状況だったと思います。詰る所、人の死=心停止と言ってもかまわないのですが、これは医学・宗教共にそれが死であるとしていますね。

    >不可逆的損傷
     これはつまり、その人の置かれた状況がどうか、という事で、例えば脳は人の生存(この場合自立的な生存)に必要不可欠な臓器な訳ですが、これが失われている~無い場合は、この人は致命的な損傷を不可逆的に負っているという事で、死んでいるという風にとることが出来る、という事であり、それ自体はどこかで定義されている訳ではなく、常識的に見て『死んでいる』と取れるという話です。例えば胸部以下が無い、という場合においても同じ事が言えましょう。

    >全脳死・大脳死
     大脳死が脳死でない事は議論の余地がありません。脳死はあくまでも自立呼吸を制御している脳幹の死こそが特徴的な定義であると考えます。ただ、今回脳死を人の死と定めるにあたって大きな反対を行ったのは植物状態の患者さんやご家族や身体障碍者さんをご家族にもつ団体であったというあたりについて言及したつもりでした。

    >心臓の自立性
     心臓は、脳からの統御を受けずに自立的に拍動する臓器です。これによって脳死後も心臓は動き続けるという状況が起きます。

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