THEME:「家庭訪問から会食まで!わが家の来客と集いの思い出」
“ディア・ライフ”=『親愛なる日々』。イエは暮らしと人生の舞台。「LIFE」という言葉に、生活と人生の2つの意味をこめて、イエと家族のストーリーを語り合いませんか? 心のページに刻まれた思い出も、現在のイエでの愛しいワンシーンも。毎回のテーマに沿って素敵なエピソードを、豊かな暮らしを創っていく〈イエはてな〉のマインドで投稿ください!
*回答条件* 下記のページをご覧になってご投稿くださいね!
「Welcome to イエはてな」
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20080731
テーマ詳細とアイデア例
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20110406
※ピックアップ受賞メッセージは、〈みんなの住まい〉サイトにて記事紹介させていただきます。またメッセージは表記統一や文章量の調整をさせていただくことがございます。
※〈イエはてな〉では、はてなスターを「おすすめメッセージ」として活用しています。投稿期間中ははてなスターのご利用を控えていただけますようお願いいたします。
※質問は4月11日(月)正午で終了させていただきます。
小学校の時、奇遇なことに父と担任の先生が大学時代の友人同士だったことがありました。通っていた大学は違っていたようですが、サークルの付き合いだったようです。新しい担任の先生が懐かしい友達だったことを発見した父はさっそく連絡を取ったらしく、しばらく途切れていた付き合いが復活したようでした。
父のお盆休みの朝、起きてみると、なんとリビングに先生がいるではありませんか。父とお茶を飲んでいます。ななななな、なんで!寝ぼけ眼が一瞬で覚めてしまいました。
「いやー、早起きだね、えらいえらい。実は先生はえらくないんだよ、ゆうべ君のお父さんとお酒を飲んで、酔っぱらいすぎて泊めてもらっちゃったんだ」
父も楽しそうに笑っています。親友、男同士という感じがとても好印象でした。
朝ご飯です。その日母は旅行で不在でしたので、父と私で作ることになりました。先生は飲み過ぎて二日酔いだというので、主食はお粥です。お粥は父が炊いてくれました。私はキュウリの酢の物。キュウリあるけどどうやって食べたい?と父が聞いたら、先生が酢の物と言ったからです。わが家の酢の物には大葉が入ります。これは爽やかで、二日酔いの先生に効きそうです。あとは味噌汁。具は、たしかナスだったと記憶しています。私は味噌を溶いて入れる所だけ手伝いました。
こうして出来た二日酔い用朝食。先生はとても喜んで食べてくれました。
「長く先生をやっているけど、男子が作ってくれた家庭料理を食べるのは初めてだよ。まぁ酔っぱらって生徒のイエに泊まったのも初めてだけどね」
学校で見る先生とは違う、まるでもう一人のお父さんがいるような食卓でした。
父が、ところで学校での息子はどうだいと、困ったことを聞きました。私はお世辞にも良い子ではなく、ふざけて授業の邪魔をしがちな子供だったからです。ところが先生は私の方をチラッと見てニッコリ。「いい子だよ、クラスの細かいことに色々気を配ってくれるし、この前は崩れていた花壇のレンガを直してくれていたよなぁ、先生みてたんだぞ」なんてすごくほめてくれました。
「勉強は?」
「うん、まぁまぁだな」
「可もなく不可もなくか」
「まぁ多少は可だ。このままいけばお父さんと同じ大学くらいは大丈夫だよ」
「わははははは」
いつのまにか親友トークに戻っていました。
こうして楽しい団らんの時間を過ごして、先生は帰っていきました。学校で見ていたのとは違う先生の姿を見て、それまでも好きな先生でしたが、一層その先生が好きになりました。今でも懐かしい夏の日の思い出です。