一人の女性を何人かの男性の視点から描いた小説、映画をご存知の方教えてください。

有吉佐和子「悪女について」

１人の女実業家の死後、彼女の夫、恋人、愛人、息子などの視点から、まったく違う人物像が語られるストーリーです。

有吉文学は、いつ読んでも引き込まれます！

一番有名なのがこれではないでしょうか。

男性だけではありませんが、一人の女性を

多くの人の視点から描いています。

小説化の話は出ているようですが…定番ですね。

麻生久美子さん主演の「ひまわり」です。

亡くなった主人公のお葬式に集まったボーイフレンドたちが、それぞれ彼女について語ります。

それぞれの人によって、語られる彼女はまるで１人の人間ではなく複数の人のような印象なのが面白かったです。

マーサミーツボーイ

『マーサ・ミーツ・ボーイ』

モニカ・ポッターとジョゼフ・ファインズ出演のいわゆるラブコメなのですが、

それぞれの視点というと、ちょっと単純すぎて違うのかもしれないです。

いわゆる3人が一人の女の子を好きになって…

という点では3人の視点になるのですが…。

『愛してる、愛してない』

こちらはサスペンスで、アメリの女の子オドレイ・トトゥが出演です。

こちらは、前半と後半がまったく違う視点で主人公を描いた作品です。

これも一応、ある男の視点から見れば、違うように見える…

というような作品ではあります。

以上、３本（全て映画です）を挙げておきながら、ちょっとはずしてしまったかなーという感じでもあります。

すみません。

失礼ながら、質問者さんの履歴を拝見したところ、

どうもtengenさんのおっしゃる違う視点、というのは、

複数の男が、同じ女性を好きになる、または何らかの関係をもつ。

それぞれが女性のことを語る（劇上ではそれが描かれる）が、

それは明らかに同じ人物とは思えぬ違う女性。ところが、つきつめていくと…！？

という二重人格的な、はたまた心理描写的な側面をもつストーリーではないかと。

それも違っていましたらすみません。

そうすると１と３はあまりにも単純すぎですね。

なんか、そういう映画あったような気がします。出てこないんですけど。

有吉佐和子さんの「悪女について」

男性だけではなく、女性も語ってますが・・・。

何度読んでも面白いです。

これなどいかがでしょうか？

中谷美紀主演の映画です。

どちらお小説とも、東電ＯＬ殺人事件が

下地になっている小説です。

男性、女性作家、それぞれの視点の違いを

読み比べられてはいかがでしょうか。

男性作家の視点から

女性作家の視点から

複数の人格を持ってしまった主人公が一人の女性とドタバタに巻き込まれるコメディー映画です。

質問の意図にそわない場合はポイントお返しします。

渡辺淳一著『阿寒に果つ』です。雪の阿寒で謎の自殺を遂げた天才少女画家・時任純子を愛していた主人公が、その謎を少しでも明らかにしようと、生前に彼女と関わりのあった男性たちを訪ねます。彼らはそれぞれ「自分こそが彼女の第一の理解者だ」との自負を抱き、彼女に関する記憶を主人公に語るのですが、、、という物語です。

利重剛監督作品の「BeRLiN」です。

失踪したホテトル嬢について彼女のお客達に取材をしていくTV番組のクルーと彼女を見かけて気になってしまった男、そして彼女の恋人・・・

男達の記憶と証言により一人のホテトル嬢の姿が浮かび上がり描かれていく・・・そんな内容です。

今のっている行定勲監督「ひまわり」を推薦します。ある一人の女性のお通夜に集まった男性たちが、それぞれの視点からその女性について語るという内容です。物語が進むにしたがい、女性の知られていなかった面、また心の闇があらわになっていくという内容です。

渡辺淳一「阿寒に果つ」はいかがでしょうか。昔読んだ本ですが印象に残っています。

質問されてからほぼ1日経過しましたし、ここを見ている方も少なくなってきていると信じて（←言い訳）、ものすごいルール違反を承知で上記小説をお勧めします。

今まで誰も出さなかったのは、きっと皆様良識のある読書家ばかりだからなのでしょう。

登場する女性は、一見「二重人格的・まったく印象が異なる・別人」のような描かれ方はしておりません。が、読み進めていくと、女性の業の深さが浮かび上がってくるような仕組みになっています。

>複数の男が、同じ女性を好きになる、または何らかの関係をもつ。

>それぞれが女性のことを語る（劇上ではそれが描かれる）が、

>それは明らかに同じ人物とは思えぬ違う女性。ところが、つきつめていくと…！？

>という二重人格的な、はたまた心理描写的な側面をもつストーリーではないかと。

↑geniegenieさんがコメントされているような内容をtengenさんが求めていらっしゃるのでしたら、まさしく「悪女について」がそれに当たるのでしょうが。。本書はそれとは逆のパターンになるのかな？裏表の無い女性のように見えたが、最後にまったく違った一面が暴露される、というか…。

「何人かの」といっても、『なごり雪』の場合は2人の男性ですが…。大林監督は、世間一般のイメージとは違って、人の思いは他人に理解されないものだということを残酷に描ける、厳しい視点を持った人だと思いますね。

伊藤たかみの「ロスト・ストーリー」です。

ある日一緒に暮らしていた女性（兄の元恋人）が失踪し、彼女の現在の恋人と彼女の妹が現れて兄も交えつつ4人それぞれの彼女について、話しながら暮らし始める・・・

一人称の小説なのでちょっと視点の面で違うかもしれませんが、3人の男性それぞれの彼女について語る言葉は描かれているので・・・どうでしょうか？

もしかしたら、すでに同様回答が来てるかもしれないと思いつつ・・

芥川龍之介『藪の中』。黒澤明『羅生門』の原作でもありますね。

山道で盗賊に襲われた夫婦。盗賊は夫を木に縛っておいて、目の前でその妻を犯す。

そのあとの妻のふるまいについて、盗賊と、夫の言ってることが、ぜんぜん違うんです。（さらに妻本人の言うことがまた、ぜんぜん違う）

また、阿刀田高『エロスに古文はよく似合う』の「羅生門ひとめぐり」にある、妻の言動の解釈がとても新鮮なので、もし未読でしたらおすすめです。