ブルーベリー(ビルベリー)が視力回復に効果があると言われている根拠となる、論文、またはそれに代わるものがあれば教えてください。よろしくおねがいします。

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  • 終了:2009/03/13 21:40:02
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回答4件)

id:cotedazur No.1

回答回数57ベストアンサー獲得回数0

ポイント30pt

一応はそう言われている。

しかし、実際のブルーベリーのサプリなどは視力に良いビタミンAとCと強化しているものが殆どです。

ブルーベリーだけの力では無理なのです。



http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9...



アントシアニンが豊富に含まれており、ブルーベリーを使用した健康食品は広く市販されているが、国立健康・栄養研究所の論文調査によるとブルーベリーやビルベリー、それらに含まれるアントシアニンの視力改善効果は認められていない[1][2][3]。むしろ、ベリー系果実は尿路感染症に効果があり、膀胱炎などの治療・予防に効果的とされている。アントシアニンを含む医薬品としては、ブルーベリーやその近縁種であるビルベリーを原料としてヨーロッパ製のものが販売されているが、日本国内では医薬品として認可されたものはない。

id:oz8

そうなんですよね。では、なぜ、ブルーベリーが視力によいと言われ始めたのか、そのきっかけが知りたいです。

2009/03/07 21:52:53
id:psycho24 No.2

回答回数588ベストアンサー獲得回数51

ポイント30pt

ファンクショナル・フードファクター・データベースと食品の安全性

ブ ルーベリーに含まれるアントシアニンは網膜のロドプシ ンという色素の回復に役立ち,視力を高める効果

がある


http://scholar.google.co.jp/schhp?hl=ja

ここで検索すると結構それっぽいのが沢山見つかりますね

id:oz8

こんなページがあったとは知りませんでした。ありがとうございます!

2009/03/07 21:52:12
id:minonon No.3

回答回数134ベストアンサー獲得回数1

http://siryokukaihuku8.livedoor.biz/archives/690554.html

国立健康・栄養研究所の

論文調査によるとブルーベリーやビルベリー、それらに含まれる

アントシアニンの視力改善効果は認められていない。

id:kia_44 No.4

回答回数396ベストアンサー獲得回数30

ポイント30pt

ものを見るときに、目の中の網膜にあるロドプシンという色素が光を受け、反応(化学変化)します。

その変化を脳が捉えて視覚情報としているのですが、ロドプシンを消費して(また生成されるけど)いるのです。その消費された分をさっさと取り戻すためにブルーベリーなどに含まれるアントシアニンが良いですよ。という論なんです。


ですが、目が悪いというのは網膜ではなく屈折異常(近視とか遠視や乱視)が原因である場合がほとんどの理由でして、網膜をどうこうしようと近視や遠視にはまったく影響がありません。

物理的に見えにくいものを化学・生理学的にどうにかしようという変な論なんですよね。

角膜の手術(レーシック)やレンズ(メガネ・コンタクト)で物理的・光学的にピントを当てるのが近視や遠視の矯正なんです。

100歩譲ってこんな考え。

遠視は水晶体で調節を行うことでピントを合わせることができます。

ブルーベリーに疲労回復効果があるとも言われていますので、もしかしたら弱度の遠視や老眼の人は少しはたしになるかもしれません。

と、元メガネ屋の意見です。


近視や遠視について↓

http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_kinshi.jsp

ロドプシン↓

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%89%E3%83%97%E3%82%B...

  • id:Sauna_wear
    眼精疲労がひどくて頭痛持ちなのですが
    生のブルーベリー食べるととたんに良くなります。
    (生のブルーベリー高いのと探すの大変なのですこし悲しいのですが)

    体質的なモノもありますが私も不思議に思っています。
    疲れている→不足しているということなのでしょうか。

    サプリメントですとあまり効き目を感じられません
    (高価なモノは買っていませんというのもアルかもしれません)
  • id:shinok30
    すでに回答者の皆さんが述べているように,
    ブルーベリー(ビルベリー)に視力回復効果があるという科学的な根拠は不十分です

    よくブルーベリー食品の宣伝に使われる
    「第二次大戦中の英国空軍にいたブルーベリー(ビルベリー)を食べたパイロット」
    http://www.wakasa.jp/blueberry/knowledge/history.html
    の話もただの伝説のようです
    >Bilberry Bombs
    http://www.webmd.com/balance/features/bilberry-bombs

    一般的な医師の見解としても視力回復や眼精疲労回復に効果に対しては否定的です

    例えば.稲葉眼科の眼科専門領域のニュース
    >サプリメントとハーブ類の眼疾患に対する効果
    >ヨーロッパではコケモモが16世紀から薬用に使用され、二次大戦中には
    >英パイロットの視力、暗視力の改善にも使用されたようですが、その後の
    >研究で効果は否定されています。
    >ブルーベリーについてはこの論文ではふれていません。多くの文献を検討
    >しているようですから、信用できる報告がないと言うことなのか、日本だけ
    >の特殊な流行なので検討していないということなのか。ところでコケモモ
    >は英語でbilberry(ビルベリー)と呼びます。なにか混同があるのかも
    >知れません。
    >出典は、West AL et al.: Evidence for the Use of Nutritional
    >Supplements and Herbal Medicines in Common Eye Diseases. Am
    >J Ophthalmol 141: 157-166, 2006 
    http://ganka.com/topics/06011.html

    広島県の平野直彦眼科医のサイト「めだまカフェ」
    >例えば、ビルベリー。(ブルーベリーの特定野生品種)
    >PubMedという医学論文検索のサイトで"anthocyanin visual acuity"
    >のキーワードで探すと、 「The effect of bilberry nutritional
    >supplementation on night visual acuity and contrast sensitivity.
    > Muth ER, Laurent JM, Jasper P.」 という論文が一番に見つかります。
    >その要旨は「効果、無し。」です。
    >pilot world war blueberry night visionで検索すると、
    >Bilberry Bombsという面白い英文記事が 見つかりました。
    >(ブルーベリー食べて爆撃が上手になった、というのはただの伝説の
    >ようだ、とのこと)
    http://homepage2.nifty.com/medamacafe/J/kenkoshoku.html

    新潟県医師会の齋藤達也医師の見解
    >ブルーベリーの効果

    >医学的な裏付けのある薬理作用などは確認されておらず、日本では
    >アントシアニンを薬効成分とした医薬品も認可されていません。ブ
    >ルーベリーが白内障に効くとか近視になりにくいといったことはあ
    >りませんのでご注意を。
    http://www.niigatashi-ishikai.or.jp/citizen/announce/ophthalmology/memo/2007_09.html


    過去には「暗条件での視力回復効果について効果がある」
    とした論文もあったようですが,
    テネシー大学健康科学センターのUT Medical Groupの見解にもあるように,
    2重盲検クロスオーバー法を採用した厳密な条件では行われた試験では
    否定的な結果しか出ていません

    Muth ER, Laurent JM, Jasper P. The effect of bilberry nutritional supplementation on night visual acuity and contrast sensitivity. Altern. Med. Rev. 5:164-173 [2000]
    http://www.thorne.com/altmedrev/.fulltext/5/2/164.pdf
    http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=10767671&dopt=AbstractPlus
    (夜間の視力とコントラスト感度におけるビルベリーの摂取の効果
     Muth ER, Laurent JM, Jasper P.
     Naval Aerospace Medical Research Laboratory, NAS Pensacola, Florida 32508, USA.
     海軍航空宇宙医学研究所、NASペンサコラ、フロリダ州 32508, アメリカ合衆国
     目的:この研究の目的は夜間視力(VA)と夜間のコントラスト感度(CS)に対する
        ビルベリーの効果を調査することである.
     方法: 本研究は偽薬を対照群とした二重盲検法クロスオーバー試験によって行われた.
        実験対象は正常視力を持つ若い男性で; 3週間,8名は偽薬を7名は活性カプセル
        を投与された.活性カプセルは160mgのビルベリー抽出物(アントシアニジン25%)
        を含んでいた.偽薬カプセルは不活性成分だけを含んでいた.21日間,対象者は
        一日3回,1個の活性カプセルか偽薬カプセルを摂取した.
        3週間の投与処理期間後の1カ月間は,夜間の視力に対するビルベリーの効果の
        消散をさせるウォッシュアウト期間に使われた.2回目の3週間の投与処理では,
        最初の試験で偽薬を投与された8名には活性カプセルが,最初の試験で活性
        カプセルを投与された7名には偽薬が与えられた.夜間視力(VA)と夜間の
        コントラスト感度(CS)は3カ月の実験期間中に測定された.
     結果: 夜間視力(VA)は平均値や活性カプセルと偽薬カプセル投与処理後の最終値を
        検討したが,夜間視力(VA)についてはすべての測定期間において差はなかった.
        さらに,夜間のコントラスト感度(CS)についても同様にすべての測定期間に
        おいて差はなかった.
     結論: 本研究では,長期間ビルベリーを大量投与しても,夜間視力(VA)と夜間の
        コントラスト感度(CS)に対するビルベリーの効果を見い出せなかった.
        したがって,本研究はビルベリーの摂取が夜間視力の改良に関する有効な
        処理であるという命題に疑いを投げかける.)

    Zadok D, Levy Y, Glovinsky Y. The effect of anthocyanosides in a multiple oral dose on night vision.Eye 1999 Dec;13 ( Pt 6):734-6.
    http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=10707135&dopt=AbstractPlus

    Levy Y, Glovinsky Y. The effect of anthocyanosides on night vision.Eye 1998;12 ( Pt 6):967-9.
    http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=10325997&dopt=AbstractPlus

    テネシー大学健康科学センターのUT Medical Groupの見解です
    >Night Vision (Impaired)
    >However, neither anecdote nor basic scientific evidence of this type can prove a treatment effective. Only double-blind, placebo-controlled studies can do that.
    >The current evidence from studies of this type is more negative than positive, with all of the most recent studies finding no benefit.
    >For example, a double-blind crossover trial of 15 individuals found no short- or long-term improvements in night vision attributable to bilberry.1 Similarly negative results were seen in a double-blind placebo-controlled crossover trial of 18 subjects 2 and another of 16 subjects.3 Earlier studies had reported some benefit, but they were less rigorous in design.4-9
    >Thus, at present, bilberry cannot be recommended as a treatment for improving night vision.
    http://healthlibrary.epnet.com/GetContent.aspx?token=70ff5260-81bd-4de1-9998-14fc98aa9133&chunkiid=21784
    (効果を立証するには、二重盲検法を用いたプラセボコントロール下に
     おいて実証しなければならない。最近の二重盲検法を用いた研究においては、
     暗所視力の改善は見られず、むしろ否定的な証拠が多くあげられている。
     たとえば、15人を対象に行った二重盲検クロスオーバー試験では
     ビルベリーには短期または長期の暗所視力の改善は見られなかった。
     ……
     過去の研究において改善が見られたと報告されたこともあったが、
     それらの研究はあまり厳密にはデザインされていない。
     これらのことから、現時点ではビルベリーを暗所視力の改善を目的に
     摂取することは推奨されない。
     ビタミンAや亜鉛の欠乏が暗所視力に対して悪い影響をあたえることには
     なんの疑いもない。しかしながら、それ以外のものを摂ることで
     視力が改善すると信じる理由は何もない。)



    「眼精疲労に対して効果あり」としている報告としては,
    梶本(1998),梶本・大谷ら(1998),小田・植田(1994)などがあります

    梶本修身.大阪外国語大学論文集,1998,19,143-150.
    梶本修身・大谷寛成ら(1998) .食品工業,41(16),29-35.
    梶本修身・ブルーベリーの眼精疲労に対する効果.FOOD Style 21,1999,3:30-35.
    小田良平・植田俊彦(1994)視機能に及ぼすホワートルベリーエキスの効果. あたらしい眼科. 11(1): 117-121

    しかし,梶本の報告中の眼精疲労の議論において,
    唯一の客観的基準であるフリッカー値には
    0.03%程というごく小さな差しか認められていませんし,
    他の判断基準はすべて主観が大きな割合を占めています
    >「目の疲労感」「目のかすみ」「ものがちらついて見える」「肩こり・腰のこり」
    >「いらいらする」「頭が重い」の6項目で、有意に改善効果を認めた。
    >中でも「目の疲労感」「肩こり・腰のこり」の症状については、顕著な改善効果が示された。
    とありますが,自覚症状改善率の表を見ると,比較した11項目のうち,
    「目の痛み」「涙が出る」「目が赤くなる(充血)」「二重に見える」「頭痛」の5項目には
    有意差がありません
    100人にも満たないようなテストでは,これらの「効果」は
    単なる誤差の範囲である可能性が高いと思います

    また,小田・植田(1994)のアブストラクトには
    >VDT(visual display terminals)作業などに従事している健康成人10例
    >を対象とし,ホワートルベリーエキス(VMA)含有ジュースの視機能に及
    >ぼす効果について,プラセボを対照とした二重盲検法による群間比較試験
    >にて検討した.両群間の背景因子には本質的な意味での差は認められず,
    >両群間比較検討に問題はなかった.
    >その結果,眼精疲労による調節力,動態視力およびフリッカー値におい
    >て,プラセボ群に比べVMA群で有意な改善が認められた.また,夜間視力
    >においても改善傾向がみられた.一方,本試験では副作用はまったくみら
    >れず,食経験からくる安全性を確認するものであった.
    とあり,一応,二重盲検法による試験をしているようですが,
    クロスオーバー法までは採用しておらず,
    プラセボ群(P群)とVMA群(V群)の背景因子の違いの大きさは無視できません

    例えば,P群の裸眼視力が右0.64±0.3,左0.74±0.73,両眼0.98±0.4であるのに
    対して,V群の裸眼視力は右0.14±0.1,左0.27±0.2,両眼0.34±0.2で,
    明らかにV群の方がもともと視力が悪い傾向がありますね
    (矯正視力には大きな差はないので
     V群の方が度の強い眼鏡をかけているということでもあります)
    眼精疲労による調節力改善の根拠としているアコモドグラムの測定値についても
    そもそもP群とV群の初期値が違い過ぎます
    >調節緊張時間がP群で1.80±0.1,V群で1.54±0.2,
    >調節弛緩時間がP群で1.61±0.1,V群で2.03±0.4
    また,屈折度や瞳孔径などにも有意差があり,
    とても
    >両群間の背景因子には本質的な意味での差は認められず,
    >両群間比較検討に問題はなかった.
    とは言えません

    また,調査項目のうち,視力,屈折度,グレアテストではVMA投与前後で有意差はなく,
    瞳孔径の測定結果からも瞳孔機能の亢進が見られたとは言えませんね
    また,視力はP群で有意に低下しており,
    両群を比較する上でその影響は無視できません
    夜間視力に関しては
    >V群で改善の傾向を示したがP群とのあいだに有意差はみられなかった.
    >これは,V群で5例中4例が改善を示したものの,1例に改善がみられな
    >かったことがバラツキを大きくし,統計学的に有意差が有意差が出な
    >かった理由と考えられた,
    とありますが,
    「5例しかないサンプルのうち,改善しなかった1例を除けば改善している」
    などという議論に意味があるとは思えません
    V群とP群の投与前の差やデータのバラツキも大きいので,
    単なる誤差と考える方が妥当でしょう
     
    フリッカー値は,緑色と赤色で測定しています
    緑色ではV群の投与後で有意に上昇していますが,有意水準が10%と高く,
    P群では赤色で投与後に有意に低下しており,あまり意味のある結果とは思えません

    動体視力値もV群の投与後で有意に上昇していますが,
    有意水準が10%と高いことや背景因子の違いから,
    これもそのままは受け取れませんね
     
    アコモドグラムの測定値にも,
    V群の投与前後に有意差があるという結果が得られていますが,
    P群とV群の投与前の初期値の差が無視できません

    また,対象者の年齢はかなりの幅(32〜50歳)があり両群の内訳も不明です
    アコモドポリレコーダーのデータ解析には年齢差の影響を除外するために
    「単位調節時間」による補正が知られていますが,
    本試験ではそのような補正は行われていないようです
    >調節時間は遠視標から近視標を凝視したときに調節により焦点が合うまで
    >の時間を調節緊張時間と呼び、近視標から遠視標を凝視したときに調節を
    >弱めることにより焦点が合うまでの時間を調節弛緩時間と呼ぶ。調節時間
    >の正常値は1.25秒以内とされているがこれは若年者の場合で中高年者の場
    >合は調節力が落ちているために近点と遠点の差がなくむしろ調節時間が短
    >縮している場合もある。これを解決するためには単位調節時間の概念があ
    >る。単位調節時間とは被検者が明視できるアコモドポリレコーダー上の調
    >節近点および調節遠点より調節刺激量diopter(1/近点m〜1/遠点m)を
    >求め調節時間を調節刺激量により除することによりdiopterあたりの調節
    >時間を測定し単位調節時間(sec/diopter)とし年齢による差、条件に
    >よる差を除外することができる。
    http://www.ohmi-ganka.com/health07.html
    もし,実験対象者の中に,
    老眼進行中の人が混じっていた場合,
    みかけ上測定値が改善する可能性もあります


    とにかく,背景因子がこれだけちがっていて
    クロスオーバー法もやっていないのでは,まともに比較できないでしょう


    また,梶本(1998),梶本(1999),小田・植田(1994)のような
    「眼精疲労の改善に効果があった」と主張する報告の中でさえ,
    視力改善効果に対しては否定的なデータが出ています

    梶本(1998)の論理は
    「全体的には明らかな効果は見られなかったが、視力0.1-0.4の人に限れば
    改善例が多かった」です
    全体で有意差を取れないのに無理やり有意差がとれる範囲を探して
    そこだけでとれば……なんてやり方は統計学的に意味がありません
    また,梶本(1999)には,
    「30cm視力、5メートル視力及び屈折度のテストの結果において
     明らかな効果はなかった」と,はっきり書いていますし,
    小田・植田(1994)でも「視力,屈折度,グレアテストではVMA投与前後で有意差なし」です


    さらに,一般書のほとんどは体験談の羅列だけで
    学術的には意味がありませんし,
    「実験データ」と称するものも中身は酷いものです

    >驚くべき目の特効成分!ブルーベリー視力回復法—近視、老眼から白内障、緑内障、
    >網膜剥離に効くアントシアニンの速効パワー (単行本)
    >中川 和宏 (著)
    >出版社: 日本文芸社 (2001/09)
    http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4537200626/503-6416022-6253510
    >ブルーベリーは本当に目に効く!—眼科医が実証! (単行本(ソフトカバー))
    >葉山 隆一 (著)
    >出版社: 現代書林 (2000/4/5)
    http://www.amazon.co.jp/dp/4774502499

    例えば,中川 和宏の「驚くべき目の特効成分!ブルーベリー視力回復法」の内容は
    「手術を宣告された緑内障が改善」「中学生からの近視が大幅に改善」
    「網膜剥離で失明寸前だった目が改善」「白内障手術後の視力がアップ」
    などの体験談を羅列してあるだけで,データは一つもありませんでした

    また,葉山 隆一の「ブルーベリーは本当に目にきく!」(現代書林)内の
    眼精疲労に対する効果を確かめる実験では,
    「コンピュータの仕事に従事する22歳から47歳までの人30人を対象に,
     「ひとみの果実B&G」2粒(25%アントシアニンを含むブルーベリーエキス50mg)を一日3回投与したところ,
     3ヶ月後,ほぼ全員の瞳孔の大きさが大きくなり,視力が向上した」
    とあります
    しかし,ブルーベリーサプリメントを投与していない対照群との比較がないので,
    「3ヶ月たって眼精疲労が回復しただけで,
     ブルーベリーを投与しなくても同じような結果になったんじゃないの?」
    という当然の疑問に反論することができません


    また,よく
    「ブルーベリー(ビルベリー)は日本では認められていないが海外では医薬品として認可されている」
    という言われることがあります
    例えば,
    梶本修身・津志田藤二郎ら (2000)IV章「アントシアニンの生体調節機能」in 「アントシアニン—食品の色と健康」 (建帛社)
    >アントシアニン—食品の色と健康 (単行本)
    >大庭 理一郎 (著), 津久井 亜紀夫 (著), 五十嵐 喜治 (著)
    >単行本: 245ページ
    >出版社: 建帛社 (2000/05)
    http://www.amazon.co.jp/dp/4767960878

    しかし,梶本ら(2000)においても,
    ブルーベリー(ビルベリー)から抽出したアントシアニンエキスは
    >イタリア,フランス,ニュージーランドにおいて医薬品として承認されており,
    >夜盲症,毛細血管の脆弱,脳血管障害,胃潰瘍の治療に用いられている
    としかなく,
    眼精疲労の回復や視力の改善に用いられているという記述はありません

    実際,例えば,フランスの"Difrarel"は,血管系の障害に対する薬であり,
    血管系の障害で急激な視力低下や視野の狭窄が起きた場合ならともかく,
    「一般的な視力回復」に効果のある薬ではありません
    >Difrarel 100 N20 Tablets
    http://www.all-drugs-online.com/Drugs/Ophthalmology/14796.aspx

    また,イタリアの"Tegens"や"Angioton Compresse"も
    血管保護作用(vaso protettori)の薬のようです
    >Tegens
    http://www.automedicazione.it/default.aspx?idpage=7981&idprod=303
    >Angioton Compresse
    http://www.gditalia.biz/prodotto33.html

    ブルーベリー(ビルベリー)に含まれるアントシアニンには
    抗炎症作用や抗酸化作用は報告されていますが,
    視力回復に直接関係するものではないということです

    >アントシアニンの抗炎症作用に関する分子メカニズムを示唆する研究が報告されていました。
    >(J. Nutr. 2007 137: 1951-1954.)
    http://www.dhcblog.com/kamohara/archive/432#comments
    また,ロドプシンの再合成に関しては
    Matsumoto H et.al.
    Stimulatory effect of cyanidin 3-glycosides on the regeneration of rhodopsin.
    (シアニジン 3-グリコサイドのロドプシン再合成促進作用)
    J.Agric.Food.Chem.,2003,51(12),3560-3.
    で肯定的なデータも出ているようです

    また,ブルーベリー(ビルベリー)食品には,βカロテンも含まれています
    ビタミンAの欠乏で夜盲症になっているなら,
    ビタミンAやその前駆体であるβカロテンを補ってやれば効果はあるでしょう
    ビタミンAやβカロテンを一定量含む食品は,「栄養機能食品」としての表示が許されています
    http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/hyouziseido-3.html
    しかし,これも「視力回復効果」とは別の話ですね

    ちなみに,ブルーベリー(ビルベリー)食品の多くにはルテインも配合されています
    >ブルーベリー&ルテイン カシスプラス

    >ルテインは、β-カロテン、リコピンなどと同じカロテノイドの一種。
    >アサヒは早くからこの成分に着目。キク科の一年草である
    >マリーゴールドの花びらからルテインを抽出して、1日目安量3粒に
    >10mg配合しました。
    http://www.afhshop.com/cp/blueberry/
    >ルテイン&ビルベリー 350mg×90粒  マルマン

    >北欧産野生種のブルーベリーより抽出した、アントシアニン含有の
    >ビルベリーエキスに、ルテインを配合。
    http://www.amazon.co.jp/dp/B000FQQTF4

    ルテインにはβカロテン同様にカロテノイドですから
    ビタミンAの前駆体としての働きはあるでしょう
    >カロテノイド
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%86%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%83%89
    また,アントシアニンと同様に抗酸化作用があり,
    例えば,
    >ルテイン摂取による加齢性白内障患者の視力改善
    >B.Olmedillaら, Nutrition,19:21-24,2003より
    http://www.vic-japan.gr.jp/vicJ/no.107/no107.htm
    のような研究では,
    『加齢性白内障患者に対して』は,
    ルテイン摂取群(5名)はプラセボ群(5名)と比較して,
    眩輝(まぶしさ)の測定(グレアテスト)結果の改善,視力の改善が
    観察されているようですが,
    これも『通常の場合での視力』とは関係ありませんね



    結局,一般に認められている視力改善や眼精疲労に対する
    ブルーベリー(ビルベリー)やアントシアニンの薬理作用は
    『期待がもたれている』レベル以上のものではありません
    >ビタミンCとの共同作用により体内の活性酸素を消去し、血管に過酸化
    >脂質が蓄積することを防いで末梢血管の弾力を保つ結果、網膜を活性化
    >して視力を回復し、白内障や眼精疲労を抑え、老化防止、抗潰瘍活性や
    >抗炎症作用の増強につながるのではないかとの期待がもたれていると
    >する報告が見られる。
    http://www.drugsinfo.jp/2007/08/13-120800
    (視力低下のほとんどは水晶体の調節能異常によるもので
     網膜の異常ではないことを考えると,
     「一般的な視力回復効果」に関しては私は非常に疑わしいと思います)


    要するに,十分なデータはありませんから,
    「視力回復に効果がある」と言っては薬事法違反になります
    まともな業者であれば,効果効能をうたってはいないはずです
    (「○○な人にお勧め!」というのは自由ですが
     「○○に効果があります」では薬事法違反になります)

    『発酵ブルーベリー』を販売している「味の素KK健康基盤食品」に対して,
    私(shinok30)がメールと電話で取材した際にも,
    担当者は決して「視力回復や眼性疲労効果がある」という説明はしませんでしたね

    >2007年10月31日 味の素への質問と回答
    http://s03.megalodon.jp/2009-0325-0625-09/blog.livedoor.jp/yu_kenbi/archives/189543.html

    >2007年11月07日 ブルーベリー健康補助食品
    http://s03.megalodon.jp/2008-1130-2136-06/blog.livedoor.jp/yu_kenbi/archives/215125.html

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