【作品募集】「25人の白雪姫」というタイトルの創作を募集します。

文字数は200字~1500字程度にして下さい。
「25人の白雪姫」というタイトルであればテーマは問いませんが、風刺や皮肉を読みたい気分ではありません。できれば喜劇か悲劇がいいです。エロは禁止です。
この質問はとある小学校での学芸会であったという話題から着想を得ていますが、この話題からはなるべく離れてください。「モンスター・ペアレント」は登場しない方が望ましいです。
面白かった作品には高ポイントをつけます。最高300ptまでです。
締め切りは26日の夜です。回答は23日以降に順次オープンします。

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  • 終了:2008/06/26 22:26:28
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

ベストアンサー

id:tetracarbonyl No.18

回答回数2ベストアンサー獲得回数1

ポイント45pt

 第35白雪姫と第724白雪姫の決戦は粛々と終りを告げようとしていた。これで、生き残った方が本当の白雪姫になる。

 

 遠くなる意識の中、第724白雪姫は今までのことを思い返していた。

 

 

――こうやって、無心に、何も考えることをせず、戦いを楽んだのはどれくらいぶりなのだろう?

 

 

 王子様のキスを求め、毒りんごを求めて他の白雪姫と戦いあった。

こんな風にすがすがしく剣を交えることばかりではなかった。

 

 戦が得意でない姫にいたっては、呪術を己にかけ命を捨てて戦いを挑んできた。

 それもこれも、王子様の寵愛を得るため。

 

 そのヤリカタは卑劣だろうが、苛烈だろうがなんであろうが

それだけの理由が彼女たちにはあった。

 彼女たちを飢え、あるいは寂しさの底から救い、姫という肩書を与えてくれた王子様のため。

 出自も肩書も理念もばらばらだけれど、ただ一つ王子様への愛だけは絶対だと思っていた。

 

 ……王子様なんていやしないことを知ってしまうまでは。

 私たちの戦舞なんて、ただの戦神への見世物だった。

 毒りんごを食べても、王子様が蘇生のキスなんてしてはくれない。

 ただ、死ぬだけ、その高潔な魂を天への供物にするだけ。

 決勝トーナメントに残った私たち25人の姫が協力して暴いた事実。

 敵であるはずなのに、王子様を知りたいと思った時だけは仲間みたいに身近な存在足りえた。

 たぶん、どこかしら私たちは似たもの同士だったのだ。

 王子が何者か知りたいと私たちは誰もが思っていたから。

 

 それは、王子なんて存在しなくて、このトーナメントを産むためのシステムでしかなかったのだ。

 王子だと思ってた人は機関のロボットだったのだ。

 私たちに与えてくれた優しさは、すべて筋書き通りの言葉だった。心理学的プログラミング言語のセラピーだった。

 

 けれど、私たちはそれでも殺しあった。

 思いの強さを確かめるために。

 

 おかしい?

 

 そう、おかしいかもしれない。

 

 それに白雪姫になるために、契約の鏡を突き破った時、私たちは大いなる力と引き換えに昔の名前を捨てたのだ。

 だから今は、ただの名無し。

 けれど、毒りんごを食べることを許された白雪姫だけが白雪姫という名前をあたえらえる。

 じゃあ、名前の為に無為な殺し合いをしているのだろうか?

 いいや、たぶん違う。

 ここまできたら、私たちはきめたかったのだ。

 だれが、本当の白雪姫になれるか、を。

 鏡のように似たもの同士の私たちは、だれがホンモノになれるかを確かめたかった。

 

 第724白雪姫は笑えていた。大剣を杖にして、息も絶え絶えなのにどこからともなく力がわいてくるような気がした。

いいや、沸いてくるのだ。

 

 彼女はこの固有の力を最大限に生かすために体を鍛え、あまつさえ取り回しの悪いこの大きな剣を得物にすることを決めたのだから。

 

 再帰の能力は再帰する本人の体力があればあるほど、大きな力を発揮できる。

 ……とはいえ、効果が発揮される時間は一時的ではあるが。

 この剣を得物にしている理由は威力が高いこと、だけではない。

 特殊能力を怪力と勘違いさせるためでもあった。

 

 

――チャンスなんて、一瞬あればいい。

 

 

 第35白雪姫が気がついたころには、音速の白刃はすでに第35白雪姫の首を刎ねていた。

 后は高笑いすると、勝者の識別コードを高らかに宣言する。

 

 

 共に陰謀を暴きあった少女と再び話し合うことが出来ないと悟ると

 白雪姫の瞳からひとりでに涙がこぼれてくるのであった。

id:f_iryo1

これ好きです。この世界観。戦うことを知らなかった白雪姫たちが、しかし戦い合うことでしか自分を見出せない運命にあるわけですよ。すごくいいです。

でも惜しいんです。要所要所で、文章が甘いなあと思ってしまいます。すごく好きなので辛口です。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 21:02:41

その他の回答41件)

id:Kumappus No.1

回答回数3784ベストアンサー獲得回数185

ポイント15pt

「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?」

「それは白雪姫」--- ま、まだ生きてるのかい? 魔女のお后は驚いた。

猟師に頼んで狙撃させ、あまつさえ肝臓を切り取って食ってやったのに。

コルセットで締め上げて窒息させたのに。

毒のついた櫛を頭にぶっさして、緑色に変色して息絶えるところも確認したのに。

そして、今度は毒りんごを食わせて、泡を吹いてのたうち回りながら死ぬところもこの目で見たというのに。

--- おそろしい、私は魔女だが、それならやつは悪魔に違いない…これ以上手出しするのは止めておこう…

こうして魔女のお后は白雪姫が幸せになるのを悔しそうに見ていた。

しかし、結果としては魔女の思うようになった。

残り20人の白雪姫が現れ、「私こそが本物」と壮絶な争いを繰り返したあげく、全滅したのだから。

id:f_iryo1

質問登録から1時間での回答。早いですね。

原作に忠実な展開かと見せかけて、オチがいい感じです。文字数も少なくまとまっていてよいですね。

回答ありがとうございました。

2008/06/23 13:18:17
id:ululun No.2

回答回数267ベストアンサー獲得回数19

ポイント80pt

「鏡よ鏡 世界で一番美しい白雪姫は誰なのじゃ」

魔女は苦悶の表情を浮かべながら鏡に向かってうわごとのように言った。

鏡は、答えない。答えられる筈もない。

これこそ、魔女が「してきたこと」への真の報いであり、支払うことの出来ないツケの代償であったからだ。

さかのぼる事、二百数十年前。

魔女は魔法の鏡を使によって白雪姫を見いだした。

白雪姫は魔女の手によって七回殺され、白雪姫は六回生き返った。

七回目に毒の林檎によって死んだ白雪姫の遺体はその後、王子の手によって棺ごと王子の城に運ばれた。

途中、遺体が馬車から転がり落ちる事によって白雪姫は生き返り、二人は目出度く幸福な結婚をするのだが、この噂が広まると国中の、いや世界中の王子と結婚したいというスイーツ脳な女性たちが、自分たちを見いだして幸せな結婚に導いてくれる名プロデューサとして魔女の事を注目し、そして自らの姿を鏡に映し出してくれるよう、やってきたのだ。

魔女は、自分のした事が曲解された事に戸惑いはしたが、赤く焼けた靴を履かされて永遠に踊り続けるよりは幾らかマシだと考えて、訪れてきた女性が鏡に映る為にはどのようにすれば良いのかのアドバイスを書籍に纏めた。これが有名な「白雪姫になる為の100の法則」である。

その本には身だしなみから言葉遣い、礼儀作法は言うにおよばず、化粧の仕方からダイエットまでが掲載されていたので瞬く間に女性たちの間でバイブルとしてもてはやされ、魔女は一躍時の人となったのだった。

そうして、国中に、いや世界中に大量の「世界で一番美しい白雪姫」が誕生していったのであった。

魔女は鏡に自らの本によって「磨き上げられた」白雪姫を鏡に映し、映った白雪姫に毒を与え七回殺し死体にして王子に斡旋をし続けた。

どの白雪姫も「白雪姫になる為の100の法則」によって磨き上げられた最高の姫であったので世界中の王子という王子が魔女のところに「次の白雪姫は是非私に」と応募してきて、白雪姫の婿となる権利がe-bayに掛けられるという騒ぎにまで発展していった。

魔女の手によって白雪姫は何百、何千、何万と産み出され、そして白雪姫たちは王子の元に嫁ぎ、皆幸せな結婚をした。

しかし、蜜月の時代はいつまでも続かない。

二百数十年も経過してしまうと、トレンドというものも変わる。

幾ら白雪姫が世界で一番美しい姫であったとしても、何処の国に行っても后が白雪姫ではつまらなくなってくる。

世界で一番の美しさもコモディティ化を起こし、その価値をある時期から急激に下げていった。

更に悪いことに、別の国の魔女が「シンデレラになる為の10の法則」という書籍を発表して、これが好評を博しはじめた、というのも魔女の凋落に追い打ちを掛けた。100の方法より10の方法のほうが簡単だ。書かれている内容は魔女の書いた「白雪姫になる為の100の法則」の劣化コピーとしか言いようの無い内容であったが、それでも世のスイーツな女性たちは「シンデレラになる為の10の法則」に食いついた。

魔女は悩んだ挙げ句、キャンペーンを行う事を考えた。

「白雪姫になる為の100の法則」をお買い上げになって、キャンペーンシールを貼ってくださった女性の方はもれなく鏡に映し出して王子様と幸福な結婚をお約束致します。と。

以前なら、数万人の白雪姫候補者の中から一握りの上質な白雪姫を選べば良かった事を考えれば物凄い賭けである。

しかし、残念な事にキャンペーンは思った程の効果は得られなかった。

応募してきたのは僅か25人、しかも何処をどうみても「白雪姫になる為の100の法則」を読んだとは思えないような非道い女性たちばかりであった。

彼女たちは書籍を読んで自らを磨き上げるという努力をしなくてもキャンペーンシールを貼りさえすれば王子と幸福な結婚が出来る、と考えて応募してきたのだ。

魔女は絶望した。

まさか本を読まないで自ら磨きを掛けることなくキャンペーンシールを貼っただけで応募をしてくる女性が25人もいるなんて、想像も出来なかった。

しかし、キャンペーンに応募してきた女性を無碍にする事も出来ない。そんな事をしたら魔女の評判は地に落ち、二度と商売は出来なくなってしまうだろう。人気が落ちたとはいえ、地方のラジオ局の占いコーナーのレギュラーは持っているのだ。これだけはなんとしても失いたくはない。

そんなわけで、魔女の城には出来損ないの白雪姫が25人いる。

魔女は彼女たちを鏡に映し、そして毒を七回飲ませ、七回殺し、その遺体を王子に渡さなければならない。

出来損ないの白雪姫が、鏡に映る事は無いというのは魔女自身が一番良く知っていることだ。鏡には「真実」しか映らない。

それでも魔女は今日も「鏡よ鏡 世界で一番美しい白雪姫は誰なのじゃ」と言うしかないのだ。

id:f_iryo1

この発想はなかったです。楽しませていただきました。

25人のくだり、いかにもありそうな話なのが面白いです。

回答ありがとうございました。

2008/06/23 13:23:42
id:redwing1 No.3

回答回数541ベストアンサー獲得回数3

該当本を買えば?

http://www

id:f_iryo1

hamster009さんじゃないですか! お久しぶりです!

2008/06/23 13:26:52
id:some1 No.4

回答回数842ベストアンサー獲得回数37

ポイント15pt

むかーしむかし、外見は美しいけれども心は邪な女王が魔法の鏡に問い掛けました。

「鏡よ鏡。世界で最高に美しいのは誰だい?」


鏡は答えました「おりません。女王陛下」


女王は驚きつつ怒りました!

「こら!鏡!魔法の力があるのなら、ちゃんとマジメに答えなさい!

では美しい私は一体何番目だというのだ!」


鏡は答えました。

「26番目です。女王陛下」


女王はまた驚きつつ、中途半端な順位にも怒りました!

「こら!鏡!魔法の力があるのなら、ちゃんとマジメに答えなさい!

私の順位があるのなら1番目は一体誰だというのだ!」


鏡は答えました。

「白雪姫1号から白雪姫25号までが同得点でトップとなり1位で並んでおりますです。女王陛下。

そのため「最も」との形で個人を特定することができません。女王陛下。」


女王は鏡からの意外な報告に更に驚きましたが、不服はあるものの理屈だけは通っているようです。


しかもやはり悪役です。

「よし。25人とも葬り去ってしまえば世界一は私だ!

(毒リンゴを25個も生産が必要なのが大変だが、ヤレヤレ・・・)」


そして鏡に聞きました

「鏡よ鏡。白雪姫1号から白雪姫25号までがどこにいるのか教えておくれ」


鏡は答えました。

「白雪姫1号から白雪姫25号までは森の中で暮らしております。女王陛下。

ちなみにそれぞれが7人のドワーフ達とくらしており、

ドワーフの合計数は175人で中退規模となります」


女王はまたまた驚きますが、やはり悪役です。対策を考えます。

「では私の部下の狩人をドワーフどもに対抗させる為に送ろう。

ドワーフの倍の人数が勝つために必要とすれば・・・350人も狩人を集めるのか。ヤレヤレ。」


鏡が言いました。


「更に、おそれながら女王陛下。

美しい白雪姫1号から25号までの噂を聞きつけ求婚をしようとしている王子達がそれぞれに対して25名ずつおります。

そしてその625名の王子達の各国の兵力はトータルで・・・」


おしまい

id:f_iryo1

175人のドワーフ、まではパッと思いつくところですが、王子様がそんなにいる上にそれぞれ兵を持っているとは……。

悪役のはずの魔女がかわいく描かれていてよいですね。

回答ありがとうございました。

2008/06/23 13:31:31
id:motomachi24 No.5

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント150pt

交番。警察官が電話を受けて何か話している。

男「あの、もしかしたらただの悪戯かもしれないんですけど。人がたくさん倒れてるんですよ」

警官「たくさん?それは何処ですか?」

男「5丁目のくるみ公園って解りますか?」

警官「スーパーの裏の」

男「はい。そこなんですけど」

警官「倒れてる人の状態は解りますか?」

男「怖くて近寄れないんですけど、みんなぴくりとも動きません。多分10人以上はいると思います」

警官「何かのパフォーマンスだと良いんですけどね。とにかく、そちらに向かいますのでその場でお待ちください」

男「あ、あと…」

警官「何ですか?」

男「あの、その倒れている人たちなんですが、何というか…」

警官「何か変わった点でも?」

男「それが、何というか…」

警官「?」

男「白雪姫なんです」


廊下を3人の刑事が歩いている。

田中「6月13日、金曜日。現場は住宅街の公園。発見者は朝帰りのフリーターです。被害者は25名、いずれも20代後半から30代前半とみられる女性。目立った外傷や薬物の痕跡は見られず、死因は今のところ不明。自殺の可能性もあります」

鈴木「全員がおかしな格好をしていたというのは?」

田中「はい。全員が同じ衣装を着ていました。白雪姫です」

加藤「どうして、白雪姫だと?」

田中「あとで資料をご覧になれば解りますよ。もう白雪姫としか言いようのない衣装なんです」

鈴木「上が青くてスカートが黄色の?」

加藤「袖がちょうちんで、頭に赤いリボンか?」

田中「ええ、まさにその格好です」

鈴木「そりゃ、白雪姫だな」

田中「しかも、顔がですね…」

くるみ公園。出入り口は封鎖され、パトカーが停められてる。上空にはヘリコプターが飛び、周囲には野次馬やマスコミ関係者が取り巻いている。

住民1「俺はこの裏に住んでんだけどさ、この辺は静かなところでね。昨日もいつもと変わりなかったよ」

住民2「いや、聞いた事無いねカルト教団なんか。ていうか、カルト教団が白雪姫の服なんか着る?」

住民3「ええ、警察が到着する前に、ちらっと見ただけですけど、綺麗な方ばかりだったと思いますよ」


記者会見会場

警察関係者「…現時点で判明しているのは以上です。引き続き、被害にあわれた方々の身元や死因など詳しい事が解り次第、お知らせします」

記者1「死因が不明との事ですが、何か特徴は無いのですか」

警「それが、外傷や注射の痕跡がなく。苦しんで自ら体や服をかきむしったような形跡も見られません。窒息や毒性のあるガスを吸った形跡もいまのところありません。検案結果をお待ちください」

記者2「先ほど見せていただいた写真の衣装を全員が着ていたとの事ですが、それは市販のものですか?」

警「そちらに関しては、現段階でははっきりしておりませんが、おそらく仮装用のパーティーグッズとして売られている市販品と見て、ただいま確認を急いでいるところです」

記者3「何か、ネットやアニメの影響があるとは考えられませんか?」

警「はい。そちらに関しても確認を急いでおりますが、大きな影響力を持ったサイトや作品で白雪姫との関連が見られる物は見つかっておりません」

記者4「あの、不謹慎な質問で申し訳ないのですが、複数の目撃者から、亡くなられた方々は、その、白雪姫にふさわしいというか、綺麗な人ばかりだったとの話を窺っているのですが本当でしょうか?」

警「警察サイドとしては、その件に関して肯定も否定もできないのですが、その、何というか、そういう傾向があると言えなくもないと思われます」


検案室。二人の医師が画像検査の結果を検討している。

医師1「おい、これじゃないのか?」

医師2「どれ」

医師1「右側頭部後方、何かあるだろ」

医師2「かなり小さいな。あ、こっちにもある」

医師1「もしかして全員か?」

医師2「そのようだな」

医師1「また、見つけにくいところにあったな」

医師2「いや、あるんじゃなくて無くなってるといった方が正しいかもしれない」


刑事2名が徒歩で移動中。携帯に電話が入る。

田中「はい、いま近所を廻ってます。いえ、まだひとりも。そちらはどうですか?やっぱ、写真を公開した方が良いんじゃないですか?あ、いいえ、そんなつもりじゃありません。あ、はい、聞き込みを続けます。はい」

加藤「鈴木さんの方も、まだ誰の身元も解ってないみたいだな」

田中「ええ、写真を公開した方が良いって言ったら怒られちゃいました」

加藤「ま、気持ちは解らないでもないけどな」

田中「私が広報なら会見場に行きたくないですもん」

加藤「『25人も亡くなってるのに、写真が1枚ってどういう事ですか!』って」

田中「もしくは、同じ写真を25枚並べるかですね」

(未完)

id:f_iryo1

戯曲風ですね。場面の展開がなんともうまい。最初の段落の、『男「白雪姫なんです」』が最高です。

(未完)というのもまたいいですね。

回答ありがとうございました。

2008/06/23 13:42:14
id:totsuan No.6

回答回数331ベストアンサー獲得回数58

ポイント15pt

「25人の白雪姫」(創作おとぎ話Ver.)

色白で美しい白雪姫はみんなの憧れの的ですが、ちょっとわがままで世間知らず。王様の命令でお城から は1歩も外に出られません。ある日、お城の宝物庫で見つけた”分身の鏡”を使って身代わりを作り、白雪姫は憧れの外の世界へ出かけます。ところが、その分身も外へ出たくてたまらなくなり、どんどん鏡を使ってお城の外へ。それぞれの白雪姫は動物の世話や酒場での客商売などを通じて成長していきますが、その頃 から町のそこかしこで”白雪姫を見た!”という情報が伝わります。7人の小人による捜索隊によって結局24人の白雪姫がお城に連れて行かれて、王様と”白雪姫”の前へ。お城の皆は驚きますが、王様の言う通り、林檎を齧った分身はシャボン玉のように消えてしまい、遂には皆が本物と信じていた“白雪姫”まで消えてしまいました。最後に残ったのは貧しい身なりをした泥だらけの白雪姫。しかし、その姿は今まで以上に美しく、さらに優しい心を持ち合わせていました。結局、町の皆の要望もあり、鏡で再び増えた”白雪姫”達は再び町の皆のお手伝いをこなしつつ、王子様と結婚し、立派な女王様として幸せに結婚しましたとさ。


「25人の白雪姫」(喜劇Ver.)

とある国にいた白雪姫。気は優しいがとっても食いしん坊で、その姿から付いたもう一つの名は“白ブタ姫”。あまりに太った姿は国の内外を問わず物笑いの種。ある日もらった手紙の差出人はなんと“白雪姫”!なんと世界中の“白雪姫”25人が集まってお茶会をひらくことになりました。そこでは7人の小人に求婚されたもの、魔女の企みに実力で立ち向かった豪気なもの、王子様のあまりな不細工ぶりに求婚を破棄したものなど本来の白雪姫とはちょっとちがった経緯を辿った個性派揃い。ところが白ブタ姫には本来の白雪姫にあるはずの各種エピソードに遭遇した覚えが全く無い。…あれ?よくよく思い出してみると、ある日の代理コックがやたら“林檎だらけ”のメニューを作った日があったような。そんなこんなで、お互いの国に遊びに行ってみることに。すると王様や7人の小人、旦那である王子様もやはりどこか一癖ある変わり者ばかり。中には白雪姫に脅された善良な魔女がいたり…最後に白ブタ姫の国に遊びに来た白雪姫たちは小人達やお城のコックらが振舞う料理を大絶賛!長居した結果、皆が白ブタ姫に。ある日のデザートで林檎が振舞われると、白雪姫たちはそれらをペロリと食べて一言。「物足りないデザートね、もっと刺激的な味付けにしてくれないかしら?」


「25人の白雪姫」(悲劇Ver.)

とある雪深い国。そこに住む悪戯好きな色白な双子の“白雪姫”、アリサとメリサ。二人の夢はとっても仲の良い自分達にもっともっと姉妹がいたらいいな、ということ。ある日、お城に招かれた魔女から、分身をつくる方法を教わります。それは自分の血と髪の毛を魔法の棺桶に入れて7日7晩呪文を唱える方法。興味本位でどんどん分身を増やす双子の白雪姫。分身達と共にお城の人達を驚かせたりしながら楽しく暮らしていましたが、ある日自分達を数えると25人しかいません。お互いが同じ数だけ分身を作ったので、必ず偶数になるはずなのに。アリサとメリサは一人一人に名前を尋ねますが、なかなか欠けている娘が誰なのかわかりません。何となく怖くなった“白雪姫たち”はそれぞれ2人一組となって部屋に閉じこもります。アリサとメリサも部屋にとじこもりますが、ある時、メリサはアリサが寝ている間に部屋を出て行きます。自分を呼ぶ声で目覚めたアリサの横にはいつの間にか戻ってきていたメリサが眠っていましたが、アリサはそのメリサが本物と信じられず、メリサが寝ている間に部屋を出て、別の部屋に声をかけて本物のメリサを探します。こうして、アリサとメリサは虚ろな眼差しでいつまでもいつまでもお互いを探し続けるのでした。その頃、城から遠く離れた雪深い山道を歩く魔女。引きずる棺桶の隙間から滑り出た真っ白な手には、一齧りの付いた真っ赤な林檎が握られていました。

id:f_iryo1

あらすじ風ですね。コメント欄もあわせて4種類の投稿、ありがとうございます。

喜劇Ver.のオチの一言、いいです。悲劇Ver.も「25人」という数字をうまく使っていていい感じですね。

回答ありがとうございました。

2008/06/23 13:49:20
id:castle No.7

回答回数1011ベストアンサー獲得回数12

ポイント30pt

 

■本日の商品【 白雪姫 】(限定25人)

 

 

ジャ~パネットジャパネット、夢のジャパネット高田~♪

はい、今週の商品はこれ! なんと白雪姫! どん! 入荷が制限されている為に限定25人しかいません。どうですかテレビの前のお父さん、一家にお1人、白雪姫。見てくださいこのハイグレードな気品、それにプリティフェイス、たまりませんねぇ~。なんといってもかわいい、お姫様グレードの愛らしさ!

しかも、いまなら一人につき7人の小人もお付けします。どうですか7人も小人、ウザイでしょう。じゃんじゃんこき使ってくださって全くもって構いません。なにせグリム童話だけあって頑丈さには定評がある上に、それが7人も。どうなんですかこれは。

しかも奥さんにも朗報があるんですよォ~、これが。今購入すればスペシャル特典として王子様のキスまでおつけしちゃいましょう! 王子様のキスですよ! 王子様! これで夜もぐっすり安心できるすぐれもの、お父さんでも一向に構いません、はい。

さぁ~て、これだけ豪華3点セットでお値段はというとですね……9980円! 9980円です! グリム童話なのに1万円を切っちゃってますね。もうどうしましょうかこのお値段、お買い得としかいえませんよ、本日のジャパネットイチオチです!

 

高性能プリンセス・白雪姫。いまなら9980円、小人7人と王子様のキス付き。限定品につき25人のみの販売となります。

ご連絡はPTAまで!

 

id:f_iryo1

9980円、安い! しかも3点セット!

短編集の途中に相応しいといった感じの外し方がたまりません。

回答ありがとうございました。

2008/06/23 13:56:25
id:mgkiller No.8

回答回数6ベストアンサー獲得回数0

ポイント5pt

25人の白雪姫(戦えボクの体達!)

 

 

「ボ、ボクの体はどうしちゃったんだ!?」

 

ひょんな事から王国魔法研究室にて体内精神分裂薬を飲んでしまった我らが白雪姫。

自らの意思を持ち白雪姫全体を乗っ取ろうと反乱を起こし始める手・足・胸に眼やクチビル、その数なんと24人(24箇所)。

 

「嫁入り前の大事な体なんだぞ、傷つけないように何とか説得しなくっちゃ!」

 

傍目に見たら痛々しい一人芝居を続けているとしか思えないこの情け無い状況に白雪姫(総体)はどう立ち向かい耐え抜いていこうというのか、孤独で一見変態的な姫の活躍にこうご期待!

 

ダニエル・キイス(代表作に「アルジャーノンに花束を」「24人のビリー・ミリガン」など)をを特別監修に迎え多重人格的な時分と格闘する演技にも力が入っているらしいぞ。

 

 

 

ということで何かの予告風に遊んでみました。

id:f_iryo1

ボクっ子白雪姫、いいですねえ。

多重人格ものは同案多数かなと思ったのですが、文体がいい感じです。

回答ありがとうございました。

2008/06/23 14:01:38
id:syujisumeragi No.9

回答回数7ベストアンサー獲得回数0

ポイント50pt

僕ももう就職してから2年になる。


僕が配属された部署に、女性はひとりしかいなかった。

彼女はシラユキさんと呼ばれていた。

でも、ネームプレートを見ると、鈴木と書いてある。


「美人だろう。白雪姫みたいだからそう呼ばれているんだ。」


課長はそう言った。

僕にはたいして美人とも思えなかったし、なにより課長の発言はセクハラではないかとも思った。

けれどその事務の女性はその呼び名に特に異議を唱えるわけではなかった。

僕も皆に合わせてシラユキさんと呼ぶことにした。


最近、やっと職場に慣れてきた。

仕事ができるようになるとともに、来訪者との話でシラユキさんを鈴木さんと呼ばなければならないときに違和感を感じるようになってきた。


そんなおり、高校の同窓会の開催通知が来た。

懐かしいし、外の空気を吸いたいと思った。


僕は男子校の出身だ。同窓会には40人の男が集まった。

男ばっか集まって酒を飲み始めると、どうしても女の話になる。

ナンパ師の荻上が「どう、かわいい子はいる?」と口火を切った。

高校時代は生徒会長で名を馳せた近藤が、憮然とした顔で言う。

「うちにはいねーな。

 たいしてかわいくねー女をさ、白雪姫に似てるとか言ってユキさんとか呼んでるよ。」


「あ、俺んとこもシラユキさんって呼んでる。」


少し素っ頓狂な声で言ってしまったせいで、一瞬まわりは沈黙した。

けれど、沈黙を破って皆が口々にうちもだと言い出す。


白雪姫のほかに、たいして似てもいない芸能人やタレントの名前で呼んでいるという奴もいた。

使う言葉は違ってきてしまっているけれど、皆似たようなもんなんだな。



【参考資料】 配属された部署にいるお局女性のあだ名の由来


白雪姫 25人

芸能人の名前 12人

本名 3人


(調査対象:私立はてな学園高等部 2001年度卒業生)

id:f_iryo1

ファンタジーやミステリの要素のない作品は初めてですね。この題材でこういう書き方は難しかったのではと思います。

【参考資料】の『本名 3人』というのがグッときます。

回答ありがとうございました。

2008/06/23 14:07:01
id:kuro-yo No.10

回答回数171ベストアンサー獲得回数29

ポイント220pt

ちょっとネタが浮かんだので、書いてみました。

「この企画は、来週で打ち切りだ。いいね。」

社長の言葉に、この番組の企画発案者でもあるディレクターは、困惑の表情を隠せなかった。彼は食い下がった。

「そんなっ、視聴率も高率を維持していますし、協力を申し出ている病院も、番組で紹介して欲しいと要望している家族も、この通り沢山あるんですよ。」

そう言うと彼は、手紙の束を社長の机にたたきつけた。

社長は一番上の一通の手紙を面倒くさそうに手に取ると、ちらりと見て、無造作にディレクターに放った。手紙は彼の胸にあたり、キャッチしそこねた彼の両手の間をすりぬけて床にはらりと落ちた。彼がその手紙を拾い上げようと身をかがめた時、社長は言った。

「スポンサーがね、もうやめたいと言ってるのだよ。スポンサーがつかない番組など、誰が作るか。」

『現代の白雪姫』と題するその番組は、事故や病気で長期間意識不明の患者に、番組が治療費を負担して最先端の医療を受けさせ、意識が戻るまでを記録するというドキュメンタリーである。当初、この企画は、最先端医療で意識が戻るという保証はなく、また協力してくれる医者や患者がいるかもわからない、などと局内でも反対意見が多かった。

ところが、偶然にも社長の親戚筋にそのような境遇の患者がいたため、その患者でとりあえず一本収録してみろ、という社長の鶴の一声で製作が決まった(もっともこれには、番組制作のためという名目で、個人的な医療費負担を避けようとした社長の下心があったのだろうと言われている)。幸運にもこの試みは成功し、全国ネットでこの番組が放送されると、全国から、スポンサーの申し出や病院、医者、患者の家族などから問い合わせが殺到し、シリーズ化が決定した。これまでに二十四人の患者が、長い眠りから目を覚ました。

ディレクターは、社長室のドアを力なく後ろ手に閉めると、とぼとぼと自席へと戻った。

実は最初の白雪姫は、数年前から意識不明だった彼の妻がなるはずだった。それこそが、彼がこの企画を考えた最大の理由だったのだ。しかし同時に、それは彼の弱みとなってしまった。社長は、そこに付け込んだのである。

翌週、最後の生放送の日。

放送も終盤に近づき、スタジオの照明の下で、喜びをタレントに語る二十四人目の患者の家族の会話とスタジオ見学者達の拍手や歓声の中、いよいよ番組打ち切りのお知らせをするようキャスターに指示を出そうとしたその時、ディレクターに思いがけない報せが飛び込んで来た。

「昨夜、社長が倒れて、救急車で運ばれてたそうです。手術で一命は取り留めたそうですが、意識が戻らないという話です。」

二十五人目の白雪姫は決まった。彼の心も。

うまくまとめたかったんですが、尻切れトンボですね…

id:f_iryo1

うまい。番組の設定がちょっと弱い気もしますが(ほんとにスポンサつくかなあ)、「白雪姫」をうまく使っていてよい感じです。

さて、25人目の白雪姫、誰なんでしょう。

回答ありがとうございました。

2008/06/23 14:13:09
id:heilig_zwei No.11

回答回数119ベストアンサー獲得回数13

ポイント5pt

むかしむかし、とある城に住む白雪姫とその義理の母親。


城の宝物マホウの鏡に「世界で一番美しいのは誰?」

と聞いたら開口一番「白雪姫」と答えやがるわけですよ。

それでムキーってなったのは白雪姫の義理の母親。

彼女は自分が世界で一番美しいと思っているらしく、

ビューティNo1への障壁となる白雪姫の抹殺を企てるのです。


ある晴れた日、継母は暗殺者を雇って猟師に変装させ、

「森の仲間とふれあうフィールドワーク」を名目に

白雪姫を森へ連れ込んで暗殺することにしました。

夕暮れ時に猟師は白雪姫の死体を見事持ち帰り、

暗殺は成功したかのように見えましたが、

よく見るとそれは白雪姫によく似た影武者でした。


白雪姫もただの深窓の令嬢という訳ではありません。

このような事態を想定していた白雪姫の実母は、

他界する前にさまざまな処世術を白雪姫に叩き込んでいました。

彼女は直属の隠密部隊「七人の小人」の情報網を通じて

暗殺者の情報を知り、影武者を手配して衣装を交換し

義理の母親が気付かない内に城外へと脱出していたのです。


その後も義理の母親は何度となく暗殺者を差し向けましたが、

暗殺者が持ち帰る死体はいつも影武者。

もう軽く20回以上は白雪姫を殺しているはずのに、すべて影武者。

白雪姫殺害の報告を聞くたびに、義理の母親はマホウの鏡に

「誰が一番美しい?」と聞くのですが、答えは「白雪姫」で不動。


そんな状況に業を煮やした義理の母親は、別の方法を考えます。

「すまん、悪かった。仲直りしよう。」という手紙とともに

白雪姫の大好物、リンゴを送ったのです。もちろん毒入りの。


リンゴに目がない白雪姫は、あっさりとその罠にひっかかりました。

意識不明の重体。絶体絶命のピンチ。

でもそこに通りかかったどこぞの王子様のキッスで、

非科学的ながらあっさりと直ってしまいます。

そして、命の恩人である王子と白雪姫はいい感じになります。


もう義理の母親はブチギレですよ。

暗殺に失敗した上に、彼氏まで出来てラブラブなのですから。

腸が煮えくり返りそうになりますが、ここはあえて冷静になります。

「彼氏と2人きりで居るときの白雪姫は、影武者であるはずがない。」

さすがにあのビッチでも彼氏と影武者を一緒に居させるなんて

あり得ないと踏んだわけです。むしろ確信に近い。


翌日、白雪姫と王子がピクニックに出かけるという情報をつかんだ

義理の母親は、自らトドメを刺すべく2人のいる森へと出かけました。

草むらに隠れて、寄り添う2人の幸せそうな顔を確認した義理の母親は、

2人が離れた瞬間を見計らって、白雪姫に突撃をかけます。

「くたばれ小娘!私の勝ちじゃあああああ!!!!」

ババババババ 響き渡るサブマシンガンの銃声

白雪姫は蜂の巣にされて体中から血を吹き出し、その場に崩れ落ちました。


勝った!今度こそ!!!

これで私が一番美しい。美しいのだ。フ、フハハハハ!!!!!

駆け巡る脳内物質。

義理の母親は絶頂の中でマホウの鏡を取り出し叫びました。

「誰じゃ!!!世界で最も美しいのは誰じゃああああ!!!!?」





 ――しかし、返ってきた答えは「白雪姫」




「・・・ウフフフフ、甘いわねお義母様。」



王子は首から上の皮をビリビリと剥き始めるとそこから現れたのは白雪姫の顔。



「な、何イィィィィィィ!!!!」

「彼女は24人目の影武者。そして私が25人目。つまり本物よ!」


義理の母親は銃を構えなおしましたが、それよりも少し早く

白雪姫の放った短剣が彼女の胸に突き立っていました。


「ぐっ、ぬかったわ・・・貴様なんぞより、私のほうが

 美しいのに・・・なぜだ・・・。」


崩れ落ちる義理の母親を横目に白雪姫はつぶやきました。


「お義母様、なぜ気付かなかったの・・・

 あの鏡が映し出すのは人の心の美しさ。

 嫉妬に身を委ねた時、既に貴方の美しさは失われていたの。」


           ***


その後の白雪姫ですが、「ちょwww暴力とかマジ勘弁www」とか言って

実家の城に逃げ帰ってた王子とはうまくやっているみたいです。(了)

id:f_iryo1

25人いるバージョンでも、影武者は新しいですね。

発想も話の展開もわりと普通なのですが、飛んでる文体と、25人目の正体がいい感じです。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 18:53:31
id:hakob No.12

回答回数43ベストアンサー獲得回数1

ポイント25pt

昔々あるところに白雪姫がおりました。それはそれは美しいお姫様でした。魔女であり継母であるお妃が、魔法の鏡に「この国で一番美しいのはだぁれ?」と聞いたところ「それは白雪姫です」と鏡が答えたため、嫉妬に狂った継母。部下で魔法の弟子でもある狩人に、白雪姫をさらわせ国境の森に捨てるよう命じました。

厳重な城の警備、とはいえ外からの進入に備えた警備など、中から外へ運び出すことについては穴だらけでした。

こうして、白雪姫は国境の森に捨てられてしまいます。

ところで、隣国に青雪姫というものがおりました。それは美しい歌姫だったのですが、魔女でありオペラでは万年脇役の先輩である歌い手が、魔法の鏡に「この楽団で一番歌が上手いのはだぁれ?」と聞いたところ「それは青雪姫です」と鏡が答えたため、嫉妬に狂った歌い手。部下で魔法の弟子でもある彼女のファンに、青雪姫をさらわせ国境の森に捨てるように命じました。

芸能界というのはどこの世界も世知辛いもの。青雪姫はさらわれたのですが、どうせ男と逃げたのだろうと人々にうわさされることになりました。

ところで、海を渡った離島の国に赤雪姫というのものがおりました。それは美しい海女だったのですが、魔女であり網元の娘であり漁民国であるこの離島の国の姫が、魔法の鏡に「この島で一番ひとびとから尊敬を集めているのはだぁれ?」と聞いたところ「それは赤雪姫です」と鏡が答えたため、嫉妬に狂った網元の娘。部下で魔法の弟子でもある網元の家の若手に、赤雪姫をさらわせ海に捨ててくるように命じました。

しかし海の男というのは直情的でも根は優しく、また女に弱いもの。泣き濡れる赤雪姫を見ているうちに、悪いことをしている気になってきて(しているのですが)、海を渡った先にある、深い森に逃がしてしまいました。

ところで、7カ国が国境を接し海にも面するどこの国とも国境が確定されてない、というよりも深すぎて国境を定めることも軍を進めることも出来ず国境範囲がうやむやになっているような、深い森の中にある村落に、橙雪姫という猫がおりました。それはかわいらしい猫だったのですが、魔女であり村長の娘であるところの14歳の子が、魔法の師範であるお婆さんが保管していた魔法の鏡を勝手に使い「この村で一番かわいがられているのはだぁれ?」と聞いたところ「それは橙雪姫です」と鏡が答えたため、嫉妬に狂った村長の娘。「あたしが一番かーわーいーいーのー!」とばかりに、同じくお婆さんの魔法の弟子で、幼馴染でもある少年に「そんな猫、森の奥のほうに捨ててきちゃって!」と命じました。

村長の娘に気がある少年は、仕方なく猫を連れて、それはもう深い森の中の住人ですので7日分ほどの食料や簡易寝袋などを背負い、猫を捨てるのに適当な場所を探して森の奥へ目指して出発しました。

「お前も災難だなぁ」と猫をなでると、「ふにゃーん」と猫は答えます。「あぁかわいいなぁ。かわいいから捨てられるって理不尽だけど」と歩いていくと、見慣れぬ装束の女性が居ます。

こんな森の中に女性が居るわけ無い。すわ山賊か、父親たちが話しているつつもたせ、というやつかと警戒すると、どうやら女性はかなり遠くからやってきた様子。日焼けした肌も、見慣れぬ衣装も海外のものだとわかると一安心。何でも嫉妬のようなもので国を追い出されたのだとか。この猫と同じ運命ではないですか。この猫も同じように追い出されたのです。と、少年が説明すると女性は猫を抱き「私は赤雪姫と申します。猫は私の国では、漁の神様です。もしこの子が捨てられるというのなら、私に預からせてくださいませんか。漁でとってきた魚をくすねる猫ですが、くすねる魚が無いときは猫のほうから私たちに魚を授けてくれると私の国では伝えられています。居るべき場所をなくした私に、この猫が居る場所を授けてくれるかも知れません」といいました。

少年は、ならば別に彼女に渡し世話をしてもらうほうが、猫にとっても幸せだろうし、普通に捨てたのでは村に戻ってきてしまうかもしれない。かといって殺してしまうのはしたくない。ならば、とばかりに彼女の申し出を受け入れました。

さらに猫だけでなく、彼の持っていた食料も分け与えて。

「この森を東のほうに行くと、7人ぐらいの不思議な力を持つホビットが居るといううわさがあるから、もしかしたら助けになるかも」というアドバイスまで添えて、少年は村に引き返していきました。

さて、そのほかにも画家である黒雪姫、前衛建築士である緑雪姫、ビール職人である黄雪姫、時計職人である桃雪姫、医師である灰雪姫などなど・・・24色のクレヨンよろしく、25人の○雪姫が深い森の中に追放されたり追い出されたり、置いてきぼりにされたり土地の登記簿をごまかされて市内の一等地のおうちから森の奥の何も無いところに交換されられたり、10枚あったはずのお皿を1枚隠されて「9枚になったのはお前の管理が悪いからだ!1枚割ったんだろ!えーい!」と古井戸に投げ込まれたのだけどその古井戸が森へ通じていたり、しまして、25人はさまよった挙句、偶然にも、ええ本当に偶然としか言えないのですが、ほとんど同じタイミングでホビットのおうちの前に集合しました。

ちょうどホビットは留守にしていたらしく、25人の○雪姫たちは自分たちの境遇を話はじめます。

すると何人かは魔法の鏡に話しかけるその瞬間を目撃し、また他の何人かは現場こそ見ていないものの、よく似た見た目の鏡を目撃し、また残りのものたちも、どうやら自分が嫉妬が原因で、追い出されたりしたことが状況証拠から判断されてきました。ただ橙雪姫だけは日向で尻尾をふりふり眠っていましたが。橙かわいいよ。橙。

どうやらその鏡が元凶っぽいねー、という話。そういや鏡を手に入れてから私を見る目がだんだんきつくなっていって・・・という話で盛り上がっているとき、7人のホビットたちが帰ってきました。

「ハイホーハイホー♪お金が好きー♪

 嫉妬をあおってプライドくすぐって

 そうすりゃただの鏡が魔法の鏡に見えるハイホー♪

 ちょっとやばい香たいて話術でだまして

 催眠術は簡単ハイホー♪お金が大好きハイホーハイホー♪」

てめぇどう考えても元凶お前だよなホビットども。不思議な力って催眠術と軽く酩酊効果のあるお香かよ、そんないんちき商売してるんじゃねぇぞ。白雪姫と24人の仲間たちはホビットたちをぼこぼこにしてしまいました。

さて、香の効果も催眠術の効果も薄まって、ああなんであんなことをしたんだろう。私って他人をねたんだりする最低の人間なんだわと軽く鬱っていたお妃さまを含む24人の下へ、それぞれの○雪姫から手紙が届きました。

大体みんな次のような内容です。

「こんにちわ。私は元気です。森に住んでる悪徳商法をしているホビットを退治したら、金貨が2400枚ほど出てきました。ついでに森って国境決まってなかったし、偶然であった仲間がみんな多能多芸だったので、森の中に国を作ることにしました。」

お妃さまたちは「あれ・・・森の中のホビットって、あの鏡を買った・・・。そういえばあの鏡、金貨で100枚ほどしたのだっけ」と思い、まぁもともとちょっとかなりやりすぎたとは思っていたけど目の上のたんこぶであった○雪姫のこと。放置することにしました。

あれ、ところで25人の白雪姫たちなのに、金貨は2400枚?

いいえ、村の魔術師のおばあさんが大切にしまっていた鏡。あれだけは本物だったのです。そして、森の中に新しくできた国で一番かわいがられているのも橙雪姫。橙かわいいよ。橙かわいいよ。

id:f_iryo1

あー、これはうまいです。

前半は普通に話が進んで「こりゃ先が読め読めだなあ」と思わせておいて、いや実際ストーリーはわりと普通なのですが、面白かったです。橙かわいいよ橙。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 19:04:04
id:lionfan No.13

回答回数109ベストアンサー獲得回数20

ポイント60pt

女王様は農婦の格好をすると、白雪姫の家にリンゴを売りに行きました。

女王様「おまえさんたち、リンゴはいらないかえ?」

すると白雪姫たちは答えました。

「すみません必要ないです」

「要りません」

「帰ってください」

「人からものを貰ったり買ったりするなって言われてるんです」

「いま揚げ物で手が離せないんです」

「リンゴならうちに腐るほどありますんで」

「うちの家族、みんなリンゴ好きじゃないんです」

「出入り業者から買うことにしてますので」

「セールスはいっさいお断りです」

「今月はちょっとピンチで・・・」

「果物よりも野菜の方が体にいいわ」

「お隣さんなら買ってくれるかもね」

「そんな用事なら勝手口に回ってください!」

「お互いお金に困ってるのね」

「城の前の果物屋なら銅貨3枚で売ってたわよ」

「うちは有機農法で栽培されたリンゴしか買いませんの」

「先月までリンゴ・ダイエットしてたものでもう見るのも嫌なんです」

「いまから出かけるところなんです」

「うちでも栽培してますので」

「母親の遺言でリンゴだけは食べるなって」

「うちは『ふじ』しか食べないんです」

「来月また来てくださる?」

「ミカンはないの? 残念だわ」

「息子はリンゴが好きでしたけど、もう出て行ってしまいまして」

「うちの王子にも相談しないと」

id:f_iryo1

「25人」の説明をあっさり放棄してくるとは、やられました。

こんなに立て続けに断られたら、やり手の女王様も参ってしまうでしょう。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 19:09:44
id:to-kai No.14

回答回数10ベストアンサー獲得回数0

ポイント10pt

昔々、ある国に一人の王様と、25人の王妃様がいました。

その王様と王妃様たちの間には25人の女の子が居ましたが、何故か男の子は一人も生まれませんでした。

その事で、王様はずっと頭を悩ませていました。王様も年をとり、国を継ぐ王子様が、どうしても欲しかったのです。


そんなある日、王様は25人の王妃様と25人のお姫様に、こんな事を話しました。

「国を継ぐ子供を、どうか連れてきてくれ。一番良い子供を連れてきた娘は

その子を王子として、一緒にこの国を盛り上げてくれ。」


殆どの王妃様は、その言葉に舞い上がりました。

「自分の娘が王子様を連れてくれば、自分はこの王妃の中で一番偉くなれる」

お姫様の半分はその王妃様の言葉に納得し、残りの半分はまだその意味が分かりませんでした。


それから、王妃様たちは自分の娘を飾り立て、毎日舞踏会を開き、「王子様探し」を始めました。

少しでも早く、いい男を捕まえさせなければ。その思いで王妃様はいっぱいでした。

しかし、舞踏会に来る男たちは、見かけは良くても中身はそれほどでもない人間が多かったので

なかなか王様のお眼鏡にかなう人は見つかりませんでした。


そんな中、別の策を考えている王妃様が一人居ました。

「他の娘を追い出すか殺すかしてしまえば、自分の娘が有利になる」

そんな危ない考えを持ってしまった王妃様は、さっそく行動に移りました。

初めの実験台は、一番幼いお姫様。舞踏会にもあまり出ず、目立たない存在だったからです。


王妃様は、幼いお姫様にこう言いました。

「あちらに、おいしいお菓子を用意していますよ。一緒に行きましょう」

しかし、お姫様はこう返しました。

「今あるお菓子だけで十分です。そのお菓子は、あなたの娘さんにあげてください」

その他にも、いろいろな事を言って誘おうとしましたが、なかなか付いてこようとしません。

欲が無く、考えもはっきりしている為、誘い出すのに苦労したのです。


そのお姫様が舞踏会に出る時には、決まって別の国から、男の子がやってきていました。

その子は、その国と仲が良い国の王子様でしたが、末っ子だった為、王様にはなれないと思われます。

その上、頭の回転が速く、はっきりと物を言ってしまうので、他の王子様から好かれていませんでした。

お姫様と王子様はその舞踏会で仲良くなっていたのです。


悪い王妃様は、ついに無理やりの手段に出ました。

他の人が見ていない時を見計らって、幼いお姫様を無理やり連れて、使っていないボロボロの牢屋に閉じ込めてしまったのです。

そして、そのお姫様の前に林檎を一つ置いて、こう言いました。

「この林檎を食べたら、外に出してあげます。その時には、あなたは息をしていないでしょうけど。」


その日行われた舞踏会には、仲の良かった王子様も来ていました。

いつものお姫様が居なかったことを疑問に思った王子様は、他の人に聞いて回りましたが、

存在感の無い彼女の居場所を、誰も知らないと言います。

王子様はこっそり舞踏会を抜け、城中を探し回る事にします。


王子様が方々探した末、ボロボロの牢屋をなんとか見つけ出しました。

そこで見たのは、既に錆びて朽ちかけている鉄格子を思いっきり蹴飛ばしているお姫様の姿でした。

お姫様は、呆けた王子様が見ているのに気づき、急に恥ずかしくなって身なりを整えた後、言いました。

「義母が、私を閉じ込めて、この毒林檎を食べさせようとしたのです。」

彼女が持っていた林檎は、少しだけ黒くなっていて、小さな穴が開いていました。


一方の舞踏会では、悪い王妃様が、他の娘に林檎を食べさせる機会を狙っていました。

林檎を置くバスケットの前に立ち、誰かがそこに来るのをじっと待っていました。

そこに、ちょうど良く一番器量が良いお姫様がやってきました。そのお姫様に、バスケットから取った林檎を勧めた、その時です。

ホールの大きなドアが開き、幼い王子様と幼いお姫様が入ってきました。

ボロボロになっていた鉄格子は、子供二人でもあっさりと折れてしまうほど朽ちていたのです。

思わず音楽隊は演奏をやめ、踊っていた人たちも一斉にそちらを見ました。


その中で、あまり目立たなかったお姫様が、精一杯の声をあげて話しました。

「誰かが、私の命を狙っています。牢屋へ閉じ込め、毒入りの林檎を食べさせようとしました。これがその毒林檎です。」

それに続き、王子様も精一杯の声をあげて話しました。

「いくらライバルとはいえ、自分の義理の娘に手をかけようとは何ということだ。」

その時、思わず悪い王妃様は、手に持った林檎を落としてしまいます。

ゴトリ、と音を立てて落ちたその林檎は、少しだけ黒くなっていて、小さな穴が開いていました。


その王子様は、行動力と頭の良さが王様に認められて、王様の義理の子供になりました。

幼いお姫様は、その王子様のお妃になって、一緒にこの国をいい国にしようとがんばっています。

他の娘たちも、舞踏会での話を聞いて納得し、彼と彼女に国を任せることになりました。

めでたしめでたし。


……悪い王妃様は、娘を置いて逃げるように去っていきました。この国のどこかに、まだ潜んでいるかもしれません。


// 言い訳

// いちおう御伽噺風にしてます。無理っぽいけど

// 文字数が少ないと、ある程度登場人物を絞らないと無理でした、自分には

id:f_iryo1

素直なお話でいい感じです。無理に25人全員を登場させなかったのはうまいですね。

最後の一文も、おとぎ話らしくていいと思います。(言い訳のコメントはない方がよかったですね)

回答ありがとうございました。

2008/06/24 19:16:58
id:bothhands No.15

回答回数3ベストアンサー獲得回数0

ポイント5pt

今は昔、悪い女王がいて、自分が一番美しい女だと信じていました。

女王はある日、魔法の鏡に「この世でもっとも美しい女は誰だ」と尋ねました。

すると魔法の鏡は「難しい質問ですね。……ああ、でも女王よりも美しい方なら25人いますよ」とこたえました。

悪い女王は、25人の美女を殺せば自分がもっとも美しい女になれる、とおもい、殺し屋に命じました。

殺し屋は、すごいどうでもいい理由の命令だ、とおもいながらも渋々従って、1人目に毒リンゴを食べさせて殺しました。

1人目の美女が毒で美しい容貌を崩して死んだという報告を受けて女王は喜びました。

2人目の美女を殺し屋は、焼けた鉄の靴をはかせて踊り殺しました。

3人目の美女を殺し屋は、狼をけしかけて丸呑みにさせてました。

4人目の美女を殺し屋は、パンを焼いている最中にパン焼き窯へ蹴落としました。

5人目の美女を殺し屋は、缶詰を工場の招いて生産される桃缶の一部として分割しました。ここまでやって殺し屋は疲れてしまい、ひとまとめにやってしまうことにしました。

殺し屋は、美女コンテストを開いて、世の中の美女を集めました。そしてコンテストの日、会場ごと美女を全員吹っ飛ばしました。

美女という美女を殺し尽くしたことを殺し屋は悪い女王に報告にいきました。すると宮廷は騒然としていて、どうしたのかと尋ねるとこうかえってきました。女王さまが死んでしまった、お忍びで参加された美女コンテストの会場が爆破されてしまった。

すると殺し屋は瞬きしてこたえました。面倒の種がなくなって良かったじゃないか。

/***

尺や趣味に合わせて「*人目の美女を殺し屋は……」の部分は改変可能です。

/
id:f_iryo1

シンプルでいいですね。

まあ女王も暫定21番目だって分かってたら、美女コン出ておきたいですよ。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 19:25:23
id:objectO No.16

回答回数8ベストアンサー獲得回数0

ポイント60pt

誰もおらぬ森の奥深くで発生した音は、果たして音なのだろうか。

(音がしたのでしたら音なのでしょう?お義父さまのおっしゃることはいつも難しくてわかりませんわ)

なに、死にかけの老人のたわごとと思って聞き流してくれればよい。あるところに25人の白雪と呼ばれる姫がいた。ああ、お前は一人だというが、実は25人いたのだ。……25人になったのだといったほうが正しいか。

25人の白雪姫は森の中にいた。そのうちの10人は森の中で迷い、のたれ死んだ。のこりの15人はそれぞれ空き家にたどり着いたが、うち5人のたどり着いた空き家は廃屋で、生活力のない白雪姫は飢えて死んだ。べつの5人は野盗の住処に迷い込んでしまってそこで不幸な生涯を終えた。5人の白雪姫がそれぞれ7人の小人の家に匿われた。だが王妃の毒リンゴで3人が毒殺されてしまい、1人はリンゴを咽喉に詰まらせたまま窒息死した。王子に見出された1人だけが生き残り幸せになった。

そうだな、変な話だ。だが25人の白雪姫とはいわば1人の白雪姫の干渉縞のようなものなのだ。誰もいない森にひとり残されたことで、白雪姫は観測されることなくその境界を失い確率の波になってしまった。すべてが終わった今なら、私は霧箱を覗き込むように何があったかを示すことができる。しかし、あの時あの場所ではすべての可能性が等価であったのだろう。王妃が白雪姫を森に送り込むのに使ったのが誰か他のものであったのなら、猟師でさえなかったのなら、他の結末があったのかも知れぬ。

お前が、私のどうにも出来の悪い息子に嫁いでくれたことには感謝しておる。だから今お前がそこに立っているという結末を不満に思うはずもない。だが、白雪姫や。お前の母から受け継いだその性根を、せめて領民にだけは見せることなく全うしてはもらえまいか。どうか、どうか無辜の領民だけは……

(お義父?お義父、眠ってしまわれたのですか?……本当に……効果の遅い毒だこと)

id:f_iryo1

お義父さまのおっしゃることはずいぶん難しいですね。分かるような分からないような。

平行宇宙の白雪姫、25人もいればいろんなことがあるわけです。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 20:48:59
id:YOSIZO No.17

回答回数64ベストアンサー獲得回数1

ポイント5pt

魔女の呪いがかかった毒リンゴを食べてしまった白雪姫。

その恐るべき呪いは姫の体を膨れ上がらせ、ついには破裂させてしまう。

飛び散った肉片はなおも増殖を繰り返す。

蠢く肉塊と成り果てた姫のおぞましい姿に、哂う魔女。

だが、肉片は細胞分裂を繰り返し、それぞれが全く同じ「25人の白雪姫」として再生してしまう!

容姿、声、性格、記憶が全く同じ姫達。


互いを見合わせ白雪姫達は困惑するが、やがてある事に気がつく。

そう、全員が完全なコピーであり、オリジナルである白雪姫達は、互いの思考をリンクし合えるようになるのだ。


分散処理された思考能力と精神感応能力は姫に天才的な知性を与えた。

そして、運動能力は互いの五感をリンクし合う事で極限まで高められた。

人間の限界を遥かに超え、たった25人で数万の軍隊に匹敵する戦闘力を得たのだ。

彼女達は自らをこう呼んだ。「ホワイトスノウ部隊」と。


反撃の時は来た。

─ 今ここに、「魔法」対「超人類」の戦いが幕を開ける ─


(続かない)

id:f_iryo1

恐い! 毒リンゴ恐いよ! 魔女の呪い恐いよ!

(続かない)なんていわず、「魔法」対「超人類」の戦い、読みたいですね。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 20:53:31
id:tetracarbonyl No.18

回答回数2ベストアンサー獲得回数1ここでベストアンサー

ポイント45pt

 第35白雪姫と第724白雪姫の決戦は粛々と終りを告げようとしていた。これで、生き残った方が本当の白雪姫になる。

 

 遠くなる意識の中、第724白雪姫は今までのことを思い返していた。

 

 

――こうやって、無心に、何も考えることをせず、戦いを楽んだのはどれくらいぶりなのだろう?

 

 

 王子様のキスを求め、毒りんごを求めて他の白雪姫と戦いあった。

こんな風にすがすがしく剣を交えることばかりではなかった。

 

 戦が得意でない姫にいたっては、呪術を己にかけ命を捨てて戦いを挑んできた。

 それもこれも、王子様の寵愛を得るため。

 

 そのヤリカタは卑劣だろうが、苛烈だろうがなんであろうが

それだけの理由が彼女たちにはあった。

 彼女たちを飢え、あるいは寂しさの底から救い、姫という肩書を与えてくれた王子様のため。

 出自も肩書も理念もばらばらだけれど、ただ一つ王子様への愛だけは絶対だと思っていた。

 

 ……王子様なんていやしないことを知ってしまうまでは。

 私たちの戦舞なんて、ただの戦神への見世物だった。

 毒りんごを食べても、王子様が蘇生のキスなんてしてはくれない。

 ただ、死ぬだけ、その高潔な魂を天への供物にするだけ。

 決勝トーナメントに残った私たち25人の姫が協力して暴いた事実。

 敵であるはずなのに、王子様を知りたいと思った時だけは仲間みたいに身近な存在足りえた。

 たぶん、どこかしら私たちは似たもの同士だったのだ。

 王子が何者か知りたいと私たちは誰もが思っていたから。

 

 それは、王子なんて存在しなくて、このトーナメントを産むためのシステムでしかなかったのだ。

 王子だと思ってた人は機関のロボットだったのだ。

 私たちに与えてくれた優しさは、すべて筋書き通りの言葉だった。心理学的プログラミング言語のセラピーだった。

 

 けれど、私たちはそれでも殺しあった。

 思いの強さを確かめるために。

 

 おかしい?

 

 そう、おかしいかもしれない。

 

 それに白雪姫になるために、契約の鏡を突き破った時、私たちは大いなる力と引き換えに昔の名前を捨てたのだ。

 だから今は、ただの名無し。

 けれど、毒りんごを食べることを許された白雪姫だけが白雪姫という名前をあたえらえる。

 じゃあ、名前の為に無為な殺し合いをしているのだろうか?

 いいや、たぶん違う。

 ここまできたら、私たちはきめたかったのだ。

 だれが、本当の白雪姫になれるか、を。

 鏡のように似たもの同士の私たちは、だれがホンモノになれるかを確かめたかった。

 

 第724白雪姫は笑えていた。大剣を杖にして、息も絶え絶えなのにどこからともなく力がわいてくるような気がした。

いいや、沸いてくるのだ。

 

 彼女はこの固有の力を最大限に生かすために体を鍛え、あまつさえ取り回しの悪いこの大きな剣を得物にすることを決めたのだから。

 

 再帰の能力は再帰する本人の体力があればあるほど、大きな力を発揮できる。

 ……とはいえ、効果が発揮される時間は一時的ではあるが。

 この剣を得物にしている理由は威力が高いこと、だけではない。

 特殊能力を怪力と勘違いさせるためでもあった。

 

 

――チャンスなんて、一瞬あればいい。

 

 

 第35白雪姫が気がついたころには、音速の白刃はすでに第35白雪姫の首を刎ねていた。

 后は高笑いすると、勝者の識別コードを高らかに宣言する。

 

 

 共に陰謀を暴きあった少女と再び話し合うことが出来ないと悟ると

 白雪姫の瞳からひとりでに涙がこぼれてくるのであった。

id:f_iryo1

これ好きです。この世界観。戦うことを知らなかった白雪姫たちが、しかし戦い合うことでしか自分を見出せない運命にあるわけですよ。すごくいいです。

でも惜しいんです。要所要所で、文章が甘いなあと思ってしまいます。すごく好きなので辛口です。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 21:02:41
id:shinkou_calido No.19

回答回数38ベストアンサー獲得回数0

ポイント5pt

とあるのどかな国。


王妃「鏡よ、鏡、世界で一番美しいのは、誰??」

魔法の鏡「はい、それはこの国の猟師、Aです。Aの芸術的な狩猟の腕前もさることながら、なんといっても一番美しいのは顔です。まじイケメンです。」

王妃「・・・・殺れ」

25人の白雪姫「ハッ!(シュビッ)」




  • 森にて------------

猟師A「なんだい、君達は??」

白雪姫12「王宮の特殊暗殺部隊、コードネーム『25人の白雪姫』だ。王妃の命により、貴様を始末しに来た。」

猟師A「暗殺部隊?君達のような可愛らしいお嬢さんたちが??冗談はよして・・」


チャッ(25人の白雪姫たち、機関銃を構える)


猟師A「な・・・!!??」

白雪姫23「これで冗談ではないことが分かっただろう。私個人に恨みはないが、王妃の命令は絶対でね。悪いがここで死んでもらう。」

猟師A「ちょ、ちょっと待て、俺が何をしたと」

ズダ゙ラララララララララララララララ!!!


猟師A「グワァァァァァァァァアア!!!」

白雪姫4「ハァーーーハッハッハッハッハ!!!!ハァーハッハッハッハァ!!!」


・・・・




  • 王宮にて-------

白雪姫2「王妃、任務完了しました。」

王妃「ご苦労、早いな。さすがわらわ直属の暗殺部隊なだけある。今後の働きにも期待しているぞ。」

白雪姫18「もったいなきお言葉・・。それはそうと、猟師Aとやらも、言うほどの強さではありませんでした。一瞬で蜂の巣にしてくれましたよ。」

王妃「そなたたちの手にかかっては運も悪かったというところであろう。さて、邪魔者はいなくなった。これで世界で一番美しいのは私ということに・・・!」

白雪姫7「王妃様!おめでとうございます!」

王妃「ふふ、そのような堅苦しいものは後にせい。わらわが世界の頂点に立つ瞬間だぞ、刮目せよ!」

白雪姫11「仰せのままに・・」

王妃「では、ゆくぞ・・・!!鏡よ、鏡、世界で一番美しいのは、誰??、」

魔法の鏡「はい、それは白馬の王子Bです。金も持ってるし、まじイケメンです。猟師Aも捨てがたいけど、やっぱこっちです。」

王妃「・・・・殺れ」

25人の白雪姫「ハッ!(シュビッ)」


(以後繰り返し)

id:f_iryo1

この視点は新しいですね。魔法の鏡に映った気に入らない物を抹殺するところは同じなのですが。

しかしずいぶんと現実的な魔法の鏡です。「金も持ってるし」とかね。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 21:11:02
id:emmet No.20

回答回数192ベストアンサー獲得回数14

ポイント10pt

副題「25人から5人へ」

登場人物…白雪姫25人(A~Y) 王子様…25人(A~Y) 実況および審判およびナレーター…1人(先生)

幕が開くと、白雪姫25人が円陣を組んでいる。

白雪姫A「みんな、いい?今日の相手はなかなか手ごわいわよ」

白雪姫B「この前の継母たちとは訳が違うわ」

白雪姫C「一丸となって闘いましょう!」

白雪姫全員「白雪ーーーーーファイッ!」

審判「では白雪姫対王子様の試合を始めます。(白雪姫チームを指し)試合中白、(王子様チームを指し)試合中青とします、礼!」

両チーム「よろしくおねがいしますっ!!」

実況「さぁいよいよ始まりました、白雪姫チーム対王子様チーム。まさに夢のようなカードです。このたびのルール改正により、両チーム同人数でたたかうこととなりました…」

試合ストップ。

中央に王子様ABCと白雪姫DEFが進み出る。

王子様A「昔々、アメリカで、バスケットボールは誕生しました」

王子様全員「誕生しました!!」

白雪姫D「そのときのルールは、今よりもずっと簡単なものでした」

白雪姫全員「簡単なものでした!!」

(中略)

白雪姫Y「こうして、現在は5人制になり、日本人の選手もアメリカなどで活躍しているのです」

王子様Y「もしかしたら僕たちの中から、次のNBA選手がでるかもしれません」

(BGM「君が好きだと叫びたい」 フェードアウトしながら幕が閉じる)

・・・と言った具合に、バスケットボールというスポーツの歴史を振り返る、素晴らしい劇はいかがでしょう?

昔は人数もバラバラだったようですし。


必要な衣装は、体操着に白と赤のゼッケン(ビブス)、ユニホーム(みたいにみえるもの)。

大道具はゴール(実際のものよりずっと低い)くらいです。観客の書き割りがあっても良いかも。


あ、全然白雪姫の話関係ないや。許されるんだったら、親御さんが七人の小人役でハーフタイムショーをやってほしいですね。ハイホーハイホー言いながら。

それと、ハーフタイムの間に白雪姫の一人がリンゴ食べて倒れて「なんてこと!・・・こんなことするのは継母チームの奴らね!?手の込んだことを…」とか言うとハイホーダンスしてる親が突然嘆き悲しみ、王子様チームの子が投げキッスを送ると起き上がるとか(笑)

id:f_iryo1

「小説募集」とは書かなかったので、こういう形の回答もOKです。

学芸会というか、卒業式みたいですね。「簡単なものでした!!」で盛大に笑いました。

回答ありがとうございました。

2008/06/24 21:24:29
id:trivial No.21

回答回数18ベストアンサー獲得回数0

ポイント5pt

むかしむかし、あるところに25人の白雪姫が暮らしていました。

25人の白雪姫はみんな同じ日に生まれた姉妹ですが、父親は別々でした。つまり、異父姉妹ということになります。

それぞれの白雪姫の父親の名前を紹介しましょう。

1人目の父親はペトロ、

2人目の父親はクビラ、

3人目の父親はヤコブ、

4人目の父親はバサラ、

5人目の父親はヨハネ、

6人目の父親はメキラ、

7人目の父親はアンデレ、

8人目の父親はアンチラ、

9人目の父親はフィリポ、

10人目の父親はアジラ、

11人目の父親はバルトロマイ、

12人目の父親はサンチラ、

13人目の父親はマタイ、

14人目の父親はインダラ、

15人目の父親はトマス、

16人目の父親はハイラ、

17人目の父親はヤコブ、

18人目の父親はマコラ、

19人目の父親はユダ、

20人目の父親はシンダラ、

21人目の父親はシモン、

22人目の父親はシャトラ、

23人目の父親はユダ、

24人目の父親はビカラ、

25人目の父親はマティアです。

ヤコブとユダがダブっていますが気にしてはいけません、別人です。なお、25人の白雪姫の母親の名前はマリアまたはマーヤーとされていますが、はっきりしたことはわかっていません。いずれにせよ確かなことは、彼女が25人の白雪姫を産まなかったということです。何といっても1人で25人もの子供を同時に産むのは大変ですから、出産はそれぞれの父親に任したのでした。

さて、25人の白雪姫は悪い魔女の呪いにかかって百年の眠りにつきましたが、王子様の熱いキスで目を覚ましました。ちなみに王子様は25人ではなく1人きりです。

甦った25人の白雪姫は王子様と恋におち、すぐに結婚しました。しつこいようですが王子様は1人きりです。

そうして25人の白雪姫は王子様と末永く幸せに暮らす予定でしたが、そこに王妃の魔の手が伸びます。なんと、王妃は人肉が大好きだったのです。

王妃は大きな口を開けて25人の白雪姫をまるごと食べてしまいました。おなかいっぱいになった王妃が寝ているところに猟師がやってきて王妃の腹を割いて25人の白雪姫を助け出し、かわりにそこいらの石ころを腹につめて縫い合わせ……ええと、そろそろおしまいにしていいですか?

id:f_iryo1

さて、この回答からは、1番から10番までの回答がオープンされたあとでの投稿となります。

「ん、異父姉妹?」と思いましたが、なにがなんだか分からないことになっていますね。いいタイミングでおしまいになったと思います。

元ネタは全部分かったつもりですが、バルトロマイとか分かりません……。

回答ありがとうございました。

2008/06/25 22:32:09
id:imron2 No.22

回答回数6ベストアンサー獲得回数0

ポイント5pt

「鏡や鏡。世界で一番美しいのは誰だい?」

「はい、女王さま、それは25人の白雪姫になります」

「25人?ただ一人に絞ることはできないのかね?」

「はい、女王さま、それは追加料金が発生します」

ケチな女王さまは、鏡をそれ以上あてにするのをやめて、みずから白雪姫たちを成敗することにしました。

お城の武器庫には、たった一玉の毒りんごと、たくさんのグレネードランチャーがありました。

けれども女王さまは毒りんごしか用いることができません。立憲君主制によって、グレネードランチャーの有事の際以外での使用は固く禁じられているからです。

女王さまは一玉の毒りんごをきっかり25等分して、白雪姫たちの元に持って行きました。

それはそれは大きな、見た目はとてもおいしそうな至高の毒りんごでしたが、25等分してしまうと一人当たりはほんの一口分です。

25人の白雪姫たちはくちぐちに不満を言いました。「これっぽっちを頂いても、食べた気はしないでしょうね!」

すると、25人の中でも特にふとましい、腕っ節の強そうな白雪姫が、他の白雪姫たちから女王さまにもらった究極の毒りんごの一切れ一切れをすべて取り上げてしまいました。

「これは私が食べるの!」

毒りんごがふとましい白雪姫の舌の上でシャッキリポンと踊ります。

かくしてふとましい白雪姫だけが永遠の眠りについてしまいました。他の白雪姫たちはいったん舞台のソデに引っ込みます。

やがて王子さまがやってきます。「ややっ」

(本当は175人の小人たちがうじゃうじゃと白雪姫のまわりを取り囲んでいて、アリの巣を覗き込んだときのように絵的にとても気持ち悪いのですが、幸いにもメルヘン効果で消滅します)

王子さまはやけにふとましい白雪姫に一瞬たじろぎますが、原作どおり単に王子さまは寝顔フェチだったので、まよわずキスをします。

するとふとましい白雪姫は奇跡的に目を覚まし、王子さまと永遠の愛を誓い合います。

そこに残り24人の白雪姫たちが岩盤浴から帰ってきました。

王子さまはびっくりです。「ややっ」

かたや岩盤浴帰りの綺麗どころの24人の白雪姫たち、かたや寝起きでまぶたがはれぼったい、既に永遠の愛を誓ったふとましい白雪姫……

王子さまは早計な判断を悔やみ、ショックで永遠の眠りについてしまいました。

id:f_iryo1

あー、ありますよね、判断を急いだ結果後悔してしまうことって。

王子さまがぽっちゃりフェチでなかったのが残念です。

回答ありがとうございました。

2008/06/25 22:38:11
id:fate-schicksal No.23

回答回数17ベストアンサー獲得回数0

ポイント15pt

語り:白雪姫

『むかーしむかし、あるところにおじいさんの白雪姫とおばあさんの白雪姫がおりました。

おじいさんの白雪姫は山へ竹取に、おばあさんの白雪姫は川へ洗濯に行きました。

おじいさんの白雪姫は山で光る竹を見つけて、切ってみると中から白雪姫が出てきました。

おばあさんの白雪姫は川でどんぶらこ~どんぶらこ~と流れる桃をひろって切ってみるとこれまた白雪姫が出てきました。

こうして奇妙な4人の白雪姫の同棲が始まったのです。

時は経ち、約15年後。美しく育った白雪姫(竹)に求婚するものが5人も現れました。

その名前は全員「白雪姫」といい、皆金持ちの身分のよい青年でしたが白雪姫(竹)は白雪姫(桃)に恋をしていたため断りました。

こうして奇妙な七角関係が始まったのです。

ある日この関係を清算したくなった白雪姫(竹)は「鬼が島で白雪姫(鬼)を退治したものと結婚する」といいました。

白雪姫(鬼)はめちゃくちゃ強いのでみんなあきらめるかと思いましたが、白雪姫(桃)は勇敢だったのでマジで白雪姫(鬼)退治に行きまた。

途中で白雪姫(犬)、白雪姫(雉)、白雪姫(猿)という人間ですらない白雪姫を奴隷にして白雪姫軍団を名乗り暴走行為のような事をしました。

なので途中警察官の白雪姫につかまりました。

しかしそんな事ではめげない白雪姫軍団。涙は見せません。

何年かかけて鬼が島に着きました。

鬼が島では白雪姫(鬼)が待ち構えていましたが、黒幕は魔女でした。

魔女は白雪姫(警察)に捕まり、「目立ちたかった。むしゃくしゃしたので騒ぎを起こした」と供述しました。

魔女は懲役をくらいましたが、何年かして刑務所を出たあと白雪姫(桃)に復讐しにきました。

家に行ってリンゴを売りに来る農家のおばさんのふりをして毒リンゴを食べさせました。

でもそれは白雪姫(桃)の隣に住んでいた悪い白雪姫でした。

この悪い白雪姫は白雪姫(犬)を殺したりおむすびをねずみの住む穴に蹴り入れたりマジでヤバい人でしたので皆喜びました。

悪い事はできませんね。

しかしそんな悪い人でも昔踏みそうになった蜘蛛の白雪姫を助けてやった事がありました。

それを知っていた白雪姫(仏)は白雪姫(悪)にチャンスを与えました。

7人の小白雪姫と言う白雪姫軍団の後継団体が白雪姫(悪)を助けるよう洗脳を施したのです。

白雪姫(仏)だけあって上手な説法で洗脳していきました。

洗脳された7人の小白雪姫は「ハイホーハイホー」という不気味な呪文を唱えながら王宮にいる王子様を呼びました。

王子様はこんな不気味な団体とかかわったら週刊誌に書かれると思い、いわれるがまま白雪姫(悪)にキスをしてやりました。

するとどうでしょう。白雪姫(悪)の中から悪い魂が抜けて白雪姫(善)になりました。

その日、白雪姫(竹)は白雪姫(桃)と。白雪姫(善)は白雪姫(王子)と結婚しました。

その日はこの冬で初めて雪が降りました。

それはこの物語をなかった事にするかのような真っ白な白雪でした。』

これで語りを入れて25人になったと思います。

いやぁ、ガッコの先生ってたいへんですねぇ~。

id:f_iryo1

25人出てきましたねえ。魔女と王子を入れて27人。あとは「木」の役とかでしょうか。

最後に雪が降ってきて、物語もきれいに終わりました。

回答ありがとうございました。

2008/06/25 22:43:21
id:sasamistreet No.24

回答回数9ベストアンサー獲得回数1

ポイント50pt
                            卒
                            業
こ学出たクま対は白たと厳オ|オたはうン見て       文
と校るとラをに離雪 oきし|デケ o5までてき私      集
をのときス許帰れ姫私はかディに私人くい 'まは   将
楽体きはのしっるとはとっィシ行はだてまそし子   来
し育に本みててこしこてたショっ今っかしれた供   の
み館は当んくきとてのもけョンたまたわたか oの   こ
にでメになれまにデ春うどンがりで白い oら幼頃   と
し白|うもてすなビかれ 'を開しダ雪い白小稚か
て雪ルれ応本。るュらし合受催てン姫か雪学園ら 3
い姫しし援当家け|東く格けさきスもら姫校のず 年
まとまかしに族どし京てしまれま教今では・とっ 3
すしすって感の 'まに 'ましてし室です歌中きと 組
 oて oたく謝み休す上泣した 'たには oも学に白
 ラそでれにんみ o京いた o生 o行24初ダ校初雪
 イしするしなが友して o審ま去っ人めンとめ姫 笹
 ブて o 'てに取達てし合査れ年たにてスずてに 見
 が 'テっいはれや25ま格はてのりな見もっテあ
 でいレてまわた家人い発と初夏 'りたすとレこ 未
 きつビ言すがら族目ま表てめにカまとごフビが 知
 るかにっ oま絶とのしのもてオラしきくァでれ
id:f_iryo1

これはうまい。発想も新しいし、縦書きにするのも効果的だし新鮮でいいですね。

ところでモーニング娘。っていま何人いるんですか?

回答ありがとうございました。

2008/06/25 22:50:07
id:takejin No.25

回答回数1543ベストアンサー獲得回数203

ポイント5pt

「鏡よ鏡。」私は、壁にかかっている楕円形の鏡に語りかける。

「答えておくれ」そう、さりげなく。

鏡は、一瞬なにも映さなくなり、中央部におぼろげな目と口が現れる。

書斎の壁にかかる鏡の顔は、私を見つめ、おもむろに言う。 

 

「コードネーム」

私は答える。

「后」

鏡の顔は続ける。

「パスワード」

「世界で一番美しいのは誰?」

「認証完了」

 

鏡の顔は口元を上げ、微笑んでいる。

私は、鏡に問う。

「報告」

「わが国にて活動中のコードネーム”スノーホワイト”は、先週発見したニックネーム”X”及び”Y"を含めて25人であることが確認された。人員の配置から考慮すると、現在展開中の”スノーホワイト”はこれで全員行動を把握できていると推察される。」

私は、頷きながら更に問う。

「25人の白雪姫以外に、侵入者がいる形跡は無いのか?」

「関連各所、国内外を緻密に調査した上での判断という、諜報部キャップの報告が挙がっている。」

私は、キャップのいかつい顔を思い浮かべ、彼の仕事なら間違いないだろうと思う。

「本日の予定」

鏡の顔は答える。

「宮廷内会議が10:30から。国賓との昼食会が13:00から。国会議長との対談が19:00」

「わかった。」

私は、朝食を食べるため、リビングへむかう。コーヒーのいい香りが漂っている。

執事の引く椅子に座り、私はフレンチトーストを一口サイズに切り分ける。

 

と、耳元で低い声が。

「”Z”」

私は振り向く。

 

「君を確保した。今後は、国家安全保障委員会の管理下に置かれることになる。」

後ろには、諜報部キャップと国家安全保障委員長の顔がならんでいる。

私は、キャップに尋ねる。

「なぜ、わかった。」

「25人、ニックネーム”A”から”Y"までの白雪姫が行動しているのに、完璧主義の君の国が”Z"を用意していないわけがないと。」

委員長が続ける。

「では、”Z"は一番の下っ端かと思ったが、そうではないことに昨日気づいた。国防大臣である、君のような人物にちがいないとな。」

執事が今持ってきた湯気の立っているアップルパイを掴むと、得意げに続ける二人に投げつけ、私は窓から外に身を投げ出す。

私が飛び込んだトラックは、国道を疾走していく。周りを囲む、忠実なる部下7人に告げる。

「25人の白雪姫を救いに行かねばならん。各自、白雪姫付きの”ドワーフ”に連絡し、白雪姫の所在をわかり次第伝えよ。囚われた場合には、復活のキスを与えねばならんからな。」

「は、”王子”。了解。」

 

私は、ニックネーム”ホワイトホース”のトラックに乗り、一番近い”白雪姫”を目指して行動を開始した。

(続く)

id:f_iryo1

おお、なんか複雑ですね。26人目の白雪姫は、スパイであり"王子"であると。

ここから"Z"による大活劇が繰り広げられるわけです。

回答ありがとうございました。

2008/06/25 22:59:20
id:thistleyew No.26

回答回数6ベストアンサー獲得回数0

ポイント5pt

「小人さんたちにうらみはないけど、あたしぁ、あの姫をみているとむかつくんで、のろいをかけさせてもらうよ。呪文は、25人の白雪姫」

魔女は、そしてこう言った。

「姫のたましいを引き裂く」

小人1 「それはまたストレートだねえ。まじょまじょ。ねたましいの?」

小人2 「のろいをかけるのはいいんだけど、25人て、多くね?」

小人3 「誰がそんな、25人なんて希望するかなー、七人でいいのに……」

魔女  「まじょまじょとは、無礼な!」

小人4 「え、違うの?」

小人5 「違うの?」

小人6 「違う?だって姫ってさ、どうせ王子のものだろ……」

七人のこびとたちが鼻をつきあわせている。


小人7 「わーん。姫さま!ぼくは、姫さまを全力でまもりたいんだー!」

 

小人1 「何言ってるんだ。コビト7!抜けがけ許すまじ!」

小人2 「そうだそうだ」

小人3 「許さん」

小人4 「ねえ、まじょまじょー。25人もいるとケアが大変だからさ」

魔女  「おだまり。呆れたね、姫をなんだとおもってるの?あんたたちヒモかい?」

小人5 「たましいも記憶もなくていいからさ、いっそ……」

小人6 「姫様レプリカがいいよな」

小人7 「そ、そんなこというなら、ぼくは本当の姫さまがいつか復活するまで、姫様レプリカと戦う!」

小人1 「おい。ひとりだけいいカッコするな!」

小人2 「そーだ。そーだ」

小人3 「許せん!」

小人4 「進展のきざしが見えない。呪文だけど、せいぜい七人の姫にしてくれないかな。頼むよ」

小人5 「そうすれば、コビトたちとしては一応満足だよね」

小人6 「姫はずっと眠っててもいいやね」

小人7 「あぁー、姫さま」

魔女  「あたしぁ、もう呪文をかけるのを、やめることに、したよ」

-----

というわけで即興です。

id:f_iryo1

まじょまじょ……。魔女もかたなしですね。あと小人7かわいい。

私もこの際もう姫様レプリカでいいような気がします。

回答ありがとうございました。

2008/06/25 23:05:00
id:danjo No.27

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント30pt

マンガネタがお好きかどうかわかりませんが、25人の白雪姫と7人のこびとによる「全選手入場」です。


全選手入場!!


虎殺しは生きていた!! 更なる研鑚を積み人間凶器が甦った!!!

武神!! こびとだァ――――!!!


総合格闘技はすでに我々が完成している!!

日本拳法白雪姫だァ――――!!!


組み付きしだい投げまくってやる!!

五輪アマレス代表 こびとだァッ!!!


素手の殴り合いなら我々の歴史がものを言う!!

素手のムエタイ ムエカッチュアー 白雪姫!!!


真の護身を知らしめたい!! 少林寺拳法 白雪姫だァ!!!


ボクシングは3階級制覇だがケンカなら全階級オレのものだ!!

パナマの鉄拳 白雪姫だ!!!


打撃対策は完璧だ!! 全日本柔道 白雪姫!!!!


全格闘技のベスト・ディフェンスは私の中にある!!

レスリングの神様が来たッ 白雪姫!!!


タイマンなら絶対に敗けん!!

暴走族のケンカ見せたる 特攻隊長 白雪姫だ!!!


バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い!!

ブラジルのピュア・ファイター 白雪姫だ!!!


韓国海兵隊から炎の虎が上陸だ!! テコンドー 白雪姫!!!


ルールの無いケンカがしたいからバウンサー(用心棒)になったのだ!!

プロのケンカを見せてやる!!白雪姫!!!


めい土の土産にベルトとはよく言ったもの!!

達人の奥義が今 実戦でバクハツする!! 渋川流柔術 白雪姫先生だ―――!!!


世界ヘヴィ級チャンプこそが地上最強の代名詞だ!!

まさかこの男がきてくれるとはッッ 白雪姫!!!


闘いたいからここまできたッ キャリア一切不明!!!!

カナダのピット(ケンカ)ファイター こびとだ!!!


オレたちは立ち技最強ではない格闘技で最強なのだ!!

御存知ムエタイ 白雪姫!!!


柔術の本場は今やブラジルにある!! オレを驚かせる奴はいないのか!!

白雪姫だ!!!


デカカァァァァァいッ説明不要!! 2m40!!! 310kg!!!

白雪姫だ!!!


柔術は実戦で使えてナンボのモン!!! 超実戦柔術!!

本家日本から白雪姫の登場だ!!!


ベルトはオレのもの 邪魔するやつは思いきり殴り思いきり蹴るだけ!!

キック・ボクシング統一王者 白雪姫


自分を試しに日本へきたッ!!

サンボ全ロシアチャンプ 白雪姫!!!


鎬流に更なる磨きをかけ ”紐切り”こびとが帰ってきたァ!!!


今の自分に死角はないッッ!! シュート・レスラー白雪姫!!!


中国四千年の拳技が今ベールを脱ぐ!! 香港から 白雪姫だ!!!


ファンの前でならオレはいつでも全盛期だ!!

燃える闘魂 白雪姫 本名で登場だ!!!


医者の仕事はどーしたッ 闘士の炎 未だ消えずッ!!

治すも壊すも思いのまま!! こびとだ!!!


特に理由はないッ 横綱が強いのは当たりまえ!!

協会にはないしょだ!!! 日の下開山!

白雪姫がきてくれた―――!!!


暗黒街で磨いた実戦カラテ!!

神心会のデンジャラス・ライオン 白雪姫だ!!!


実戦だったらこの人を外せない!! 超 A 級喧嘩師 白雪姫だ!!!


超一流レスラーの超一流の喧嘩だ!! 生で拝んでオドロキやがれッ

ニューヨークの鋼鉄人!! 白雪姫!!!


武術空手はこの男が完成させた!!

神心会の切り札!! こびとだ!!!


若き王者が帰ってきたッ

どこへ行っていたンだッ チャンピオンッッ

俺達は君を待っていたッッッこびとの登場だ――――――――ッ

id:f_iryo1

刃牙は未読ですが、このテンプレは知ってます。ちょうどうまい具合に32人なんですね。

名前を変えただけなんですが、これ面白いです。「こびとだァ――――!!!」って。

回答ありがとうございました。

2008/06/25 23:14:24
id:sorasemi No.28

回答回数6ベストアンサー獲得回数0

ポイント20pt

応募します。

どうぞ、よろしくお願いします。

---------------------------------------------

「人を探しています。このアパートに、はっとするくらい美しい少女はいませんか?」

 土曜の午前中。訪ねてきた彼女に、眠気も一気に冷めた。『スノーホワイト』と呼ばれるプロジェクト。表向きは現実路線だったはずの先代女王が夢見たのは、永遠の若さと美貌だった。美容整形にハマり、ヤバい領域に踏み込んだらしい。彼女の任務は、マスコミが騒ぎだす前に、試験体の二十五人を回収することだという。

「いえ、近所付き合いをしませんから」

 やっとのことで返事をすると、彼女はひどく残念そうに口を曲げた。

「他に特徴はないのですか?」

「世界一美しいとしか聞いてないのです」

「二十五人もいるのに? 矛盾ですよね」

「同率首位と言えば、お分かりいただけますでしょうか」

 機密と思われる情報を、彼女は無警戒に答える。同じ顔が二十五個分でき上がったということだろうか。これには疑問を覚えた。

「今何人回収できたんですか?」

「いえ、それが、まだ一人も……」

「あなたが美人と思える人間を連れて行けばいいんじゃないでしょうか?」

「その、あの、うぬぼれた話だと思うのですが、美しいと思える女性に会ったことがないんです。せいぜい、私と同じ位かなって」

「なるほど。そういう方は何人いましたか?」

「えと、二十四人ほど」

 間違いないようだ。質問を続けた。

「見つかったら、その女の子達はどうなるんでしょう?」

「処分されます。リンゴで毒殺です」

「じゃあ、見つからない方がいいですね」

「ですよね。私もかわいそうだと思います」

 彼女は神妙な顔で俯いた。どうやら僕が皇子だということも、彼女が姫だということも、気づいていない。二十四人も無事逃げ切ったようだ。僕はほっと胸をなで下ろした。

id:f_iryo1

久しぶりにまっすぐな作品が来た気がします。(トラックバック含め30以上読んでるのでだんだん何がなんだか……。)

しかし逃げ切った24人はよいのですが、回収役の白雪姫はなんだか不憫ですね。

回答ありがとうございました。

2008/06/25 23:22:49
id:fuyunatu No.29

回答回数20ベストアンサー獲得回数0

ポイント5pt

「25人の白雪姫」


 思えばあの猟師は真実を言っていたのだ。

 最後まで白雪を逃がした事を認めていなかったあの猟師は…。


 鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?

 鏡は答える。それは森に住む白雪姫です、と。


 恐ろしい。私は恐ろしくてたまらない。

 猟師を処刑した後、私は白雪を殺すために自らあの森に赴いた。矮躯の小人どもが住むというあの森に。

 果たして白雪はあいも変わらずその美しさでそこに在った。のっぺりと白蝋のようなその肌と、鮮血を啜った様なあの口唇! 王や廷臣どもは褒め称えるが、私には初めて会ったときからおぞましいものにしか見えなかった。

 私は物売りに化けて彼女に近づくと、持ち寄った胸紐を思い切り締め上げた。まるで骨が無いかのようにずぶずぶと肉に食い込む嫌な感触に肌が粟立つ。

 事を終えた時の安堵は今でも鮮明に覚えている。これでやっと安心して眠れるなどと、義娘を殺したばかりの魔女の考えではないなと苦笑したものだ。

 そんな考えはたった今絞め殺したはずの白雪が戸口から現れた事で霧消した。その後の記憶は支離滅裂だ。気付いた時には城の典医に介抱されていた。血塗れで倒れていたのだと言う。自身に傷は無かったが、携えていたナイフが無くなっていた。

 

 私は恐ろしかった。

 あれは何だったのか…。私にはもう森へ行く勇気など欠片も存在しなかった。

 ただ城に縮こまっている事も出来なかった。魔法の鏡は相変わらず白雪姫こそが最も美しいと答えている。あれは間違いなく生きているのだ。

 決して近づくなと言い含めて、何人か使いを遣った。報告はどれも同じ、あの森の小屋には七人の小人と四人の娘が住んでいるとの答え。 


 あぁ、それは白雪なのだ! 私はそう叫びを上げたかった。

 

 井戸に毒を投げ込ませた。手練の兵士を向かわせた。一人か二人の白雪姫(一人か二人の白雪姫!)を浚って来させ、時に焼き、時に酸に沈めさえした。

 その度に白雪は増えた。今では24人の白雪が森に住むと言う。私は森に人が近づかぬよう触れを出すと、魔法の鏡だけを携えてこの国を逃げ出した。


 私は恐ろしい。私は私が恐ろしくてたまらない。

 「それ」に気付いたのは何時だったか。

 私の肌はこんなにも白かっただろうか。

 私の唇はこんなにも赤かっただろうか。

 あの時私が口にした物は何だったのか。


 私は今日も震えながら鏡に問う。


 鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?

 鏡は答える。それは―― 

 「あなたです、白雪姫」的なノリで。

 あれだけ蘇るんだから増えても問題なかろと思って書いた、今は後悔している。

id:f_iryo1

増える白雪姫パターンですね。

伏線があるのですが、あまり効果的に働いていない感じです。本文のあとの「あなたです、白雪姫」がなくてもオチが見えるとホラーな雰囲気も生きてくると思います。

回答ありがとうございました。

2008/06/25 23:31:56
id:enraku_tw No.30

回答回数2ベストアンサー獲得回数0

ポイント45pt

元が学芸会とのことなので、ここはひとつそのニーズに応えられるものでお茶を濁させて頂こうかなと思います。

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25人の白雪姫

白雪姫「どうなってるの!? どうなってるのよ!」

白雪姫「あた、あたしに言われても、何が何だか」

白雪姫「落ち着いて! みんな落ち着いて!」

白雪姫「なんなのよこれ~」

白雪姫「もうやだー」

白雪姫「みんなうるさいって!」

白雪姫「私は私……。うん、大丈夫……大丈夫……」

白雪姫「冷静になろ。まずは冷静になろ、な?」

白雪姫「何よこれー」

白雪姫「カオス……」

みな好き勝手喋る。

徐々に静かになる。

間。

白雪姫「なんで……こんな……」

白雪姫「うん……」

白雪姫「意味わかんない」

白雪姫「はぁ……」

白雪姫「あのさ、ちょっといい?」

白雪姫「ん?

白雪姫「なに?」

白雪姫「うん、いやどうでもいいのかもしれないけど」

白雪姫「うん」

白雪姫「私……今なんにんいるの?」

白雪姫「あ~、どれくらいだろ」

白雪姫「1,2,3,4,5……」

白雪姫「待って待って。『私』って、『あなた』は『あなた』でしょ?」

白雪姫「うん、いや、そうなんだけど、そういう意味じゃなくて」

白雪姫「私というか、この同じ格好をした私たちが何人いるかってことでしょ」

白雪姫「今この場にいる人数ってことだよね」

白雪姫「そうそう」

白雪姫「なるほど。じゃあ番号。1」

白雪姫「あ、そういう手法? 2」

白雪姫「3」

白雪姫「4」

白雪姫「5」

少し間

白雪姫と白雪姫「6(同時に)」

白雪姫「え?」

白雪姫「あ、ごめん」

白雪姫「ううん、大丈夫」

白雪姫と白雪姫「7(同時に)」

白雪姫「あ」

白雪姫「あはは」

白雪姫「また、かぶっちゃった」

白雪姫「そうだね。うふふ」

白雪姫「はいはいはい、そこが6,7ね。じゃあ私8」

白雪姫「9」

白雪姫「10」

少し間

白雪姫「11」

白雪姫「12」

少し間

白雪姫と白雪姫「13(同時に)」

白雪姫全員「ああ~」

白雪姫「なにこれ?数字言うの緊張するんだけど」

白雪姫「そこが13と、14ね。で、私15」

少し間

白雪姫と白雪姫と白雪姫「16(同時に)」

白雪姫全員「ああ~」

白雪姫「やっちゃったー」

白雪姫「残念だったね」

白雪姫「いけると思ったんだけどなぁ」

白雪姫「みんな、同時に言ったらダメってルールは無いよ?」

白雪姫「じゃあ私17」

白雪姫「いやいやいや、おかしいおかしい」

白雪姫「なんで?」

白雪姫「そこがじゅう……いくつだっけ」

白雪姫と白雪姫と白雪姫「じゅうろく、じゅうろく」

白雪姫「だからあんたは19」

白雪姫「19?」

白雪姫「うん。あそこ3人が16,17.18だから」

白雪姫「そうそう。だからあんたは19」

白雪姫「なるほど」

白雪姫「で、私20」

白雪姫「21」

少し間

白雪姫「……22」

少し間

白雪姫「……23」

少し間

白雪姫「………………24」

少し間

白雪姫「……終わり、かな?」

白雪姫「……うん、終わり、みたい」

白雪姫「24人」

白雪姫「うん、24人」

白雪姫「24人かぁ。多いなぁ」

白雪姫「そりゃこの部屋パンパンだわ」

白雪姫「ビリー・ミリガンみたいだ」

白雪姫「え? あれ13じゃなかったっけ?」

白雪姫「そうだっけ? それジェイソンじゃない?」

白雪姫「いや、多分13だよ。ジェイソンもミリガンも」

白雪姫「それ何?」

白雪姫「なんか多重人格の小説」

白雪姫「へー」

白雪姫「えっと、記憶には差があるんだ」

白雪姫「じゃあ何?この状況は深層心理の世界とかそういうやつ?」

白雪姫「うそ?」

白雪姫「あぁ良かった。現実じゃないのね」

白雪姫「なるほどねー」

白雪姫「いや、現実でしょ。ほら」

白雪姫が横にいる白雪姫をつねる

白雪姫「イタタタタタタタ」

白雪姫「夢だったらこれで覚めるでしょ」

白雪姫「いや、深層心理はそういうもんじゃないと思うよ」

白雪姫「え?覚めるでしょ」

白雪姫「脳の中の話だからそういうんもんじゃないんじゃない?」

白雪姫「みんなストップ!ストップ!」

白雪姫「何よ、びっくりしたー」

白雪姫「し!動かないで」

白雪姫がみんなを数えはじめる。

白雪姫「ちょっと何してるのよ」

白雪姫「おかしい……」

白雪姫「なにが?」

白雪姫「25人いる……」

白雪姫「え?」

白雪姫「さっきは24だって」

白雪姫「うん」

白雪姫「私10」

白雪姫「私6か7」

白雪姫「私たち2人で6と7」

白雪姫「あ!」

白雪姫「どうしたの?」

白雪姫が横にいる白雪姫を指差す

白雪姫「その子が何?」

白雪姫「どうしたの?」

白雪姫が泣いている。

白雪姫「この子、番号言ってないと思う」

白雪姫「あなたさ、協調性ってもの」

白雪姫「しっ!」

白雪姫「あたし……あたし……せっかく王子様に会えたのに……」

白雪姫「……」

白雪姫「せっかく幸せになれるって、思ったのに……」

白雪姫「……」

白雪姫「多分、王子様の取り合いになると思うの……みんなで私が白雪姫だって、スノーホワイトだって、言うと思うの」

白雪姫「……」

白雪姫「私、もうやだ……何で私ばっかりこんな目に……」

ノックの音「コンコン」

白雪姫「……はーい」

白雪姫「きっと王子様だよ……みんな行けばいいじゃん……」

白雪姫「あんた、どうすんのよ」

白雪姫「知らないよ……わかんないよ……」

ノックの音「コンコン」

白雪姫ドアの傍に行く

白雪姫「すいません、今取り込み中なんで」

王子「いや、王子ですけど」

白雪姫「王子でもちょっと」

王子「お話したいことがあって。急ぎなんです」

白雪姫「こちらも急ぎなんで。空気を読んで頂けないでしょうか」

王子「すいません。こっちも急用なんです。入ります」

王子(25人)が白雪姫の部屋に入ってくる。

王子「え?」

王子「あ、こっちもなんだ」

王子「よかったよかった」

王子「うわ、いっぱいいる」

王子「そっち何人です?」

白雪姫「え?」

白雪姫「あ、えっと25人です」

王子「こっちって何人だっけ」

王子「あ、わかんない」

王子「じゃあ番号1」

王子「じゃあ、オレ2?」

白雪姫「あの王子様」

白雪姫「その方法で数えるのはおすすめしません」

おしまい

id:f_iryo1

いいですねえ。16,17のあたり、好きです。ラストの展開もいい感じです。

しかしここはやはり「3」の人にはアホになっておいてほしかったり……。

回答ありがとうございました。

2008/06/25 23:36:08
id:miharaseihyou No.31

回答回数5236ベストアンサー獲得回数719

ポイント5pt

王子様は困っていた。

彼は、このお見合いパーティーで複数の女性と出会う予定だった。

そう、複数の美しい女性。彼女達はコード白雪姫を与えられ決定的なチャンスを得るべき女性達だった。

彼は派閥力学を計算して妥協点を見つけるだけで済むはずだった。

しかし、マネージャーは無能で、支配人は日和見主義だった。

近衛の懐具合が良さそうなのも知ってはいた。

激烈な競争を勝ち抜いてきた彼女達の後ろにはそれぞれ派閥が構成され、企業からの投資も半端な金額ではない。

そして、その数25人。

 

「多すぎる」声にならない声が押しつぶされる。 

王子様はにこやかな笑顔の裏で苦悩していた。

「どうしてもっと少なくできなかったんだ。談合の機会は十二分に与えてきたじゃあないか。」

王子様は派閥同士の調整機能に過大な期待を抱いていた自分を罵るべきだっただろう。

 

事態は切迫していた。

彼は今この場で選ばなければならない。

彼女たちの期待に満ちた瞳がぎらぎらと輝いている。

 

どうせ軍関係もそれなりの思惑をしこたま温存して部隊を展開させているだろう。企業が雇った部隊も格付けまで関係する以上は手抜きしない。厳重な警備をすり抜けて生物兵器や核爆弾ですら仕掛けられているかもしれない。

「あの娘は○×省の元大臣の部下だったな。」とか、「彼女の所属する部隊は将軍直轄だった」とか

思い出すだけでも背筋が凍ってくる。

 

そこで彼は苦渋の思いで妥協案を出すことにした。

そんな事をすれば問題を先送りするだけで解決には程遠いのは分かっている。

しかし、今現在の彼に必要なのは時間だった。

 

彼は姫たちに向かって、こう話しかけた。

「美しい姫様たち。私にはあなた方のなかから一人を選ぶことなどできない。」

 

そうして彼は25人の妻を得たのだった。

id:f_iryo1

25人も妻がいるなんてうらやましい……と思いきや、実は内幕は大変なことになっていたり。

でもやっぱり多すぎますね。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 17:52:54
id:tokoroten999 No.32

回答回数11ベストアンサー獲得回数0

ポイント15pt

25人の白雪姫

 

 

 白雪姫とキスしたことがある。

 彼女は25人の白雪姫のうち、25番目の白雪姫だった。くじ引きでそうなったのだ。セリフが多い順に1番から番号をつけられていき、最後に残ったのが彼女だった。彼女のセリフは「王子様!」だけだった。

 でも、彼女が25番目の白雪姫だったのが僕はうれしかった。25番目ならば、彼女が劇で目立つことはない。地味だったけれど、彼女はとてもかわいくて、誰にでも親切で優しかった。僕は彼女と仲がよかったし、彼女のことをずっと見ていたのでその魅力に気づいていた。けれど、クラスの他の男子は彼女の魅力に気づいていないようだった。もし、彼女が1番目の白雪姫を演じて、その魅力にクラスの他の男子が気づいたら嫌だな、と僕は思っていた。でも彼女は25番目の白雪姫。その事実は、同じく25番目の王子様だった僕にとっては、とても幸運なことだった。

 ところが劇の本番の日、1番目の白雪姫が風邪で休んだ。そして25番目だった彼女に代役として白羽の矢が立った。1番目の白雪姫のセリフを覚えているのは彼女だけだったのだ。彼女はかわいくて優しいだけでなく頭もよかった。

 25番目だった彼女が堂々と1番目の白雪姫を演じるのを見て、クラスの男子達の目の色が変わった。みんな表舞台に出てきた彼女の魅力に気づいていた。僕は少し落ち込んでしまった。

 だが、僕にはまだ見落としていることがあった。彼女はかわいくて優しくて賢いだけでなく、大胆だったのだ。彼女は最後のシーンで25人の王子全員の「白雪姫!」というセリフで飛び起きるなり駆け出して、舞台の端にいた25番目の王子である僕の手を捕まえた。そして、僕をお姫様抱っこで抱きかかえると、大勢の観客の目の前でキスをしたのだ。呆気にとられる皆を尻目に、元25番目の白雪姫は25番目の王子を抱きかかえたまま、舞台から飛び降り非常口から逃走した。

 

 

 

「それで、その後白雪姫はどーなったの?」

 今年10歳になる娘がわくわくした顔で僕に聞いてくる。

 僕は娘にそっと囁いた。

「今、台所で夕食の野菜炒め作ってる」

 

 

ついカッとなって書いた。後悔は(ry

id:f_iryo1

いや、これ好きです。このオチ好きです。書き出しもいい感じ。

劇の日のあとの20年くらいのドラマが気になりますね。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 18:01:47
id:slimo No.33

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント10pt

 彼女の肌は雪のように白く、また唇は血のように紅く、黒檀のような黒髪は奇麗に風になびいていたが、何よりも美しかったのは、彼女――白雪姫の無垢さであった。彼女を産んですぐに死んだ母君にたいそうよく似ていたので、彼女の父親であった王様はとてもとても彼女を可愛がった。

 やがて王様は、新たな奥方を周囲の推薦もあって迎え、再度円満に新婚生活と統治の日々を送り始めた。新たな奥方は、当初こそ、見も心も美しい、と誰からも思われたものであったし、白雪姫もよい母上さまだと感じ始めていたが、年月を経るうちにそのよい白絹のヴェールは剥げ始めた。というのも、白雪姫が成長するにともなって、彼女の美しさは更に輝きを増してゆき、十七になったころには、その美しさは太陽の燦然と輝くかのようだったためである。が、そこには、若干の論理的飛躍がある。そしてまたそのヴェールの剥がれは、奥方自身には、なんの咎もないものであった。初めは他愛もない噂話であった。奥方が子を成せぬ身体だったとか、そのせいで王様の寵愛が薄れ出したとかの類の卑しい噂である。だが、事実として、奥方のベッドに王様がやってくる回数は近頃明らかに減っており、夜伽をもつこともこのごろはもう稀になっていた。幾人かの侍女がまことしやかに言っていた/王様は近頃、毎夜のように白雪姫の部屋に通っておられるらしい。奥方は驚いたが、入念に調査した結果、それが事実であることを確認した。その事実は彼女を嫉妬という病に蝕んだ。もう長い間、白雪姫と面と向かって話していなかったのもその病に侵された一因であったろう。見えぬ不安は抱えきれぬほどに大きくなるのが常であった。だが、気丈であった奥方は、それを見せまいと毅然として振舞った。だが、ふくよかな頬は徐々にこけてゆき、それがまたあらぬ噂を招く結果になったのであった。そして、彼女は幾夜も孤独な時間を益のない思考のなかに潰したうえで……やがて、彼女はある結論に至った。

 計画の実行には慎重を期した。白雪姫を外の野に連れ出し、狩人に殺すふりをさせて逃がし、逃げた先で死なない程度の毒りんごを盛る。彼女はもっと直接的な制裁をふたりに下したかったけれども、やはり王様を愛してはいたし、白雪姫のことも、継母なりにではあったが、愛していた。理想的な母になろうと心がけていた。また、彼女は、夫の国を――臣民をも、充分に愛する王妃であった。だから、彼女はこのような道しか選べなかったのだ。良い日を見繕って、彼女は計画を実行に移した。その甲斐もあってか、白雪姫は失踪し、あとは念入りに呪術師に作らせた毒りんごを食べさせるだけとなった。彼女はここで、白雪姫がとたんに哀れに思えてきた。彼女は無垢であった。無垢であるが故に誰からも愛される存在であった。彼女は何も悪くは無かった。そんな白雪姫をむやみに傷つけてはいけぬ、と思い、彼女はせめて自らが優しく毒りんごを食べさせてやろう、痛みやつらさのない形で逝かせてやろうと、漁師から聞いていた小屋へと向かっていった。

 その小屋へは、馬で三日を要した。乗馬をたしなんだことのない奥方の腿は擦り切れ、血が滲んでいたが、彼女はそれをおくびにも見せず、優しい母のままであろうとした。小屋へ近づくと、中からなにやら笑い声が聞こえてきた。漁師からは、小屋には白雪姫ひとりしかいない、と聞いていた奥方は訝しみ、そっと可憐な耳をドアに近づけた。そこから聞こえてきたのは……白雪姫ひとりの声であった。白雪姫ひとりが、いくつもの声色を使って(冷静に計測したところ、男女含め25人分)、ただひとりで会話していたのである。奥方は背筋に冷たいものが走るのを感じた。同時に、長年側にいながらもこの事態を防げなかった自らの罪と、少なからず嫉妬した自分自身を責めた。彼女の双眸にいつのまにか涙が溢れ……それを、彼女は丁寧にドレスの裾でぬぐい、決意したようにドアをぎい、と開けた。果たしてそこには、あらぬほうを向いた目も虚ろな白雪姫が、ぎいこぎいこと耳障りな音を立てながら安楽椅子に大きく揺られていた。

 「白雪や」

 彼女は声をかけた。できるかぎりやさしく。

 「だれ」

 白雪は可憐な声で応答したのも束の間、

 「『誰だ?』『誰』『どなた』『もしかして』『あの方かも』『……オカアサマ!!』」

 いくつもの声色で早口に畳み掛けた。彼女の目は、喉の調子に合わせて様々なほうを向いた。

 「そうよ」奥方はにっこりと笑い、

 「今日は、あなたに、プレゼントを持ってきたの。りんごよ。一緒に食べましょう」

 そう言って、用意してきた毒りんごを出した。

 白雪姫の中のいくつもの声が感嘆の声を挙げた。

 「『りんごなんて』『見たの久しぶり』『ほんとだな、最近肉ばっかりで』『それも、あの漁師の持ってきた野鳥の』『飲み物なんて……』」

 その後の筆舌に耐えぬ言葉を聞かぬふりをするのは辛かったが、奥方は気丈ににっこりと、笑顔を絶やさなかった。幾度か涙は拭いたが、多分感付かれてはいないだろう。もう、そんなことはどうでもよかった。持ってきたナイフでりんごを丁寧にカットし、白雪姫に差し出した。

 「さぁ、どうぞ」

 焦点の定まらぬ目で、白雪姫は、嬉しそうにそのりんごをみつめ、ぱくりと一口に食べ……そのまま、気を失った。

 安楽椅子の上でくずおれた白雪を見た奥方は、もう、堰が切れたように涙を流し、嗚咽しながら、これでよかったのだ、これしかなかったのだ、と言いながら汚物の散乱した小屋の床にうずくまった。ひとしきり泣くと、白雪姫を優しく抱きかかえ、川へと連れてゆき、身をきちんと清めてやり、美しいドレスを着せ、涼しい丘に設置した奇麗な棺に少し冷たくなった身体を納めてやった。そうして、その棺の上に、ごりごりと『王の最愛の娘、白雪姫』と金文字で刻み入れ、ぎゅうと頬を押し付けてまたひとしきり泣いたあと、きっと踵を返して、馬を駆り、自らの城のほうへと向かっていった。奥方には、まだなさねばならぬ仕事が残っていた。彼女は、白雪姫の死が、本当の死ではないことを知っていた。彼女はまた、この城で起こった一連の出来事は、夢で終わらせねばならぬ、「悪い悪夢だった」その一言でで終わらせねばならぬのだ、と心に決めてもいた。白雪姫のためにも、自分のためにも、そして、この王国の臣民達のためにも。そう心に刻み込み、彼女は泣きながら馬を駆った。……これは、覚めるべき夢であるべきなのだ。

 数日後、匿名の密書を受けた王子が白雪姫を助け出した噂は、王国中を駆け巡った。王子に発見されたときの白雪姫は、まさに、すっきりした瞳でにこっと微笑んでいたという。まるでたちの悪い夢から覚めたように、以前の、無垢なままの美しい少女の瞳で。




すいません、文字数オーバーしました。

id:f_iryo1

これは……。ごめんなさい、難しいです。

とりあえずハッピーエンドのようなので、よかったと思います。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 18:15:34
id:gamebook No.34

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント30pt

「ねぇ、こんなの見つけたんだけど」

リーザが、街にあった立て看板を抜いて自宅に持ってきた。

「私、これに参加していいかなぁ」

彼女は母親に看板を差し出した。

それにはこう書かれていた。


王子の結婚相手を求めています。

慣習に従ってコンテストで結婚相手を決めます。

詳しい条件は当局で直接お尋ねください。


コンテストの日になった。

リーザは町外れの廃屋に到着した。

ここがコンテストの会場だ。

すでに何人か候補者が集まっている。

「ひい、ふう、みい……私を含めて25人いるんだ」

リーザを見つめる者たちの視線が厳しい。

将来の王妃の席はたった1つ。

それ以外はただの人なのだ。


リーザが候補者の輪に混じると、7人の審査員が現れた。

「25人の姫たちよ、あなたはここで共同生活をしていただきます」

「一日が終わったら話し合いをして、誰が姫らしくないか一人決めていただきます」

「その者はこの館から去っていただきます」

「これから自己紹介してください」

「ただし本名を言わないで、○○姫と名乗ってください」

「自己紹介が終わったら、早速姫らしくない者を決めてください」

「質問は受け付けません」

呆然とする候補者を尻目に、7人の審査員は退出した。

ざわつく候補者の中からひときわ美しく、足の小さな女性が声を上げた。

「とりあえず自己紹介をしませんか。私はシンデレラ姫です。得意なのは家事です」

すかさず、姫には家事は似合わないのではないかというひそひそ声が聞こえた。

シンデレラ姫の自己紹介の後に続くものはいなかった。

このままじゃいけないと思ったリーザは、自己紹介を始めた。

「私は白雪姫です。よろしくね」

「ち……く……」

微妙に聞こえない悪口が聞こえたが、もう自己紹介したので気は楽になった。


全員が自己紹介を終えたとき、親指姫が一人の候補者を指差した。

「かぐや姫さん、あなたは王子と歳が離れすぎていませんか?」

かぐや姫は眉間に皺を寄せている。

「いえ、私はこれまで積んできた経験が王子のお役に立てると確信しています。私より、そこの遅刻魔に去ってもらうほうがいいんじゃないかしら、白雪姫さん」

リーザは言い返さないといけないと思いつつ、頭が混乱して何もいえなかった。

「ほら、知性のかけらのない彼女は姫の資格はありません。今すぐ自主的に退出してください」

そこに割って入ったのはシンデレラ姫だった。

「そこまでまくし立てることはないでしょう。かわいそうです」


この後親指姫は投票を提案した。

かぐや姫に15票、白雪姫に7票、シンデレラ姫に3票入り、親指姫は追い出された。

姫たちには個室が割り当てられていた。

初日の話し合いの標的となったリーザは疲れ果てていた。

ベッドに入るとすぐ眠ってしまった。


朝を迎えた。

大広間には23人の姫が揃っていた。

7人の審査員が現れた。

「親指姫が目を覚ましません」

「おそらく魔女の仕業でしょう」

「この中に魔女が紛れ込んでいます」

「申し訳ないですが、これから話し合いのときはみなさんに手錠をかけさせていただきます」

「退出者が決まった時点でそれ以外の姫の手錠は外させていただきます」

「弾かれた者はそのまま退出します」

「質問は受け付けません」

7人の審査員は退出した。


魔女が王子の妃となったらこの国はどうなるのだろう。

リーザはシンデレラ姫なら信じられると思った。

「私、魔女を探したいと思っています。私が妃にならなくても、魔女が妃にならなければいいです。シンデレラ姫はどう思いますか?」

「白雪姫さん、とても素敵な考えだと思います。私も協力させてください」

二人は手を握り合い、見つめあった。(続く)

id:f_iryo1

これ面白いですね。「ライアー・ゲーム」を思い出しました。

設定がもっと込み入っているとさらに面白くなりそうです。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 18:21:53
id:hajimemasite No.35

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント10pt

二十五人の白雪姫

「魔女よ、貴方が呪うべき白雪姫とやらは何処にいるのでしょうか?」

少年は聞いた。目は白紙より白く、髪はこのインクより黒い。

ここは北国の小さき村。硝子の靴を失った女性の住む館。

少年の見つめる先には美しき女性。しかし、眼は水と血管にあふれていた。

「城よ。王の住む、豪勢な城。」

彼女は答えた。六年前、一時の夢のあと、永遠の屈辱を得た女性にしては遅すぎた決断と言えよう。

「わかりました。必ずや仕留めて見せます。」

この村にて一番若き少年にして唯一の住人。六年間、彼女と会うであろう最後の人間は家を出て行った。

彼の背後には鳴き声と鏡の裂ける音。そして誰かが散り逝く音。だが、彼には振り向く権利などなかった。永遠の屈辱を与えた人間にそんなのが許されるはずがないから。

「でも。」

彼には責任がある。そして彼には罪がある。いかさか不思議な事だが、屈辱を与えても意志は尊重したいとの想いらしい。

猟師は村を出た。その後ろにはすでに誰もいない村が置き去りにされている。


彼は近くの村に着いた。今は無き村からは三日もかかる距離にある。彼はそこで何処に城があるか、そして何処に白が居るか聞くつもりだった。

無学な彼には文字は読めない。地図も見れない。言葉と心のみが彼の道具だ。

『いやぁ、アルバート嬢の噂を聞きましたかな?彼女の肌は白雪の如し、髪は―――』

誰かが喋っている。彼の興味を引いた。

白雪の如し。

『そう思えば今夜アルバート卿の家で舞踏会らしいですな。』

別の声。

舞踏会。

『さぞや豪勢なことでしょう。』

豪勢。

今夜。一番人が集まる場所。舞踏会にて、最も肌の白い人。

彼は思ったより早く彼女の元へ逝けそうだと喜んだ。


弦楽器による変奏曲。舞踏会で流すべき曲ではない。アルバート卿の趣味である。

そこへ飛び散る物二つ。一つは林檎、女性の手にある。もう一つはその女性。きゃあと言う声にエリザベスとのは上がるもアルバートとの声は上がらない。違う人だ。変則的に飛行する銀。さらに一人の白き肌の女性に突き刺さる。しかしまた違うようだ。

すでに舞踏会は混乱中、錯乱中。お目当ての人はすぐ見つかると思った。

三、四.六、七.

数が十を数えてアルバートとの声が上がる。しかし、王とも姫とも言う声は上がらない。

彼女はここにいない。それが彼の確証だった。

十三を挑んだ騎士にて数えると、その夜が深き間に彼は消えた。



豪勢であった。誰かが住んでいた。白雪がいた。しかしなかったのは姫と王と城のみっつ。彼は考えた。白雪との単語は少し忘れ、最後のみっつに専念しようと。彼は消えた。さらに遠きの土地へと。

姫、王、城。

茨に囲まれた城、反逆された王、眠りに付いた美しき姫。

ここだ、ここに違いない。しかし彼は知った。彼女を助けに王子が来ていることを。また王子の接吻にて彼女の呪いが解けることを。王子の接吻の前に彼は仕留めねばならない。

走り

登り

斬り

彼は行った。その城へと。

その城の前には豪勢な旅団。白の雪ほど肌の白い少女も幾らかいた。彼は彼女らも血へと返した。大勢の騎士がいたにはいたが、魔女の力なきものに彼は倒せない。

「王は何処だ。」

『城の中だ。』

彼は走りを再会した。

魔女の力の前に茨の棘はそよ風にもなりはしない。だが、それは厚き壁となり彼に襲い掛かった。

「壁なら越えるだけ。」

永遠に上にも続くような茨に彼は挑んだ。そして勝った。

王子は今や彼の手にかかりこの世にはおらぬ。彼のカウントは二十四。彼は塔を駆け上がる。

そこにて彼は少女を見つける。塔のてっぺんの小部屋である。

美しき少女だ。だが、問題ここに三つ。

一つは彼女が目覚めている事。

もう一つは彼女の持つ物何一つとして白すぎはしないこと。

そう彼の目標は違う。

『貴方が王子なのですか?』

寝ぼけた声で、甘えた声で彼女は聞く。

そして最後の問題は

彼が愛した女性=魔女と瓜二つだった事。

彼は逃げ出した。



二十五人の白雪姫。

十六人は白雪のごとき肌を持ち、八人は白雪のごとき髪を持った。

そして白雪姫は依然生きている。

彼はそれを知っていた。

復讐はされねばならない。

だが彼にはもうなにがどうだかわかりやしなかった。

id:f_iryo1

ファンタジーものですね。これも難しい……。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 18:36:45
id:KASU44 No.36

回答回数282ベストアンサー獲得回数1

ポイント5pt

昔々ある王国の色白の王妃は悪い性癖を持っていた。彼女は国中から美男子を集めた逆ハーレムを所有し、毎晩そこで全国から選りすぐった25人の美男子たちに無理やり相手をさせ、25人の種違いの女の子を出産した。女の子達は王妃似で色白だったことから「白雪姫」と呼ばれ、宮殿に幽閉されていた。

ある日隣接する軍国主義を貫く帝国が突如侵攻し、宮殿を制圧した。そこで白雪姫25人と美男子25人を見つけた。王妃を尋問して事情を飲み込んだ帝国はその50人を使っておぞましい実験を行った。即ち父親と娘を交配させた時の胎児の奇形を調査するものだった。

産まれた多数の奇形児たちは人体実験等に使われ,余りに倒錯した行為で気が狂ったその50人の行動は緻密に記録された。それらのデータを元に帝国の医学と心理学は著しく進歩し、その成果を他国に売りつけた利益で侵略戦争に頼らずとも多大な利益を得、軍国主義から平和主義に変化し、平和的に世界の覇権を握ったのだ。

id:f_iryo1

『帝国の医療進歩の成果は万人を助け、帝国の名は救世主として人々に覚えられたのだった。』

という文が最後に入るということです(コメント欄より)。


うーん、25人も子どもを産むなんて、王妃すごいですね。年子でしょうか。

暗い過去があった中で、最後には人民から救世主として崇められる。皮肉な話です。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 18:46:23
id:easyfake No.37

回答回数3ベストアンサー獲得回数0

ポイント20pt

「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?」

「それは白雪姫です」


それは、世界の中心に位置する魔法の城で幾度無く繰り返された問答。

この世界には、白雪姫というシステムが存在する。魔法の鏡に世界で一番美しいと宣告された者には、白雪姫の名が与えられる。それは、この世界に於て何よりも勝る最高の栄誉。

故に、この世の女性という女性は白雪姫の名を欲し、自らの美しさを磨くことを怠らない。そして、その美しさの評価は、容姿だけでなく心も含めての事であった。

故に、この世の男性という男性もまた、白雪姫の名を冠した女性に相応しい王子様となる事を目指して、その心身を苛烈なまでに鍛える。

かくして、世界には優しさが溢れる事となる。例え、そのほとんどが偽善だったとしても、そうやって社会は安定を保っていたのだった。


此処に、一人の少女が居る。彼女は極貧の家に生まれ、周りからは当然のように蔑まれ、親からは名も与えられずクズと呼ばれ、そのため他人と上手くコミュニケーションを取ることが出来ず、それを理由に同年代の子供から苛められ、要するに絵に描いたように哀れな少女だった。

少女を取り巻く人々が白雪姫のシステムを知らなかったわけではない。彼らも例に漏れず、白雪姫や王子様になる事を夢見ながら生きていた。ただ、誰からも必要とされていない少女を思いやることが本当の美しさだと、そんな簡単な事に気付かなかっただけだったのだ。

だから、少女は白雪姫なんて大嫌いだった。他人が他人に下心の見え透いた優しさを繕うたび、少女は泣きそうになりながら世界を憎もうとして、それでも何物も憎みきれない自分が悔しかった。

いつか誰かに素敵な名前をつけてもらって、こんな惨めな自分から生まれ変わるんだ。そんなささやかな希望だけは無くさずに、少女は報われない日々を堪え忍ぶのだった。


けれど何の皮肉か、十五の誕生日を迎えた日、少女は白雪姫となる。

鏡の宣告は絶対。周囲の人間は戸惑いながらも、手の平を返したように白雪姫を褒め称えるのだった。

今まで貴方に辛く当たったのは、貴方を思ってのことだったのだ、と。ゴミ溜めのような環境で咲き誇る菜の葉こそが一番美しいのだ、と。

白雪姫は、そんな彼らの醜い精神に唾棄し、それでも初めて抱く感情に浮き立った。誰からも必要とされていなかった少女が、初めて皆から認められたのだ。それが嬉しくない筈がない。

しかし数日経って、白雪姫はある事に思い当たる。白雪姫で居られる期間はそう長くない。次の白雪姫が宣告されるのは、明日か一週間後か一ヶ月後か。いつかは分からないけれど、必ず訪れる日。

それは白雪姫にとって世界の終わりに等しかった。彼女から白雪姫の名を取り除いたら、またあの辛いだけの日々が待っている。そう思うと、白雪姫は怖くて怖くて仕方なかった。

彼女の願いは、何時までも白雪姫で居ること。けれど、世界で一番美しく在り続けるなんて事は、ほぼ不可能に等しい。何より、白雪姫という名の慢心が、その者の美しさを劣化させる。

ならば、自分より美しい者を排除すれば良いだけの話だと。彼女はそう理解し、そうして白雪姫は、その白磁のような肌に鮮血を吸わせ続けるだけの存在となる事を決意した。


白雪姫の名を保つ限り、どうあろうと人々は彼女を世界で一番美しいと認識する。そんなシステムを利用して、まず城の魔法使い達を白雪姫はその色香で籠絡した。

それからは、誰も幸せになんてしない行為の繰り返し。白雪姫はありとあらゆる手を尽くして表面上の老化を最低限に抑えながら、ただひたすらに終わりのない殺害を実行する。

白雪姫の精神的な醜さは、とうに人としての境界を越えてしまっている。けれど、自らの魂が奈落の底に堕ちるより速く、白雪姫は自分より美しくなる者が現れる可能性を殺し続けた。

そうやって百年間。地獄の釜の隣で、名を奪われる恐怖に怯え震えながら、彼女は白雪姫の座を死守したのだった。


しかし、白雪姫といえども死は免れない。始まりの理由も希望も憧憬も全てを見失い、ただ人を殺すことしか考えられなくなった狂った頭で、死に際にようやく彼女は自分のした事に気付く。

ああ、自分の人生には何の意味もなかった。自分を蔑んでいた彼らの醜い部分だけを精製したような、そんな存在に私は成り果ててしまった、と。

ろくに関節も曲がらず文字通り陶磁器のようになってしまった手を空に延ばし、ひどく朦朧とした意識で、彼女は初めて他人のことを思いやるのだった。

白雪姫は最期の力を振り絞り、魔法の鏡を素手で叩き壊し、自らの血によって無数の破片に魔法をかけ直す。この世界、全ての女性に白雪姫の名を与えるように。

そうすれば、白雪姫の名に固執する者が現れる事もない。もう自分のような悲劇は二度と生じない。そう信じて。


かくして世界には、25人の白雪姫が残りました。

id:f_iryo1

壮大な話になってきましたね。昔話として本当にありそうな感じがします。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 19:05:07
id:ayko No.38

回答回数2ベストアンサー獲得回数0

ポイント15pt

その黒い森深くの泉のほとりに、白雪たちは母と暮らしていた。

 

母は血のつながった母ではない。真っ白な髪を櫛でまとめたこの老いた女が、どこから2ダースもの同じ年頃の娘を連れてきたのか、何のために育て上げたのか、誰も知らなかった。ともあれ、24人の白雪たちは、美しく成長した。簡素だけれど丈夫な布を縫い上げたドレスに映えるその肌は雪のように白く、唇は血のように赤く、髪は黒檀のように漆黒だった。

豊穣の森は彼女たちを養うに余りあった。白雪たちは夜明けとともに、木の実を拾い、菜を摘み、魚を掬い、獣を射た。木漏れ日の真昼には母にもたれて歌を作り、その膝を他の白雪たちが枕にし、花のように眠った。

 

白雪たちは皆「しらゆき」だった。

「しらゆき、あれを見て」「しらゆき」「しらゆき」

誰もが白雪であれば、名を持たないのと同じだ。彼女たちは「しらゆき」は名前ではなく、小鳥たちがそうするようにさえずりを奏でていると思っているのかもしれない。しかし困ることはない。白雪たちは顔も違えば声も指の形も違う。何より匂いが違う。ほんの25人の暮らしだから、何の不便もない。

彼女たちが「かあさま」と呼ぶ者も「しらゆき」と優しい声で手招きする。

「しらゆき、ここへおいで」「しらゆき」「しらゆき」

誰を呼んでいるのか、あるいは皆を呼んでいるのか、聞き違える者などいない。

 

雨の続いたある夜、母はふいに熱を出して床に伏した。

白雪たちは他の白雪が熱に唸る時と同じように、汗を拭き、てきぱきと薬草を集めて煎じた。けれど老いたる母はみるみる衰えていった。

「しらゆき」、と母はうわごとを言った。

白雪たちは誰が呼ばれたのかわからず、顔を見合わせた。

母はふと目を開けて、白雪たちに微笑んだ。わからないはずだ。それは彼女自身の名前なのだから。

 

彼女もかつて「しらゆき」と呼ばれた。ただ、他の白雪よりもほんの片手の指ほど月が巡る分の年嵩で、ほんの少し背丈が大きな白雪だった。

遠いあの日、彼女は手足を焼きながらも残りの白雪を燃え上がる船から引き出し、森に逃げた。幼い子たちを宥めながら歩き続け、果実をもぎ、獣を狩り、この泉にたどり着いた彼女が見たのは、浅黒い肌に皺を刻み、白い髪を垂らした誰かだった。

彼女は「しらゆき」という言葉の意味を知っていた。世界を覆う真っ白な雪のことだ。

だから私はもう「しらゆき」ではない。雪が降らないこの黒い森と同じ。

そうして、彼女は名前を捨て、「しらゆき」は24人になった。

 

他の白雪たちは、惨劇の夜を幼い頃に見たただの赤い夢だと思っている。それで構わない、と彼女は思った。暗い船で彼女が見たものどもを語る意味はない。一度、行き先を告げぬまま戻ってみたが、船は焼け落ちて朽ちていた。もう恐れることはない。

聡明な彼女が幼いなりに得ていた知識は、すべて他の白雪たちに与えられていた。日々新たに学んだことも惜しげなく教えた。この先何が起こっても、日々の糧を得、襲い来るものたちを倒し、暮らしていけるだろう。

「しらゆきは生き延びねばなりません」「しらゆき」「しらゆき」

それが最期の言葉だった。

白雪たちは昔教わったとおり、「かあさま」を古いドレスで包み、物置から引き出した硬い棺に納めた。そして、泉から離れた場所に、獣が嗅ぎつけぬよう深く深く穴を掘り込んで埋めた。

「しらゆき、これが『墓』かしら」「しらゆき、これは『墓』なのね」

白雪たちは2ダースの花を並べて歌をうたい、帰っていった。

id:f_iryo1

ああ、きれいですね。いい読後感でした。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 19:13:25
id:sanukimichiru No.39

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント30pt

 25人の白雪姫は就職先として自動車教習所を選択した。理由は特に無い。しかし彼女は、教官として生徒たちからすこぶる評判がよかった、そして同僚の教官たちからも暖かく迎え入れられた。

 25人の白雪姫は年に一度の「教官のための研修」に出かけた。これは県警が主催するものであり、教官であるからには必須のものである。もしもサボったら、教官でありつづけることはできないものである。しかしそんな条件がなくても、彼女は出かけた、そして同僚の教官たちも出かけた。

 25人の白雪姫は雨の日には原付教習を外で行わずシミュレータで行うことについて反対していた。たとえ、シミュレータで行うことが是とされていたとしても、はっきりいってシミュレータでの教習には教育効果はほとんどなく、はっきり言って無意味だからである。しかしそれでも雨の日には彼女はシミュレータ教習をおこなった、そして同僚の教官たちも行った。

 25人の白雪姫は雪の日には仕事にでかけることをいやがった。しかしそれでも彼女はでかけた、そして同僚の教官たちもでかけた。

 同僚の教官たちは、25人の白雪姫に対して、はじめから彼女が白雪姫であるという事実については教官としての適正とは無関係であることを知っており、またそれを抜きにして考えた場合に、彼女が教官としての適正を示したことについては、同僚として暖かく迎え入れるという態度で回答した、そして同僚の教官たちは最早同僚である以上は25人の白雪姫と同僚の教官たちとの間にはなんの分け隔ても存在しないことを言明し、ここに教官がすべて白雪姫である自動車教習所が誕生した、教習所は末永く繁栄し、ゴールド免許を次々と輩出し、県警は表彰をもって教習所の栄誉と白雪姫の模範的教官ぶりをたたえた。

id:f_iryo1

突き放してきましたねえ。

私の行っていた教習所の教官はみんなおじさんでしたが、白雪姫が教官だったら楽しいでしょうね。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 20:25:33
id:bachihebi No.40

回答回数6ベストアンサー獲得回数0

ポイント30pt

ある若い母親が病気で亡くなった。一人娘のIちゃんはまだ五歳になったばかりだった。

父親が仕事で忙しいので、暫くの間Iちゃんは父方の親類に預けられていたが、父親はそれから一年半後に、知人から紹介された女性と再婚したので、Iちゃんも父親と継母のもとに引き取られた。

Iちゃんと継母の仲は決して悪くなかった。無口で人見知りするIちゃんは継母に懐きはしなかったものの、反発や拒絶をするようなこともなかった。継母は何とかIちゃんに受け入れて貰おうと思っていたが、彼女も子供を持つのは初めてだったので、どうすべきかは分からなかった。

Iちゃんは絵を描くのが好きだった。日中は専ら、クレヨンを握ってお絵描き帳に向かっているような子供だった。あるとき、継母がIちゃんの絵を覗き込むと、ドレスを着たお姫様が一人横たわっていた。

継母が「お姫様を描いたの? 」と聞くと、Iちゃんは「しらゆきひめ」と答える。

「白雪姫、好きなんだ」そう聞くと、「ママなの」と答える。それを聞いて継母もハッとした。

――横たわっているのが母親だという。これは母親の葬儀ではないか。よく見ると、絵の白雪姫は白いクレヨンで顔面を塗られている。死化粧を施された母親の白い顔を、白雪姫と重ねているのではないか。母親が亡くなってからもう二年近くになるけれど、まだこの子はその死を受け入れられていないのだ。

継母は、もっとIちゃんに母親として受け入れて貰えるよう、一層の努力を誓った。

それから数日後、Iちゃんはまた絵を描いた。これまた白雪姫のようだが、今回は、紙面に三人描かれている。いずれも顔を白く塗られ、揃って横たわっていた。

「今日は一杯描いたんだね」するとIちゃんは言う。「三人いるの」 Iちゃんはまた黙々と絵を描き続けた。

更に数日後、また絵を見た継母は、初めて違和感を覚えた。またしても画題は白雪姫のようだった。しかし、更に増えているのだ。前回は三人、その前は一人だった白雪姫が、今回は一気に十人、一枚の紙に書かれている。描かれ方は前回と同じで、ドレスを身に着けて顔を真っ白に塗られている。それが十人だ。元来飽きっぽい子供が、こんなに同じものを同じように描き続けるなんて。

継母はIちゃんに聞いてみた。「なんでこんなに白雪姫をたくさん描いたの? 」するとIちゃんは、こう答えた。「だってここにいるんだもの」「……ここに? 」「うん、十人いるの」継母はゾッとした。この空間に白雪姫のような何かがいると言うのか。Iちゃんだけに見える何かが、十人も。しかしIちゃんは以前それをママだと言っていた。十人が全部ママなのだろうか?

継母はこのことをすぐに夫に伝えた。しかし単なる絵の話だろうと、まともに取り合ってはくれない。

そして更に数日。継母はあやうく叫びだしそうになった。絵の白雪姫は、十二人に増えていた。ここに十二人もいるというのか。本当に十二人だけなのか。確かに、Iちゃんはこの絵を描く時、時折空中を眺めながらクレヨンを動かしている。継母は、絵についてIちゃんに聞いてみる気にはもうなれなかった。

そしてそれからも、見るたびにIちゃんの描く白雪姫の人数は増えていった。


数週間後、この継母の女性が自宅で正気を失っているのを発見したのは、帰宅した夫だった。彼女は姿見の前に座り込んで、肩をくりくりと揺らしながらへらへら笑っていたが、その顔には小麦粉が一面になすり付けられていて、真っ白だったという。

Iちゃんはその近くでクレヨンを手に、せっせと絵を描いていたらしい。そこに白雪姫は二十五人描かれていたが、そのうちの一人はその他と違い、継母と同じ色の服を着ていたという。

id:f_iryo1

これ恐いです。Iちゃんにはなにが見えていたんでしょう……。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 20:33:39
id:bolivia No.41

回答回数3ベストアンサー獲得回数0

ポイント20pt

にじゅうごにん の しらゆきひめ

(訳・ボリビア錫彦)


ひとりの 白雪姫 魔女にであった

どくりんご たべたら ふたりに なった


ふたりの 白雪姫 庭でままごとしてた

かみなり おちたら よにんに なった


よにんの 白雪姫 森にでかけた

山賊が 引き裂いて はちにんに なった


はちにんの 白雪姫 部屋で寝てた

下男が よばいして じゅうろくにんに なった


じゅうろくにんの 白雪姫 月夜の散歩

ドッペルゲンガー とりついて さんじゅうににんに なった


さんじゅうににんの 白雪姫 しちにんの こびとが

しちにん さらって にじゅうごにんに なった

id:f_iryo1

マザーグースですね。うまい。

展開も落とし方もいいですね。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 21:13:35
id:matsunaga No.42

回答回数536ベストアンサー獲得回数87

ポイント15pt

(その1)

東亜文化大学の宗像伝奇教授(民俗学)によると、白雪姫の物語は、日本のイザナギの黄泉国神話と類似している(『白雪の伝説』)。イザナギは亡くなった妻イザナミを黄泉国に迎えに行こうとするが、そこにあったのは腐乱したイザナミの死体であった。イザナギは逃げるが、イザナミはその後を追う。

  • 腐乱したイザナミは、地下の黄泉の国で、八雷神とともにいた。
  • 仮死状態の白雪姫は、地下の鉱物を掘る7人の小人とともにいた。
  • イザナギは黄泉国の追っ手から逃げる際、まず髪を束ねていた「蔓」という植物を投げる。それは山ブドウとなった。
  • 白雪姫を殺そうとする母は、まず「飾り紐」で胸を締め上げて窒息させる。
  • イザナギは続いて、櫛を投げる。それはタケノコになった。
  • 白雪姫の母は、次に毒に塗った櫛を売りにくる。
  • イザナギは最後に桃の実を投げる。これによって黄泉国の軍勢は撤退する。
  • 白雪姫の母は、最後に毒リンゴを与える。

「蔓」「櫛」「桃」と「飾り紐」「櫛」「リンゴ」の共通点に宗像教授は注目し、「紐・櫛・果物、この三つは世界あまねく広まった、人を殺すための呪物だったと思う」と述べている。

白雪姫とイザナミの物語にはこのように数々の共通項が見られる。しかも、成功するか否かの違いはあるが、いずれも「死の世界からのよみがえり」をテーマとしている。冥界からの帰還の物語としては、冥界の「ザクロ」(=果物)を食べてしまったがために冥界に戻らねばならない、ギリシア神話のペルセポネーの物語が想起される。また、同じギリシアのオルペウスとその妻エウリュディケーの物語も何らかの共通性を持っていたと思われるのである。さらにエジプトの死と再生の女神イシスもその原型として関連するであろう。

白雪姫、イザナミ、ペルセポネー、エウリュディケー、イシス……。ここまでですでに五人の名前が挙がったが、著者の研究によればさらに20人の「白雪姫」がいる。本書は合計25人の白雪姫について考察した小論である……


忌部神奈(女性史研究家)著『25人の白雪姫』書誌情報より抜粋


(その2)

「白雪姫」はドイツ語で「シュネーヴィットヒェン(Schneewittchen)」という。モデルとなった人物の名前は、マリア・ソフィア・マルガレータ・カタリーナ。1729年6月19日、ローア・アム・マイン村生まれ。7歳のときに実母より美しくなったため、母は娘を殺害しようと計画する。しかし、実母を返り討ちにし、最後には幸福な結婚をした。

母のあだ名が白雪姫であったが、マリア・ソフィア・マルガレータ・カタリーナは母を「魔女」と呼び、二代目白雪姫を襲名する。すなわち、一般に知られている白雪姫は二代目ということになる。以後、先代を暗殺した者が白雪姫の名を襲名することとなった。

  • 三代目白雪姫:ヘレナ・マリア・エヴァ。二代目代白雪姫の長女。1771年、母親である二代目を飾り紐で暗殺し、三代目を襲名。
  • 四代目白雪姫:クラウディア。二代目代白雪姫の次女、三代目白雪姫の妹。1779年、三代目を三味線の糸で暗殺し、四代目を襲名。
  • 五代目白雪姫:エリザベト。三代目白雪姫の次女。1792年、叔母にあたる四代目と、実の姉をかんざしで暗殺し、五代目を襲名。
  • 六代目白雪姫:アンナ。五代目白雪姫の三女。1810年、五代目(母)と二人の姉を投石機で暗殺し、六代目を襲名。

…(中略)…

  • 九代目白雪姫:何でも屋の加代。オランダから江戸にやってきた七代目白雪姫(シルヴィア・ハウアー)をライデン瓶で暗殺し、九代目を襲名。
  • 十代目白雪姫:中村せん。九代目白雪姫の加代を婿・中村主水に始末させ、十代目を襲名。
  • 十一代目白雪姫:中村りつ。姑である十代目に毒リンゴを食わせて暗殺、十一代目を襲名。

…(中略)…

  • 二十五代目白雪姫:現・白雪姫については、歴代白雪姫と同様に暗殺を恐れており、個人情報が開示されていない。国籍等も含めて一切が不明である。
id:f_iryo1

(その1)の比較、信じそうになっちゃいましたよ。

(その2)、とんでもない家系ですね。途中で日本人になるのが面白い。

回答ありがとうございました。

2008/06/26 21:20:27
  • id:totsuan
    「25人の白雪姫」(アクション物Ver.)

    美とお宝を追い求める25人の女傑集団「白雪姫」の冒険活劇!
    今度のお宝は魔女が持つ魔法の鏡だ!
    敵か?味方か!7人の小人とのやり取りも見逃せないぞ!

    白雪…「白雪姫」のリーダー。際立った美しさとカリスマ性をもつ。

    白蘭…「白雪姫・白グループ」リーダー。考えるより先に手が出るタイプ。
    白虎…「白雪姫・白グループ」の格闘担当。得意武器は青龍刀。
    白龍…「白雪姫・白グループ」の格闘担当。得意武器は槍。
    ホワイトローズ…「白雪姫・白グループ」のトラップ担当。

    吹雪…「白雪姫・雪グループ」のリーダー。白雪姫のリーダーの座を狙っている。
    ブラッドスノー…「白雪姫・雪グループ」の格闘担当。得意武器はナイフ二刀流。
    淡雪…「白雪姫・雪グループ」のお荷物。いわゆる”うっかり八兵衛”。
    雪星…「白雪姫・雪グループ」の優秀な参謀。わずかだが予知能力を持つ。

    ちょっとベタっぽい上に人物設定がお粗末です(^^;
  • id:kuro-yo
    考えてみると、白雪姫のストーリーと全然関連のないストーリーになってしまった…
  • id:f_iryo1
    10件目の回答までオープンしました。残りの回答オープンは、24日の夕方を予定しています。
  • id:kuro-yo
    エヴァ風:「覚えてないの…。たぶん、25人目だから。」
  • id:to-kai
    自分のストレートすぎる内容とそういえば字数オーバーしてた事に絶望した!
    トラバとか見ずに書いたのは幸か不幸か。センスが無い……
  • id:f_iryo1
    20件目の回答までオープンしました。引っ張りたいので、残りの回答オープンは25日の夜以降になります。


    指摘があったのですが、どうやら はてなスターが付けられないみたいです。こういう質問でスター付けられないと、はてなスターの意義がない感じがしますが……。
  • id:hajimemasite
    むしゃくしゃしてやった。三十分で書いた。今では反省している。
  • id:KASU44
    2008-06-25 19:05:45
    に回答したものです。最後のオチに「帝国の医療進歩の成果は万人を助け、帝国の名は救世主として人々に覚えられたのだった。」という件をつけるのを忘れてました。そのことをよろしくお願いいたします。
  • id:trivial
    >元ネタは全部分かったつもりですが、バルトロマイとか分かりません……。
    バルトロマイはイエスの使徒のひとりです。列挙した父親の名前のうち奇数番は十二使徒(ユダの欠員補充で13人)で、偶数番は十二神将から採りました。「25人の白雪姫」の25人という人数をどう処理するかを考えていて、25=13+12という思いつきで、特に宗教的意味合いはありません。
    最初は25人の白雪姫にガラスの靴を履かせる予定でしたが、白雪姫からシンデレラを連想した人がかなりいたので、少し外して眠り姫と赤ずきんにしました。
    字数の都合でぶった切ってしまいましたが、もう少し余裕があれば、親指姫→瓜子姫→青髭→アリスの順で続き、最後は25人全員が敵陣に入ってクイーンになりチェックメイト、というストーリーにするつもりでした。でも、今から思えばそこまで書かなくてよかったと思います。
  • id:sasamistreet
    モーニング娘は第1期5人、第2期3人・・・と数えると、
    5+3+1+4+4+4+1+1+2=25

    で、延べ25人います。
    wikipediaの「モーニング娘。」欄参考

    最後の2人は留学生扱いらしく8期の内ですが、
    加入日が違うので分けました。詳しくはよくわかりません。
  • id:takejin
    「エロイカより愛をこめて」にささげる、古きよきスパイ物です。
    A(アー)からZ(ツェット)までの大佐の部下が好きだったので・・・つい25人に一人足してしまいました。
  • id:miharaseihyou
    乗っかりしようとしたら「二回目の回答はできません」と言われた。
    たぶんはてなのエラーだと思います。
    仕方ないからポイント送りますね。
  • id:f_iryo1
    30件目の回答までオープンしました。残りの回答は26日の17時以降のオープンとなります。
    応募の締め切りは、26日の21時とします。

    はてなスター、付いてますね。

    コメントにて解説をしてくださった、id:trivialさん、id:sasamistreetさん、id:takejinさん、ありがとうございます。
  • id:kuro-yo
    サブアカでのっかれますよ。
  • id:some1
    Openのタイミングもあるとはいえ、これだけバリエーションがあるとは!被らないものですねー。
    (私のは思いつきやすい数ネタだったので、割と早いうちに投稿できて良かったなぁ)
  • id:Beirii
    ザッザッザッザッ・・・
    「イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク、・・・、ニジュシ、ニジュゴ、25人の白雪姫アニメ~」

    白雪姫1「なぁ、今日何する?」
    白雪姫2「そうだなぁ、何する?」
    白雪姫3「縄跳びしよう!」
    全員 「そうしよう!」

    ・・・
  • id:kuro-yo
    「小説の書き方を教えてください」以来のヒットですね。
    http://q.hatena.ne.jp/1172426828
  • id:f_iryo1
    25日22時の時点で一度質問が締め切られてしまい、その後「再開」するのを忘れてしまいました。
    投稿しようとした方がいらっしゃったら申し訳なかったです。
    正式な締め切りは予定通り、本日21時とします。
  • id:ayko
    ぼんやり長くて恐縮です。
    ×この泉にたどり着いた彼女が見たのは、
    ○この泉にたどり着いた彼女が水面の鏡に見たのは、
  • id:matsunaga
    中村りつは中村せんの実の娘でした。訂正しておきます(;´Д`)
  • id:f_iryo1
    質問を終了しました。たくさんの応募ありがとうございました。

    ポイントは基本5ptとし、私の独断で加点しました。
    ちなみに最高点は10番、id:kuro-yoさんで220pt、
    2番目の高得点は5番、id:motomachi24さん150ptです。
    いるか賞は18番、id:tetracarbonylさんに送ります。
  • id:thistleyew
    雑文でお目よごししてしまいました。ありがとうございました。
  • id:some1
    tetracarbonylさんの作品は絵として「クレイモア」を思い浮かべながら読んでました。
    覚醒者側の白雪姫も出てきたりしてー

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