生物試料の固定化、特に微生物試料の凍結乾燥方法についてお伺い致します。


微生物を凍結乾燥する場合、一般的に菌体へスキムミルク等を分散媒として数%の濃度で用いるようですが

菌体に対して、どのくらいの容量を加えていいものだかよく分かりません。

1.菌体重量あるいは培養液容量に対して、一般的な適当量を教えて下さい。

2.ミストデシカンスの作成方法をお教え下さい。

すでに見ているwebページは
http://www.sat.affrc.go.jp/joseki/Methods/Lyophilyzation/FreezeDrying.htm
です。

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  • 終了:2010/02/06 21:10:02
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ベストアンサー

id:cerevisiae111 No.1

回答回数54ベストアンサー獲得回数5

ポイント35pt

凍結保存は経験があるのですが、凍結乾燥も考え方は共通な部分があると思いますので

ちょっと書いてみます。

分散媒の種類や生物試料との混合比率は、対象試料の種類(菌株や組織細胞)によって結構

癖がありますので、ある程度予備テストを行う必要があると思います。

分散媒と菌体との比率

「出来るだけ濃く」というのが一般的に表現されている方法ですね

この分散媒の目的は、凍結時の菌体保護と解凍時の溶媒への分散性向上です。

したがって、菌体にまんべんなくいきわたる(コーティングできる)量であればよく

このためには、ある程度のピペッテイングが出来るくらいの粘度(スラリー状より少しゆるいくらい)になる量を

加えてやればいいことになります。

分散媒を出来るだけ少なく加える理由は、凍結乾燥は大量のサンプルを処理するには向かないし、余分な

分散媒を添加して処理を行うと無駄が多い(1本のアンプルにできるだけ多くの菌体を封入したほうが効率的)

と言うことからだと考えます。

ミストデシカンスの調製方法

すでにご覧になっているサイトの「a.ミストデシカンス...」の項にも書かれているようです。

参考元をたどってみると以下のようでした。

Horse serum 100 ml

Nutrient Broth (Oxoid CM1) 33 ml

Glucose 10 g

調整後フィルターで無菌化し、使用に便利な量を分注、30℃で3日間保温してコンタミが無いことを確認後使用する。らしい

bovine serumじゃないところがミソなんでしょうか?

http://www.cabri.org/guidelines/micro-organisms/M300Ap3.html

id:office1515

非常に参考になりました。対象の試料ごとに最適な条件を探り当てるしかないですね。

色々、やってみたいとおもいます。

ご提示のURLの中のTyndallizeとはどういう意味なのでしょうか

ご存じでしたら、よろしくお願い申し上げます。

2010/01/31 18:38:34

その他の回答1件)

id:cerevisiae111 No.1

回答回数54ベストアンサー獲得回数5ここでベストアンサー

ポイント35pt

凍結保存は経験があるのですが、凍結乾燥も考え方は共通な部分があると思いますので

ちょっと書いてみます。

分散媒の種類や生物試料との混合比率は、対象試料の種類(菌株や組織細胞)によって結構

癖がありますので、ある程度予備テストを行う必要があると思います。

分散媒と菌体との比率

「出来るだけ濃く」というのが一般的に表現されている方法ですね

この分散媒の目的は、凍結時の菌体保護と解凍時の溶媒への分散性向上です。

したがって、菌体にまんべんなくいきわたる(コーティングできる)量であればよく

このためには、ある程度のピペッテイングが出来るくらいの粘度(スラリー状より少しゆるいくらい)になる量を

加えてやればいいことになります。

分散媒を出来るだけ少なく加える理由は、凍結乾燥は大量のサンプルを処理するには向かないし、余分な

分散媒を添加して処理を行うと無駄が多い(1本のアンプルにできるだけ多くの菌体を封入したほうが効率的)

と言うことからだと考えます。

ミストデシカンスの調製方法

すでにご覧になっているサイトの「a.ミストデシカンス...」の項にも書かれているようです。

参考元をたどってみると以下のようでした。

Horse serum 100 ml

Nutrient Broth (Oxoid CM1) 33 ml

Glucose 10 g

調整後フィルターで無菌化し、使用に便利な量を分注、30℃で3日間保温してコンタミが無いことを確認後使用する。らしい

bovine serumじゃないところがミソなんでしょうか?

http://www.cabri.org/guidelines/micro-organisms/M300Ap3.html

id:office1515

非常に参考になりました。対象の試料ごとに最適な条件を探り当てるしかないですね。

色々、やってみたいとおもいます。

ご提示のURLの中のTyndallizeとはどういう意味なのでしょうか

ご存じでしたら、よろしくお願い申し上げます。

2010/01/31 18:38:34
id:suppadv No.2

回答回数3552ベストアンサー獲得回数268

ポイント35pt

1.菌体重量あるいは培養液容量に対して、一般的な適当量を教えて下さい。


一般的には、10~20%のスキムミルク溶液を使用します。

菌体重量あるいは培養液容量は、あまり気にすることはありません。

寒天培地上に生育させた菌であれば、上記溶液を適量寒天培地上に加えて、ピペットでよくけんだくして、回収した液体をそのまま凍結乾燥します。


液体培養であれば、遠心して集菌したものに、スキムミルク溶液を加えてけんだくして凍結乾燥します。



ミストデシカンスはやったことがありません。

すみません。

http://q.hatena.ne.jp 

  • id:cerevisiae111
    Tyndallizeについて
    私も聞いたことが無い言葉なので調べてみました。
    これは殺菌方法の一つで、Tyndallizationという方法のようです。その昔 John Tyndallさんという人が提唱した方法で
    100℃の熱湯殺菌後、室温から37℃程度で1日インキュベートし、バクテリアの耐熱胞子がヒートショックで栄養細胞として繁殖するのを待つ、この操作を1サイクルとし合計3サイクル繰り返して出来るだけ滅菌レベルに近づけようと言うものらしいです。
    http://en.wikipedia.org/wiki/Tyndallization
    http://www.umsl.edu/~microbes/pdf/tyndallization.pdf

    現在では、オートクレーブや圧力釜が用意できない場合に代用として用いられるようです。
    また、推測ですが、目的成分が懸濁物(溶解しない)であり、100℃以上で変性してしまうような物質を滅菌したい場合は、オートクレーブもメンブレンフィルターも使用できないのでTyndallizeが有効になるのではないでしょうか
  • id:office1515
    Tyndallizeについてのご回答ありがとうございます。間歇滅菌のような概念ですね。
    ともかく辞書にないので困っておりました。どうもありがとうございます。

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