いまって皮膚科で処方される塗り薬のディフェリンゲルとベピオゲルってどっちが人気ですか？

　私は皮膚科で両剤ともに相当期間使用経験がありますので、その経験から述べさせていただきます．作用機序や適応が微妙に違いますので、人気で判断ということはできません。
　ディフェリンゲルは毛孔性の角化を抑制することがメインの作用です。どのタイプのニキビにも使えますが、作用機序からは白ニキビがよい適応です。一方ベピオは角化抑制に加えて、穏やかな殺菌作用を併せ持っているものです。両剤とも皮膚乾燥を起こしやすいので、使用上注意が必要です。乾燥した場合には2日に1回の使用や中止、保湿剤と交代で外用するなどとなります。部位や、季節によって起こりやすくなります。ベピオでは発赤を生じる、ようするにかかぶれ=接触皮膚炎をおこす頻度が高いです。狭い範囲に1週間くらい塗ってかぶれないことを確かめてから、徐々に広く塗っていくことになります。ディフェリンではかぶれはまずありませんが皮膚刺激感が強くて使用に耐えれないという場合があります。使用してみての薬剤と皮膚の相性ということになります。付記するならばにきびにはダラシンゲルという抗生物質製剤もあります。殺菌作用が中心なので赤ニキビがよい適応です。かぶれも、皮膚刺激もまずありません。3か月以上の長期継続はこのましくありません。

ありがとうございます。感謝申し上げます！