2008年盛夏……。
イエはてなで教えてもらったミステリープランター。
適当な場所から土を持ってきて、何も撒かずにお水だけあげて、何が生えてくるかを楽しむ園芸。
夏、マイトングで公園のお掃除をしていたら、小さな子供が植え込みの土でお団子を作って持ってきてくれました。
お姉ちゃんえらいからごほうび、だって。
ありがたくいただいて、持って帰って、小さな植木鉢に入れました。
さてさて、何が生えてくるでしょう。
2008年晩夏…。
小さな芽が出てきました。なんだろう。
ネットで調べても、成長した植物の姿ばかりで、芽の段階では何もわかりません。
一握りの少ない土だったせいか、出てきた芽はひとつだけ。
土が少なすぎて今後の生育に影響が出そうだったので、園芸用土をたっぷり入れた大きめのプランターを用意して、そこに土の形を壊さないよう、そーっと小さな鉢の中身を移しました。
2008年秋…。
芽は順調に育って、葉っぱの数も増えてきました。
葉っぱは根元が細くて先端が丸いヘラのように広がった形です。
茎は伸びず、まだ根元から出てくる葉っぱだけ。
大きさは違うけど、こんな形の菜っ葉があったなぁ。
フレッシュな緑で、柔らかくておいしそうです。
あ、食べない、食べない。安心してね、小さな草さん。
2008年秋深し…。
相変わらず茎が伸びてくる気配はなく、葉が根元から放射状に広がっています。
うーん、これはロゼットになる気だな。
考えてみればこんな季節に幼児期(?)の植物は、幼いまま越冬体制に入るわけです。
がんばれー。いっぱいお日様を浴びて、力を蓄えておくんだよ。
元の土の周りに施した園芸用土には軽く堆肥がすき込んであったので、生育はとても順調です。
自然の土の表面に環境が似るように、土の上にうっすらと細い葉の枯れ草を敷いて覆ってみました。
なんかその方があったかそうに思えたので…。
余計なお世話だったでしょうか。
2008年初冬…。
小さな草さんはちんまりしたロゼットになりました。
タンポポみたいに密生した葉っぱではなく、オオバコの穂が無くなったみたいな感じの、まばらな葉です。
でも土の表面に広がって、せいいっぱい太陽の光を受けようとしています。
夕方、ハッと気が付いて、プランターを室内に入れました。
自然の土は保温性が高く、昼間受けた太陽の熱を夜も保ち続けます。
でもプランターじゃすぐ冷えちゃう。
最初は自然の草だから冬もそのままベランダでいいんだと考えていましたが、土の環境が違うんですから、夜は室内で保護しなくちゃきっとダメですね。
2008年厳寒…。
昼間はお日様の光があたるベランダへ。
夕方になったら部屋の中。
ちょっと過保護すぎるかもしれませんが、自然の草をベランダに連れて来ちゃったんですから、このくらいお世話しないと申し訳ないです。
お水は土が乾いたら上げる程度で様子を見ました。
2009年初春…。
風に花の香りがしはじめたころ、茎が伸びてきました。
いよいよ迎えた成長期。
土の中に新鮮な空気を導き入れるため、一度、プランターの底から流れ出るくらいに、たっぷりお水をあげてみました。
2009年春のお彼岸ごろ…。
だいぶ草丈が伸びて葉も枝も出て、先端に蕾が育ってきました。
茎から出る葉っぱはロゼットのころとはまったく違う形。
もうはっきり菊の仲間の草だとわかります。
蕾の先端が下を向かないので、これはおそらくヒメジョオン。
父が、おービンボウ草だと笑いましたが、失礼な。
この子は昔は柳葉姫菊と呼ばれた園芸植物だったのよ。
そうなんです。ヒメジョオンは雑草のように思われていますが、元は明治時代に園芸用としてやってきた植物が野生化したもの。
その名の通り、きっとプリンセスみたいに大切にされていた花だったんだと思います。
それを野生化させちゃって、ビンボウ草なんて呼んで、人間て無責任。
父は真面目な顔になって、そうだったのかと腕組み。
園芸も責任を持った育て方をしないと、植物もかわいそうだし、生態系も狂わせます。
ペットの飼い方と同じように、ガーデニングにも、野良を生み出さない努力と注意が必要だと思います。
2009年春真っ盛り…。
真ん中が黄色、その周りに純白の花。
次々咲いて、とってもきれいです。
いつのまにか大きな株になりました。
もうロゼットになっていた葉はなくなっていて、冬の姿の面影はありません。
冬の葉と花の時期の葉の形がぜんぜん違うなんて、初めて知りました。
身近な草なのに、今までなんにも知らなかったんだなぁ。
あんな菜っ葉みたいな葉っぱじゃ、菊の仲間だなんてわからなかったですよぅ。
ヒメジョオンの葉は食用になるそうです。
ふさふさと葉が茂ってきたので、ちょっともらって、てんぷらにしてみました。
衣は全体に付けないで、葉の片面だけに付けて揚げていきます。
うわぁ、ほのかに春菊みたいな香りがしてこれは絶品。春のご馳走です!!
もっと増やして食用に栽培しようかな。
あれ、前年の秋に、食べないから安心してねと言ったような気も…(笑)。
とにかくビンボウ草だなんてとんでもない。
暮らしにすてきな豊かさももたらしてくれる、ほんとにかわいい花のプリンセスちゃんでした。
こんなふうに、私の部屋の窓辺には、色んな野の草が育っています。
ミステリープランターで野の草花の歳時記をベランダに、楽しいですよ。
2008年盛夏……。
イエはてなで教えてもらったミステリープランター。
適当な場所から土を持ってきて、何も撒かずにお水だけあげて、何が生えてくるかを楽しむ園芸。
夏、マイトングで公園のお掃除をしていたら、小さな子供が植え込みの土でお団子を作って持ってきてくれました。
お姉ちゃんえらいからごほうび、だって。
ありがたくいただいて、持って帰って、小さな植木鉢に入れました。
さてさて、何が生えてくるでしょう。
2008年晩夏…。
小さな芽が出てきました。なんだろう。
ネットで調べても、成長した植物の姿ばかりで、芽の段階では何もわかりません。
一握りの少ない土だったせいか、出てきた芽はひとつだけ。
土が少なすぎて今後の生育に影響が出そうだったので、園芸用土をたっぷり入れた大きめのプランターを用意して、そこに土の形を壊さないよう、そーっと小さな鉢の中身を移しました。
2008年秋…。
芽は順調に育って、葉っぱの数も増えてきました。
葉っぱは根元が細くて先端が丸いヘラのように広がった形です。
茎は伸びず、まだ根元から出てくる葉っぱだけ。
大きさは違うけど、こんな形の菜っ葉があったなぁ。
フレッシュな緑で、柔らかくておいしそうです。
あ、食べない、食べない。安心してね、小さな草さん。
2008年秋深し…。
相変わらず茎が伸びてくる気配はなく、葉が根元から放射状に広がっています。
うーん、これはロゼットになる気だな。
考えてみればこんな季節に幼児期(?)の植物は、幼いまま越冬体制に入るわけです。
がんばれー。いっぱいお日様を浴びて、力を蓄えておくんだよ。
元の土の周りに施した園芸用土には軽く堆肥がすき込んであったので、生育はとても順調です。
自然の土の表面に環境が似るように、土の上にうっすらと細い葉の枯れ草を敷いて覆ってみました。
なんかその方があったかそうに思えたので…。
余計なお世話だったでしょうか。
2008年初冬…。
小さな草さんはちんまりしたロゼットになりました。
タンポポみたいに密生した葉っぱではなく、オオバコの穂が無くなったみたいな感じの、まばらな葉です。
でも土の表面に広がって、せいいっぱい太陽の光を受けようとしています。
夕方、ハッと気が付いて、プランターを室内に入れました。
自然の土は保温性が高く、昼間受けた太陽の熱を夜も保ち続けます。
でもプランターじゃすぐ冷えちゃう。
最初は自然の草だから冬もそのままベランダでいいんだと考えていましたが、土の環境が違うんですから、夜は室内で保護しなくちゃきっとダメですね。
2008年厳寒…。
昼間はお日様の光があたるベランダへ。
夕方になったら部屋の中。
ちょっと過保護すぎるかもしれませんが、自然の草をベランダに連れて来ちゃったんですから、このくらいお世話しないと申し訳ないです。
お水は土が乾いたら上げる程度で様子を見ました。
2009年初春…。
風に花の香りがしはじめたころ、茎が伸びてきました。
いよいよ迎えた成長期。
土の中に新鮮な空気を導き入れるため、一度、プランターの底から流れ出るくらいに、たっぷりお水をあげてみました。
2009年春のお彼岸ごろ…。
だいぶ草丈が伸びて葉も枝も出て、先端に蕾が育ってきました。
茎から出る葉っぱはロゼットのころとはまったく違う形。
もうはっきり菊の仲間の草だとわかります。
蕾の先端が下を向かないので、これはおそらくヒメジョオン。
父が、おービンボウ草だと笑いましたが、失礼な。
この子は昔は柳葉姫菊と呼ばれた園芸植物だったのよ。
そうなんです。ヒメジョオンは雑草のように思われていますが、元は明治時代に園芸用としてやってきた植物が野生化したもの。
その名の通り、きっとプリンセスみたいに大切にされていた花だったんだと思います。
それを野生化させちゃって、ビンボウ草なんて呼んで、人間て無責任。
父は真面目な顔になって、そうだったのかと腕組み。
園芸も責任を持った育て方をしないと、植物もかわいそうだし、生態系も狂わせます。
ペットの飼い方と同じように、ガーデニングにも、野良を生み出さない努力と注意が必要だと思います。
2009年春真っ盛り…。
真ん中が黄色、その周りに純白の花。
次々咲いて、とってもきれいです。
いつのまにか大きな株になりました。
もうロゼットになっていた葉はなくなっていて、冬の姿の面影はありません。
冬の葉と花の時期の葉の形がぜんぜん違うなんて、初めて知りました。
身近な草なのに、今までなんにも知らなかったんだなぁ。
あんな菜っ葉みたいな葉っぱじゃ、菊の仲間だなんてわからなかったですよぅ。
ヒメジョオンの葉は食用になるそうです。
ふさふさと葉が茂ってきたので、ちょっともらって、てんぷらにしてみました。
衣は全体に付けないで、葉の片面だけに付けて揚げていきます。
うわぁ、ほのかに春菊みたいな香りがしてこれは絶品。春のご馳走です!!
もっと増やして食用に栽培しようかな。
あれ、前年の秋に、食べないから安心してねと言ったような気も…(笑)。
とにかくビンボウ草だなんてとんでもない。
暮らしにすてきな豊かさももたらしてくれる、ほんとにかわいい花のプリンセスちゃんでした。
こんなふうに、私の部屋の窓辺には、色んな野の草が育っています。
ミステリープランターで野の草花の歳時記をベランダに、楽しいですよ。