ググってみたのですが、イマイチ分かりません。
①農村部と都市部の賃金格差は水平格差。
②同一企業で働く正社員と非正規社員の賃金格差は水平格差。
③同一企業で働く正社員の賃金格差は垂直格差。
④大企業と中小企業の賃金格差は水平格差。
上記で合っていますか。グルーピングの仕方で変わってくるような気もするのですが。
以上よろしくお願いします。
用語は辞書に掲載されているようなものでも、人によって違う意味で使われることが多いです。
特に社会や心理などの関連ではその傾向が強いようです。
わたしは、漢字を使った用語ならば、その一般的なイメージを頼りにしながら、論者が何をどう見ようとしているのか、そのためにどんな概念を使いたいのかを想起しながら、論者の分析や主張を理解しようとします。同一の熟語/用語でも他の論者が使っている場合は意味が違うことや、基本的には似ていても焦点のあて方が違うので、この用語はこの定義で解釈すると固定化しない方が良いと思っています。
国連人間居住計画(ハビタット)福岡本部長 野田さんは、経済活動は物理的な空間の中で発生している事象ととらえるために、空間的な視点で格差を、水平(地域差)、垂直(同じところの差)で見ようとされているようです。
神戸大学二宮さんは、経済復興・格差と貧困の是正・財政改革を進めるには所得の再分配を垂直に行うことを主張しているようです。(垂直格差が大きいこと、財力のある階層から財力のないところへ)
駒澤大学飯田さんは、次のように言っています。http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/economy/article422_6.html
格差の問題には「いろいろな意味」があります。このように、多岐にわたる複雑な問題を マルチタスクで思考できるほど人間の頭は良くありません。したがって、格差の問題は適切な分割を必要とします。 格差・公平・平等といった話題の古典的な分類が垂直的/水平的という区別です。 垂直的格差は、異なる能力や努力水準に対しては異なる対価が与えられることから生じます。 水平的な格差は、同一の能力や努力水準に対して異なる対価が与えられている状態です。 現在問題になっている格差の一つに、正社員・非正規雇用間の格差が上げられます。 雇用形態によって、同じ労働への賃金が異なるというわけですから、ここで問題視されているのは水平的格差です。 一方、格差問題への重視への大きな批判に「有能な人間がより多く稼ぐのは」当然であるというものがあります。 これは垂直的な格差を容認する主張であるといってよいでしょう。 水平的格差と垂直的格差の問題が同一の問題のように語られているところに格差を巡る論戦の混迷があると考えられます。
ここでは、アジアアフリカ/先進諸国、産業過疎地/経済活動旺盛地域のような地域を水平的に比較する視点は大きなものとはなっていないようです。
駒澤大学飯田さんは、水平格差を【同一の能力や努力水準に対して異なる対価が与えられている状態】として主張しています。
水平的な格差は必ず是正されなければなりません。これは、正義の問題であるだけでなく効率性の問題でもあるためです。 現在の日本で生じている水平的格差は、 (1)業種(勤労者・自営業種・農業)間、 (2)正規・非正規労働者間、 (3)勤労者・非自発的失業者間の格差です。
水平格差A:地球平面で同じなのに地域による経済支配力に差にあること、成長率が異なることに注目
’ (適度な格差を超えると、経済成長を阻害し、不平等を著しくすると分析する)
水平格差B:個人の能力や努力度合いが同じなのに処遇リターンに差があることに注目
’ (正義に反するし不効率と主張する)
グルーピングの仕方で変わってくると言えばそうも言えると思いますが、【差】を【格差】ととらえる時の関心事、注目したいこと、訴えたいこと、新たに気づいたことがなにかで、意味は変わると思います。
①農村と都市の賃金差は、
その労働の生産性の差を反映していると理解するなら格差ではありません。
従事者の能力や努力苦労の度合いに変わりが大きくないのに賃金差が甚だしいと理解するなら格差です。
②同一企業内構成員で役職、職務や勤務年数、入社年次による賃金差は、
能力や貢献の差あるいは従事業務の経済的影響度を反映していると理解するなら格差ではありません。
従業者の代替可能性、労働力の市場価値を反映している賃金報酬であると理解するなら格差ではありません。
企業業績への貢献度などは計数化は難しい、差があること自体が納得できないというなら格差です。
③同一企業で、雇用契約や資格制度、採用区分、学歴差などで生じている賃金差は
そうした約束事なのだから問題ないという立場もあります。
そうした約束事をすることが格差を生んでいるという立場もあります。
(これは考課査定、賞与、昇給昇格、昇進、各種手当てなどの経年的なことでも同様です)
④企業集団では、構成企業によって何かと従業員の賃金などが異なります。これらの差も、
そうした仕組みにしているのだから問題ないという立場もあります。
それこそ格差社会を示していると言う立場もあります。
(製造、流通、販売、あるいはIT支援などもあり、協力企業、外注、業務委託、派遣、色色です)
⑤(低賃金でも業績が苦しい中小企業)(高賃金でオフィスも一流で高業績の大企業)という一般的傾向があります。
それまでの信用、ブランド、取引実績と現状の生産性や質の高さを市場が許容していると理解するなら格差ではありません。
それこそ格差社会を示していると言う立場もあります。
その差や格差を、水平ととらえるか、垂直ととらえるかは、ごく微量の視点(視角)の差か、使用者の言葉のセンスの差だと思います。
能力や努力度合いは横並びなのに差がある
’ ⇒ 水平格差(水平なのに格差がついた) or 垂直格差(格差が垂直についた)
’ ⇒ 水平格差(地域の違いで格差がついた)or 垂直格差(同じで良いはずなのに高低の格差ができた)
水平や垂直は、このように使いたいと思えば、どのようにでも使えてしまいます。
元来垂直というのは直交することを言うのであって、一方向で垂直が定まることはないのです。水平の概念を何か抱いていて、その方向ではない方向(本来なら鉛直)を慣用的に垂直と呼んでいます。格差という用語をどのような場合に使い、どのような場合には格差を認定しないのかも考えた方が良いと思います。経済格差、地域格差、情報格差、男女格差、貧富の格差、学校間の格差、一票の格差 便利でイメージしやすい言葉ですが、言葉に酔っていて、真実何に注目し、決定的に重要な要素要因あるいは結果をどこに見いだしているのかがわからないと、いくら説明をされても、理性はピンとこないです。またあることを説明する時にそれを垂直格差と呼ぶ場合、垂直でない格差を例示できるようにしながら理解するように努めると、垂直格差の定義が洗練されてくると思います。水平格差についても同様です。[同じで良いはずなのに大きな差がある]というような場合に[格差がある]ではなくて[水平格差がある]or[垂直格差がある]と積極的に用語を使うには、それなりの理由があるはずです。
誰かの主張を聞く場合、本を読む場合に、熟語の文字面にとらわれず、ダイナミックに理解することに努めて、何を問題視しているのか、どこに焦点を当てているのか、そのような見方が他のケースでも妥当あるいは有効なのかを考えるようにしてはいかがでしょうか。
自分である視点が大事だと思うと、それを表すにしっくりした表現や用語があるはずですから、その用語を使えば良いし、その用語で誰もが同様の理解をしてくれないかもしれないと言う場合には、[自分が使う用語はこれこれの意味です]と最初にことわっておくのが良いと思います。
http://www.google.co.jp/search?q="垂直格差"とは
http://www.google.co.jp/search?q="水平格差"とは
この2つは新しい言葉なので辞書的定義も確立していないとは思いますが、ご質問の対象となっている言葉としては、使い方の傾向からこの様な意味で用いられていると考えられます。
”垂直格差”とは、数値など明確なパラメーターを使って比較できる人間の社会的な待遇の格差、主に経済的な格差を意味する。
例えば、収入による富裕層と貧困層などの格差、年齢による年金受給額の格差、等。
”水平格差”とは、数値以外や数値を用いたとしても比較的大きなくくりのパラメーターを使って区分けして比較した場合の人間の社会的な待遇の格差、主に経済的な格差を意味する。
例えば、同一職種での正規と非正規の従業員の賃金格差、農村と都市部の収入の格差、等。
ご回答いただきありがとうございました。
新しい言葉なんですね。知りませんでした。
定義が決まっていないから、どうとでもなる。
「水平=異業種」と考えるなら下記のようになる。
①農村部と都市部の賃金格差は水平格差。
②同一企業で働く正社員と非正規社員の賃金格差は垂直格差。
③同一企業で働く正社員の賃金格差は垂直格差。
④大企業と中小企業の賃金格差は垂直格差。
ご回答いただきありがとうございました。
BRICSブームで新興国に成金が生まれ、世界全体で見た「水平格差」は確かに縮まったが、コミュニティ内での「垂直格差」はむしろ拡大してしまった。もちろん「差」がつくのは努力の成果の部分があるから、一生懸命頑張った人と何の努力もしないでサボっている人とは結果に「差」がついて当たり前だ。
①水平格差
②垂直格差
③垂直格差
④水平格差
コミュニティ内というのをどういう風に捕らえるかによって違いますが
②をどう捕らえるかですね。
非正規雇用が、その企業直接雇用でない場合は別コミュニティと考えるべきなのかもしれません。
そう考えると、水平格差になります。
ご回答いただきありがとうございました。
用語は辞書に掲載されているようなものでも、人によって違う意味で使われることが多いです。
特に社会や心理などの関連ではその傾向が強いようです。
わたしは、漢字を使った用語ならば、その一般的なイメージを頼りにしながら、論者が何をどう見ようとしているのか、そのためにどんな概念を使いたいのかを想起しながら、論者の分析や主張を理解しようとします。同一の熟語/用語でも他の論者が使っている場合は意味が違うことや、基本的には似ていても焦点のあて方が違うので、この用語はこの定義で解釈すると固定化しない方が良いと思っています。
国連人間居住計画(ハビタット)福岡本部長 野田さんは、経済活動は物理的な空間の中で発生している事象ととらえるために、空間的な視点で格差を、水平(地域差)、垂直(同じところの差)で見ようとされているようです。
神戸大学二宮さんは、経済復興・格差と貧困の是正・財政改革を進めるには所得の再分配を垂直に行うことを主張しているようです。(垂直格差が大きいこと、財力のある階層から財力のないところへ)
駒澤大学飯田さんは、次のように言っています。http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/economy/article422_6.html
格差の問題には「いろいろな意味」があります。このように、多岐にわたる複雑な問題を マルチタスクで思考できるほど人間の頭は良くありません。したがって、格差の問題は適切な分割を必要とします。 格差・公平・平等といった話題の古典的な分類が垂直的/水平的という区別です。 垂直的格差は、異なる能力や努力水準に対しては異なる対価が与えられることから生じます。 水平的な格差は、同一の能力や努力水準に対して異なる対価が与えられている状態です。 現在問題になっている格差の一つに、正社員・非正規雇用間の格差が上げられます。 雇用形態によって、同じ労働への賃金が異なるというわけですから、ここで問題視されているのは水平的格差です。 一方、格差問題への重視への大きな批判に「有能な人間がより多く稼ぐのは」当然であるというものがあります。 これは垂直的な格差を容認する主張であるといってよいでしょう。 水平的格差と垂直的格差の問題が同一の問題のように語られているところに格差を巡る論戦の混迷があると考えられます。
ここでは、アジアアフリカ/先進諸国、産業過疎地/経済活動旺盛地域のような地域を水平的に比較する視点は大きなものとはなっていないようです。
駒澤大学飯田さんは、水平格差を【同一の能力や努力水準に対して異なる対価が与えられている状態】として主張しています。
水平的な格差は必ず是正されなければなりません。これは、正義の問題であるだけでなく効率性の問題でもあるためです。 現在の日本で生じている水平的格差は、 (1)業種(勤労者・自営業種・農業)間、 (2)正規・非正規労働者間、 (3)勤労者・非自発的失業者間の格差です。
水平格差A:地球平面で同じなのに地域による経済支配力に差にあること、成長率が異なることに注目
’ (適度な格差を超えると、経済成長を阻害し、不平等を著しくすると分析する)
水平格差B:個人の能力や努力度合いが同じなのに処遇リターンに差があることに注目
’ (正義に反するし不効率と主張する)
グルーピングの仕方で変わってくると言えばそうも言えると思いますが、【差】を【格差】ととらえる時の関心事、注目したいこと、訴えたいこと、新たに気づいたことがなにかで、意味は変わると思います。
①農村と都市の賃金差は、
その労働の生産性の差を反映していると理解するなら格差ではありません。
従事者の能力や努力苦労の度合いに変わりが大きくないのに賃金差が甚だしいと理解するなら格差です。
②同一企業内構成員で役職、職務や勤務年数、入社年次による賃金差は、
能力や貢献の差あるいは従事業務の経済的影響度を反映していると理解するなら格差ではありません。
従業者の代替可能性、労働力の市場価値を反映している賃金報酬であると理解するなら格差ではありません。
企業業績への貢献度などは計数化は難しい、差があること自体が納得できないというなら格差です。
③同一企業で、雇用契約や資格制度、採用区分、学歴差などで生じている賃金差は
そうした約束事なのだから問題ないという立場もあります。
そうした約束事をすることが格差を生んでいるという立場もあります。
(これは考課査定、賞与、昇給昇格、昇進、各種手当てなどの経年的なことでも同様です)
④企業集団では、構成企業によって何かと従業員の賃金などが異なります。これらの差も、
そうした仕組みにしているのだから問題ないという立場もあります。
それこそ格差社会を示していると言う立場もあります。
(製造、流通、販売、あるいはIT支援などもあり、協力企業、外注、業務委託、派遣、色色です)
⑤(低賃金でも業績が苦しい中小企業)(高賃金でオフィスも一流で高業績の大企業)という一般的傾向があります。
それまでの信用、ブランド、取引実績と現状の生産性や質の高さを市場が許容していると理解するなら格差ではありません。
それこそ格差社会を示していると言う立場もあります。
その差や格差を、水平ととらえるか、垂直ととらえるかは、ごく微量の視点(視角)の差か、使用者の言葉のセンスの差だと思います。
能力や努力度合いは横並びなのに差がある
’ ⇒ 水平格差(水平なのに格差がついた) or 垂直格差(格差が垂直についた)
’ ⇒ 水平格差(地域の違いで格差がついた)or 垂直格差(同じで良いはずなのに高低の格差ができた)
水平や垂直は、このように使いたいと思えば、どのようにでも使えてしまいます。
元来垂直というのは直交することを言うのであって、一方向で垂直が定まることはないのです。水平の概念を何か抱いていて、その方向ではない方向(本来なら鉛直)を慣用的に垂直と呼んでいます。格差という用語をどのような場合に使い、どのような場合には格差を認定しないのかも考えた方が良いと思います。経済格差、地域格差、情報格差、男女格差、貧富の格差、学校間の格差、一票の格差 便利でイメージしやすい言葉ですが、言葉に酔っていて、真実何に注目し、決定的に重要な要素要因あるいは結果をどこに見いだしているのかがわからないと、いくら説明をされても、理性はピンとこないです。またあることを説明する時にそれを垂直格差と呼ぶ場合、垂直でない格差を例示できるようにしながら理解するように努めると、垂直格差の定義が洗練されてくると思います。水平格差についても同様です。[同じで良いはずなのに大きな差がある]というような場合に[格差がある]ではなくて[水平格差がある]or[垂直格差がある]と積極的に用語を使うには、それなりの理由があるはずです。
誰かの主張を聞く場合、本を読む場合に、熟語の文字面にとらわれず、ダイナミックに理解することに努めて、何を問題視しているのか、どこに焦点を当てているのか、そのような見方が他のケースでも妥当あるいは有効なのかを考えるようにしてはいかがでしょうか。
自分である視点が大事だと思うと、それを表すにしっくりした表現や用語があるはずですから、その用語を使えば良いし、その用語で誰もが同様の理解をしてくれないかもしれないと言う場合には、[自分が使う用語はこれこれの意味です]と最初にことわっておくのが良いと思います。
詳細なご回答いただきありがとうございました。
「熟語の文字面にとらわれず、ダイナミックに理解することに努めて、何を問題視しているのか、
どこに焦点を当てているのか、そのような見方が他のケースでも妥当あるいは有効なのかを考える」
参考にさせていただきます。
詳細なご回答いただきありがとうございました。
「熟語の文字面にとらわれず、ダイナミックに理解することに努めて、何を問題視しているのか、
どこに焦点を当てているのか、そのような見方が他のケースでも妥当あるいは有効なのかを考える」
参考にさせていただきます。