除湿性能は徐々に低下していくみたいですね。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11103685006
まず、お話しいたしたいことはシリカゲルの再生回数に制限があるということは誤解であるということでございます。
古いものになりますが、こちらの論文をご覧ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nikkashi1898/68/2/68_2_326/_pdf
シリカゲルの吸着性能は確かに再生によって多少の劣化はございますが、吸着性能が限りなく落ちてゆくのではなくある程度のところで止まるのでございます。
次にお話ししたいことは、どのような環境でお使いになられるかによって条件が変わってくることでございます。
生活環境では水分だけではなく油分も吸着されますし程度が進むとほこりのような固形物も表面に付着します。
これらは加熱だけによって除去するのが困難でございますので、程度よく再生するためには溶媒で洗うような工程も必要でございます。
三番目に重要なことは、再生に期待する吸着性能をどこまで求めるかということでございます。
先ほど示した論文で吸着性能の劣化は再生回数に比例するのではなく、一定のところでそれ以上劣化しないということがお分かりになったと思います。
その定常状態の性能が期待にそうようなものであれば、再生回数は無限と言ってもよろしいのです。
論文では再生回数と吸着性能の変化はトルエンのものでございますが、物質変化を伴わず表面積の多さによるところが大きな吸着に関することでございますので対象が水分でも同じことになります。
また、ゼオライトのような鉱物でも吸着の仕組みは表面積の多さに由来しますのでシリカゲルと同様の物性を示します。
ただし、どちらも多孔質の物質でございますので結晶様の物質に比べると強度は劣ります。
再生の過程で破損が生じると屑になったものが失われてゆくことになりますので、総量が減るという意味での吸湿性能の低下も勘案する必要があるかと存じます。
まとめますと以下のようになっております。
・シリカゲルもゼオライトも、再生処理で多少の性能劣化はあるが吸着性が完全に失われることはない
・加熱による再生処理では油分が除去できない
・乱暴な再生処理で破損が生じると、屑になって失われた分だけ吸着性能が失われる