魯の国の将軍が敵に追われて城に逃げ帰るのに、一番しんがりをつとめました。敗戦の時は一番勇敢な人が殿軍の将をやりますが、交戦しながら退却するのですから一歩間違えると生命を失います。その勇敢な姿を皆がほめたたえると、ご本人は「いいえ、私が敢えてしんがりをつとめたのではありません。馬が前に進まなかっただけのことです」と謙遜しました。人間には須くこうした奥床しさがあって然るべきだと自分に言いきかせるために私は家を出る時と家に帰ってきた時に見るように北京の家の玄関に掛けてあります。
「非敢後也 馬不進也」の説明ですね。
「非敢後也 馬不進也」
出典 論語です。
意味 将たる者はそれ位で自慢してはいけない。
(管理職だからうまくいって当たり前)
ちょっと長いのですが、この「小説」の後半に、殿軍の将の役割が出てきます。
木下藤吉郎は、この危険な殿軍の将をかって出て、しかも生きて還ってきました。つまり、一軍を率いるほどの実力のあるものでなければ「殿軍の将」は任せられないという意味です。
出典は論語です。実際に論語に於いて「殿軍の将、将のなんたるかを知る」という記載がされている箇所を示したURLを捜しましたが、見つかりませんでした。
ありがとうございます