THEME:「家族や友達やいとこたちと……イエ遊びの思い出」
“ディア・ライフ”=『親愛なる日々』。イエは暮らしと人生の舞台。「LIFE」という言葉に、生活と人生の2つの意味をこめて、イエと家族のストーリーを語り合いませんか? 心のページに刻まれた思い出も、現在のイエでの愛しいワンシーンも。毎回のテーマに沿って素敵なエピソードを、豊かな暮らしを創っていく〈イエはてな〉のマインドで投稿ください!
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※質問は2月14日(月)正午で終了させていただきます。
これは私もやりました。お正月だけは無礼講ということもあって、普段は子供が手を出したら不謹慎と言われそうな、ぶっちゃけバクチっぽいことも出来ちゃうんですよね。
同様に麻雀も定番でした。この時は点数計算の速い親戚のおじさんが必ず加わります。子供の私は何がどうなると何点という原則がまるで分からず、めんたんぴんどらどらばんばんなどと指を折って教えてくれるおじさんの手を、不思議な気持ちで眺めていました。
麻雀独特の子供には意味の分からない専門用語というか、符丁みたいなのも面白かったですね。「おっと残念、頭跳ね」「うわっ、焼き鳥確定、勘弁してよー」なんてやっている大人達に混じってジャラジャラやっていると、それだけで自分も一人前として認められたような嬉しさを感じていたりしました。
子どもの頃の我が家ではお正月にはもっぱら自宅で過ごすのが慣わしでした。
父は自営業なので決まった休日というものがあまり取れなかったりすることもあります。
また、親戚の家へ遊びにゆくのも、3が日が明けてからとか、お盆の頃に行くのが習慣になっていて、年末年始にどこか別の場所で過ごしたという記憶がありません。
今思えば、決まった休日が取りにくい父としては誰もが休めるお正月くらいは家でのんびりしたかったのだと思います。
私たちきょうだいもお正月どこかへ出かけたいと思ったことがなく、それこそ出かけることがあるとしたら、友達と受験の年に神社へ初詣へいったくらいです。
その当時、お正月といえば今と違いお店も休みでしたし、テレビも子どもにはあまり面白いと思うような番組がなくて退屈といえば退屈です。
そんなとき、父が花札をしようと提案してきた年がありました。
3人で役を作ってその点数を競う遊びなのですが、当時はその遊び方の名前を知らず、後にそれが「花あわせ」という遊びであることを知りました。
初めてこの遊びを教えてもらったときに父は
「ほら、こうやって札を出すときに場札に当てるようにするんだよ」
といって、ビシッと札と札をぶつけるようにして、手持ちの札を出しました。
妹は父に合わせて同じようにしますが、私はへそ曲がりなところがあって、トランプのように手持ちの札をだしたものです。
それから役を作るためにあわせる札について、私たちきょうだいは父に一生懸命聞きます。
父は自分のことも忘れて説明に大わらわです。父の説明の仕方はポイントではなくて全体を順序だてて行なうので壮大な説明になってしまうのです。
そのうちみんなわけがわからなくなって中断。また遊びを始める前に確認ということが続きました。
それでもなんとか覚えて遊んでいるうちに面白くなってきたのです。
そういうことで、覚えた「花あわせ」はお正月になると夜更けまで延々と行なわれるのが我が家の恒例になってきました。おせち料理を食べ終わった夕方、おもむろに居間で父と妹と私が座布団を真ん中に囲むようにして座ります。母は近くのソファに座って高みの見物です。
子ども相手なのでなにかを賭けるということはしません。
ただ、点数を数えるためにマッチ棒を使いました。
最初に親をやるのは大抵父。
賭博なら絶対使わないであろう、隅の折れたような花札を持ち出してきて配りだします。
賭け事ではないからそれほど本気ではなくても、やりはじめたら、熱中してきます。そして、そのかしましいこと。
うちの家族はなんて自己主張が激しいんだ、という意味のことを子供心に思ったくらいです。
そして、そんな自分もまた激しくわめいてゲームに熱中してるのです。
時はどんどん過ぎて、夜中の12時、1時。
私たちは冬休みだし、父もあと2日は休みなので、余裕で夜更かしします。
高みの見物の母はいつの間にか就寝。
流石に1時を過ぎるとみな疲れてきてもうろうとするのでお開きになります。
そして翌朝は遅い起床。これがお正月の楽しみでもありました。
勝敗はなかなか拮抗していて、誰が強いとかそういうことはあまりなかったような記憶があります。
なにより、親子兄弟の遊びといえども真剣勝負が非常に印象に残っている家での遊びなのです。