先ず簡単に、
飯田泰之 「歴史が教えるマネーの理論」
⇒江戸時代だけではありませんが、江戸時代の金融政策、貨幣制度の基本についての話が含まれてます。
んで、この本の中で以下の書籍が引用されています。
大塚秀樹 「江戸時代における改鋳の歴史とその評価」
日本史再発見―理系の視点から 板倉聖宣
江戸時代等、世情や経済等を、理系的な視点から考察している本です。
http://www.ne.jp/asahi/wtnb/2000/recommend/genre2/itakura.htm
江戸幕府の経済政策 勘定奉行荻原重秀の貨幣改鋳はいかがでしょうか。
この荻原は大幅な財政赤字から脱出するために、市中に流通する貨幣量の増大を目指して、1695年、慶長金銀を改鋳し、金含有量を減らした元禄金銀をつくました。家康のつくった金貨、銀貨を回収して、金や銀の含有量を減らして貨幣を増やせば、増やした分は幕府の収入になる。その時の差益は金貨450万両、銀貨456万両。合計約1000万両(2兆円)とも500万両(1兆円)ともいわれている。このようにして流通する通貨の量を増やすのは、経済をより発展させるためのひとつの方策である。
この経済政策の評価は二つに分かれる。ひとつは改鋳により経済が混乱し、物価が高騰したので「改鋳は失策」という見方。もうひとつは、インフレ率はさほどアップせず、庶民の生活への影響は少なかったものの、商業資本と富裕層がストックしていた大量の慶長金銀の実質購買力が低下し、幕府は改鋳差益金によって財政赤字を縮小できたという評価がありますので、参考になりましたら、幸いです。
回答者 | 回答 | 受取 | ベストアンサー | 回答時間 | |
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262回 | 203回 | 3回 | 2008-10-19 15:29:23 |
面白いですね。