生命は遺伝子という大昔からの命の繋がりの上に成り立っている
と知ったAくんはとても感動しました。
生物は遺伝子を運ぶための尊い器なんだ!と。
しかし、Aくんはある事情により、自分の遺伝子を残すことができないのです。
Aくんは、自分には生きる意味がないような気がして悲しみにくれました。
Aくんに何か声をかけてあげるとしたら
あなたはどんな言葉をかけますか?
Aくん。君は確かに遺伝学上、子孫を残すことはできない。
それは大変残念なことだ。
でもAくん。生きる意味を知っている人間というのはいない
んだよ。ニュースを見ていればわかるだろう?
ただ、ほかの生き物に比べて人間はよい部分もあるんだよ。
それは、1つ1つ努力し苦しんで積み重ねた結晶を後世に
残せるんだ。
君はその教科書を見て感動したんだよね。
それは昔の人々が残したものなんだ。
子孫は確かに残せないかもしれないが、文明を持っている人間は
感動をも残すことができるんだよ。
それはすばらしい事じゃないかい?
だから、君もこれからいろんな勉強をして、
いっぱい泣いていっぱい笑って、
将来君が他の人に感動をずっと残すことはできるんだよ。
それって素敵なことだろ?
人は文明を持っていることで、悲しいことは多いかもしれない。
でも、Aくんはきっと残せると思うよ。
だって、君は教科書を見て感動することができるじゃないか!!
遺伝子を運ぶことだけが大切なんじゃない。大昔から運ばれてきた、Aくんという存在を大切にするかが重要なんだ。
>Aくんという存在を大切にする
自分を大切にすることって大事ですよね。
生命の積み重ねである遺伝子に思いを馳せると
遺伝子を繋ぐことと同じくらい
積み重ねの結果として存在しているということ自体が
どんなにすごいことなのかを感じます。
ありがとうございました。
やあ。遺伝子について学んだんだって? 遺伝情報には、生物本来の働きを継承していく部分と、種の特質を継承していく部分と、個の形質を継承していく部分があるよね。
その中で最も大切な部分は、生物本来の働きを継承していく部分だ。人間も魚も、発生の初期はほとんど同じ形をしているよね。
そして種の特質を継承していく部分が働いていく。魚はエラが発達し始め、人は肺が発達し始めていく。ここまではどんな個体にも明確な働きが見られる。
でも、個の形質というものは、必ずしもはっきりと遺伝していくとは限らないよね。特に人の場合、個の形質は、ほとんど後天的に形成される。不思議なもので、人は育ち方や経験などによって、顔立ちすら変わってきたりする。人は「学ぶ生き物だ」ということなんだよね。
だから、人として後世に何を残すべきかと考えたら、生き様であるとか、思想であるとか、仕事の成果であるとか、創作物であるとか、そういうものを残していけるのが最高なわけだ。
ただ自分から子が繁殖したからといって、それで自分の生きた証が残るとは限らない。人として、何を人生に打ち立てていくか。そこが勝負なんだろうと思うよ。そうすれば、自分の存在は、少数の実子を遥かに超えたたくさんの人達に受け継がれていくわけだ。
たとえば、マザー・テレサ。あの人は生涯独身を通した修道女だから子はいない。でもその働きが、今もどれだけたくさんの人達に受け継がれていることか。それこそ人だけが持つ「社会的遺伝子」なんだろうと思う。人間は、だから素晴らしい。
>特に人の場合、個の形質は、ほとんど後天的に形成される。
生命は遺伝子を運ぶための生存機械である
リチャードドーキンスは「人は何故生きるのか?」という問に対して
初めて生物学的な答えを出した人だと思います。
彼の考えに心を打たれました。と同時に、
でもやっぱり人間は例外なんじゃ…と考えることがあります。
エゴかもしれませんが。
>ただ自分から子が繁殖したからといって、それで自分の生きた証が残るとは限らない。
確かに、遺伝子だって絶対的なものじゃないですよね。
ミスコピーもありますし。
Aくんは遺伝子にとらわれすぎなのかもしれません。
実はTomCatさんが回答してくれないかなーと思ってました(笑)
ありがとうございました。
声なんかかけないと思いますが、強いて言及するなら
「兄弟をたすけなさい。彼にはあんたと同じ遺伝子が半分はいっているよ」と
親もそうですね。
おじさんやおばさんは1/4。
いとこなら1/8。
Aくんと同じような境遇のある生物学者も同じような考えにいたり
親類を大切にしていたそうです。
合理的な回答で素敵ですね。
ありがとうございました。
「Aくん自身が子供を作れなくても、甥や姪が8人いれば、それで自分の遺伝子はすべて残せるよ。ということで兄弟を大切に。」
すいません、私もあんまり確証ないのですが、(リンクは誰かの日記)
1/8 ×8ってことですね。
でも8人いれば必ずしも全て残せるわけではないですよね…?
重複なく全ての遺伝子が8人に分配されるとは限らないです。
それでも、素敵な考えですよね。
8人の甥や姪を可愛がるのも賑やかで楽しそうです。
ありがとうございました。
心配するな、俺たちだって同じ人間という生物だ、おれたちがおまえのぶんまでがんばって遺伝子を残す!
種の保存という考えに似てますね。
個人的には種の保存という考えには疑問があります。
でも、有無を言わさず元気がでてくるような力強さが言葉に含まれていますね。
Aくんに似た方がいたらぜひ、そう声をかけてあげてください。
きっと助けになると思います。
ありがとうございました。
血縁選択論
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E7%B8%81%E6%B7%98%E6%B1%B...
と、ミーム
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%A0
について教え(理解できるなら、ですけれど)、人間は他の類人猿などと比べても生殖不可能になった後の寿命が長く設定されている生物であること等を指摘し、人間は文化的な行動が生物学的に必要とされている、きわめて社会的な動物だということを教えます。
それとはべつに、その子の遺伝子がどうであれその子の周りの人々にとってその子はとても意味のある存在だということを忘れているようなので、それもしっかり言っておきます。
(そもそも私は、存在する意味なんていう概念は人間になじみのある概念を自然に当て嵌めただけで自然の真理であるとは思っていませんけれど)
アカデミックに攻めますね(笑)
大幅に平たくすれば
親類を大切に、遺伝子にとらわれすぎるな
という感じでしょうか。
>そもそも私は、存在する意味なんていう概念は人間になじみのある概念を自然に当て嵌めただけで自然の真理であるとは思っていませんけれど
私も個人的には生きる「意味」は必ずしも要るわけではないと
自分に言い聞かせています。
心はそれでも時々意味を欲しがりますけど。
以前はなんにでも意味を求めるような人間でした(笑)
この回答だけでは読みとり切れませんけど
Itukiさんの言葉には信念のようなものが滲み出ていますね。
ありがとうございました。
Aくん。君は確かに遺伝学上、子孫を残すことはできない。
それは大変残念なことだ。
でもAくん。生きる意味を知っている人間というのはいない
んだよ。ニュースを見ていればわかるだろう?
ただ、ほかの生き物に比べて人間はよい部分もあるんだよ。
それは、1つ1つ努力し苦しんで積み重ねた結晶を後世に
残せるんだ。
君はその教科書を見て感動したんだよね。
それは昔の人々が残したものなんだ。
子孫は確かに残せないかもしれないが、文明を持っている人間は
感動をも残すことができるんだよ。
それはすばらしい事じゃないかい?
だから、君もこれからいろんな勉強をして、
いっぱい泣いていっぱい笑って、
将来君が他の人に感動をずっと残すことはできるんだよ。
それって素敵なことだろ?
人は文明を持っていることで、悲しいことは多いかもしれない。
でも、Aくんはきっと残せると思うよ。
だって、君は教科書を見て感動することができるじゃないか!!
>生きる意味を知っている人間というのはいないんだよ。
Aくんのための言葉なのに、私がハッとさせられました。
生きる意味って後からの解釈なんですよね、きっと。
読んでいて込み上げてくるものがありました。
>君はその教科書を見て感動したんだよね。
>それは昔の人々が残したものなんだ。
そうですよね。
ありがとうございます。
生物が自分の遺伝子を残し広げることを基本戦略としているとしても、次善の戦略として自分に近い遺伝子、たとえばほぼ相同な兄弟姉妹や半分くらいは相同となる甥たち等近縁のものたちの生存のために有効な行動をとるというのはホミニド以外でも多くの事例が報告されていることなんだよ。
さらにいえばそれほど近縁ではなくとも同じ種の繁栄に貢献できれば、きちんと種という大きな括りでの繁栄に貢献していることになるじゃないか。
人間は社会を構成する生物だよね。単体では機能しない生物だよね。だから、狭くは血縁者と協力して一族を繁栄させ、広く考えれば社会の発展に貢献することで、君は立派に役割を果たしたといえるのではないのかな。
余談・・・質問の設定とは異なり、自分の意思で自分の遺伝子を残すことを逡巡する人が多いのが現状で。こちらのほうが深刻な問題なんですけどね。それも社会性の一部といえますがね。
>人間は社会を構成する生物だよね。
社会に貢献することもきっとAくんにとっては生きる意味になりますよね。
余談が特に興味深かったんですが
今はAくんとは逆の人が多いんですね。
Aくんはそういったことも知る必要があるのかもしれません。
ありがとうございました。
生物が遺伝子を運ぶためだけにあるなんて、誰が決めた?
遺伝子さえ残せれば、生物は死んじゃってもいいの?
生物が生きる目的は、生きることそのものにあるんだよ。
ましてや、ヒトは社会をつくる生物なんだから、よりよく生きることで、社会の中に自分の「遺伝子」を残す事だってできるんだ。
松下幸之助や、坂本竜馬や、そういったひとたちの「遺伝子」が、世の中に受け継がれているのを、感じることができるだろう?
いや、彼らのように偉業を成し遂げろ、なんて言ってるわけじゃない。
もし君が、誰かに優しくしてあげることができるなら、誰かをほんのちょっと感動させることができるなら、それは無責任に子どもを育てることなんかより、もっともっと大切な「遺伝子」を、人類の中に残すことができるんだ。
くよくよするな!
>生物が遺伝子を運ぶためだけにあるなんて、誰が決めた?
そうなんです。Aくんはまさにそこを誤解しているというか
そこから抜け出せないんですよね。
遺伝子を運ぶことは生物の役割の一つではあるかもしれないけど
それだけだとは限りませんよね。
括弧つきで表記している遺伝子、
そういう遺伝子だって素敵ですよね。
ありがとうございました。
遺伝子を残すだけなら、別に人間に限ったことでなくそのほかの哺乳類でも爬虫類でも鳥類でも魚類でも昆虫やら無脊椎動物やら、まぁとにかく大抵の生物にはできるし、そもそもが遺伝子を残すだけなら、子をなすまでに時間がかかり、一度にほとんどひとりないしは二人しか次世代を増やすことが出来ない人間は、種としてはあまり“遺伝子を残す”ことには向いていないとさえ言える。
例えば、数百の卵を産んだり、毎日世代交代するような生物に対して、人間は一世代が長い。いわゆる驕り高ぶる阿呆である人間は「一世代が長いことは生物として進化の必要がないからである」とか「他の生物より優れているために子を守る能力が高く、多く産む必要がない」とか適当なことを言いたい放題言うわけだが、よくもまぁそこまで楽天的に考えられるものだ。例えばゾウだってカメだって人間と同じかそれ以上に寿命は長いが、人間に対してそんなことを言ってる奴等は果たして彼等にも同じことが言えるんだろうかね?――あぁ、カメはそういえばたくさん卵を産むから違うって反論が可能か。
話が脇道に逸れたな。とにかく、ひとの人生は長いよ。“遺伝子が全て”なんてセルフィッシュ・ジーン的な考えかたは、行動分析に役に立ちこそすれ、実際に生きるうえでは指標にすらならない。極論、残すだけならそれこそ映画のマッド・サイエンティストでも見習ってキメラでも何でも作りゃ良いだけの話だ――まぁその金を俺に出せと言われたって無理だがね。消極的方法だが、誰かに頼み込んで体の一部なりを冷凍してもらうって手だってある――将来的に何とかなるだろ、って楽天的に考えられるならな。
だいたい遺伝子が続いてて凄い! てんなら、生物誕生前から地球は球(タマ)の形であったんだし、俺やお前が死んでからだってしばらくは球の形であり続けるだろうよ。宇宙は地球がカタチを成す前からたぶんあったんだろうぜ。まぁ見たことないから知らんけど。
酔っ払いがくだ巻いてるみたいになってきたな。結論は出さずに無駄話をして本人に考えさせたいところ。説法みたいなことは延々できそうな気がします(酔う酔わないに関わらずこんなに口が回るほうじゃないですけど)。って、今リロードしたらドーキンスの名前とか出てきてるしね。どうしよう、投稿すんのやめようかな……(と言いつつボタンを押してしまう。
Aくんへの言葉というより
私が皆さんに対してした返信について書かれてますよね。
私の意見に対してのzenzaさんの意見、少し傷つきました。
感情的に受け止めてごめんなさい。
>生きる意味を知っている人間というのはいないんだよ。
Aくんのための言葉なのに、私がハッとさせられました。
生きる意味って後からの解釈なんですよね、きっと。
読んでいて込み上げてくるものがありました。
>君はその教科書を見て感動したんだよね。
>それは昔の人々が残したものなんだ。
そうですよね。
ありがとうございます。