小説部門 - 400字程度。「萌理学園」が舞台です。最優秀作品には200pt進呈します。
今回のクエストは、「裏山で発見された謎の洞窟」です。例えば、どこかにつながっていたり、何かが埋まっていたり、未確認生物が出現して異能で戦ったり、生徒が住み着いて独立国家を設立したりなど、ゴールデンウィークの洞窟探検がテーマです。
原作部門 - 200字程度。「萌理学園」の設定です。最優秀作品には100pt進呈します。
人物・組織・場所・異能などの設定と、次回のクエストを募集します。
イラスト部門――「萌理学園」登場人物の顔アイコンを募集します。最優秀作品には200pt進呈します。既存の人物でも、不特定の人物でも構いません。100×100のサイズ・JPG・GIF・PNGの画像形式で、画像を貼るかリンクしてください。(制服のデザイン)
審査部門(新設)――投稿作品への感想・批評を募集します。
投稿作については、「萌理Wiki」他、萌え理論系列サイトへの転載をご了承ください。なお「萌理学園」の設定に基づく二次創作は、誰でも自由に制作可能です。他詳細は開催元の「萌え理論Magazine」をご覧下さい。
小説部門に投稿します。
萌理Wikiからいくつか設定をお借りしました。
ぼくは流動的で飽き易い性格だから、先月の極め転校生は覚えていない。
第一、学園において特質すべき特長を有している極め転校生は最初に接触を図った学生の世界観に従属してしまう。ぼくがその子を覚えていても、宿題を手伝ってもらったり怪物を一緒に倒したりという青春の共有は起こり得ないのである。
乳飲み子を卒業してから流動食でのみ栄養を摂取してきたという点で萌理学園に在籍しているが、今月の極め転校生について直接的な情報を受け取ることはなかった。衝撃のリリ姫が学園裏の敷地で削岩したり、えりす・ありすが同じ場所で男談義をしていたことで、ようやく裏の敷地が臭いらしいと推測できた。
発見は早かった。恐らく、元々流動食に固執するぼくに宛がわれた人物だったのだろう。
『裏山で発見された謎の洞窟』という文字をミニスカートからのびたふとももに刻み、「探検者募集中」と呟く彼女。
「やぁ」と声をかけると、鍾乳洞を見飽きた瞳を向け、そのままぼくを口腔に押し込んだ。
謎の洞窟さんの中は広大であり、溶けかかった苺味の飴から垂れる蜜と彼女の唾液を舐めつつ、探索は今も続く。
萌理学園ナナ不思議!?
増改築を繰り返した挙句打ち捨てられた廃墟の如くもはや誰一人としてその全貌を知る人間はいない萌理学園に潜む怪異群。なんとその謎を一つ解き明かす毎に食券半年分進呈、或いは長期休暇の課題免除との発布が学園長からなされたもんだからさあ大変! 有象無象の上級異能保持者から一般生徒までをも巻き込んで、すったもんだの大乱闘。果たして食券を、課題免除を、勝ち取る者は現れるのか!?
投稿ありがとうございます。七不思議は定番ですが、廃墟の如くってw しかし旧校舎はあってもいいですね。「食券」も使い所が多そうです。学食の焼きそばパンは焼きそばにパンが挟まってるとか、名物メニューを考えるのも面白そう。
小説部門に応募します。
『みんな笑った』
裏山の西側にある洞窟には、ほとんど日が差し込まず、その光でさえ、葉を重ねあう木々に遮られて洞窟の入口から、少し中を照らす程度である。
洞窟の中は常に、ゆっくりとした重い風が吹いている。洞窟の中のどこかには地下湖があって、そこから風を洞窟全体に送り続けているのだ。
その地下湖は、湧出するお湯で満たされており、しかしその硫黄に満ちた湯気の届かない箇所が存在するほど、この洞窟は広く複雑に分岐している。それゆえ、洞窟の中は静かではない。洞窟の入口から、もしくはまだ知られていないこの洞窟の口から入ってくる、遠い過去の音や遠い未来の音が、壁面を跳ね返りながら混じりあって出られない。
その中で、乾いた規則的な足音が浮かんだり沈んだりしている。
洞窟の中に、はっきりとした何かが入り込んで、空気をぬらりと波打たせているのだ。
その音はやがて途切れがちになって、もともとの暗闇の中に混じり込んでいった。波もまた、時間とともに小さくなり、洞窟はまたのっぺりとした平穏を取り戻した。
投稿ありがとうございます。正統派の洞窟探検ものですね。最初の方で読むと後の文章のイメージが膨らむかも。お湯が沸いているということで、温泉とか温泉たまごとかあると観光地になるかも。地下湖にはモッシーが…。
小説部門に投稿します。
萌理Wikiからいくつか設定をお借りしました。
ぼくは流動的で飽き易い性格だから、先月の極め転校生は覚えていない。
第一、学園において特質すべき特長を有している極め転校生は最初に接触を図った学生の世界観に従属してしまう。ぼくがその子を覚えていても、宿題を手伝ってもらったり怪物を一緒に倒したりという青春の共有は起こり得ないのである。
乳飲み子を卒業してから流動食でのみ栄養を摂取してきたという点で萌理学園に在籍しているが、今月の極め転校生について直接的な情報を受け取ることはなかった。衝撃のリリ姫が学園裏の敷地で削岩したり、えりす・ありすが同じ場所で男談義をしていたことで、ようやく裏の敷地が臭いらしいと推測できた。
発見は早かった。恐らく、元々流動食に固執するぼくに宛がわれた人物だったのだろう。
『裏山で発見された謎の洞窟』という文字をミニスカートからのびたふとももに刻み、「探検者募集中」と呟く彼女。
「やぁ」と声をかけると、鍾乳洞を見飽きた瞳を向け、そのままぼくを口腔に押し込んだ。
謎の洞窟さんの中は広大であり、溶けかかった苺味の飴から垂れる蜜と彼女の唾液を舐めつつ、探索は今も続く。
投稿ありがとうございます。萌理学園の既存の設定とつながり始めた作品です。本編、かなり意表を突く設定で、どういうことが起きているのか、解釈を考えるだけでも面白いですね。この展開は予想しませんでした。
『少年はみな洞穴をめざす』
この穴がいつからあったのか誰も知らない。ただ行き止まりなのは知っている。
それでも何故か僕らはここにいる。
「何それ?」
「う! わ!」
僕は無様に狼狽してペンをとり落とす。ペンは二三度跳ねて、岩の隙間に消えた。
「に、日記」
「ふうん」
特に興味もなさそうに女の子は膝を抱えて、もう別の方を向いている。僕は岩の隙間に手を入れてペンを取るふりをしながら、スカートの中に目を向けた。
「穴に遇ったら入り隊」に志願した僕は、この名も無い洞穴の中に6時間程居る。全身から発光する特異体質の先輩のおかげで、洞窟内は無闇に明るいのだが、ポージングし続けるマッスルな先輩を僕はいろんな意味で直視できない。
一応、僕らは遭難している。あ、白?
「奥行ってみない?」
「う! わ! あ! あ危ないよ。きっと」
洞窟の奥には狼がいるよ。
「大丈夫だって。あ、ペン」
女の子は、岩にグバンと手を入れてペンを取り出した。
「行こう」
「はい」
女の子の黒くぽっかりと空いた黒瞳に、自然と言葉が改まる。
どうして穴に向かうのか? それは多分――。
投稿ありがとうございます。少なくとも「僕」「女の子」「先輩」の三人がいるのでしょうか。「穴に遇ったら入り隊」「全身から発光する特異体質」が面白い設定ですね。「洞窟の奥には狼」「ぽっかりと空いた黒瞳」という表現もいい感じです。
『こないだ郷田豪に出てきた城=イサムってエクストリーム面白いですよね』
こんにちは、全人類にシスマゲを読ませる事が最近の目標です、id:hatikadukiです。あと関係ないけどサムライレンズマンは殺意を明鏡止水によって反射し強制的に切腹させるギャラクシーポリスが主役の傑作。
さて、4月に入ってから『ランドリオール』『エビアンワンダー』全部に、『チキタGUGU』の新刊、『からっと!』1巻、『魔法使いの娘』の新刊と立て続けに購入して妙にFTづいてる今日この頃なのですが、その延長線上でこないだ読んだのが『ビジュアル百科シリーズ 萌理学園の洞窟100選 血風編』(くつろぎ☆シロー 萌理エンタープライズ 720円)であります。以下あらすじ→裏山東斜面に位置する第二の洞窟のなかには秘密のピーの国があった!いやピーとかはいい。猫です猫。猫の穴。驚嘆すべき猫社会システムとその崩壊!洞窟の残り98は省略(……)。
詳細は伏せますが、なんつーか寓話にとどまらぬ妄想力、設定厨にとどまらぬ幻視力があってファンタジー魂を感じました。案内猫ブーフーに導かれて『神曲』風(読んだことないけど)に猫の国を巡るのですが、社会風刺ネタと和風モンスターに溢れていて、おどろおどろしくもカラッとしたよい雰囲気を持っています。あと鼠がベルトコンベア(ぽいもの)に乗って運ばれてくるくだりとか、ところどころデストピアSF風味だったりしました。
キャラ小説的な観点で言うと中途で合流する愛国子猫パンシャがズビズバ可愛い。「もうヤだよ」とか「アタシもつれてって、お願い」とか、なんて言えばでしょうかね、絶望デレ?強気な女子を弱らせる過程ってのは大変遺憾ながら正直萌える。作者の精神は腐ってるね。オレもだけどな!
さてさて。ネタバレはしませんけどラストもとてもよかったです。(だけどパンシャが人間の女の子になるってのはどうなんだろね?)
それから表現は端的なのに妙に回りくどい文体に読み覚えがあるなあと思ったら『敗北論』(菟剣司朗 萌理文化社 1,860円)でした。ええ?ふざけたPNだと思ったけどまさか本に(ry
あー、まだいろいろ書きたい事はあるけど、なんかこんな夜更けに誰か訪ねてきたみたいだし今日はこれだけにしときます。おしまい。
投稿ありがとうございます。どの部門なのかどんなジャンルなのか全てが曖昧で不明ですが、漠然と良い文章だという感じがします。まあ文章が規定の二倍あるのでボリュームはあるでしょうが、大量の(捏造)固有名詞を散りばめて、密度が濃いと思います。
『兎の洞穴』
「あなた達まだ二年生ね。不思議だわ、穴は見えなかったはずなのにね」
私はえりすの腕にしがみ付き、その女性を見つめていた。
月のブローチが首元で蒼いローブを繋いでいる。女性は足を組んで椅子に腰掛けていた。背景のゴツゴツとした岩肌が妙に不釣合いだ。
「あら、怯える事ないのよ。間違えちゃったのね。ほら、帰りはあっち。卒業式の日、もう一度全てをやり直したいと思ったら、また来るといいわ。その時は歓迎してあげる」
何より不思議だったのは、女性の頭の上にはピンと張った兎の耳があったことだ。飾り物じゃない。れっきとした兎の耳だ。
「ありす、戻りましょう。どうやら来てはいけない穴に潜り込んでしまったようだわ」
「ふふ、そうね、えりすちゃん。賢明な考えだわ。後ろの子も怖がってるしね」
えりすは私の手をギュッと握り締め、視線を女性から離さずに後退した。
「来るつもりはなかったのに」
えりすは舌打ちして、苦々しく呟いた。
投稿ありがとうございます。えりすや卒業式のリセットなどの設定を生かした作品になっています。洞窟にいる月のブローチ・蒼いローブ・兎の耳の女性が神秘的です。私はしがみ付いているだけですが、後半で手を握り返してくれるところが、二人の関係を示しているでしょう。
「ラノベ少女の憂鬱」
http://d.hatena.ne.jp/jun21/20070428/p2
ラノベを読む眼鏡っ子のアイコン。
萌理学園は、きっとその名のとおり図書館の蔵書はラノベばかり……って僕の母校じゃん!
投稿ありがとうございます。絵柄が可愛くなってますね…! 大きい画像もはっきりした色がこれまでとは違う作風になっています。「図書館の蔵書はラノベばかり」という設定もなかなかいいですね。
投稿ありがとうございます。萌理学園の既存の設定とつながり始めた作品です。本編、かなり意表を突く設定で、どういうことが起きているのか、解釈を考えるだけでも面白いですね。この展開は予想しませんでした。