家族や友だちと手軽に楽しめる年間イエ・イベント計画を考えてみました。
1月…初硯
飲んだり食べたりが大忙しのお正月だからこそ、心静かなイベントを。
やることは普通の書き初めですが、初硯、なんていう呼び方をすると、ぐっと雰囲気が盛り上がりますね。由来は宮中の儀式にあると言われ、墨を摺る水には若水が使われたという話もあるようです。
ですから初硯イベントは、若水を汲むところから始めましょう。元旦早朝に最初に汲む水のことで、昔は井戸水でしたが、今はほとんどの家が水道ですから、元旦の朝最初に蛇口をひねって出てきた水ということになりますね。これではちょっとありがた味に欠けるので、わが家では竹のひしゃくを用意して蛇口から水を受け、それを水瓶に移していくようにしています。神棚がある家はそれを神棚に供えてお下げしてから使います。無い家は、元旦の朝日が当たる窓辺などに置いて、朝日を拝んでからお下げすると雰囲気が出ていいと思います。なお、若水は誰にも会わずに汲みに行くものとされ、万が一人と出会ってもおしゃべりをしてはいけないと言われています。
こうした特別な水で墨を擦って、心を落ち着けて真っ新な紙に向かうのは、新年にふさわしいイベントとなるのではないでしょうか。
なお、二日に都合が付かなければ、毎年日本武道館で行われている全日本書初め大会が五日ですから、それに合わせて行ってもいいと思います。お習字の得意不得意に関係なく、みんなで楽しく書きましょう。
2月…早いところではもう梅が咲き始めますから、梅のお花見を楽しみましょう。といってもお花屋さんで切り枝の梅を買ってきて、それを生けてのインドアお花見です。
お料理には、梅にちなんで梅酢で作ったちらし寿司や手まり寿司なんていかがでしょう。梅酢60mlに対してお砂糖大さじ1.5くらいの割合で寿司酢とします。これでお米2合くらいに合わせる分量になります。軽く一煮立ちさせた梅酢にお砂糖を溶かしますが、少ない量をお鍋で煮立てるとあっという間に蒸発してしまいますから、少量なら電子レンジで加熱するといいですね。梅酢なんて無いよぅという方は、「梅寿司」、「梅 寿司酢」などで検索すると市販品も見つかります。
3月…なんといっても桃の節句ですね。ここであえて雛祭りと書かないのは、女の子がいない家でも楽しんでほしいから。桃の節句も元はけがれを祓い健康長寿を祈願する行事でしたから、雛人形を飾る飾らないに関係なく、いつまでも元気でいてほしい家族みんなが主役の行事になっていったらいいと思うんです。
この日は桃の花を生け、大人は桃のお酒をいただきましょう。盃にお酒を注ぎ、桃の花を一輪浮かべます。あるいは桃のリキュールでもいいかもしれませんね。子供は桃ジュース。あとは桃にちなんだスイーツを用意しましょう。桃缶で作ったタルトとか、余ったシロップでゼリーとか、その他色々。あ、本物の桃は入りませんが、桃まんじゅうなんていうのもいいかもしれません。
昔から桃には邪気を祓う力があるとされていました。桃の節句に桃で百歳(ももとせ)の健康長寿を願いましょう。
4月…「春宵一刻値千金」の季節。宵の風情をたっぷり楽しむイベントを企画しましょう。夜桜が楽しめる環境があれば最高ですが、どっさりの菜の花を飾って、その香りに包まれる夜のひとときも、すてきだと思いませんか?
そして翌日は、菜の花三昧のイエ和風レストラン。メニューは、たとえば…。
前菜は菜の花のおひたし。続くスープも菜の花のお吸い物です。
ポワソンは菜の花と白身魚の天ぷら。太刀魚や鯛などの白身魚を昆布締めにし、削ぎ切りにして菜の花に巻き付けて天ぷらとします。茶塩で食べてくださいね。
ソルベは柑橘類とハチミツのシャーベット。これで天ぷらの後のお口スッキリです。え?これのどこに菜の花が絡むの?ですって?ハチミツに、菜の花ハチミツを使うんですよぅ♪
ビヤンドは菜の花の肉巻きです。菜の花はサッと下茹でして冷水にとって色よくしておきます。水気を切った菜の花に豚バラ薄切りを巻き、巻き終わりをフライパンで焼いて固めたら、ショウガ、酒、醤油などを合わせたタレをふりかけながら転がして全体を焼き、白ごまの切りごまをふりかけてできあがりです。
締めのデザートは、「春の唄声」と題されたこちらでいかがでしょう。野菜食堂のシェフが考案したすばらしいレシピです。
http://recipe.gnavi.co.jp/contest2009/recipe/R002470.html
こんな楽しみ方ができるように、あらかじめお庭やベランダで、たっぷり菜花を育てておきましょう。
5月…季節行事としては端午の節句もありますが、運動会シーズンということで、イエ運動会を楽しんでみませんか。競技は、庭や室内で楽しめる物を工夫しましょう。卓球などの本格的な競技の他、豆を箸でつまんで十歩先のお皿に移す競技とか、輪投げや紙相撲など、色んな競技を考案してください。はやりのアニメやアイドルのダンスをみんなで憶えたりするプログラムもいいですね。
6月…梅雨時のお楽しみは、お手製サンドイッチでお茶の間ピクニックです。わが家の室内ピクニックの様子はこちらのいわしを見てくださいね。このツリーでのレスに「雨の日が晴れ渡った日のようになる最高の家イベント」というすてきなお言葉をいただきました。
http://q.hatena.ne.jp/1181710236/97910/#i97910
7月…7月は海の日に合わせて、庭で楽しむナンチャッテ浜茶屋を開きましょう。庭によしずを立ててテーブルを置き、ラーメンやカレーライス、かき氷、焼きそばなどを楽しみます。海らしいディスプレイやBGMも工夫してください。わが家のナンチャッテ浜茶屋の様子は、こちらのいわしを見てくださいね。
http://q.hatena.ne.jp/1245819281/222660/#i222660
8月…子供のころを思い出して、みんなで夏休み工作大会。身近な材料を使って、なにか、あっと言わせるようなアイデア工作をしてみましょう。作り終わったら、みんなの作品を並べて家庭内展覧会。楽しく作れば、きっとみんな金賞です。
9月…重陽の節句、お月見と様々な季節イベント満載の月で、あれもやりたいこれもやりたいと困ってしまいますが、まだ夏の残り香を惜しみたいこの月には、ぜひ「イエ秋祭り」をやりましょう。ホットプレートや家庭用たこ焼き器、七輪などを総動員して、焼きかつ食べる大パーティ。イカも焼きましょう。焼き鳥も焼きましょう。昼間はお祭りメニューのBBQ。日が暮れたら花火もしよ。お友だちをたくさん呼んで開いたら、きっと楽しいですよ。
10月…十三夜のお月見を楽しみましょう。中秋の名月は有名ですから、晴れてさえいれば皆さん夜空を見上げるくらいはすると思いますが、十五夜を楽しんだら続く十三夜も楽しまないと、片月見といって風流を欠くのです。それに十五夜の習慣は中国文化が発祥ですが、十三夜のお月見は日本独自の習慣ですから、そういう意味でも大切にしたい行事です。栗名月や豆名月の名もある十三夜。栗や豆をお供えして、深まりゆく秋の風流な月を楽しみましょう。
11月…11月23日は五穀豊穣に感謝を捧げる新嘗祭。今は宮中や神社でするものと思われていますが、昔は庶民も祝った農耕民族の大切な行事でした。これを現代のイエでも祝おうというのは、もうイエはてなではお馴染みですね。祝い方はそれぞれのイエのオリジナルでいいと思います。自然のありがたさ、農業の大切さ、食の貴さなどを感じる一日としていきましょう。
12月…クリスマスという一大イベントを迎える年末ですが、わが家の12月のお楽しみは大掃除なんです。大掃除に先立って作戦会議。家族一人一人が何らかの責任者になって、お掃除大作戦の指揮を取ります。
イエを掃除して環境を毒化したら何にもなりませんから、年末が近付くと派手に宣伝される住まいの洗剤のたぐいは一切使いません。楽に、きれいに、環境を害さずにイエをきれいにしていく方法の研究も楽しみの一つ。各自日頃の成果の見せ所でもあります。
大掃除が終わったら、すっかりきれいになったお部屋で慰労会。大掃除直後ですから凝った手料理は出せませんが、こんな日はデリバリーの利用もいいものです。今年も色々あったねぇと話に花を咲かせながら過ごすひとときは、家族の幸せを噛みしめるひとときでもあります。来たる年も、みんなが元気で、仲良く、幸せに暮らせますように。みんな、今年も本当にありがとう。
以上が、わが家のイエ・イベントカレンダーです。皆さんも、イエで楽しむ、家族と楽しむ色んなイベントを企画して、一年を楽しく過ごしてくださいね。
家族や友だちと手軽に楽しめる年間イエ・イベント計画を考えてみました。
1月…初硯
飲んだり食べたりが大忙しのお正月だからこそ、心静かなイベントを。
やることは普通の書き初めですが、初硯、なんていう呼び方をすると、ぐっと雰囲気が盛り上がりますね。由来は宮中の儀式にあると言われ、墨を摺る水には若水が使われたという話もあるようです。
ですから初硯イベントは、若水を汲むところから始めましょう。元旦早朝に最初に汲む水のことで、昔は井戸水でしたが、今はほとんどの家が水道ですから、元旦の朝最初に蛇口をひねって出てきた水ということになりますね。これではちょっとありがた味に欠けるので、わが家では竹のひしゃくを用意して蛇口から水を受け、それを水瓶に移していくようにしています。神棚がある家はそれを神棚に供えてお下げしてから使います。無い家は、元旦の朝日が当たる窓辺などに置いて、朝日を拝んでからお下げすると雰囲気が出ていいと思います。なお、若水は誰にも会わずに汲みに行くものとされ、万が一人と出会ってもおしゃべりをしてはいけないと言われています。
こうした特別な水で墨を擦って、心を落ち着けて真っ新な紙に向かうのは、新年にふさわしいイベントとなるのではないでしょうか。
なお、二日に都合が付かなければ、毎年日本武道館で行われている全日本書初め大会が五日ですから、それに合わせて行ってもいいと思います。お習字の得意不得意に関係なく、みんなで楽しく書きましょう。
2月…早いところではもう梅が咲き始めますから、梅のお花見を楽しみましょう。といってもお花屋さんで切り枝の梅を買ってきて、それを生けてのインドアお花見です。
お料理には、梅にちなんで梅酢で作ったちらし寿司や手まり寿司なんていかがでしょう。梅酢60mlに対してお砂糖大さじ1.5くらいの割合で寿司酢とします。これでお米2合くらいに合わせる分量になります。軽く一煮立ちさせた梅酢にお砂糖を溶かしますが、少ない量をお鍋で煮立てるとあっという間に蒸発してしまいますから、少量なら電子レンジで加熱するといいですね。梅酢なんて無いよぅという方は、「梅寿司」、「梅 寿司酢」などで検索すると市販品も見つかります。
3月…なんといっても桃の節句ですね。ここであえて雛祭りと書かないのは、女の子がいない家でも楽しんでほしいから。桃の節句も元はけがれを祓い健康長寿を祈願する行事でしたから、雛人形を飾る飾らないに関係なく、いつまでも元気でいてほしい家族みんなが主役の行事になっていったらいいと思うんです。
この日は桃の花を生け、大人は桃のお酒をいただきましょう。盃にお酒を注ぎ、桃の花を一輪浮かべます。あるいは桃のリキュールでもいいかもしれませんね。子供は桃ジュース。あとは桃にちなんだスイーツを用意しましょう。桃缶で作ったタルトとか、余ったシロップでゼリーとか、その他色々。あ、本物の桃は入りませんが、桃まんじゅうなんていうのもいいかもしれません。
昔から桃には邪気を祓う力があるとされていました。桃の節句に桃で百歳(ももとせ)の健康長寿を願いましょう。
4月…「春宵一刻値千金」の季節。宵の風情をたっぷり楽しむイベントを企画しましょう。夜桜が楽しめる環境があれば最高ですが、どっさりの菜の花を飾って、その香りに包まれる夜のひとときも、すてきだと思いませんか?
そして翌日は、菜の花三昧のイエ和風レストラン。メニューは、たとえば…。
前菜は菜の花のおひたし。続くスープも菜の花のお吸い物です。
ポワソンは菜の花と白身魚の天ぷら。太刀魚や鯛などの白身魚を昆布締めにし、削ぎ切りにして菜の花に巻き付けて天ぷらとします。茶塩で食べてくださいね。
ソルベは柑橘類とハチミツのシャーベット。これで天ぷらの後のお口スッキリです。え?これのどこに菜の花が絡むの?ですって?ハチミツに、菜の花ハチミツを使うんですよぅ♪
ビヤンドは菜の花の肉巻きです。菜の花はサッと下茹でして冷水にとって色よくしておきます。水気を切った菜の花に豚バラ薄切りを巻き、巻き終わりをフライパンで焼いて固めたら、ショウガ、酒、醤油などを合わせたタレをふりかけながら転がして全体を焼き、白ごまの切りごまをふりかけてできあがりです。
締めのデザートは、「春の唄声」と題されたこちらでいかがでしょう。野菜食堂のシェフが考案したすばらしいレシピです。
http://recipe.gnavi.co.jp/contest2009/recipe/R002470.html
こんな楽しみ方ができるように、あらかじめお庭やベランダで、たっぷり菜花を育てておきましょう。
5月…季節行事としては端午の節句もありますが、運動会シーズンということで、イエ運動会を楽しんでみませんか。競技は、庭や室内で楽しめる物を工夫しましょう。卓球などの本格的な競技の他、豆を箸でつまんで十歩先のお皿に移す競技とか、輪投げや紙相撲など、色んな競技を考案してください。はやりのアニメやアイドルのダンスをみんなで憶えたりするプログラムもいいですね。
6月…梅雨時のお楽しみは、お手製サンドイッチでお茶の間ピクニックです。わが家の室内ピクニックの様子はこちらのいわしを見てくださいね。このツリーでのレスに「雨の日が晴れ渡った日のようになる最高の家イベント」というすてきなお言葉をいただきました。
http://q.hatena.ne.jp/1181710236/97910/#i97910
7月…7月は海の日に合わせて、庭で楽しむナンチャッテ浜茶屋を開きましょう。庭によしずを立ててテーブルを置き、ラーメンやカレーライス、かき氷、焼きそばなどを楽しみます。海らしいディスプレイやBGMも工夫してください。わが家のナンチャッテ浜茶屋の様子は、こちらのいわしを見てくださいね。
http://q.hatena.ne.jp/1245819281/222660/#i222660
8月…子供のころを思い出して、みんなで夏休み工作大会。身近な材料を使って、なにか、あっと言わせるようなアイデア工作をしてみましょう。作り終わったら、みんなの作品を並べて家庭内展覧会。楽しく作れば、きっとみんな金賞です。
9月…重陽の節句、お月見と様々な季節イベント満載の月で、あれもやりたいこれもやりたいと困ってしまいますが、まだ夏の残り香を惜しみたいこの月には、ぜひ「イエ秋祭り」をやりましょう。ホットプレートや家庭用たこ焼き器、七輪などを総動員して、焼きかつ食べる大パーティ。イカも焼きましょう。焼き鳥も焼きましょう。昼間はお祭りメニューのBBQ。日が暮れたら花火もしよ。お友だちをたくさん呼んで開いたら、きっと楽しいですよ。
10月…十三夜のお月見を楽しみましょう。中秋の名月は有名ですから、晴れてさえいれば皆さん夜空を見上げるくらいはすると思いますが、十五夜を楽しんだら続く十三夜も楽しまないと、片月見といって風流を欠くのです。それに十五夜の習慣は中国文化が発祥ですが、十三夜のお月見は日本独自の習慣ですから、そういう意味でも大切にしたい行事です。栗名月や豆名月の名もある十三夜。栗や豆をお供えして、深まりゆく秋の風流な月を楽しみましょう。
11月…11月23日は五穀豊穣に感謝を捧げる新嘗祭。今は宮中や神社でするものと思われていますが、昔は庶民も祝った農耕民族の大切な行事でした。これを現代のイエでも祝おうというのは、もうイエはてなではお馴染みですね。祝い方はそれぞれのイエのオリジナルでいいと思います。自然のありがたさ、農業の大切さ、食の貴さなどを感じる一日としていきましょう。
12月…クリスマスという一大イベントを迎える年末ですが、わが家の12月のお楽しみは大掃除なんです。大掃除に先立って作戦会議。家族一人一人が何らかの責任者になって、お掃除大作戦の指揮を取ります。
イエを掃除して環境を毒化したら何にもなりませんから、年末が近付くと派手に宣伝される住まいの洗剤のたぐいは一切使いません。楽に、きれいに、環境を害さずにイエをきれいにしていく方法の研究も楽しみの一つ。各自日頃の成果の見せ所でもあります。
大掃除が終わったら、すっかりきれいになったお部屋で慰労会。大掃除直後ですから凝った手料理は出せませんが、こんな日はデリバリーの利用もいいものです。今年も色々あったねぇと話に花を咲かせながら過ごすひとときは、家族の幸せを噛みしめるひとときでもあります。来たる年も、みんなが元気で、仲良く、幸せに暮らせますように。みんな、今年も本当にありがとう。
以上が、わが家のイエ・イベントカレンダーです。皆さんも、イエで楽しむ、家族と楽しむ色んなイベントを企画して、一年を楽しく過ごしてくださいね。