非常にわかりやすい回答をいただきき、感謝しています。自分(父親)が病院勤務で臨床検査技師をしているので、子供には医師になってほしいと希望しています。しかし子供は資生堂の化粧品の開発部に就職したいので理学部・化学科に行きたいと言っています。修士課程を出ると6年かかります。同じ6年かかるならば医学部のほうが、所得も国家資格も取れるので良いのではと親としては考えてしまいます。貴殿は医学部に行くことは考えられなかったのでしようか。
非常にわかりやすい回答をいただきき、感謝しています。自分(父親)が病院勤務で臨床検査技師をしているので、子供には医師になってほしいと希望しています。しかし子供は資生堂の化粧品の開発部に就職したいので理学部・化学科に行きたいと言っています。修士課程を出ると6年かかります。同じ6年かかるならば医学部のほうが、所得も国家資格も取れるので良いのではと親としては考えてしまいます。貴殿は医学部に行くことは考えられなかったのでしようか。
資生堂は女性の活用(育児との両立など)に熱心なので、女子学生としては憧れだと思います。
みんなの就活など参考にできるかも知れません。
http://www.nikki.ne.jp/bbs/4911/
資生堂だとライバルは東大、京大…の院卒になってくるので、現実的なラインとしては、化粧品でも名古屋の地元企業メナードあたりかとは思いますが。
いずれにしても、国立上位校の理工系なら、普通に成績を取っていれば就職に困ることはないと思いますよ。化粧品なら、有名メーカーでなくても良い会社はたくさんあります。
医師に…というのは、本人に熱意がないと厳しいでしょう。血や内臓や汚物が平気かどうか、というだけでも高校生の女の子にとっては結構ハードル高いですし、6年間の学生生活の後、研修医としてのハードな生活を終えると20代後半です。結婚や出産との両立も難しいし、そこを乗り越えるには相応の覚悟が必要だと思います。
>同じ6年かかるならば医学部のほうが、所得も国家資格も取れるので良いのではと親としては考えてしまいます。貴殿は医学部に行くことは考えられなかったのでしようか。
高校に入ってしばらくは医学部に行こうと思っていましたが、大変そうという理由でやめました。(苦笑)
実際は今もそれほど楽ではないですが、元々化学が好きだったので、特につらくもないです。
>所得も国家資格も取れるので良いのではと親としては考えてしまいます
医師の方が所得は良いかもしれませんが、高給であることが良いことであるかどうかは分かりません。
少なくとも現段階では、私は給料が良いという理由で医師になりたいとは思いません(思ってもなれませんが)。
他の人がどう思っているのか知りませんが、好きな仕事であれば、生活に困らない程度の給料があれば特に不満はないのではないでしょうか?
それから、国家資格についてですが、ただ取ればよいのなら、化学系でも取ることは可能です。(必然的にとれる訳ではありませんが、それほど難しくない試験で取ることが可能です。)
ただ、実際問題として、国家資格を「持っていること」にどの程度の意味があるかが分かりません。
資格はたいていの場合、目的のために必要だから取るものであって、手段であって目的ではないはずです。
おそらく質問者様は、あくまでも娘さんの幸せを願っているのだと思います。
その上で、現段階での娘さんの判断が適切かどうかを判断する材料としてこちらで質問なさっているのだと思います。
高校生の段階での「自分のやりたい職業」に就くことが、幸せかどうかは分かりません。その後の嗜好の変化はいくらでも起こりえます。
しかし、質問者様の判断が正しいという根拠もありません。
もし、質問者様の判断が正しくなかったとしたら(正誤の判断などしようもありませんが)、お子さんはとても後悔するでしょう。
自分の判断が間違っていたなら諦めもつきますが、親に決められた判断が間違っていたら恨めしく思うことでしょう。
医師を勧めるというのなら、医師という職業のすばらしさを伝えて本人の意志を変えるように努めるべきで、医学部に行けと(言い方は悪いですが)命令するべきではないと思います。
その上で、本人の判断に任せるというのがよいのではないでしょうか?
ちなみに、資生堂ですが、女子学生に非常に人気が高いのは事実ですが、大手の国立大学であれば十分に可能性はあると思います(知り合いはいないのでわかりませんが)。また、就職を有利に進めたいと思えば、大学院から学校を変えることは可能です(ややハードルは高いですし、そういう理由で変えるのはお勧めしませんが)。
また、娘さんがどういう開発をしたいと思っているのかわかりませんが、資生堂に就職するためには化学科で無ければいけないというものでもないでしょう。医学部・薬学部などからの採用という可能性も一応調べてみてもいいかもしれません。
それから、「資生堂の開発」も手段であり目的ではない気がします。もっと掘り下げて何のために開発がしたいと思っているのかを良く考えて見るのもよいかもしれません(ちなみに私は何も考えずに決めました)。
こう言っては何ですが、今の希望の就職先が6年後も同じである保証は全くありません(存在していない可能性だってあります)。
むしろ変わる可能性の方が高いでしょうから、職種はともかく、具体的な企業についてはまだ考えなくても良いと思います。
まず、就職に関して不安に思う必要はありません。
大学院卒業後にほぼ確実に就職できます。が、単に就職するために大学に行くのなら、もっとよい方法はいくらでもあるとも思います。
「自分が何のために就職するのか」をよく考えてから、進路を決めた方が良いと思います。
というのも、理系の大学院は一般的に言われるところの「学生生活」とは異なり、かなり忙しいので、「自分が就職する理由」によっては、ただのムダな時間を過ごす可能性があります。
実際、大学院卒業後に化学とは関係のない企業に就職する人もいますが、その場合、大学院に通っていた「時間」と大学に払っていた「お金」はムダになります(もちろん、友達や経験など、得るものは色々ありますが)。
一応、化学系(に限らない気もしますが)の一般的な流れを説明します。
まず、大学3年生までに比較的広い範囲の化学全般(および物理・数学・英語etc.)の授業を受け、4年生になると「研究室」というところに配属されます。
ここで、化学の中の一分野(有機化学とか物理化学とか)のさらに特定の分野について研究をしている教授の元で、「修行」をします。
しかし、1年で十分に習得できるほど化学は甘いモノではないので、通常(7~9割)は、大学院に2年間通います。
そうすると、それなりには化学のある分野に関しては詳しくなるので、その専門分野に関する能力を求めている企業に就職します。
大学や時代背景にもよるでしょうが、たいていの場合それほど苦もなく就職はできます。
特に、教授が偉い人だったりすると、企業としても教授とつながりができてうれしいので、就職が有利になったり、教授が推薦してくれることも多いです。
教授の推薦状を持っていけば、よほど常識に欠けるような人でない限り、8割方受かります。特に国立大学の学生であれば、合格率は上がるでしょう。
また、大学院に行かずに就職する人もいますが、ほとんど「化学をやっていた」というレベルに達していないので、ごく単純な作業をする役割として採用されたり、そもそも化学をやっていたという風に見られないこともあります(大学院卒で無いと採用してくれない企業も多いです)。その場合、給料や出世ということに関しては、あまり良い条件ではないでしょう。もちろん、その後の努力次第で認められる可能性は十分ありますが。
それから、もしそのまま就職するのではなく、「国立機関の研究員・教授になりたい」もしくは、「もっと修行したい」と思ったら、最低でも、さらにもう3年は大学院で修行を積むことになります。
その後、研究者になろうと思えば、(たいていの場合は、)少し分野の異なる何人かの教授の元で修行し、若い人で40前位で教授になったりします。
また、3年の大学院生活を終えて就職する人もいますが、非常に専門分野に特化しているので、
企業の仕事の内容と研究の内容が近くないと、企業が取ってくれないこともしばしばあります。
あと、就職を考えているなら理学部よりも工学部の方がいいかもしれません。教授が、学生が就職することをあまり良く思っていないことがあります。
何か疑問に思うことがあれば、大学は違いますが、できる範囲でお答えしますので、お聞き下さい。