やさしい具体的な説明をしてください。
(過去に類似の設問をしましたが、あらためて再質問します)
「足の速いアキレスとかめが競走します。かめは前方からスタートし、アキレスは後ろから追いつき追い抜く競走をさせると、永久にアキレスはかめに追いつくことさえできない。なぜならば、かめの出発点上にアキレスが来たとき、かめは少し先へ動いている。さらに、その位置までアキレスが来たとき、
かめは、少し先まで動いている。こう考えると、アキレスはかめに永遠に追いつかない」というものです。
常識的にはアキレスがいっかは追い抜いてしまうのですが、当時の古代ギリシャの哲学者たちはぜノンを論破することができませんでした。これは、直線を無限に分けることができるということへの反対の意見の1つだったのです。
── ゼノンのパラドックス
── 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
できれば、中学生が理解できるように、あなたのオリジナルな説明を
聞かせてください。
なるべく、中学生が理解できるように、あなたのオリジナルな説明を
聞かせてください。
ご紹介のURLでは、どの部分を推奨されたのでしょうか?
── 永井 八章の「アキレスと亀」の議論だけど、下書きの段階で読
んだ時には、自分がやっていない問題にも関わらず、この章が圧倒的に
優れていると思ったな。僕はこれを読む前には、「アキレスと亀」の問
題なんて意味が分からなかったから。でもこれを読んだ時、初めてそこ
にすごい問題があるということが、ふんわりとだけど分かった。それま
ではテクニカルに作られただけの、そう大した問題じゃないという感じ
がしてたんだけど、何だか初めてこの問題が、自分のハートに触れる感
じがした(笑)。なにか、他の哲学的問題につながっていくようなね。
この章は他の人にも読んで欲しいな。
── 《対談(抜粋)永井均×青山拓央》
http://www.ne.jp/asahi/takuo/time/Taidan.htm
── 『タイムトラベルの哲学』(講談社)より抜粋 ※無断転載禁止
永井 均 哲学 19511110 ‥‥ /千葉大学文学部教授
青山 拓央 哲学 19‥‥‥ ‥‥ /千葉大学マスター
http://nono0207.hp.infoseek.co.jp/arc.html
有名な話ですね。
単純に視点を変えてあげればいいのではないでしょうか。
この命題のポイントは時間であり、この動作を限りなく継続していけば、無限に小さい時間となり、動作距離が同様になるということです。即ち、この命題で説明できるのは、アルキメデスが亀に追いつく時間までの、時間内の命題しか立証し得ないのであって、それ以降の問題は説明できない。ということですよね。
── 「アルキメデスと亀というものがあります。それに関しては後で
述べます」「なぜなら走らせてもらってないのだから。これについては
後で数学的な解析を試みる予定」 ── (タイトル不詳のURL)
実在のアルキメデスではなく、架空のアキレス or アキレウスですよ。
Xenon 哲学 -494‥‥ Italy -434‥‥ 60 /パルメニデスの弟子でエレア派
Xenon 哲学 -334‥‥ Kypros -262‥‥ 72 /
Archimedes 数学 -287‥‥ Kypros -212‥‥ 75 /
Achilles -∞ ‥‥ Grecia ∞ ‥‥ ∞ /Achilleus(神話の主人公)
アキレスと亀の間の距離はどんどん短くなっていきますが、次の瞬間にはもう少し短くなるがまだ追いつかない、さらに次の瞬間にはさらに短くなるがまだ追いつかない、さらに・・・
アキレスは亀追いつくまでのアキレスの位置の選び方は無数にあるが、アキレスが「無限に」亀に近づいたとき=アキレスは亀に追いついてしまっているのです。
これを言い換えると「アキレスは亀に追いつくまでは、亀に追いつけない」となってパラドックスでも何でもないわけです。
普通にイメージする「限りなく」と数学的な意味での「無限」の間には大きな差がありますから、それでパラドックスになるのです。
こちらも参考にどうぞ
http://homepage3.nifty.com/iromono/kougi/timespace/node54.html
── Maeno,Masahiro《無限のパラドックス 20020315 》
いままでのところ、このURLが、もっとも正解に近いようですね。
たぶん“無限”の概念が説明されるべきだと思います。
ゼノンのパラドックスを中学生に示した時にどのような説明をしたらよいかという観点でお答えさせていただきます。
やや幼稚な表現となりますがご容赦を。
「アキレスと亀」は無限と運動への逆説として唱えられたわけですから
何故この問題が出てきたか、といえば
「無限なんてものを認めてしまえばこんな困ったことになるだろーが」
というゼノンさんの屁理屈なわけです。
<<上の回答でadlibさん自身がおっしゃられているように>>
「無限についてよくわかってない人が無限って言葉を使ってる」から問題>
というわけで
「無限ってなんだろね?」となるわけです。
アキレスが亀に追いつくまで移動する間に亀が逃げる距離を
中学生レベルであれば実際の数字を与えて計算します。
ある程度、その差を計算していくとドンドン小さくなることはわかりますが、無限に繰り返すとその差が0になるということが視覚的に理解できません。(無限回の計算をすることはできないからです)
ここで、がらっと話題を変えて
「今日1000円、明日500円、あさって250円・・・・というように前日の金額の1/2の金額が貰えるという操作を無限に繰り返していくのと、今日2000円もらえて後はなにももらえないのとどっちが得か」
(厳密な利子などは考慮しないものとします)
という問題を出してみます。
これは割りと簡単に計算できます(めんどくさければもっと小さい数字にするといいです)
図解するなら2000円の棒グラフを書いて、その横に1000円500円と積み木を積むような絵を描いてあげるとわかりやすいとおもいます。
無限に操作を繰り返して行っても結果は有限であるということがわかれば、
結果が有限であるということは増加分が限りなく0に近づく=0になるのだということが理解できます。
これをアキレスと亀の(アキレスが追いついた瞬間の)差におきかえてみると
アキレスと亀の差が0になる=追いつく瞬間であることが証明されたように見えるのではないでしょうか。
この逆説は、答が重要なのではなく、答え方=考え方が重要なのです。
sneak_killer さんが示してくださった三通りの答え方について。
わたしは、最後の考え方が、もっとも核心に近いと思います。
1.無限とは何か?
2.今日の2000円ぽっきりか、明日以後の500 250 125円……の分割か?
3.アキレスと亀の距離が、ゼロになるには?
adlibさんの求めている回答とずれていたらすいません。
私の考えでは、アキレスの到達目標地点を、
かめのいた地点(追いつくこと)においているので、
「かめのいなかった地点にアキレスがいること」=「追い抜くこと」はできません。
また、「永遠に追いつかない」とは行っていますが
「かめが進み、アキレスも進む」の繰り返しの回数は
無限に大きいものになりますが、その進むのに要する時間は
無限に小さくなっていきますので、それなりの時間で
追いついたとみなせる距離に近づけます。
(前述のように追いつけはしませんが)
つまり、このパラドックスは
①アキレスの目標地点の設定がおかしいため、
現実との矛盾を生じている。
②進むのに要する時間の極小化を考慮していないため、
あたかも無限に時間をかけても追いつけないような
錯覚を生じている。
というところにあると思います。
sneak_killer さんの「追いつく」条件に対して、kou2 さんの着想は
「追いぬく」条件にありますね。そこで「時間の極小化を考慮」すれば、
ついに正解が得られるでしょうか?
わたしは実は十年以上前から、逆転の発想による仮説を抱いています。
もうそろそろ公表したいと思うのですが、しょせん“比喩的な雄弁術”
に見られて、数学的に論破できないのではないかと迷っているのです。
この引用文は、つぎの結びが、とても意味ありげですね。
── ゼノンによって「無限」のおそろしさを知らされ、ギリシャの数
学者たちも、「無限大」とか「無限小」とか f線分の上には無限の点が
集っている」という「無限」から数学の研究内容を避けようと用心深く
なったのです。──