中学生のとき、COSMOSを読んでえらく感動した、カールセーガンの著書
「悪霊にさいなまれる世界」は人がエセ科学や心霊的なものを信じてしまうことについて注意を喚起する内容なのですが、それらをただ否定するだけの内容なのではなく、常に疑いをもって物事を見、それを証明、あるいは反証する姿勢の重要性を説いていて、感銘を受けました。
悪霊にさいなまれる世界〈上〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
悪霊にさいなまれる世界〈下〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
ハヤカワに入ったのは最近のようですが、海外の読み応えのあるノンフィクション系はきっちり押さえてくるなあというのが、ハヤカワの印象です。
ドラマ「ER」でも知られるマイケル・クライトンのデビュー作です。
サイエンス側にも重きを置かれた作品で、新しい作品ではないですが、最後まで惹きつけられた作品でした。
こちらですね。ミステリとSFから1つずつ。
こちらはいかがでしょうか。
●これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) [新書]
マイケル サンデル (著), Michael J. Sandel (原著), 鬼澤 忍 (翻訳)
これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
●なぜ女は昇進を拒むのか――進化心理学が解く性差のパラドクス [単行本]
スーザン・ピンカー (著), Susan Pinker (著), 幾島 幸子 (翻訳), 古賀 祥子 (翻訳)
なぜ女は昇進を拒むのか――進化心理学が解く性差のパラドクス
ある方に回答リクエストいただいたので、自前のハヤカワ文庫漁ってみました。
っていうか、私もかつて人力検索で質問してお薦めしてもらった本が結構あったりして。
ハヤカワで知った和製SFと言えば小川一水と野尻抱介。
一作ずつ選べばこちらかなぁ。
『復活の地』(全3巻)
大災害は直接の被害はもちろんだが、むしろその後の道の方が長く険しいというのは、3.11以降の示す通り。
架空世界のお話だけど、今思うとやけに現実味溢れる内容でしたね。なんとなくモデルは関東大震災と後藤新平なのかなぁと。
『太陽の簒奪者』
ジェイムズ・P・ホーガンの「星を継ぐもの」を彷彿させるようでまた違ったテイストの異種文明への接触が描かれた作品ですが、かつて考えられた友好・侵略とはまったく次元が違う意外性が面白かったですね。リアリティ溢れるサスペンスSFと言っていいでしょうか。
タイムスリップまたはタイムトラベルものが好きでよく読むのですが、ハヤカワで出ている名作と言えばこちら。
L.スプレイグ・ディ・キャンプ『闇よ落ちるなかれ』
ローマ帝国で花開いた文化が暗黒の中世時にことごとく枯れてしまい、長らくイスラム文化に後れを取ったのが悔しくて、せめて小説の中で防ぎたいという著者の願望が投影されているのでしょうね。きっと。
中古でしか入手できず、しかもややプレミア出ているのが難点です。
ロバート・J.ソウヤー『さよならダイノサウルス』
白亜紀を舞台にした恐竜絶滅の謎がテーマ。ネタバレ厳禁。ともかく奇想天外な発想と劇的な結末がすごい。実は時空を超えるという点では同著者の『フラッシュフォワード』と迷ったのですけどね。
最後に 『深海のYrr』(上中下巻)
地球規模で起った異変と人類の存亡を賭けた闘いが描かれる海洋巨編。こういうのを読むと、深海の底は宇宙に劣らず人類にとっての未知の領域であり、そこに手を伸ばすことは吉と出るか凶と出るかわからないのでしょうねぇ。
つい最近、日本近海のメタンハイドレート発掘のニュースを見て、本作を思い出しました。