アベノミクスの仕組み・仕掛けを,わかりやすくお教え頂きたいのです。
(1)円の流通量の増加→円安 …これは理解が容易ですので,説明不要です。
(2)円安→株価が上がる …これは,なぜですか?
下記に(2)の説明が3通りありますが,主張が互いに食い違っているように思えます。
どれが本当ですか?なぜでしょうか?
・説A:日本には輸出企業が多いから,円安で輸出有利になり,好調を見込んで株価が上がる。 http://goo.gl/OF1pj
・説B:輸出は関係ない。外国人投資家が,ドル高を機に,割安な日本株に手を出すから。 http://goo.gl/pbVvb http://goo.gl/owplZ
・節C:円安と株高に,相関はない。 http://goo.gl/OF1pj
上記の参照リンクの互いに相異なる主張を前提とした上で,
納得のゆく・腑に落ちる説明を下さった方に,100ポイント進呈させて下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。
例えば、日本では100円のハテナ株(仮名)を持っていると、毎年ほぼ必ず2円の配当がつくとする。
去年アメリカから1ドル50円の時代に株を買おうとすると2ドル出さないと行けなかった。
2ドルで1株買えた。毎年2円もらえる。
今年アメリカから1ドル100円の時代に1ドル出して株を買おうとすると、それで2円もらえる。
今年なら2ドルで2株買えた。毎年4円もらえる。もちろんその4円の価値を今すぐアメリカのお金に換えるのなら1ドル50円時代の2円と大差ないけれど、あとで円安から円高に戻るだろうとおおかたは思っている。それまでもっていれば倍もうかったことになる。利子が倍になる貯金があればだれだってやってみたい。
大人気。株足りない(株は貨幣とちがって無制限に印刷できない)。希少価値があがって株価あがる。
今買えばすごくお得なのはわかってるんだから自分は数セントずつなら上乗せして他人に買い占められるまえに買ってやるってことです。
これがB説。外国人には割安感があるよねってこと。
それプラス、そもそもハテナ株は輸出関連なので業績があがるはず。配当も額面100円の1株あたり3円になりそうだ。為替に関係なく今までの1.5倍の配当が得られるなら本体価格も1.5倍高くたって買いたい。150円で買った1株が3円もうかるのなら、いままでと同じですからね。
これがA説。日本国内でも企業の人気があがったという意味です。輸入関連(食品加工企業や、電力関連)などは基本的にはA説にあてはまりませんのであがったならB説の外国投資家がきたから、です。
C説は「もう気分的な問題だろ。アベノミクスなんつったって、あとで円安が円高に転じるかどうかとか、輸出産業の各企業がこのまま不祥事だの風評被害事件を起こさないかどうかなんてだれもわかんないのにサ。関係ない関係ない、波みたいなもんだ。株価を予想するなんてギャンブルにすぎないんだよ。あ、でも一瞬だけやって儲かるならいいんじゃない」
そんなニヒルな人なんじゃないでしょうか。これもあたっています。投資家も人間なので、噂や雰囲気などでも株価は大きく左右されます。短期投資家の動きに注目したわけです。
結局株価はAKB48のCDの値段と同じです。CD、というか握手権、を欲しがる人がいっぱいいればオークションでの値段が上がっていくのです。結局人気投票なのです。ファンの心理を後付で理屈に添わせているだけです。
例えば、日本では100円のハテナ株(仮名)を持っていると、毎年ほぼ必ず2円の配当がつくとする。
去年アメリカから1ドル50円の時代に株を買おうとすると2ドル出さないと行けなかった。
2ドルで1株買えた。毎年2円もらえる。
今年アメリカから1ドル100円の時代に1ドル出して株を買おうとすると、それで2円もらえる。
今年なら2ドルで2株買えた。毎年4円もらえる。もちろんその4円の価値を今すぐアメリカのお金に換えるのなら1ドル50円時代の2円と大差ないけれど、あとで円安から円高に戻るだろうとおおかたは思っている。それまでもっていれば倍もうかったことになる。利子が倍になる貯金があればだれだってやってみたい。
大人気。株足りない(株は貨幣とちがって無制限に印刷できない)。希少価値があがって株価あがる。
今買えばすごくお得なのはわかってるんだから自分は数セントずつなら上乗せして他人に買い占められるまえに買ってやるってことです。
これがB説。外国人には割安感があるよねってこと。
それプラス、そもそもハテナ株は輸出関連なので業績があがるはず。配当も額面100円の1株あたり3円になりそうだ。為替に関係なく今までの1.5倍の配当が得られるなら本体価格も1.5倍高くたって買いたい。150円で買った1株が3円もうかるのなら、いままでと同じですからね。
これがA説。日本国内でも企業の人気があがったという意味です。輸入関連(食品加工企業や、電力関連)などは基本的にはA説にあてはまりませんのであがったならB説の外国投資家がきたから、です。
C説は「もう気分的な問題だろ。アベノミクスなんつったって、あとで円安が円高に転じるかどうかとか、輸出産業の各企業がこのまま不祥事だの風評被害事件を起こさないかどうかなんてだれもわかんないのにサ。関係ない関係ない、波みたいなもんだ。株価を予想するなんてギャンブルにすぎないんだよ。あ、でも一瞬だけやって儲かるならいいんじゃない」
そんなニヒルな人なんじゃないでしょうか。これもあたっています。投資家も人間なので、噂や雰囲気などでも株価は大きく左右されます。短期投資家の動きに注目したわけです。
結局株価はAKB48のCDの値段と同じです。CD、というか握手権、を欲しがる人がいっぱいいればオークションでの値段が上がっていくのです。結局人気投票なのです。ファンの心理を後付で理屈に添わせているだけです。
具体例をふんだんに盛り込んだご説明をありがとうございます。
読んで感じた要点をメモします:
・今は円安だが,どうせ後でまた円高に戻る,と皆思っている。むしろ,その差額を利用して儲けるのが仕事である。
・株を多く買えば,配当も多くなる。円高から円安に転じたばかりの時点では配当そのものの価値に差はないが,円高に戻った時点で利得が生じる。
・したがって,円安の時点で日本株を買う。その目的は,将来に円高に戻った時点での配当の価値目当て。株は無制限に発行できないから,株価が上がる。(以上がB説)
・また,円安かどうかに関わらず,企業の業績が好調であれば,配当額が上がり得る。そして,配当として得た貨幣の価値が高くなった(円高に戻った)時点で価値が高くなる。だから,輸出企業に輸出有利な追い風が吹くような好業績の時期には,配当が多くなるよう,その企業の株をたくさん買うことになる。(A説)
・とはいえ,将来どうせ円高になるのを見越して行動しているという動機からも分かる通り,市場の動向は山と谷を繰り返すのが常であり,現在の短期的な円安はそのうち円高に転じるのがセオリー。だから,長期的な観点からすれば,円高だからどうしたとか,円安だからどうしたとか,いちいち因果関係を論じようと試みてもしょうがない,という面もある。(C説)
現実は、説Aと説Bのミックスです。
円安で輸出が伸びているのは事実ですから、説Aは正しいです。
http://www.nikkei.com/article/DGXDASGD0605Y_W3A200C1TJ0000/
輸出企業の業績が伸びていることに加え円安なので、外国人投資家は輸出企業の株を買っています。これも事実ですから、説Bも正しいのです。
http://kabushiki-blog.com/article/22757604.html
説明に添えて,根拠となるURLを提示して下さりありがとうございます。
読んだ要点をメモします:
・日本の景気を語る上で,例えば自動車産業を抜きに語る事はできず,自動車産業の輸出依存度は高い。この依存度を解消するために海外拠点を設ける企業も一応あるが,いまだに輸出優位である。
・自動車輸出産業は現に好調で,久しぶりの黒字転換も報道されており,原因は円安局面で得た利益によるもの。したがって業績好調から株価が上がる。
・国内企業が輸出でひとしきり儲けたあとで,都合よく円高に転じてくれれば,儲けによって得た手持ちの円の価値が上がる。したがって,決算の時点で若干円高になったことにより,最終的な収益の指標がさらにプラス評価を受けることになる。(以上は説A)
・日本株への投資については,外国人投資家による投資額を集計する「海外投資家売買状況」という東証によるレポートが存在する。それほどまでに,外国人投資家が景気にもたらすインパクトは大きい。だから,ドル高の時点で東証株価が上がるのは不思議なことではない。(説B)
>国内企業が輸出でひとしきり儲けたあとで,都合よく円高に転じ・・・
これは誤解でした。「円高修正」という語の意味を逆に取り違えておりました。
よりいっそう円高に修正すること ではなく,
円高だったのを円安に修正すること
ですね。
#1ドル=100円 超円高の修正は終わった
#http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130511/fnc13051103140001-n1.htm
今回の円安株高に関してはアベノミクスや黒田総裁の政策のインパクトで今後物価が上がっていくという期待を保たせ、それで市場に、価格が上がるんだったら早めに買っておかなければいけないということを思わせたからです。
これから景気はよくなるのかな、投資した方がいいのかなと思わせたB説が大きな要因です。もちろんA説も少しはあります。ですが今回はB説。
http://news.mynavi.jp/articles/2013/04/25/abenomics/index.html
アベノミクスとは?
http://www.asagaku.com/jkp/2013/1/0119.html
ご回答と参考URLの提示をありがとうございます。
コメント内容は,1つ目の参考URLの1ページ目下部からの引用ですね。
お読みするにあたり,物価と株価の相関・連動に関する前提知識が少々足りず,すっきりした理解にはちょっと難がありました。
・景気が良いと,購買が促進された状態なので,物価が上がりやすい
・景気が良いと,企業業績が好調な状態なので,株価も上がりやすい
・したがって,好景気という前提の下では,物価も株価も連動しやすい
ということでOKでしょうか。
# http://okwave.jp/qa/q5884532.html
>今後物価が上がっていくという期待を保たせ、それで市場に、価格が上がるんだったら早めに買っておかなければいけないということを思わせた
すみません。この1つの文章に込められた,一連の出来事の流れがよくわからず,つかめなかったのです。
解釈するために,()で補いました。基礎的な事柄で申し訳ありません。
→今後(インフレにより)物価が上がっていくという期待を保たせ、それで市場に、(物価と共に連動して,日本株の)価格が上がるんだったら(日本株を)早めに買っておかなければいけないということを思わせた
2個目の参考URLは,質問文にある(1)の理解を深めるためには役立ちますね。
お札をたくさん発行したあとで,どうやって世間に貨幣がいきわたるのかという仕組みが。
・日銀がたくさんお金を刷ることを許可される
・→日銀は手持ち基金を使って,民間銀行の国債を買い取る
・→民間銀行は,企業により多くのお金を貸し出せるようになる
・→企業活動が活性化する というところまで。
上場している日本企業の価値は世界基準なので。実質的に一株が何ドル相当と平時より換算され・比較評価されています。
比較対象は一般に海外の同業種企業だと考えてください。
円が安くなっても企業価値が変わらない場合は、ドルに対しての株価を維持するため円基準で評価すると株価が上がります。
一ドルが110円くらいまでは、ある程度の輸出部門を持つ日本企業が価値を落とす可能性が希薄なので。機械的に連動して株価が上がると思われます。
ご回答ありがとうございます。
>円が安くなっても企業価値が変わらない場合は、ドルに対しての株価を維持するため円基準で評価すると株価が上がります。
これは,ドル建てで物事を考えるようにとのご指摘ですので,一見B説に見えますが,
実際にはA,B,Cのいずれの説にも該当しないように思えます。
日本株が割安だからとか,外国人投資家の手持ちの円の量がどうこうという話ではなく,
純粋に企業価値が変わっていないから,ということですね。
例えば,海外のドル使いから見て,xドル出せばある日本企業の株を買えたとする。
円安だろうが,円高だろうが,その企業の価値は,はた目には変わっておらず,xドルのままである。
そして,xドルを円換算すると,円高時よりも円安時のほうが高い値段になる。
なぜなら,同じxドルを手に入れるためには,円高時よりも円安時のほうが,たくさんの日本円貨幣を支払わなければならないから。
という理解でよろしいでしょうか。
よろしければ,これを「D説」と致しましょう。
円安で株価が上がる理由:
・説D:海外からドル建てで日本企業の価値を換算する際に,ドル上の価値が不変だから,円換算では値段が上がる。
A,Bに加え、Cも一因になっていると思います。
日本の金融緩和。
これにより円が大量発行されますが、これの行き場がありません。
一部は日本株へ流れます。
今まで、欧米の積極的な緩和策により、行き場を失ったユーロやドルが消去法による退避策として日本円(円債権)へ大量に流れ込んでいました。
これにより円高。
日本の景気が楽観視されていた訳ではなく、単にEUよりは安全だろうという程度なので債権だけで株にまでは回りませんでした。
ところが、日本の方向転換による金融緩和に加え、アメリカの景気回復傾向によって引き締め方向が見いだされ、円からドルへ回帰する方向へ向かっています。
これにより円安ですが、同時に日本の金融緩和によるダブついた資金の一部が日本株へ流れます。
もちろん、円安による輸出企業への投資も重なります。
日本が景気回復なら円の価値が高まるはずですから矛盾もあります。
それが、市場操作のための金融緩和なのではと批判されたり、財政再建を行って膨大な赤字国債を削減すべきというような批判に現れています。
つまり、取りあえず円安によって輸出企業中心に株高にはなっているものの、経済環境全体が改善した訳ではなく非常に危うい状態である事もあって、必ずしも円高にはなれない、逆に、極端な金融緩和に不安を感じて円から逃げているのでは、と思わせる部分もあると思います。
加えて、アメリカの雇用統計改善に見られるような景気回復傾向により、今まで円に退避していた資金がドルへ戻っているのです。これは、アメリカの3度のQEなど大量の資金の一部が円債権へ投資されていた部分が戻っているだけの事で、決してドルへ新規投資されているのでは無いと思います。
ただ、日本への投資がゼロになる訳もなく、金融緩和でさらにパフォーマンスの下がった円債権から、一部は上昇傾向にある日本株へ向かってもいると思います。
ただ、規模としてはずっと小さくなっています。
ドル円市場に比べて日本株市場は数分の一以下です。
アメリカがくしゃみをすれば日本が風邪をひくのと同様に、アメリカが調子良いので日本もおこぼれにあずかっている程度に過ぎないのでは?
ご回答ありがとうございます。
株高の原因は,円安どうこうを抜きにして,アメリカの好景気にのっかったからという原因もある,と。
説E:
・米経済の景気回復に便乗したから。
No.3さんの参考URLにも,最近の米経済の回復と今後の見通し,また日本経済に与える影響について書かれていました。
http://news.mynavi.jp/articles/2013/04/25/abenomics/index.html
なお,ご説明の中で下記の一文の意味を理解しようとしたのですが,よくわかりませんでした。すみません。
>日本の金融緩和によるダブついた資金の一部が日本株へ流れます。
金融緩和時に資金がダブつく(余剰する)とはどういうことで,なぜそうなるのか,誰が持っているどのような資金についてなのか。
>日本が景気回復なら円の価値が高まるはずですから矛盾もあります。
そういった矛盾のために理解がしづらくなり,私のような人間が頭をひねっているのでしょうね。
このご回答により,株高の原因だけでなく,加えて円安の原因についても補足的に情報を頂いた事になります。
現在の円安の原因は:
・アベノミクスによる国内の意図的な金融緩和政策のため。
・それだけでなく,円はこれまでユーロやドルからの逃げ場として機能していたが,米経済の復興の兆しによって資金がドルに流入し,結果として円の人気が下がり,円安になっている。
素人なので話半分に聞いてくださいね。
この株高について言うと、どちらかというとアメリカの景気好調が基底にあるんだと思います。
米経済が好調であれば世界的な経済に好影響を及ぼしますから、世界的に株高になります。当然、日本もそこに含まれる、ということになるかと思います。
世界的な株高を受けて、投資家が運用リスクを取りやすくなり米市場でも株式を買う動きが出た。
米国株、反発 ダウ平均は最高値 緩和観測や世界的な株高で :米国・欧州株概況 :海外 :マーケット :日本経済新聞
好調な米経済を受けてドル高となり、インフレ期待を受けて実質金利が低下していた円が売られた、のではと思います。もちろん、AやBを期待した買いがあった、というのも現実にはあると思いますが、私の回答としてはCを主因としたいです。
こちらも参考になるかと思います。
つまり、市場がリスク・オン(資金がリスク資産に向かう)となっている時は世界的に株価が上昇する一方、為替市場では相対的に高リスク・高リターンと見做されている新興国や資源国の通貨が買われ、低リスク・低リターンのドルや円は売られる。逆にリスク・オフの時は世界的に株価が下落すると共に新興国や資源国の通貨が売られ、円やドルが買われるという訳です
大和住銀投信投資顧問 ストラテジストコラム
ご回答と,参考URLの提示をありがとうございます。
内容を拝見しましたが,No.5さんの説Eとだいたい同一のようですね。
ただし米経済だけでなく,株高は世界的な現象であると。(リスク・オンの状態)
#メモURL:円の金利について
#http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7807998.html
基本はC説です。
円安だろうが円高だろうが、株は上がるときは上がるし下がるときは下がります。
株式市場は、市場に参加している人たちがどう判断するかです。
中には判断の基準としてA説やB説を参考にしている人もいるでしょうが、全体の傾向として決定付けることは難しいでしょう。
複合的な要因をもとに「みんなが買いそうだから自分も買う」「みんなが売りそうだから自分も売る」というので、株価は決まってきます。
円安とか一つの理由で説明されるとわかったつもりになれますが、そんな単純なことはまずないでしょうね。
ご回答ありがとうございます。
ここまで何人かの方が回答して下さいましたが,締めくくりとしてふさわしいご意見と思います。
総合してまとめると,説A~説Eがあり,いずれにもある程度の根拠と支持がありました。
同時に,長期的な観点から見れば,いずれの説も絶対視はできず,複数の要因が関係しているとの事でした。
腑に落ちようと努力しましたが,複合的な問題ですので,原因を一つに絞ろうとすべきではありませんでしたね。
とはいえ,そのように原因を絞り込もうとした過程で,諸説の信ぴょう性を一つずつ比較検討できたのは有意義であった,と思います。
具体例をふんだんに盛り込んだご説明をありがとうございます。
2013/05/14 15:34:56読んで感じた要点をメモします:
・今は円安だが,どうせ後でまた円高に戻る,と皆思っている。むしろ,その差額を利用して儲けるのが仕事である。
・株を多く買えば,配当も多くなる。円高から円安に転じたばかりの時点では配当そのものの価値に差はないが,円高に戻った時点で利得が生じる。
・したがって,円安の時点で日本株を買う。その目的は,将来に円高に戻った時点での配当の価値目当て。株は無制限に発行できないから,株価が上がる。(以上がB説)
・また,円安かどうかに関わらず,企業の業績が好調であれば,配当額が上がり得る。そして,配当として得た貨幣の価値が高くなった(円高に戻った)時点で価値が高くなる。だから,輸出企業に輸出有利な追い風が吹くような好業績の時期には,配当が多くなるよう,その企業の株をたくさん買うことになる。(A説)
・とはいえ,将来どうせ円高になるのを見越して行動しているという動機からも分かる通り,市場の動向は山と谷を繰り返すのが常であり,現在の短期的な円安はそのうち円高に転じるのがセオリー。だから,長期的な観点からすれば,円高だからどうしたとか,円安だからどうしたとか,いちいち因果関係を論じようと試みてもしょうがない,という面もある。(C説)