まずは、方法のないがんばれを目下の人に繰り返し与えるのはダメだとおもいます。根性論しか出口をなくしてしまうと、理性を失って迷走を始めます。
次に、既に相手が頑張って、自分より高みにたどり着いている場合、人は自然と何も言えなくなるものではないでしょうか。目上の人には言えないものです。
したがって自分の位置、相手との距離感にもよります。
いっていい頑張れについてですが、相手が見知らぬ場所にすくんでしまいそうなとき。なにかの点で圧倒的な差があるとき、だれもそれをうめられないとき。
特に相手のサポーター(観客席)がすでに威圧感あるものに限っては「頑張れ」と力の限りに叫ぶ応援は有りだと思います。ここでは距離感が遠い人のがんばれも有効になる例外だとおもいます。
結局、具体的に応援する態度にうらづけられていない「頑張れ」は結構失礼なもの。
そういうことにつきるのではないでしょうか。
ガンバリズム ? 事大主義は瑣末なことを誇大に扱う ?
転職したとき、部下に「先輩、頑張ってください」と云われて笑った。
奥様を介護する恩師に「先生、頑張ってください」と云って泣いた。
以上が、わたしの生涯で経験した、わずかな実例である。
…… がんば・る[ぐわん―] 3 【頑張る】(動ラ五[四]) 〔補説〕
「我(が)に張る」または「眼(がん)張る」の転という。「頑張る」は当
て字[1]あることをなしとげようと、困難に耐えて努力する(大辞泉)。
そもそも、本来は年長者が若者に「頑張れ」と叱咤する慣用句なのに、
若者が年長者を激励するのは僭越だ、という老人の繰言にはじまった。
高橋 義孝か柴田 練三郎いずれか(1970年代、出典未詳)。
かつての「ノイローゼ」に代って急増した「うつ病」ブームに対して、
どこかの精神病医が応用したところ、うまく時流に受入れられたらしい。
たちまち「うつ患者へのタブー」と飛び火してしまった。
この種のタブーを、ことさらに吹聴する人たちがいて、専門家よりも
熱心に説いてまわり、あたかも統計的な根拠があるように誤解された。
いまや、家族でさえも「あなた頑張って」と云えなくなってしまった。
http://homepage2.nifty.com/hidey/imikotoba.html
↑結婚式での禁句「忌み言葉(いみことば)NG」 ↓うつ病克服ナビ
http://www42.tok2.com/home/cocomore/utukokuhuku/ustu11.html
高橋 義孝 独文学 19130327 東京 19950721 82 /九州大学教授/横綱審議会委員長
柴田 練三郎 作家 19170326 岡山 東京 19780630 61 /?《眠狂四郎無頼控 19560508-19580331 週刊新潮》
太田 光 タレント 19650513 埼玉 /田中 裕二と「爆笑問題」コンビ