また、簡単なレビューも加えてくれると嬉しいです。
天使の憂鬱―ダーティペアFLASH〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
1.もはややや古典的な作品。読みやすかったけど…今読むとト書きが多いなぁ。作家の若さがセリフににじみ出ているのが楽しいです、初期作品は。
2.これも今読むと説明的な所が多いなぁ。アニメの監督が執筆。ストーリーは前半はままだけど中盤から小説オリジナルになっている。作家自身が自嘲気味にSFではないと言ってはいますが。
導きの星〈1〉目覚めの大地 (ハルキ文庫―ヌーヴェルSFシリーズ)
導きの星 4部作 小川 一水 (著)
がおもしろかったです。
はるか未来、宇宙開拓も進み進化の極みに達した人類はだらけきっていた。
これはいかん刺激が必要だ、刺激を得るために他の未開拓の惑星を育てて知的生命体の住む惑星にしようじゃないか、というお話。
主人公は時間停止を用いて数百年おきに星の成長を手助けする外文明観察官。
美少女アンドロイドとともに、愛らしい原生生物スワリスを導き、人類の進化の過程をなぞりながら、さまざまなドラマを描いていく作品です。
火星年代記
SF文学史上に輝く永遠の記念塔!
あらすじ(全文引用)
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火星へ、はじめは探検隊がついた。火星人は探検隊員を、彼らなりのもてなし方でもてなした。だから第一次探検隊も、そのつぎもまたそのつぎも、隊員は一人も還らなかった……。それでも、人類は火星へ火星へと、寄せ波のように押し寄せた。やがて、火星に地球人の村ができ町ができた。が、徐々に廃墟と化していく村や町から、しだいに、火星人たちは姿を消していった……。
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地球人の火星侵略の物語。それは、火星というおよそ非現実的な舞台を取りつつ、地球上のどの地域でも昔はあったことなのかも知れない。アマゾンへの探検、南アメリカへの探検。アフリカへの探検。人々は未知なる世界を求めて探求と永住を求める生き物なのかも知れない。そこには、先住民の文化を無視した傍若無人の限りを尽くした侵略がある。たとえ、それが侵略者にとって理解しがたいものだったとしても、それは傲慢としか言いようがない。そんな出だし。
それを風刺的に扱った出だしはとても面白かった。地球人が右往左往する様が痛快とも言える。
しかし、やがて火星人にも抵抗し得ない疫病が蔓延し、ほぼ火星から絶滅する。そして、移民者の我が世の春が始まる。そんな平穏な暮らしにも結局満足できない地球人は、地球の危機を目の当たりにし、全員が地球へ帰還。そして、20年後。
この展開には、参ってしまった。確かに古くさい設定だ。2001年に、1950年代に書かれた50年後の世界を読ませられる面はゆさもさることながら、相変わらず人間は変わっていないと言うことに恥ずかしさを覚える。できれば、この小説は1970年代か1980年代の初頭に読みたかったと思う。でも、結局諦めが最初に出てしまうんだろうな。
希望の残るラストにちょっと感動した。
http://www.bk1.co.jp/product/164214
オンライン書店ビーケーワン:バーサーカー皆殺し軍団 ハヤカワ文庫 SF 126
デューン・シリーズとか、ダーティ・ペアとか、はたまた、知性化戦争やら戦闘妖精雪風、地球人のお荷物とか考え出したらキリがありませんが、今日の気分はこれできまりです。
バーサーカー・シリーズ。
いつだれがなんの目的で作ったか分からない、戦闘機械が地球を襲うというテーマでオムニバス的な物語が展開されています。
スタートレックのボーグなんかもこの話の影響がぷんぷん香っています。(^^;
面白いので是非読んでみてください。
PS 先日クラッシャージョウシリーズの最新刊を見かけたので、つい買ってしまいました。
まだ読みはじめていないし。(^^)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150109672/249-2889221-...
Amazon.co.jp: 不死販売株式会社―フリージャック: 本: ロバート シェクリィ,Robert Sheckley,福島 正実
「不死販売株式会社」です
自動車事故のため、死亡した主人公が目を覚ますと、そこは100年以上も先の未来。しかも、死から生き返らされた主人公は、幽霊やゾンビが徘徊する超未来世界で、恐るべきハンターに追いかけられるはめに・・・というドキドキワクワクのお話です
「フリージャック」というタイトルで映画化もされました
http://ja.wikipedia.org/wiki/レイ・ブラッドベリ:detail]
ブラッドベリ御大の『火星年代記』です。
多感な少年時代に深く惹かれました。擬音や造語を原書で理解できない自分の無能さに歯ぎしりしました。サイエンスであり、フィクションであり、ファンタジーなんだけど、ある意味シュールレアリスムでした。
彼の作品は、アメリカで放送されていたTVシリーズが日本国内でもビデオになったり、『華氏451度』のように巨匠トリュフォーがメガホンを取った映画になったり、世界中の多くの作家が、何らかの形で彼の影響を受けているとも思えます。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594004520/hatena-q-22
Amazon.co.jp: バックマン・ブックス〈1〉バトルランナー (扶桑社ミステリー): スティーヴン キング, 酒井 昭伸: 本
バックマン・ブックス〈1〉バトルランナー (扶桑社ミステリー)
スティーブンキングの「バトルランナー」です。
シュワちゃん主演で映画化もされましたが、原作がとてもおもしろいです。息をつかせない展開で私は手にしてからその場を動かずに読み切ってしまいました。
>西暦2025年。世界は環境汚染に苦しみそして荒廃していた。アメリカは巨大な管理国家と化し、都市には失業者があふれていた。彼らの娯楽といえば、絶えず流されているテレビの残酷なクイズやゲームの番組だけだ。そんな失業者のひとり、ベン・リチャーズが出場したのは、ネットワークで最高の人気を誇る番組『ラニング・マン』―。それは全米を巨大なフィールドとする「人間狩り」だ。全視聴者を敵にまわしながら、一ヵ月逃げとおせれば十億ドルの賞金、しかし捕まれば、テレビカメラのまえで容赦なく殺されるという文字通りのデスレースなのだ。リチャーズは逃げる。ニューヨークからボストンへ、そしてさらに北へ―。鋼鉄の男シュワルツェネッガー主演で映画化されたこの作品には、映画を超えた衝撃的な結末が待っている。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
フィリップ・K・ディック著の映画ブレードランナーの原作となった小説です。
人間とは何か?という問いに答えるため、アンドロイドと対峙させるというストーリー。
映画も好きですが、小説の方が面白いです。
http://www.bk1.co.jp/product/1047537
オンライン書店ビーケーワン:イルカの島 創元SF文庫
家出少年がイルカに導かれて流れ着いた神秘の島。
子供じみた冒険モノに終わらない読み応えのある
科学と自然を見つめられるお話です。
個人的にもイルカ好きなので
イルカとの意思疎通、あこがれちゃいます。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448866301X/250-7017185-...
Amazon.co.jp: 星を継ぐもの: 本: ジェイムズ・P・ホーガン,池 央耿
ホーガンの「星を継ぐもの」。
人類起源の謎解きものですが、落ちというか結びに思わずうなってしまいました。読んだのは20年近く前なのですが、いまだにマイベストです。
http://www.bk1.co.jp/product/262089
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映画にもなった「時をかける少女」は、日本人作家の書かれたSFの中では心に残っています。
偶然に時をさかのぼってしまった少女の体験が大筋なのですが、10代の、ちょっと青さが香るような恋愛感情もいりまじり、小学生の時何度も読みました。
いっしょに収録されている「緑魔の町」は周りの人間がどんどんエイリアンに変わっていくというかなり怖い作品でした。
ちなみに私が日本で一番だと思っているSF作家は星新一さんです。
まずはダン・シモンズの「ハイペリオン」です。
続編で「ハイペリオンの没落」、
「エンディミオン」
「エンディミオンの覚醒」へと続きます。
大作です。
以下はbk1の書評からの引用
> 構想、構成、物語、表現、文量、どの点から見ても大作
> である。しかも、二部作の一冊目であるという。実際は
> 更に発展し、結局四部作になっているとのこと。その一
> 冊目である本書では、時間の墓標と殺戮の神の謎とき
> に向かう7人の巡礼者である、カソリック牧師、陸軍兵
> 士、詩人、女探偵、学者、領事の6人が語る物語から
> 構成されている。
それとJ.P.ホーガンの「星を継ぐもの」。
どこかのアニメで題名をパクっていますね。
これも「ガニメデのやさしい巨人」
「巨人たちの星」へと続きます。
以下もbk1の書評からの引用
> 月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。
> 綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経
> 過していることがわかった。やがて木星の衛星ガニメ
> デで地球のものではない宇宙船の残骸が発見された。
> 関連は?
両作品とも気宇壮大なところが大好きです。
星新一『マイ国家』
銀行外勤の男が、ふと訪れた家。家の中に入ってしまったが最後、家の男に「わが国に不法侵入したスパイだ」と捕獲される。
銀行員は、なだめすかして脱出を試みるのだが彼の体にはすでに痺れ薬がまわっていて…、という、本当に怖い話。
かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』を読んだ時に、改めて国家とは何か、を考える、最初のきっかけになった小説が、『マイ国家』でした。
タイム・リープ―あしたはきのう (上) (電撃文庫 (0146))
タイム・リープ―あしたはきのう (下) (電撃文庫 (0147))
タイム・リープ あしたはきのう上下 (電撃文庫)です。
一風変わったタイムトラベルものです。
出だしから秀逸で説明してしまうと新鮮さが損なわれてしまいそうですけれど、
タイムスリップしてしまう女の子と、物静かに知的な同級生の少年が出会う話です。この若松くんがまたクール。そんな彼に助けられて不思議な現象に巻き込まれたヒロイン、翔香が体験するちょっと不思議な一週間。その最後の曜日に待ち受けている結末とは……!
といった感じで、時の果てに待つ結末はご自身でお確かめくださいませ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4394301076/hatena-q-22
Amazon.co.jp: 人間椅子 (江戸川乱歩文庫): 江戸川 乱歩: 本
とりあえず、とても記憶に強く残ります。有り得ない話ばかりで、リアルさもあるんですが、【鏡地獄】は普通の人が考えるようでは無いし、結末もすごいです。言葉のままの作品で短編なので、レビューしてしまうときっとおもしろく無くなってしまいそうでこれ以上は話せないです。。個人的な意見でいけばSFとは違うカモしれないですが【人間椅子】もまたすごいです。読んでみて損は無いですよ。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%a5%af%a5%ed%a5%ce%a5%b9%a1%a6%a5%...
クロノス・ジョウンターの伝説とは - はてなキーワード
最近では、梶尾真治著「クロノス・ジョウンターの伝説」
これは、今度、映画化(「この胸いっぱいの愛を」)される原作でもあります。
自分が読んだのは、2作品が収められているものでしたが、
文庫で、3~4作品と追加されているものがあります(これは未読)。
物語は、『クロノス・ジョウンター』という機械を巡っての恋物語。
これは所謂、タイムマシン――過去射出機――で、
在る過去の一時に滞在することを可能にさせたものである。
しかし、この機械は過去に数十分しか留まることが出来ず、
さらには、跳んだ時点に戻ることは出来ず、
副作用――現時点から跳んだ過去年数に二乗した未来に行ってしまう。
つまり、使用したが最後、現時点には戻れなくなる、
……という設定です。
○吹原和彦の場合…
通勤途上にある花屋で、彼は一人の女性に好意を寄せた。
彼女の名は、蕗来美子。
勇気を持って、いろんな言い訳じみた言葉を考えながら、
吹原が来美子にブローチを送った日、
彼女は突然の事故に巻き込まれてしまった。
来美子を助けるため、吹原は自らの危険など顧みず、
実験段階の「クロノス・ジョウンター」に乗り込み過去へ跳ぶ。
○布川輝良の場合…
輝良が敬愛する建築家、廣妻隆一郎。
廣妻の作品のほとんどは木造で、今はもう見ることが出来ない。
そんな折、輝良は彼が勤める会社――P・フレック――の上司から、
「クロノス・ジョウンター」で過去へ跳ばないか、と言われ、
今なら、廣妻隆一郎の最後の作品が取り壊される前の過去に、
跳ぶことが出来ることを知った彼は決断し、
最大4日間滞在できる装置を身に付け、過去へ跳んだ。
簡単なあらすじですが、個人的には、後者の「布川輝良の軌跡」が好み。
でも、前者の「吹原和彦の軌跡」があったからこそかもしれません。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%c0%b1%a4%f2%b7%d1%a4%b0%bc%d4
星を継ぐ者とは - はてなキーワード
海外ものでは、ジェイムズ・P・ホーガン著「星を継ぐ者」4部作。
続編に「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」「内なる宇宙」。
物語の発端である、第一作「星を継ぐ者」の物語は、
月で遺体が発見されて、彼―チャーリィ―の死亡時期が、
まだ人類が出現する何万年も前であったこと。
その疑問を解くために、ヴィクター・ハント博士を中心に、
チャーリィが、本当は何者なのかを突き止めてゆく。
……というものです。
そして、チャーリィは、人間に酷似したルナリアンだった、
ということで、ハント博士達は、ひとつの仮説から、
木星(ガニメデ)へ調査探索に行くことになるのが第二作で、
その木星(ガニメデ)が舞台になります。
自分にとっては、内容的には半分も理解を超えていましたが、
人間としては、そんなこまいことを気にしていられないほど、
とても興味をそそられる作品でした。
造物主(ライフメーカー)の掟 (創元SF文庫 (663-7))
JPホーガンの「創造主の掟」。ホーガンは人間と科学に信をおき過ぎて真に受けられないところがありますが、読んで楽しいです。信仰と科学のかかわりを、無人の星で偶然進化したロボットたちの社会に置き換えて考えさせます。ロボットたちの人間との出会い、人間の彼らとの出会いによって互いに啓発され、互いの思想が進む展開にはわくわくします。科学万能のロボット弟に対して迷信的な宗教家だったロボット兄が科学と融合した新しい宗教の進むべき道に開眼した巻末近くの声明には感銘を受けます。でもやっぱりJPホーガンは、真に受けるには楽観的すぎるものがあります。
二つ目はニーブン&パーネルの「悪魔のハンマー」です。SF作家の2人組ですが実はこの作品にはSの部分があまりなく、文明と社会について考えさせます。地球に彗星が衝突して文明が崩壊し、それぞれの地域で独自の方法でのサバイバルが始まります。ある下院議員の牧場を中心に生き延びた人たちも、食糧生産に励みながらも急速に原始人に戻りつつありましたが、ある日、狂信的なグループに襲撃されている遠方に生き残った原子力発電所を防衛するために援軍を送るべきかどうか、という選択に迫られます。『文明はガラス細工のように脆い。だが、血を流して守る価値がある。』 巻末付近の、元宇宙飛行士リックディランティの煽動演説は感動的です。
われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)
自分は、「われはロボット」をオススメします。前に映画で公開した「アイ・ロボット」の原作となった本です。←が公開したときにそれを紹介した記事にこの本が紹介されていたのをきっかけに買って読んでみました。自分は、最初の方は(ロビィの所)あまり「面白いからどんどん読める」っていう方に入れなかったんですがその後ぐらいからが面白いというか「そういうことか~」っていうのがありますねw 簡単にどんな話かというと博士と生徒(?!)がいてその博士が自分のロボットについての体験談みたいのを話していくみたいな感じですね。 ロボットの時代という本も面白いみたいですね。(これらの本をもし読んでいたらすいません^^; SF小説の中ではかなり有名みたいですしね・・・。)
ブルーフォーチュン
KKベストセラーズのプレリュード文庫から出たSFファンタジー。
・・・狩に対する、処理は、一片の情を移す事さえ許されない。
しかし、未熟な彼は最後に・・・。
武術、超能力系、地球が舞台。
主人公の能力には惚れ込みます。
しかし、その代償は、酷く、悲しいタッチに描かれています。
未だに売ることが出来ず、所持しています。
被らないように懸けてみます(笑)
シーナワールドのSF最高傑作と思います。かつて、アニメ化の予定もありましたが、はっきりいってされなくてよかったです(笑)
日本SF大賞受賞作。
近未来。
街は荒廃し、「広告屋」と呼ばれる企業と、その思考に同調した者達に支配されていた。
贅沢や、活発な意見活動は暴力的なまでの洗脳教育により封じ込められ、行動は安全という名目の元に封じられている。
マサルは行方不明だった父親が「マザーK市」で生きていると聞き、弟の菊丸と旅に出る。
だが、全ての世界は、人の手で作り出された生き物で溢れ、混乱し、人の築き上げた全てを崩壊させつつあった。
かつて二つの巨大企業によって引き起こされた「広告戦争」。それは、あらゆる生き物を使った企業の凄まじいまでの宣伝の応酬から始まった。
それらから様々な利益を得ることで、人々は自らの自由と環境が犯されていく事に気が付かなかったのだ。
そして、人間の手から離れてしまった世界の中で、まだ戦争は終わっていなかった。
「水域」でも、どこかルイス・キャロルの鞄語にも似た生き物達を描き出してきた椎名誠の本領が発揮され、不気味で、生き生きとした生き物達が次々と登場する。
語り手を切り替え、視点や立場、そして語り手自身も知らない目的が不明瞭なまま進む物語が、気持ちよくシンクロしていく表現が楽しい。
アドバードをはじめ、ヒゾムシや赤舌、地走りといった奇妙な生物に、キンジョー、ヒコネズミ、ハルオら、の人生が物悲しく、滑稽に織り交じる。
椎名誠独特のユーモアが、シビアで不毛な世紀末世界と渾然一体になり、ファンにはおなじみのノスタルジックな終焉を迎えるのだ。
ヒーローでもなく、改革者でもない二人の兄弟が知る世界の真相。
それは、今まさに私達が踏み入れている、ネットをはじめとする情報社会への嘲笑であり、
戦争や、技術革新の純粋さがもたらす愚かさへの警告となる。
ちょっと古い世代にはにやりとさせられるネーミングセンスや広告文句。
そして、「夕空晴れて」が、読んだ後の読者の胸に響くだろう。
http://www.sfwj.or.jp/SF-nyuumon.html#y
SFWJ:SF-nyuumon
ハインラインの「夏への扉」です。
これがはじめてのSFで、とても引き込まれるように読みました。
この本を読んだきっかけは、
ラジオで爆笑問題太田がハインラインがなんたらと言っていたのと、
大崎善生の「パイロットフィッシュ」、村山由佳の「天使の卵」を
読んでいてその中に偶然に
「夏への扉」が登場したからです。
http://www.bk1.co.jp/product/1927782
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恩田陸の「光の帝国」です。
常野物語という副題が付いています。SFの連作短編小説です。恩田陸の作品は非常に身の回りのことにありそうな身近な感じの印象を感じる作品が多くなっています。この作品でも非常に感情移入しやすくなっています。私自身あまりSF系の物は読まなかったのですがこれを読んでみてちょっと印象が変わりました。
同じ人の作品でSFではないですが「三月は深き紅の淵を」がお勧めです。
最近の新作ヒットはこちらです。
自閉症が先天的に完治できる時代。
最後の自閉症患者の一人ルゥは新治療法被検体にならないかと言われますが、完治したら自分は一体どうなるのかと悩みます。そこにいろいろな人の思惑が絡んで…。
自閉症者であるルゥの一人称が面白く、自閉症もまたルゥの人格を形成している一部であることを感じられるやさしいけど、人間の想像力ってて思わされる作品です。
昨年の大ヒットは神林長平の「膚の下」です。
10年前に感動した「あなたの魂にやすらぎあれ」という作品のシリーズなのですが、月と火星と地球と、人間とロボットと人造人間との壮大な存在意義の物語(かなぁ)。最後は胸が震えます。神林さんは他に「戦闘妖精雪風」などもオススメです。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167549034/hatena-q-22
Amazon.co.jp: 蒲生邸事件 (文春文庫): 宮部 みゆき: 本
宮部みゆき著「蒲生邸事件」です。
純然たるSFではないと思いますが、タイムトリップという部分から選びました。
受験生の少年が旧蒲生邸のホテルに滞在していたところ、時空を超えてしまい「二・二六」事件の現場に立ち会ってしまう、というストーリーです。文体も宮部小説ですから非常に読みやすいですし、歴史的部分にも触れ臨場感溢れる描写にドキドキします。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%bf%c0%ce%d3%c4%b9%ca%bf
神林長平とは - はてなキーワード
日本人作家ならこの人。
雪風が2冊。
敵は海賊シリーズが数冊。
現実と仮想現実の境界みたいな話がいっぱい出てきます。
(ものすごく簡単に説明すると)
http://www.bk1.co.jp/product/2530876
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星新一は結構読みましたね。
面白いし、考えさせられる。
個人的にSF苦手なんですけど、星新一はおすすめです。
http://www.bk1.co.jp/product/278081
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「1984年」ジョージ・オーウェルです。
有名すぎて、ご存知かもしれませんが・・・
完全な社会主義社会で生きる主人公の話なのですが、
このような世の中になる可能性もあるので面白い反面、ちょっと怖いです。
□コンタクト[上][下](新潮文庫 カール・セーガン著/高見浩訳)
良いです。科学と宗教と人間について描かれます。映画は主題をすり替えられていたので好きではありません。
□キャピトルの物語(ハヤカワSF文庫 オースン・スコット・カード著/大森望訳)
好きです。短編集。ゲーム依存症とか、自分の人生を選択できない人とか、架空の世界で現代社会に通じる問題について考えさせられてしまいました。
□ヴァーチャル・ガール(ハヤカワSF文庫 エイミー・トムソン著/田中一江訳)
萌えです。自立が客観的に描かれてます。
http://www.bk1.co.jp/product/482631
オンライン書店ビーケーワン:楽園の泉 ハヤカワ文庫 SF 731
軌道エレベータ建設を実現させるべく戦う工学者の姿を、巨匠クラークがエキサイティングに描く傑作です.クラークの後期最高傑作だと思います.
SFでは、これが断然おすすめです。
1つ1つが、妙に心に残る、そんな印象深い文章と
読む人を惹きつけるストーリー展開。
たくさんのドアのある部屋に住んでいる主人公と猫。
冬に、寒いのが嫌いな猫がドアをあけてくれと主人に頼むのですが
外は寒い雪。
もちろん、どのドアの外も同じなのに、猫はどれか1つの扉が
夏へとつながっていると信じている。
そんな描写から始まるこの物語。
とにかく物語の展開の速さと
(読んでいて、5分の1くらいでお話が終わってしまうのでは?と一瞬思ったくらい)
そのインプレッションに、ただただ私は呆然としてしまいました。
「1999年のゲームキッズ」です。1話2、3ページのショート集です。現実にある技術を発展させた形、あるいは普及した社会がテーマとなっています。
全体的にブラックな作品が多いです。
1話のページ数が異常に少ない上、話の中に技術解説も含まなくてはならないため、情報の密度がとても濃く、速く感じられます。
もうひとつも短編集の「黄昏のカーニバル」です。91年出版ですが、古典的なアイディアSFです。どの作品ものんびりと描かれており、肩肘張らずに読めます。個人的には、老人や子供の描写が秀逸だと思いました。
スペースオペラ的なものがご希望でしたらすみません。
http://www.bk1.co.jp/product/982319
オンライン書店ビーケーワン:夏への扉 ハヤカワ文庫 SF 345
とりあえず有名どころですがハインラインの『夏への扉』を。
今から50年ぐらい前の1957年に書かれた本ですが、舞台は1970年が現代として、2000年が未来として書かれているので、ハインラインは2つの未来を書いてるわけなんですよね。
その2つの未来の描写も上手く、なかなか読んでて楽しいですよ。
SF初心者の方からSF好きな人まで、どんな人でも楽しめるとと思います。
http://www.h2.dion.ne.jp/~kisohiro/hyperion.html
ダン・シモンズ/ハイペリオン四部作
ハイペリオン
ハイペリオンの没落
エンディミオン
エンディミオンの覚醒
の全4部作です。
URLはこの作品のレビューです。
自分の表現では語りつくせないです。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150306923/hatena-q-22
Amazon.co.jp: 戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA): 神林 長平: 本
「戦闘妖精・雪風(改)」です。
未知の敵『ジャム』と戦う人類。
特殊な偵察機に乗ってその戦いを記録し、見方を犠牲にしてでも持ち帰るという非道な任務をこなす主人公 深井零。彼は愛機『雪風』のみを信じて戦線に身を投じる。
と言った感じのストーリーです。
とにかく戦闘機の描写が細かいです。一度読みはじめたら止まらなくなって、8時間で一気に読み終えてしまいました。
因みに続編に『グッドラック―戦闘妖精・雪風』というものもあります(僕はまだ未読)。↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150306834/hatena-q-22
SF小説は、SF要素だけでも文学要素だけでも成り立たないと思っています。
その点ではこの本は2つの要素を完璧に満たした作品であるといえるでしょう。
日本の戦前から戦後を通した昭和の風景を丹精に描きつつ、そこにタイムマシンという典型的ともいえるSF要素を違和感無く埋め込み、緻密に構築されたストーリーを展開させていきます。
作者がSFファンということもあり、SF考証も隙がありません。
こんな作品が1982年に発表されていたことに驚いてしまいますが、SF小説に初めて触れる人でもすんなりと入っていけるだろうと思います。
オススメです!
一冊目は『チグリスとユーフラテス』。新井素子独特の作風で描き出される少女ちっくな終末感漂いまくる世界。人類が移住した星の最後の一人という設定もさることながら、起こされる女性の設定などには目を見張ります。特に最後の「レイディ・アカリ」には目を見張りました。逆さ年代記という手法が最高。
二冊目は『トリガー 凶星の歌』。本屋で何故か手にとって、好きになった小説です。未来を舞台にした小説ならではの新しい技術と、統制される市民の風景などが刺激的です。割と読みやすいながらも、細かいところまで描き出されていて、楽しむことができます。ちなみに作者は太田忠司さんの架空の人物です。
ありがとうございます。しっかし、今回みんな回答者のレベルが高いですねー。
http://www.bk1.co.jp/product/1479565
オンライン書店ビーケーワン:百億の昼と千億の夜 ハヤカワ文庫 JA 6
光瀬龍 百億の昼と千億の夜
です。宇宙の発生からはじまって、その滅びの原因をさぐる釈迦、プラトン、阿修羅王らの数十億年、数十億光年の時間と空間を超えるたたかい。仏教的無常観とも評される独特の世界観は他にないものです。萩尾画により漫画化もされていて、そちらも秀作。
こちらのhttp://www.hatena.ne.jp/1121024527
10番で紹介されていました。スケールがでかい話だそうで。
http://www.bk1.co.jp/author.asp?authorid=110000658860000
オンライン書店ビーケーワン:筒井 康隆
やはりNHKで「タイム・トラベラーと少年ドラマシリーズ」で放送にもなった筒井康隆の「時をかける少女」です。その他では
「家族八景」
生まれながらにテレパシー能力を持つ18才のお手伝いさん、火田七瀬。
彼女が、自分の超能力を悟られまいとして、お手伝いさんとして家庭から家庭へ点々とする中で、それぞれの家族の内面を鋭くえぐる、恐ろしくもおかしい短編集です。
「三丁目が戦争です」
一軒の家がぱあっと燃え上がりました。月ちゃんの家のようです。「やったぞう」 だれかがそう言って、住宅地の方からかけもどってきました…。町内が団地と住宅地にわかれて戦争に! 71年講談社刊の新装版。
など、筒井康隆の本はブラックユーモアが効いててほとんど読みました。古い出版の方が内容的には好きです。
私も(?)筒井康隆の本は好きです。一冊も読んだことは無いのですが…。
でも、読んだことは無いけれど絶対面白いんじゃないかと思っている作家っていません?
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150301654/hatena-q-22
Amazon.co.jp: 惑星CBー8 越冬隊: 谷 甲州: 本
谷 甲州氏の航空宇宙軍史第一巻です。
といっても、この本は一番最後に読むととてもバランスが取れているというラインナップになっているのが、
ちょっと皮肉です。
主役は人類が外宇宙探索を行うために作られた航空宇宙軍で、
その戦争を描いているものです。
太陽系内の話では、木星-土星連合独立戦争にかかわる航空宇宙軍、
そして太陽系外への探索、
銀河系にすでに居住していた汎銀河人との壮絶な死闘を描いています。
この本を読むまでは、アステロイドベルトが前方トロヤ群と後方トロヤ群に分かれているとか、
木星の衛星の中には、逆周りで回っている衛星があるとか、
木星・土星から重水素を、水星軌道に落とす「タンカー」の有効性とか
太陽系の惑星について、結構勉強になります。
ありがとうございます。
ちなみに表紙のデザインが昔の雰囲気を漂わせていますね。
http://www.bk1.co.jp/author.asp?authorid=120000036400000
オンライン書店ビーケーワン:
<知性化>シリーズの一作。
<主族>と<類族>という、<知性化>を施した種族と施された種族の間に成立する主従制度に縛られた世界。地球人類はこの<主族>を持たずに独自に知性化したがゆえに、宇宙の孤児として、人類など足元にも及ばない科学技術や肉体的・精神的な強さを持つ列強種族の、迫害と征服欲の対象とされている。
遺伝子操作で知性を与えられたチンパンジー(本作では出てこないが、イルカも)と人間とが協力し、わずかな友好種族に助けられつつ、地球種属の隷属化を虎視眈々と狙う列強種属の陰謀に対抗して、絶望的な生存競争を戦うドラマ。
敵味方あるいは中立の様々な宇宙人や、戦争から日常生活に至るまでの慣習や規則など、様々に奇抜なアイディアを、緻密なディテールで描きこんでいる。
単体だけでも1100ページという読み応えのあるボリュームだが、ぐいぐいとひきずりこんで一気に読ませるエンターテイメント作品である。
本作はシリーズ中の1作で、参考URLが著者の作品リストになっている。
シリーズとしては「スタータイド・ライジングー本作ー知性化の嵐3部作」という順番になっているが、本作は独立して読めて、SFとしての面白さはシリーズ中でも白眉。オススメ。
独り言ですが、やっぱSF小説って面白そうだなー。SFの夏になりそうだ。
ガリバー旅行記―Gulliver's travels 【講談社英語文庫】
「ガリバー旅行記」は、読まれているようで読まれていない。でも、読んでみれば、広い意味でSFの良いところが、たくさん散りばめられている楽しい本だとわかってもらえると思います。
「ソラリス」はもう古典ですね。人知を超えた存在を描くというSF本来の志向と人は他人を愛せるかという切実な人間の問題が同時に並行して描かれる。そして、その徹底的なまでの他者を目の前にしたときの驚き、悲しみ、愛などを生々しく描きだした点は、いまだにこの本の魅力であり続けてると思います。
ソラリスは面白そうですね。心にポストイットしておきます。
バトルテック〈1〉グレイ・デス軍団の誕生 (富士見文庫―富士見ドラゴン・ノベルズ)
BATTLE TECHというアメリカ生まれのSFロボットボードゲームの小説版です。1~6まであります。学生の頃に読みました。そのおかげでボードゲームにもはまって…大変でした。
31世紀初頭、超巨大ロボット兵器を持つ五つの継承権国家や蛮王と呼ばれる盗賊たちが、広大な宇宙の支配権をめぐり、殺戮や隠謀をくり広げていた―。トレルワンに駐屯するカーライル奇襲部隊が突如何者かに襲撃される。支揮官は殺され、奇しくも一命をとりとめた支揮官の息子グレイソン・デス・カーライルは、謎の襲撃者に復讐を誓う…。
ありがとうございます。
ありがとうございます。読んで見ます。