谷甲州さんの書くものの中ではハードSFと山岳冒険小説が特に好きなのですが、『惑星CB?8越冬隊』はその2つを兼ね備えているなんとも贅沢な作品です。
(表紙は旧版の方が好みなのですがamazonに画像が登録されてないのでこちらを紹介)
氏の作品では『パンドラ』も好きなのですが、思い入れがある分だけ航空宇宙軍史シリーズの方を推したいところです。
ハヤカワといえばSF。
SFといえば野田大元帥。
野田大元帥といえば。
とあるエースパイロットの手記。
この人、アメリカ人なんだけど義勇兵として英空軍に所属していたこともあり、英米の主要な戦闘機を乗り継いだ経歴の持ち主で、戦闘機としてはスピットファイアのほうが優れているが、大陸反攻には航続距離の長いムスタングのほうが必要という評価を下しているのがなかなか興味深い……むろんキャプテン・フューチャーや乞食軍団も面白いですよ。
歴史改変物の名作。
レン・デイトンはスパイ物や戦記小説を多く手がける作家ですが……
もはや古典ともいえる西方戦役を語る上で欠かせない作品。
日本語で読める数少ないバトル・オブ・ブリテン。
など、ノンフィクションでも優れた作品を書いております。
ハヤカワの主力はSFやミステリーあたりなんでしょうが、女王ってだれやねんでおなじみの「女王陛下のユリシーズ号」をはじめ、「ラプラタ沖海戦」「高速戦艦脱出せよ」「巨大戦艦ビスマルク」「空軍大戦略」「ホーンブロワーシリーズ」などなど上げていくと切がないのですが、日本ではなじみの薄い欧州の戦記物をフィクション、ノンフィクション問わず訳してくれるありがたい出版社様です。
私はアニメや映画から小説に入るタイプなので
トランスフォーマー―ゴースト・オブ・イエスタデイ (ハヤカワ文庫SF)
トランスフォーマー/リベンジ (ハヤカワ文庫 SF フ 15-3) (ハヤカワ文庫SF)
などがおすすめです。
また、私が今後読みたいと思う作品は
です
せっかくの機会なので、また、なぜかまだ出てないので挙げときます。
長らく絶版だったり復刊してもすぐまた品切れだったりで、なかなか(十分には)広まらないSF界の巨人ふたりです。
A&B・ストルガツキーは旧ソ連圏の作家。反体制/諷刺/幻想文学でない純然たるSF作品の代表作はぜんぶ、さすが世界のハヤカワが出してます。スタージョンやレムやスターリングも賞賛する世界レヴェルの一級SF作家。TBS『SPEC』のネタ元となっている可能性もあります。
鼠と竜のゲーム―人類補完機構 (ハヤカワ文庫 SF 471)
シェイヨルという名の星 (ハヤカワ文庫SF―人類補完機構シリーズ)
ノーストリリア (ハヤカワ文庫 SF ス 4-5) (ハヤカワ文庫SF)
あまりにも時代に先んじてたせいで同業の作家や批評家、編集者にしかそのコアで先進的なSF性が理解されてないのではというおそれのあるコードウェイナー・スミス。『エヴァ』時代に「人類補完機構」という言葉だけでゴリ推しされたせいで本来届けられるべきコアSF読みに届かなかったのでは、というきらいがあります。ヴァーリイ、ティプトリー、ギブスン的なモダンでシヴィアなコアがファンタスティックな糖衣の中に隠されている古くなり得ないSFです。
まずは定番を…
やっぱりクリスティは外せない…
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
映画『ブレードランナー』も併せてオススメです。
私の周りでは、ハヤカワは翻訳物しかないと思ってる人が多いので、せっかくですから国産も1つ(笑)
萩尾望都の漫画との違いを楽しむのもいいかもしれません。
小売業に身を置いていた者として言えば、一般消費者の感覚とのズレは間違いなくあります。
この業界の人間が普通のカレンダー通りの生活を送れないという時点で、矛盾が生じるわけで…
そういう観点から見れば面白く読めるかと。
ただ、売場のきめ細かさは、日本は諸外国と比べても質は高い方だと思いますが…
それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条
個々の具体例は微妙なものもありますが、10カ条そのものは座右の銘になり得るだけの価値があると思います。