本当に直接の被害は少なかったと思います。個人で投資信託をしている人は、困ったかも知れません。しかしながら、リーマンショックは世界経済の様相を大転換してしまいましたから、間接的には大きな影響を日本も受けていると考えるべきだと思います。例えば、日本国債は現在国内で消化されていますが、近い将来それができなくなると確定的に予測できます。ギリシャ危機は、対岸の火事ではないのです。
リーマンショックの影響を最も強く受けたのは日本だったと言われていました。私もそのとおりだと思います。2009年の各経済指数の落ち込みが、世界で一番大きかったのは日本でした。
2010年7月の日経BPの記事から抜粋します。
「2008年9月のリーマン・ショックで実体経済に深刻な影響が発生、世界経済は以後2009年にかけて主要国の景気がほぼ同時に後退、それも大幅に後退する「世界同時不況」に見舞われました。」
「日本も例外ではありません。・・物価変動の影響を調整した実質GDPの推移がその影響の大きさを物語っています。実質GDPの成長率はリーマン・ショック直後の2008年10?12月期がマイナス13.5%、翌2009年1?3月期がマイナス14.2%と当時世界最大の落ち込みとなったのです。」
「2006年度と2007年度は10兆円前後の貿易黒字でしたが、リーマン・ショックが起きた2008年度は一気に7000億円ほどの貿易赤字に陥りました。」
「「鉱工業生産指数」。表の数字は2005年を100として指数化したもの(以下、「2005年=100」と表記)ですが、2006年は105.3、2007年が108.1と生産が順調に伸びている様子が読み取れます。ところが、リーマン・ショック直後の2008年10月は100.1と2005年とほぼ同水準にまで低下。その後の落ち込みもすさまじく、2009年2月は69.5(前年比マイナス38.4%)と、わずか4カ月の間に30ポイント近くも下落したのです。」
「輸出産業の代表格である半導体業界の生産動向を示す「生産指数 集積回路」にも同様の傾向が表れています。2008年10月以降に減少幅が拡大し、2009年2月は前年比60.0%減と大幅な落ち込みとなりました。」
当時、2009年8月の、私のブログ「<ハワイ> Waikiki Trolley (日本の不況で、がらがらのワイキキ・トローリー)」も、よろしかったらご覧ください。
「ピーク時には1日6,000人やってきた日本人観光客が、今は1日に2,000人に減ってしまった」と書いています。
その後、経済の各指標は回復してきています。回復を牽引したのは、日本の自力ではなく中国などの経済発展でした。震災直前の状況では、
という状況でした。これから震災の影響がどんどん指標に表れてくると思います。