火曜サスペンスだけでなく、推理作品では一般的に殺人事件が描かれることが多いですね。
事件のなかでも殺人が、センセーショナルで視聴率がとりやすいのかもしれません。
軽犯罪では、注目度がちがってくるのではないでしょうか。
殺人事件が起きて、どきどきはらはらしながら謎が解かれていき、
最後に犯人がつかまってほっとする、という「お約束」が、
好きな人は好きなのでしょう。
火曜サスペンス劇場は
・TVドラマで基本的に一話完結の形式をとっている
・視聴者のターゲットを中高年女性に向けている
・ターゲットの年齢層に合わせた配役が求められる
という特徴をもっています。
"サスペンス"と銘打っているからにはドキドキハラハラさせなくてはならず、
食品偽装など社会的なテーマもありますが、TVシリーズであるもののほぼ一話完結であるためどうしても起承転結が事実関係だけでもはっきりしやすいということで殺人事件となるのでしょう。
そして殺人は快楽殺人やシリアルキラーではなく、
"やむにやまれず"人を殺してしまった(正当防衛・過剰防衛)であり、これは視聴者の同情を引き納得しやすいストーリー展開です。
この殺人を隠蔽するために隠蔽工作やさらなる殺人というのも累犯として納得させやすいのでしょう。
#殺害方法が小説や漫画に比べて単純であるのは模倣犯を出さないためという
#意図があるそうです。
(実際、殺害方法だけ見ればTVシリーズ名探偵コナンの方がもっと凝った方法だったりします。)
また火曜サスペンス劇場に限らず、近年のTVサスペンス枠にも当てはまることなのですが、事件の舞台が有名な観光地であることが多いです。
#「科捜研の女」、「京都地検の女」、「京都迷宮案内」、「おみやさん」は
#単に推理やサスペンスを考えると事件が多い東京の方が良いのではと思いますが、
#舞台は京都です。
これはサスペンスと言う体裁でありながら旅や観光(古典芸能等も含む)も楽しめるようにと配慮されたため、小説原作がつく場合は京都が舞台であることの多い山村美紗作品や旅雑誌ルポライター浅見光彦シリーズなど内田康夫作品や列車トリックで有名な西村京太郎作品など推理小説であるが旅情も感じさせる作品が選ばれていることからも分かります。
特に西村京太郎作品は駅の売店に新刊があることが多く、
通勤中につかの間の旅行気分を味わえるため需要があるといわれています。
#作者本人もそういった意図を込めているとのこと
鉄道会社としてもこれで旅行したい気分になってもらえたらという意図もあるとかないとか。
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