今度無理やり措置入院されるのですが本人が希望した場合に退院することは可能ですか?
ちなみに未成年の場合と成年している場合で違いはありますか?
退院できません。
精神病患者の自己診断は信用されません。
医者が、回復したと診断し、入院は不要と判断するまで退院はできません。
それは精神病院に入院して、客観的になおってきてから考えたほうがいいです。
日本の医療予算は縮小されているので、
ここで質問できる程度の人は、措置入院をさせてもらえない可能性があります。
何事も例外はあります、たとえば警察に何回かお世話になってるような方だと、
回答者1,2号さんの言うことも現実味をおびます。
その場合は外のことを心配せずに病気を治すことに専念したほうがよいとおもいます。
基本的にはこれまでの回答と同じで医師の退院許可が出ない限り退院出来ません。
入院と異なり、退院には成年未成年は基本的に関係ありません。
しかし3号さんも書かれているように、現在では「措置入院」は基本的人権の一部をを停止する訳ですので、下記のようなかなり高いハードルがあります。
また、緊急や応急ではないようですので、それらを除くと、「措置入院」の他に、これに似ていて、やはり本人の同意無く入院させる処置に「医療保護入院」がありますが、どちらでしょうか?
参考)「措置入院」の要件:
対象者:
医療及び保護のために入院させなければ自傷他害(自殺を試みたり他人に暴力を振るう事)のおそれがある精神障害者
入院の手続き(条件):
1)2名以上の指定医(法律で定められた一定以上の知識と経験を持つと認定された精神科医)の診察結果の一致
2)患者が厚生労働大臣の定める基準により、自傷他害の怖れがあると判明した場合
3)診察時に都道府県職員の立ち会いが必要
4)現に患者本人の保護にあたっている者への診察通知(同意ではない)
です。
これらが全部満たされていれば「措置入院」になり、成年未成年関係なく、強制的に、国公立(独法含む)、または私立の「指定」精神科病院へ(現在では「精神病院」とは言いません)入院させられます。
この場合の退院には:
1)措置症状(入院時の症状)消退が必要
2)指定医1名の診察が必要
3)事前に措置症状消退届けの提出が必要
となっていて、要するに指定医が「症状が回復して自傷他害の可能性なし」と判断するまで入院です。
ただし病院には、入院後3ヶ月後、6ヶ月後、以後6ヶ月ごとに(病状の)当局への報告義務があります。
もう一つの強制入院形態は上述のように「医療保護入院」といって、次の要件を満たせば本人の同意無く強制的に、今度は指定医が1名でもいる精神科病院(国公立でも、「指定」のないでも私立でも)に入院させられます。
参考)「医療保護入院」の要件:
対象者:
家族等(下記参照)のいずれかの同意が得られることが可能で、医療及び保護のために入院の必要があり、任意入院(患者本人が入院に同意した入院)が行われる状態にない精神障害者
手続き(条件):
1)指定医1名の診察が必要
2)家族等の同意が必要
と、「措置入院」に比べ簡略になっています。
なお、「家族等」とは、配偶者(夫か妻)、または、親権を行う者(未成年の場合の親御さんですね)、または、扶養義務者(=親御さんがいない未成年者や未婚成年者を実質的に養っている者で、直系血族=親または子ども、兄弟姉妹または3親等以内の親族であり、さらに家庭裁判所が審判で認めた者)の3者の、いずれかです。
簡単に言うと、親と指定医1名が必要と判断すれば、その子どもを強制的に入院させる事が出来ることになります。
こちらは入院は簡単ですが退院(制約の少ない病棟への移動を含む)は、以下の要件です:
1)他の入院形態(閉鎖病棟から開放病棟へ等)への移行、または入院の必要性の消失が必要
2)退院後10日以内に当局に届け出が必要
と一見簡単に見えますが、「指定医」でない、ともすると経験の浅い医師でも「入院の必要性」の有無を判定出来るので、もし医師が入院させておこうと思えば、いつまででも入院したままです。
さらに入院後10日以内に届け出れば、病状の当局への報告は12ヶ月ごとなので、最短3ヶ月で病状届け出で退院判断が出る「措置入院」より、長く入院させる可能性があります。
どちらに該当するのか、まず確かめて下さい。
なぜ、こんなに詳しい事を長々と書いたかと言うと、精神科病院は基本的に入院患者がある程度の人数いないと経営が成り立たないので、特に私立の精神科病院等では、入院の必要のない患者まで簡単に入院させて退院させない悪質な算術病院が、いまだにある可能性が排除出来ないからです。(そんなに昔でない過去にたくさんあったのは事実です)
国立や公立なら可能性は少ないと思いますが、独立行政法人(独法)化された国立の精神科病院はその名の通り「独立」採算ですので…
とにかく、これら2つの形態で一度入院したら、医師が退院しても良いと言うまで、成年であれ未成年であれ、退院出来ません。
家族が要望しても、医者の一存である事には変わりありません。
逆にそんな要望が通っては、これら入院制度の意味がなくなります。
もし、入院に関して何か自分で疑問があれば、上記の要件を参考にして、入院する前に、抵抗する必要があります。
入院してからでは、全ては医師の判断になってしまって、抵抗出来ません。
病院によっては病棟内に公衆電話があって、そこに「人権擁護~」はこちら、と言う電話番号が書いてあるところもありますが、弁護士会等を除いてその多く(特に役所等の行政窓口)はマトモに取り合ってくれないと言われています。
第一、電話に必要なお金の所持も認められない可能性が高いです。
(当然、様々な日用品、特に自殺や傷害に使われる可能性のあるタオルや爪切りまで取り上げられますし、病棟には首を吊れるようなハンガーも、釘一本もないのが普通です)
おどかしてすみませんでしたが、もし本当に自傷他害の怖れのある病気、と言う自覚があるのでしたら、今は良い薬もありますし、病気の種類によっては認知行動療法や心理療法もあったり、精神科医の良心化も以前に比べればマシになって来ているし、基本的には上記のような悪意に基づく入院はもとより(しかしこちらの可能性は結構あるかも)、いわゆる「社会的入院」(厄介者は閉じ込めておくような)思想は誤り、との認識が広まっているので、ここで質問が出来るような方であれば、そう長い入院にはならないのではないでしょうか?
なので、ゆっくり症状を快復させて下さい。
ただ、もし入院治療で不快な症状が回復して、自傷他害はしない(と本人が思っても本当はダメですが)と強く思っているのに、退院や開放病棟への移動も出来ない、と感じて、外部の弁護士会等にも連絡も出来ないのであれば、医師や看護師に言って目を付けられるより、まずは出来ればこっそり「精神保健福祉士(PSW:Psychiatric Social Worker)」の国家資格を持った相談員を探して、相談してみて下さい。
PSWも医師の事実上の指導下にはありますが、マトモなPSWであれば、少なくとも医師には内密で親身に話を聞いてくれて、もしかしたら何か具体的な助言をしてくれるかも知れません。
たいていの精神科病院にはPSWがいるはずです。
その配置はほぼ義務化されているので、いなければそれこそモグリの病院です。
但し資格がなくても同様の経験と知識、技術があればそのような方も配置可能ですので、その場合はその方に相談ですが余りに古い方ですと…医師との癒着が…
以上、あくまで参考にして下さい。
病気が回復して再び社会生活が送れる日が早期に来る事を、切にお祈りしています。
自分の意志で退院するのはまず無理でしょう
法的にどうこうというのもありますが、患者を一個の人間をみなしていない病院の方が多いので、本人の意志は、まともな方法では考慮されません
出される薬も精神に作用するので、自分が正常な判断をしているのか、自分が自分の意志を主張するのは正しいのかの判断も不安になってくると、本当にどうしようもなくなります
そうでない、少なくとも病気を治そうと思っている(そう感じられる)病院というのは、私は1ヶ所しか知りません
精神病院に入院するというのは、ソフトな刑務所ぐらいの待遇を受けると思ったほうがいいです スタッフも本音の部分ではそう考えているとしか思えない節がありました
文句を言うときりがないのですが、精神病院に入れられるというのは、病気を治すためが2~3割、懲罰の意味が7~8割ぐらいだとあきらめて、素直にいう事を聞いて出してもらうのを待つ他はないでしょう
とにかく入院させられる前に家族を説得することですが、もう無理な段階だから入院させられるわけですよね?
入院が回避できないなら、ご愁傷さまです
うつ状態→通院→処方薬の増大→アルコール依存症→自殺未遂、という流れで入院しましたが
「我邦十何万の精神病者は実にこの病を受けたるの不幸の他に、この邦に生まれたるの不幸を重ぬるものというべし」
から、変わってないように思います
5号さんが最後に述べられた言葉は、現在の都立松沢病院の前身である精神科病院の初代院長になった、東京帝国大学医科大学教授、呉秀三先生の有名なお言葉ですね(1918年;大正7年の論文より)。
詳細は以下参照:
https://ja.wikipedia.org/wiki/呉秀三
しかしこれは自宅監置(=座敷牢に入れられて多くは放置)された精神障害者の悲惨さを述べたもので、精神科病院(このころはほとんど無かった)病棟のことを表現した言葉ではありません。
もちろん、その後第2次大戦後に粗製濫造された精神科病院の1つで起こった宇都宮病院事件(1983年;昭和58年)など、それとはまた違った意味で、精神科病院の入院患者が、およそ近代国家とは思えない、刑務所どころではない絶望と命の危険にさらされた悲惨な状況下に置かれたのも事実ですが、このような実態が世間に明らかになったため、現在の精神科病院では、少なくとも大ケガをさせられるような暴力はない(身体拘束される事はあります)と思いますし、全ての病院が5号さんの言われるような状況ではないと思います。
その辺は、もし手に入れば、下記の文庫本の前半(宇都宮事件の詳細)と後半(その後の良心的病院の努力)を読んでみて下さい。
多少の参考にはなるかと思います。
http://www.amazon.co.jp/新ルポ・精神病棟-朝日文庫-大熊-一夫/dp/4022604948
算術的ではない、良心的な病院である事をお祈りしております。
もう入院されてこのコメントは見られないかも知れませんが、追加情報です。
もし「措置入院」または「医療保護入院」で、この入院、または入院の継続が不服であれば、患者本人か、または保護者が異議を申し立てる事が出来るそうです。
申し立てが受理されて、医療関係者2名、司法関係者2名、その他の識者1名で構成される審査会で異議が認められれば、措置入院または医療保護入院とその継続は取り消され、退院になります。
但し、過去の例では1年間で約90件の申請があり、そのうち異議が認められて退院になったのはわずか1件だけだそうです。
しかしながら、本年2016年から審議会委員の、その他の識者1名が「精神保健福祉士(PSW)資格保持者」となりました。
PSWは精神科医とは異なり患者の社会復帰支援促進の立場ですので、入院患者側に立って判断するはずです。
もし医療関係者2名が異議に反対しても、もし司法関係者2名とPSWが異議を認めれば、多数で異議が通る可能性が高まります。
それでもハードルは高いですが、もし本当に自分は精神科等疾患により自傷他害の可能性はなく入院は不当だ、とお考えでしたら、試す価値はあると思います。
異議の申し立ての詳細は、出来れば入院先のPSWに、もし居ない場合は直接担当医師に聞いて下さい。
もし、そんな制度は知らないなどという医師であれば、あまり出来の良い医者ではありませんが、出来るだけ食い下がって調べさせて下さい。
以上、遅くなってすみませんでした。
4号さんの追加を読みました
2016/05/27 13:08:22>全ての病院が5号さんの言われるような状況ではないと思います。
そうだろうと思います 一か所は病気を治す気がありました
アルコール依存症で入院した時はソフトな刑務所ではなく、中低ランクのホテルにカンヅメになる程度の待遇でした
(内部の断酒会の他に)外部の断酒会への出席を打診され、出席したいといえば車で送り迎えをしてくれましたし、体の健康を維持するような運動プログラムもあればカンヅメになる精神的なストレスを軽減するためのさまざまなプログラムもありました
「アルコールを断つことが目的で、それ以外は人間として扱う」という意識があったのでしょう
それ以外の2つの病院は、例えば「保護房に入れるぞ」という言葉が脅しに使われるような状態でした つまり保護房を独房として懲罰に使って構わないと考えている、ということです
>精神病患者の自己診断は信用されません。
>医者が、回復したと診断し、入院は不要と判断するまで退院はできません。
普通の病気ならこれでいい、正常か異常かの判断は医者を医者に委ねて構わないはずですが
>出される薬も精神に作用するので、自分が正常な判断をしているのか、自分が自分の意志を主張するのは正しいのかの判断も不安になってくると、本当にどうしようもなくなります
が起こると、果たして
>医者が、回復したと診断し、入院は不要と判断するまで退院はできません。
に従っていていいのかどうかという疑問が湧きます、よね?その疑問をすくい上げる方法がありません
>病院によっては病棟内に公衆電話があって、そこに「人権擁護~」はこちら、と言う電話番号が書いてあるところもありますが、弁護士会等を除いてその多く(特に役所等の行政窓口)はマトモに取り合ってくれないと言われています。
まともに取り合ってくれないと自信を持って言えます 心から出たいと思っている患者が病院の中にたくさんいる状態を見ると その電話が何の助けにもならないと考えざるを得ません
私は電話しませんでしたが 患者同士の話を聞いてそう考えました
私はどちらかと言うと、個々の病院や精神科医やスタッフを糾弾したいというより 自分の判断力・大げさに言えば人権の大半を本人に変わって管理する精神科医が、患者のことをまともに考えなくてもやっていけるということ、それをなんとかしたい・患者が自分のことをまともに考えて欲しいと思っても(下手をすると家族も)何もできないということ
これが病気を治す手段として有効なのか、疑問を持たざるをえないこと
そういう仕組み・病気の人間を治して健康に戻そうという意識より、患者から判断力を奪い、権利を取り上げて社会から排除すればいいという考えを後押しするような仕組みが
呉秀三が表現した自宅監置の時代であろうと現在の精神科病院の時代であろうと変わっていないということ
を糾弾したいです
アルコール依存症の治療のように「病気を治す(アルコール依存症の場合はアルコールを断つ)のが目的で それ以外は人間として扱う」ようになればいいのに