#申し訳ありませんが、専門知識の無い方のご回答はお控えください。
医療評価の尺度のひとつである「対診率」についての質問です。
以下の項目につき、ご教示ください。
・初出の論文や書籍が分りますでしょうか?
・入院診療における達成すべき数値目標はどれくらいに設定されていますでしょうか?
・外来診療における対診率の達成目標は示されていますでしょうか?
・外来診療における対診率を具体的に報告している医療機関はありますでしょうか?
・他の医療評価の尺度(病床稼働率、死亡率、剖検率など)との位置付けはどうなっているのでしょうか?
よろしくお願いいたします.
医中誌でも、メディカルオンラインでも、入院患者の院内他科紹介率について論じたものは見つかりません。
学術論文や書籍で取り上げられたことはそもそも無いようです。
一般論として、他科紹介の充実は確かに病院の「かぜとおし」を反映するかもしれませんが、「呼吸器内科」「消化器外科」など専門科が細分化されている病院では見かけ上数は大きくなるでしょうし、「内科」とまとめてある中規模病院では低くなるでしょう。
対診率向上が医療の質をどう改善させるかを論じた形跡が見られない以上、
医療評価の尺度としては未確立と言うべきでしょう。
JCQHCの評価項目「一般病院版」には
4.1.4.1. 必要に応じて対診・他科受診が実施されている。
とありますが、対診率を求めてはいません。
北米では内科から専門内科への紹介が日常的に行われる分業体制ですから、
JCAHOのサイトでconsultation rateはそもそも項目にすら挙がっていないようです。
従って病院間での比較に用いることや、達成目標を一律に設定することも不適切と言えます。
縦割りの弊害が強いと感じられている職場で、個別に目標設定されると良いのではありませんか。
なお、自院の対診率などは燕労災病院が公開しておられます。
http://www.tsubameh.rofuku.go.jp/
死亡率や剖検率も併記されていますが、その活用法については論じられていません。
コメント(2件)
いったん、質問が閉じられてしまってからオープンいたしました。すみません。
やはり、文献はありませんでしたね。自分でも調べたのですが、渉猟ミスかな?と感じたので質問をさせていただきました。
学生時代のうろ覚えの講義(「病院管理学」)で使用した教科書(一条勝夫 著「日本の病院」日本評論社)で対診率を病院機能評価の項目として挙げておられたので、、、ある程度認められたことなのだと思っておりました。(まして、著者ご本人による講義でしたので。)
色々とコメントありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
かつて大学病院など縦割りの強い組織内では、何でも自科のスタッフで対応できることを目標にしていた時代がありました。第1内科で対応できない内科疾患があれば、第2内科ではなく、第1内科系列の他院に送る、など今日ではなかなか考えにくいケースもありました。
このような状況では、病院トップが経営指標の一つとして紹介率を科別に測定することで、院内紹介の増加を期待することができるかもしれません。紹介率の絶対値よりも変化のトレンドを見ることに有用性があるでしょう。