初めて理屈パズルを作ってみました。字数が500字を超えていますので、問題文はlionfan様提供の別URLをご覧になってください。こちらです↓
http://www.nurs.or.jp/~lionfan/rikutsu_puzzle6.html
今回の問題は2点あります。
(1)B美は何故「ひどい親になりたいのね」と言ったのか?
(2)B美は何故「怒る必要はない」と言ったのか?
本来の問題は(1)の方ですので、こちらだけに回答頂いても結構です。(2)はいわばオマケですので、気の向いた方だけお考え頂ければと思います。
解答は9/24 日曜日にオープン予定です。
なお、理屈パズルのルールはこちらをご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/lionfan/20060715
lionfan様には別URLやバグチェックでご支援頂きました。有難うございます。
またバグチェック掲示板の皆様にも御礼申し上げます。
D菜の
「同居って言ったら、親と一緒に暮らす事よ」
「大体、今どき同居したがる人なんて、いる訳ないわよ!」
という発言は、“親と一緒に暮らしたがる人なんていない”と言っているわけで、すなわち“D菜の赤ちゃんも親(=D菜)と一緒に暮らしたがらない(=そばにいたがらない)”ということになる。
つまり、D菜が赤ちゃんに対して
「いつもそばにいて、心から愛情を注ぐ」
ことは、“D菜の赤ちゃんにとっては好まざる状況”ということになり、また“D菜はそのことを理解している”ということになる。
一方でD菜の、
「嫌がってる人に対して一方的に意見を押し付けるのは、ひどいと思うわ」
との発言を捉えれば、D菜は“赤ちゃんが嫌がっていることを知りながら、一方的に嫌がる行動をとる(=そばにいる)という、<ひどいこと>をしたがっている”と考えられる。
以上からB美はD菜に対し「ひどい親になりたいのね」と発言した。
この会話の中で「ひどい」と定義されていることは
D菜:「たとえ誰だって、嫌がってる人に対して一方的に意見を押し付けるのは、ひどいと思うわ。」
このセリフである。
一方的に意見を押し付けることがひどいことなのである。
ということは、このあとに出てくるセリフ
D菜:「ありがとう。私、子供ができたらすごく大事にするわ。いつもそばにいて、心から愛情を注ぐつもりよ。」
これは、通常の解釈では親の愛であるが
このクイズの中では、一方的な愛情→意見の押し付け→ひどいこと
になってしまう。
なので、B美は「ひどい親になりたいのね」と言った。
怒る必要が無いという理由は、
B美「あなたが考えている方の意味なのよ。全然怒る必要はないわ。」
この持って回った表現に注目すると
D菜の定義により、「親の愛=ひどいこと」という具合になってしまっているので
あなたが考えている方の意味と断りを入れている。
reje55さん、手違いでのオープン失礼しました。改めてコメント致します。
「ひどい」の定義は仰る通りです。ただ「一方的な愛情→意見の押し付け→ひどいこと」の部分がちょっと弱いように思います。確かにD菜の愛情は一方的なのかもしれませんが、それを相手が嫌がるかどうかは、現時点では解りません。その点の説明があればもっと良かったと思います。
はじめてなので自信がないですが…
D菜:ありがとう。私、子供ができたらすごく大事にするわ。いつもそばにいて、心から愛情を注ぐつもりよ。
このいつも傍にいるという発言が
D菜:そうかもしれないけど、たとえ誰だって、嫌がってる人に対して一方的に意見を押し付けるのは、ひどいと思うわ。
この一方的に意見を押し付けることになってしまっているとB美は受け取ったのではないでしょうか。
2は見当も付きませんでした…
Heldさんにも失礼しました。改めてコメント致します。
全体的な方向性は良いと思います。ただ、やはり「いつも傍にいる→嫌がってる人への一方的な押し付け」の部分が弱いようです。問題文中の定義によれば、たとえ一方的であっても相手が嫌がらなければ「ひどいこと」にはならないのです。
理屈パズル初挑戦です。
(1)要するにできちゃった婚な訳だから、
将来自分が年をとったとき、子どもはまだ若い
訳で、通常生活力はそれほどないと思われる。
つまり、結婚しても親と同居せざるを得ない
事態になるものと思われるが、それはD菜が
嫌っている、嫌がっている人に一方的に意見を
押しつける姿と重なり、矛盾するので、
「ひどい親になりたいのね。」と言った。
(2)D菜が、「んもー」って鳴いてる怒ってるから、だと単純すぎますね。
D菜が悪意を持っている訳じゃない、ということを確認したかったので。
これでどうかな?
takahiro_kiharaさん、回答有難うございます。
「同居」に注目されたのはgoodです。でも「結婚後の同居」に限ってしまいましたね。実はここが問題の大きなポイントで、文中には「同居っていったら、親と一緒に暮らすこと」としか書かれていません。B美はこれを言葉通りに解釈しますから、結婚の有無や実の親か義理の親かは無関係となります。生まれてくる子が男か女か、また将来結婚するか一生独身かも今の時点では解りませんが、そのこととは関係無く「同居」を強いられることになるわけです。
(2)は、ごめんなさい、殆ど趣味で付け加えた問題ですので、相当マニアックな答えになっています。でも考えて頂いただけでも嬉しいです。
(1)B美は何故「ひどい親になりたいのね」と言ったのか?
D菜:違うわよ。同居って言ったら、親と一緒に暮らす事よ。あーあ、せっかく気ままな一人暮らしを満喫してるのに。大体、今どき同居したがる人なんて、いる訳ないわよ!
D菜は同居(親と一緒に暮らす)したがる人はいる訳ないと言っている.
つまり,B美は子供は親と同居したいと思っていないと考えている.
D菜:ありがとう。私、子供ができたらすごく大事にするわ。いつもそばにいて、心から愛情を注ぐつもりよ。
その上で,D菜は子供と一緒に居たいと言っている.
D菜:そうかもしれないけど、たとえ誰だって、嫌がってる人に対して一方的に意見を押し付けるのは、ひどいと思うわ。
子供は同居を嫌がっているので,
子供と一緒にいたいというD菜はひどい親となる.
で,どうでしょうか.
2は・・・ごめんなさいm(__)m
yocchan731さん、回答有難うございます。
ちょっと細かい点が残りますが、親と子、両方の視点がスムーズに切り替わっており素晴らしいです。とても論理的な回答だと思いました。
D菜の
「同居って言ったら、親と一緒に暮らす事よ」
「大体、今どき同居したがる人なんて、いる訳ないわよ!」
という発言は、“親と一緒に暮らしたがる人なんていない”と言っているわけで、すなわち“D菜の赤ちゃんも親(=D菜)と一緒に暮らしたがらない(=そばにいたがらない)”ということになる。
つまり、D菜が赤ちゃんに対して
「いつもそばにいて、心から愛情を注ぐ」
ことは、“D菜の赤ちゃんにとっては好まざる状況”ということになり、また“D菜はそのことを理解している”ということになる。
一方でD菜の、
「嫌がってる人に対して一方的に意見を押し付けるのは、ひどいと思うわ」
との発言を捉えれば、D菜は“赤ちゃんが嫌がっていることを知りながら、一方的に嫌がる行動をとる(=そばにいる)という、<ひどいこと>をしたがっている”と考えられる。
以上からB美はD菜に対し「ひどい親になりたいのね」と発言した。
hhkznzさん、回答有難うございます。
こちらの想定した内容に最も近い回答だと思います。理屈も通っていますし、何よりも「D菜はこういう風に考えている筈」という視点が全体を通してみられるのが素晴らしいです。
いるか賞を進呈します。
1:D菜は結婚相手のF吉の親と同居を迫られている。
おそらくF吉の親は、息子であるF吉のことを愛しており、一緒に暮らしたいと思っている。
義両親がそう考えていることはD菜も了承済み。
しかしながら、赤の他人であるD菜にとって、それは「親のエゴ」つまり「嫌がっている人への意見の押し付け」だと感じられる。
さて立場が変わってD菜が、これから生まれてくる子供の親の立場になったとき、彼女は「いつもそばにいて、心から愛情を注ぐつもりよ。」と言っている。つまり、生まれてくる子供とできるだけ一緒にいるためには、おそらく同居をすることを迫るであろうことが予測される。
つまり、自分が「嫁」の立場になったとき、義両親との同居は苦痛であるが、
自分が「親」になったとき、子供の配偶者に同居を迫ることは「当然の範囲」と考えていることになる。
つまり、D菜は近い将来、自分の義両親と同じ立場、子供に同居を迫る親になることが予想されるので、B美は「ひどい親になりたいのね」と言った。
2:つまり、D菜は自分の都合のいい立場
「嫁」と「子供の親」を状況によって使い分けている「ダブルスタンダード」な状態。
それをB美はやんわりと指摘する意味で
「自分にとってひどい親であると感じる義両親の立場に、あなたもいずれなりたいのね」という意味で「あなたが考えている方の意味なのよ。」と発言したのだと思われる。
そしてD菜はこのB美の言葉を、実際に自分の子供が結婚するときに思い出して、ようやく真実の意味を知る…いや、気づかないかも知れないですね。
fumikaさん、回答有難うございます。
何と言いますか、「同居」とか「結婚」とかの単語が妙にリアルに響く回答ですね。
でも、実はこの問題では実親か義親かは(少なくともB美の頭の中では)関係ありません。その点を除けば、考え方としては良いと思います。
(2)に関してですが、B美は徹底して論理的なので、もし矛盾に気付いたとしたら、それを指摘するよりも何とかして矛盾を論理的に解消しようと考える筈です。あと、B美はD菜の態度を必ずしも「ダブルスタンダード」だとは思っていないのです。
文中における「ひどい」の意味→親と一緒に暮らすことを一方的に押し付けられる。
赤ちゃんの親であるD菜は赤ちゃんと24時間一緒にいたい、つまり常に一緒に暮らしたいといっている。
赤ちゃん側からみれば、親と一緒に暮らすことを一方的に望まれてるわけだからその状況を作り出しているD菜は「ひどい」ということになる。
ちょっと論理の飛躍もあるかもしれませんがどうでしょう?
toshibofさん、回答有難うございます。
シンプルなのにポイントをしっかりと押さえられていますね。
後は「『子供は親と一緒に暮らすのを嫌がる確率が高い』とD菜自身が考えている筈」という点を書いていただければ完璧だったと思います。
1)あなた(D菜)が考えている方の(ひどいの)意味とは、「嫌がってる人に対して一方的に意見を押し付ける」ことである。
D菜:大体、今どき同居したがる人なんて、いる訳ないわよ!
D菜はF吉が親と同居したがっていることはしっているので、自分の親と同居したい人はいるけど、相手方の親と同居したがる人などいないと考えていることになる。
D菜:ありがとう。私、子供ができたらすごく大事にするわ。いつもそばにいて、心から愛情を注ぐつもりよ
D菜:あっ、「いつも」と言っても一日二十四時間常に、という事じゃないわよ。「私に出来る範囲内で」って意味だからね。
できる範囲内=生きている限りということがわかる。
すると、子供が成長して結婚したときもD菜は子供のそばにいる=子供と同居している。しかし、子供の結婚相手は相手方の親と同居したがる人などいないわけだから、子供の結婚相手にたいして、「嫌がっているのに無理やり同居をおしつけている」ことになる。
なので、D菜はひどい親ということになる。
2)怒る必要はない。とは、F吉に対して怒る必要はないということ。
jelousy1002さん、回答有難うございます。
「F吉は親と同居したがっている」点に注目されたのは新鮮でした。ただ、そこから「自分の親とは同居したいけど相手の親とは嫌」と一般化するのは少々飛躍があるようです。D菜は用心深く「同居したがる人もいるかもしれない」と断っていますが、その際に「自分の親」とも「相手の親」とも言っていませんので、これを特定するのは難しいと思います。
その点を除けば、方向性そのものは良いと思います。
hhkznzさん、回答有難うございます。
こちらの想定した内容に最も近い回答だと思います。理屈も通っていますし、何よりも「D菜はこういう風に考えている筈」という視点が全体を通してみられるのが素晴らしいです。
いるか賞を進呈します。