THEME:「お部屋やお庭、わが家のお気に入りの場所」
“ディア・ライフ”=『親愛なる日々』。イエは暮らしと人生の舞台。「LIFE」という言葉に、生活と人生の2つの意味をこめて、イエと家族のストーリーを語り合いませんか? 心のページに刻まれた思い出も、現在のイエでの愛しいワンシーンも。毎回のテーマに沿って素敵なエピソードを、豊かな暮らしを創っていく〈イエはてな〉のマインドで投稿ください!
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「Welcome to イエはてな」
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「おばあちゃんちの“裏・縁側”」
小学生のころ、お盆に母の田舎に帰省した時のことです。
伊豆七島の南の島に住む、祖母の家は築100年以上の昔ながらの木造家屋。
もちろん、クーラーなし、五右衛門風呂、井戸使用、トイレは別棟で暗くてとても怖かったです。
小学生だった私は、全てがもの珍しく、自然と共に生きる田舎ライフを謳歌していました。ヤシの木が生えるジャングルのような庭、広い土間、背より高い里芋畑、燃えるようなハイビスカス、夕立、星空などの自然の不思議さ・美しさ!
一緒に帰省した、いとこや地元の子供たちとも仲良くなり、子供だけで総勢12人。
朝から海へ行き、貝を採ったり魚を追い掛けたり、荒波の中を突破する練習(笑)をする毎日でした。地元の子はさすがに泳ぎが上手くて、子供ながらに「とこぶし」「さざえ」などを捕獲するのには、もう、ひたすら尊敬のまなざしが向けられました。
そんな子供の世界に住んでいた私ですが、あるとき祖母から
「ここで昼寝しな~」
とタオルケットを敷いてもらったのが、北側にある縁側。
「ここは、おばあちゃんのお気に入りの場所なのよ」。
たしかに大きな日陰で、すずしい風が抜けて、気持ちがいい。
私が都会で生活している間、おばあちゃんが好きな時間を過ごしている北縁側。
そんな「特別」なところに、連れて行ってくれたことが、大人から大切にされている気がして嬉しかったのです。
私はこのことを誰にも教えず、そっと自分の胸に大切にしまっていました。おばあちゃんの愛情を自分のものだけにしたかったのですね(笑)。
いまでも、あのそよそよと風の吹く北縁側を思い出すと、祖母の静かで豊かな「田舎の生活」が思い出されます。
もし家を建てるなら・・・縁側のある家がいいな、出来れば裏縁側も欲しいなと思っている私です。
「ハーブ棚」
私がハーブと出会ったのはまだ浅いもので、4年ほど前に友人宅へお邪魔した時のことでした。
その友人に会ったのも凄く久しぶりで、もう5年以上ぶりでした。
友人は結婚する前まではアレルギーも多く持っていて、凄く体の弱い子でした。
でも久々に会った彼女は見違えるように肌のツヤも色も良く、元気で生き生きとして若返ったようでした。
驚きを隠せぬままお家へお邪魔すると、旦那様が迎えてくれました。
少しくつろいでいてねと言われ待っていると、旦那様がハーブティーを持ってきてくださり、何か好きなものはありますか?と聞かれました。
私はそれまでハーブティーをあまり飲んだこともなく、メジャーなものしか知らなかったので、少し戸惑っていると、棚の中から瓶に詰められた沢山の種類のハーブティーを持ってきてくださいました。
そして、ひとつひとつのハーブティーの特徴や効果、詳しく説明してくださり、手書きの説明書きの紙も下さいました。
聞くと旦那様は独学で勉強したとのこと。
そう、友人のアレルギーや体の弱さを少しでも良くしてあげたいという思いからハーブティーを学んでとりいれたとのことでした。
なるほど。そこで私は友人の生き生きとした姿が見れた理由を知れた気がしました。(もちろんハーブティーだけの力ではなく旦那様の愛情が大きな力でしょうけれど^^)
そこから数時間、友人宅にてプチハーブティー講習会のようになり、説明を受けながら試飲したりして楽しみました。
私はそれからハーブティーの奥深さに魅了されてしまい、帰宅後早速気になるものや気に入ったハーブティ、そして本などを買いあさりました。
そんなきっかけから始めたハーブティーですが、私も友人と同じく、ガラスの瓶をハーブティーの種類だけ取り揃え、それぞれを入れて、木の枠で作られた棚にインテリアの一部のようにして置いてます。
しっかりと密閉出来るこのような瓶を使用しています。
今では100円ショップにもありますね。
そしてウッドのラック。
ここに一つ一つ飾るように置いています。
ガラス瓶の密閉容器なので中身も見えるため、残りどのくらいか、中は何が入っているのかも一目瞭然。
それでも似たような見た目のハーブも多いので、わかりやすいようにハーブの名前を書いて瓶に張り付けています。
様々な色とりどりのハーブが飾られているので一種のインテリアのようになっています。
そう、ここが私のお気に入りの場所なのです。
少し疲れたなと思う時、お風呂上がり、朝起きてすぐ、おやつの時間、友達が来た時などにはここに並べられているハーブの中からお好みでブレンドします。
その時の体の状態や気持ちの状態に合わせてブレンドしたりチョイスします。
この場所に居る時の私はものすごい幸せな気持ちになります。
今日は何にしようかな?
これがいいかな?
なんて考えながら瓶を見つめて選んでいる時間というのは至福の時です^^
きっかけから、いつの間にか私の一つの趣味となり、そしてコレクション置き場のような大事な場所となりました。
きっとこれからも沢山のハーブとふれあい、この場所に追加されていくと思います。
私の大好きな場所であり、癒される大事な時間でもあります。
「庭の小さな菜園」
庭の隅の小さな小さな菜園ですが、そこが私のお気に入りの場所です。今、ナスとトマトとキュウリ、そしてカボチャが植わっています。あと、一列アサツキ。
本当に小さなスペースですが、土が自慢なんです。最初は石ころだらけのガチガチの土でした。それを耕して、ていねいに石を取り除いたら、石の割合が多かったので、菜園スペースだけへこんでしまいました。そこに自分で作った堆肥や腐葉土を入れて耕し続け、今では庭の土よりも菜園スペースの方が盛り上がるくらいになっています。
こうしてずっと育て続けてきた土ですから、しっとりフカフカなんですよ。鰻屋さんや焼き鳥屋さんは長年注ぎ足し続けて使っているタレが命なんて言いますが、わが家の菜園の土も同じです。
小さな菜園ですが、ここで作業をするときは、まず格好に凝ります。プロの農家さんスタイルです。帽子は農協のマーク入り。手袋は薄手のゴム軍手。これも農協のマーク入りです。農村地帯ではこういうのが定期的に配られるらしく、親戚のイエでゲットしてきました。服は普通の作業服ですが、夏でも長袖。これが農作業のお約束です。首にタオルを掛け、農作業用長靴を履いて鍬を持てば、気持ちは農家!ガーデニングじゃなく農業です!
こうして格好をビシッと決めて、いい汗をかいたら、空を見上げます。周囲を見たらイエばかりですが、真上を見上げればそこは広大な農地と変わりません。吹き渡る風が気持ちいいー。
傍らに腰を下ろし、麦茶をグイッ。これからの季節、炎天下の作業は熱中症予防のため喉が渇く前に水分補給。これが欠かせませんが、キンキンに冷やしたりはしません。あくまで常温。これが肉体労働時には大切なことらしいです。
菜園スペースでの昼ご飯も楽しみです。庭ですから、イエに上がって食べればそれで済みますが、それではつまらないですから、食事はおにぎり。しかもシンプルな海苔無しの塩結びです。おかずは漬け物。しかしこういうのがうまいんです。
あ、アサツキちょっと食べちゃおう。ズボッと抜いてドロを洗って、それをかじっておかず追加。うちのアサツキは自生していたのを採ってきて栽培しているので、辛味が強くておいしいんです。キュウリも食べちゃお。採れたては瑞々しくて最高です。塩もドレッシングも要りません。
食後はトマト。そのまま丸かじり。うめ~~。こうして、すてきな菜園ランチを楽しみます。スローな時間が流れていきます。
さぁ~、小さな菜園なので、もう作業はおしまいです。せっかく格好をビシッと決めているのですから、ついでに庭木の手入れでもいたしましょう。庭も掃いてきれいにしてもう一汗流すと、もう一個、最高にうまいトマトが食べられます。うーん。やはり一汗流してから食べるトマトは最高です。
いつか本物の大きな畑を耕してみたいなぁ。いえいえ、ここだって狭いながらも立派な畑です。砂利だらけの所を自分で開墾した私の開拓地。最近は土の中にオケラが住み着いてくれるようになりました。まだこんな市街地にもオケラがいたんです。そして私の菜園を自然の一部として認めてくれたんです。うれしかったですね。
こんなふうに農を楽しみ、食を楽しみ、季節を楽しみ、ちょっとだけ本当の自然とも接することができるようになった庭の小さな菜園が、私の最高のお気に入り場所です。
「陽だまりのサンルーム」
我が家で家を建てるとき、父は家族にいろいろ間取りを相談してきましたが、そんな父が唯一主張した場所があります。
それは南向きの二階の場所をベランダにするのではなくてガラスを大きくしたいわばサンルームにしたい、ということだったのです。
父の話によれば、家はできるだけでこぼこのないほうが傷みが少なくなるのでベランダを設けるよりずっといいのだとか。
その話を聞いてなるほど、と思いつつ特に反対する人もいなかったので、そのままその計画は実行され、南向きの一番いい場所にサンルームができました。
ガラスは下70センチくらいのところから天井までの大きさです。それが壁ほぼ一面に入れてあって、日当たりは抜群。
一応物干しざおつきなのでそのあたりはつや消しではありますが、洗濯物を外に干す夏はあまり気にならない状態です。
ここに棚を設けて鉢植えも置き始めました。
日が一番あたるこの場所は植物も生き生きとしています。
私たちは、植物の世話をしながら、それを楽しんでいますが、実際に住みはじめてこの場所のよさがわかるのは、一面のガラスから見える家の庭の風景でした。
この場所からは庭が一望のもとに俯瞰できるのです。
よく、母がこの場所にあがってきて庭をみて、あの場所になにか植えようかとか、あそこに花が咲いたとかいろいろと話して来ます。
また、陽だまりがぽかぽか暖かい春先や秋の小春日和には座布団を持参してそこで本を読んだりのんびり植物を眺めたり。
最近では鉢植えの数も多くなってきたので、サンルームもっとひろくしてもよかったね、などと、家族で笑いながら話しています。
「祖父母の家の裏の山」
裏の山といっても便宜上、そう呼んでいただけであって
実際は勝手口の外にある石組みの斜面のことです。
何の変哲もない、ただ石が組み合わさってできた斜面なのですが、
冬にはカボスが、夏から秋にかけては石の隙間から百合が咲いていました。
特に遊び相手がいない時はそこに登って遊んでいました。
冬にお年始で挨拶に行くと、年の近い子どもはいないし、
かといって台所の手伝いができるほど大きくはなかったので、
親戚にあいさつすると後は席でおせちをおとなしく頂いている他ないので、
「裏の山」にいってひたすらカボスをもいでいました。
丁度、斜面から木が生えているので子ども心によじ登るのは
非常に冒険でもぐのはとても楽しかったのです。
(周りの大人が止めなかったのも、大した傾斜ではなかったからでしょう)
収穫したカボスは祖父母の家と半分にして、家でカボスの風呂に入るのが非常に楽しみでした。
ただ、毎年痒くなるのでおかしいと思っていたら、
成分の中に刺激が強い物質があるので通常は干した皮を使うと後年知りました。
百合は夏にお盆で行く時に、農作業用のはさみをかりて切って
もらってきました。
母親は百合は花粉がついて嫌だといい顔をしないのですが、
それでも10本くらいはもらってきたと思います。
祖父母は「子どもにお金をあげても価値が分からないからあげない」という
主義だったので、今思うと勝手にカボスをもいできても百合を切ってきても
怒ることなく持たせてくれたのでしょう。
祖父母の家は道路の拡張工事で移動して敷地が狭くなり、
今は「裏の山」はもうありません。
ですが、旅番組で石垣から百合が咲いているのを見ると
「百合って妙なところから生えてくるんだよなぁ」と思いだします。
「父が設計し、祖父が建てた家」
私の実家は、祖父の製材の仕事の関係で、すべて祖父とその大工仲間に作ってもらいました。
特に外見上、際立った所はありませんが、祖父らしく、武骨にがっちり・頑丈に作られているのが特徴。
母は「台風が来ても、地震が来ても、たぶんこの家は大丈夫」と常に言っていたので、本当かどうかは別として(笑)、なんとなく祖父に守られているような信頼感を持って過ごしてきました。
家の設計は父が担当しました。
ふだん不器用でシャイな父親ですが、この家には父の個性が思い切り出ているのです(笑)。
私たち兄弟の子供部屋には、天窓が取り付けられ、天井は勾配高天井。私たち子供が大喜びだったのは言うまでもありません。
空や星が好きな父らしいな・・・と幼心に感じていました。(恥ずかしがり屋だから、本人には言わないでいてあげましたw)
南の窓側には細長く庭を作って、花や実のなる植物を植えました。
キウイは2Fの窓から収穫。柿はベランダから収穫。
今は、柄にもなく、つるバラ栽培を始めて満悦の様子。
この庭は若き父と母の合作です。
やたらと広いベランダでは、ベランダ栽培。
シソやトマトやパセリなど、食べられるもの中心でした。
私はトマト栽培に何故かはまり、妹に笑われたほど。
鳥もよくやってきて、藤棚にはキジバトの親子が、駐車場にはツバメの親子が、庭にはメジロ、ヒヨドリ、そしてスズメたちが来てくれました。父は毎日欠かさず餌を置いては、窓から観察していましたね(笑)。
やがて、子供たちは全員独立して父と母だけが残されることになりました。
2人で暮らすには、ちょっと大きすぎる家。
天窓のある子供部屋も今は、しんとしています。
分不相応になったこの家ですが、父親らしさが詰まった、家の特徴を思い出すと、きゅんとありがたい気持ちになります。
ひとつひとつの家の中の特徴に、父親の理想や愛情を感じます。
分不相応なサイズも、じつに不器用な父らしい気がします。
私も今では、田舎暮らしに憧れるようになりました。
実のなる木を育てて、家族で仲良く食べるのが夢です。
幼少期の経験は恐るべき影響力ですね。
そんなわけで、私が家で一番好きな場所は、祖父と父で建てた家全体です。
「夢広がるアイデアいっぱいイエリビング」
普通のことかもしれませんが・・・
普通だからいいかもしれない・・・
・・・・・・・・・
うちのリビングは大賑わいだ。
ゲームで遊ぶ者もいるし、
漫画を読みあさるものもいれば
ボーっとしている人もいる
他には
僕たちとわいわいしているものもいるし、
通信対戦しているものもいるし、
アイデアいっぱいの空間、
それがリビング。
こんなこともあるものだ。
ある日、年越しの12月31日
いとこたちが来てくれた。
もちろん12時まで起きていたし
眠くも思わなかった。
そのぐらいいい夢がつまったリビングである。
普通のこともdream.
「前の家のベランダ」
今住んでいるアパートの部屋には、まだ自分の中で気に入った場所と
呼べるところはありません。
アパートの回りは、比較的静かで落ち着ける所なんですけどね。
先月まですんでいたアパートのベランダのように
(ベランダに出て、そこからみる風景が好きだったんです
昼も夜も)
今住んでいるアパートの部屋でもお気に入りと呼べる場所を
作りたいなと思ってはいますが
今は、時々まだ前のアパートのベランダから見た景色が
懐かしく思えるので
「母と並んで立つキッチン」
母が東北にボランティアしに行きました。
一週間は帰ってきません。
いつもは手狭に思えるキッチンですが、一緒に立つ人がいないと、なんだか隙間が空いたような気がします。
もちろん今までも一人で料理する事の方が多かったのですが、あらためて一人で立ってみると、私が大好きなのは「ねぇ、ちょっと味見して」なんて気軽に声をかけあえる、母と並んで立つキッチンだったんだなぁと思います。
料理というのはひとつの創作です。
創作は出来上がった作品だけでなく、作っていく過程もクリエイティブ。
だから、それを一緒に研究し合ったり、お互いの新しい技を披露し合ったり出来る相手がいると、何倍も楽しくなります。
様々なテーマに取り組んでいくお料理研究は、キッチンがまるでクラブ活動のよう。
料理と名が付けば、郷土料理からフランス料理、お菓子作りまで、何でもやっちゃう。
そんな中から色んな新しい「わが家の味」が生まれました。
たとえばこれからの季節は、四川料理に学んだ辛さが爽やかな夏カレー。
四川料理は特に多彩な香辛料を特徴としますが、それは四川が多湿で夏冬の寒暖差が激しい土地柄だから。
日本の梅雨時や夏も同じですよね。
こんな語らいの中から「四川料理のスパイス使いをカレーに応用」のテーマが生まれ、わが家独特の夏カレーに発展していきました。
お客様をお招きする時は、特にキッチンが活気づきます。
おもてなしのテーマを考え、テーブルセッティングから料理までを総合的にプロデュース。
特におもてなし料理は家庭料理と違って「非日常」を楽しんでいただくものですから、どんな非日常に出会っていただくかが大切なテーマです。
たとえ簡単なお酒の肴だって、工夫しだいで色々な驚きを楽しんでいただけるはず。
そんなアイデアに二人して全力投球です。
もちろん母の友人や私の友人を招いてのイエレストランごっこや、お料理研究会も楽しいです。
でもやはり一番楽しいのは、日常の食事を二人して作っている時。
お互いそれぞれの動きが読めていますから、全く料理に関係のない世間話をしながらでも抜群の連係プレー。
心が通じ合ってるなぁって感じます。
もちろん母とのティータイムもキッチンで。
暮らしの幸せを生み出していく場所でのひとときは、とても優しい時間が流れていきます。
あはは、こんなことを書いていたら、いい歳をして、ちょっと母が恋しくなってしまいました。
帰ってきたらどんな夕食で迎えるか、今のうちから研究しておこうかな。
キッチンは、母と私の二人のお城です。
「ベランダが私のアトリエ」
近ごろ油絵を楽しんでいる私ですが、油絵は描く場所に困ります。何と言っても油が臭い。油絵に使う油には色々種類があって用途や目的によって使い分けますが、中にはすさまじい臭いのものもあるのです。窓を開ければ済むかと思いましたが、やはりかなり後まで臭いが残ります。
また、伸び伸びとした絵を描くには、どうしても部屋という閉鎖的な空間がイメージ的に邪魔をします。もっと広々した所で描きたいなぁと思いましたが、場所がありません。そこで思い立ったのがベランダでした。そんなに広いベランダではありませんが、それでも外に向かえば、手狭な私の部屋よりも、ずっと視界が広々です。もちろん油の臭いも気になりません。
何より素晴らしいのは、太陽光の下で色が扱えることです。演色性(光による色の見え方)は自然の太陽光が基準ですから、これが最高の色の見え方ですね。
ベランダには、プランター栽培ですが、色々な植物たちが並んでいます。こんな市街地ですが、緑を求めて小さな虫たちもやってきます。明るい日差しの下で自然の風を受けながら、そんな楽しい訪問者と一緒に過ごす時間はそれだけでも癒しの時間。拙い絵も伸び伸びとしてきて、室内で描くよりずっといい絵が描ける気がします。
根を詰めて描いていると、けっこう体がこわばります。そうしたら立ち上がって、軽く体を動かします。うーん、気持ちいい。すーっと息を吸い込んで深呼吸。部屋の中では油の臭いで、とても深呼吸どころではありませんね。この気持ちよさもベランダならではです。
時々道行くご近所様が「いいのが描けますか」などと声を掛けてくれることもあります。最初はそれが恥ずかしかったのですが、いつの間にか慣れました。
「近所の景色を描いてるの~?」「いえ~、先月写生しに行った山の景色の続きをね~」「へ~、どこ行ったの~」「棒ノ嶺~」「ありゃぁいい所だねぇ~」「天気良かったんで景色がきれいでしたよ~」。
こんなふうにご近所様とのコミュニケーションも弾みます。
描いているといつの間にかカンバスの上の絵に引きずられて、本当に描きたかったイメージがぼやけてしまうことがあります。そんな時は目をつぶって、自然の風を感じてみることにしています。すると再び描きたいイメージが鮮明になってきて、途中で行き詰まることが無くなりました。
最近は少し水彩も描いています。雨の日は水彩の小さな絵。ざざざっと紙の上に木炭で素描して、その上に淡彩で色を乗せていくような描き方が好きです。雨の日は水彩日和。ベランダで育てている植物などがいいモデルになってくれます。
頭の上に洗濯物がはためいていることもありますが、それもまた良しのベランダアトリエ。私の大好きなお気に入りスペースです。
「実はトイレがお気に入り」
ウケを狙っているわけではありません。あの狭さがいいんです。しかも日常の生活動線からちょっと離れた場所という特殊性。使い方によってはイエの中の秘密基地のようにもなってくれるすてきなスペース。それがトイレなんですね。
トイレには美しい女神様がいらっしゃると言われるくらいですから、清掃が行き届いていれば、とても清潔なスペースです。その快適さを維持するために、せっせとお掃除。自分の部屋よりも熱心に清掃しています。
臭いも常に清潔であれば、また家族皆が健康で肉食に偏らない健全な食生活をしていれば、たとえ誰かの使用直後であったとしても、そんなに気になるようなことはありません。一応脱臭用として炭を篭に入れて飾っています。
さらに、以前もちょっと書きましたが、トイレ専用のオーディオ設備も取り付けてあります。狭く反響も大きい場所ですから、そういう特殊性を意識した上で、心地よい音が聴けるシステムとして、こだわって自作しました。
壁には、ぱたんと開くと列車のテーブルのようになる物を自作。ビルの壁などに埋め込まれている分電盤の蓋を利用して作ったので、クリーム色の堅牢な粉体塗装で、既存のタイルと全く違和感なく取り付けられました。これを開いてノートパソコンを乗せると、もうそこで仕事をしてもいいような場所に早変わり。そういえばトイレで原稿を執筆するという作家さんもいらっしゃいましたね。
トイレには、夏涼しく冬暖かいという利点もあります。だいたいトイレというのは北向きの日当たりの悪い場所ですから、夏でもけっこう涼しいんですよね。あまり長時間居続けると真夏は人の熱気で暑くなってしまいますが、CD一枚聴き終える程度の時間なら、タイル張りのヒンヤリ感がなかなかいい感じです。
冬は、ほんの小さな暖房機で、あっという間に暖まります。独りで暮らすならイエにいる時はずっとトイレでもいいなぁと思ってしまうくらいの快適さです。わが家では小さなトイレ用ヒーターを置いていますが、本当に短時間の稼働で暖まりますから、せっかく暖まったら、用を足してすぐ退出ではもったいないですね。家族がいない時はちょっと読書でもして過ごしましょう。あ、ご存じだと思いますが、冬場は暖かい部屋から冷えたトイレに移動すると、その急激な温度差が脳卒中などを引き起こすことがありますから、中高年のご家族がいる家庭では特に要注意。トイレ用ヒーターが欠かせません。
あまり長時間一人で粘ると家族の顰蹙を買いますが、トイレもくつろぎのスペースと考えると、常に清潔なトイレが保てていいですよ。今日もせっせとトイレ掃除。専用オーディオから流れる音楽に乗って気持ちも軽やか。きっとトイレの女神様も微笑んでくださることでしょう。
「庭の『雑草ガーデン』」
GWスペシャル“イエ・ルポ”-Green Week Action 2009-
http://q.hatena.ne.jp/1241758219/216516/#i216516
“イエ・ルポ 2” #044「コレだけは受け継ぎたい!未来にも残っていて欲しいイエ・モノ」
http://q.hatena.ne.jp/1255668599/237317/#i237317
でも書かせていただいた「雑草ガーデン」が一番のお気に入りです。家族みんなで力を合わせて作ったお庭の野原。3年目の今年は、ずいぶん色々な草が生えてきました。
ちっちゃなハート形の葉っぱはカタバミです。よそで見るカタバミよりちっちゃいなぁ。ずっとカーポートになっていた土なので、まだ養分が足りないのでしょうか。
ヨモギも生えてきました。すごいですね。種まきなんかしていないのに、いつの間にか生えてきたんですよ。こういう草が何代もに渡って大地を肥やしていくのかなぁと思います。ただし、ヨモギの花粉はアレルゲンとなるので、花芽がついたら、ご近所に花粉症の人がいるといけないので、ごめんねといいながら摘むことにしています。
エノコログサも生えてきたー!ねこじゃらしです。かわいいです。これも花粉がアレルゲンとなる可能性があるので、ご近所のご迷惑にならないように、花穂が若いうちに食べちゃいます(笑)。軽く火で焙ったり、天ぷらにしたりして食べられるんですよ。粟はエノコログサの変種ですから、みのった実も食べられるのかもしれませんが、それはまだ試したことがありません。
ハルジオンもヒメジョオンも咲きました。ハルジオンは春で花が終わってしまいますが、ヒメジョオンは夏を過ぎても咲いているのがあります。あ、チョウチョが来ました。アゲハチョウです。うわーすごい、お母さん来て来てと庭で騒いでいたら、お隣さんが塀越しに、「それ、うちのサンショウで育ったアゲハなんですよ、今朝羽化しました」と教えてくれました。お隣のお庭とわが家の庭が命の絆でつながりました!
そして今年はなんと、葉っぱの上に小さなバッタの赤ちゃんを発見!!きっとこの「雑草ガーデン」に卵を産み付けてくれたお母さんがいたんです!!わが家生まれのバッタさん。元気に大きく育ってね!!
こんなふうに、自然の命を愛でながら過ごすわが家の野原、「雑草ガーデン」。休日の天気のいい日は、横にレジャーシートを敷いて、ちょっとしたピクニックごっこが繰り広げられます。サンドイッチやおにぎりを食べながら、庭の一角のささやかな自然を楽しみます。
父が言いました。「このイエの敷地も自然からの借り物なんだなぁ。イエが無くなって更地になれば、すぐにこういう植物たちが元の姿に戻していく」。すると母が言いました。「それって悲しいことなのかしら、すてきなことなのかしら」。父はしばらく考えて、「ここに住むわれわれが自然の一部ならすばらしいことさ」と言いました。ちょっと哲学的。家族の語らいも絆も深まる、みんなの安らぎのスペースになっています。
「我が家の顔」
我が家の中で、お気に入りの場所はいくつもあるが、自分にとって一番は、やはり玄関だ。
扉を開けると現れる空間、広さは大体二畳ほど。
入った左手には、床の色と同じ色でまとめた収納スペースを兼ねた靴箱があり、右手には小さなディスプレイスペースと
ミニベンチがある。
小さなディスプレイスペースであるが、そこには小物や鉢植え、時折花瓶に花を挿して置いている。
季節によって花や飾りを替え、よく訪れるお客様にも、その都度楽しんでもらえるように心がけている。
ベンチは家族が靴を脱ぐ間に荷物を置いたり、お客様がブーツを脱ぐ時にかけてもらったりするのに大変便利だ。
そして、かすかに漂う香の香り。
この香りが玄関の靴の臭いを消すと共に、自分にはここが我が家だと安心させてくれる匂いとなっている。
玄関を開けた時の正面はリビングの親子扉で、自分が帰宅し靴を脱いでいると、
その扉のガラスのスリットから娘達の顔が覗くやいなや、 「おとうさん、おかえり~」の声と共に二人が駆け寄ってきてくれる。
その後から続いて妻が。
家族が笑顔で迎えてくれるのは、至福の瞬間だw
最近この玄関に、新しいインテリアが増えた。
子供達が保育園で描いてきた絵である。
リビングに飾るか玄関に飾るか・・・・と、とても迷ったが、帰ってきて真っ先に目に入る場所に飾ってあげたいと思い、
玄関に決定。
カラーペンで描いた娘作の「お父さん」と、息子作の「だんご虫とカマキリと蝶」の絵。
どちらも保育園で先生やお友達に褒められたもの。
本人達はもとより自分もとっても気に入っている。
そして子供の絵を見るとなんとも安らぐ ←親バカ全開。
お気に入りの玄関が、これまで以上にお気に入りの場所になったw
玄関は、家の中では滞在時間が一番短い場所であるが、我が家の顔である。
帰ってきて、玄関扉を開けるとホッとする。
「和室」
わたしのイエのなかで、いちばんくつろげるのは、和室です。
たたみのうえに寝転んで、新聞を読んだり、読書をしたり、
窓の外を眺めたりしている時間は、まさに至福の時ですね。
たたみのうえは、なぜこんなに落ち着くのだろう、といつも思います。
本を読んでいて、ふと気がついたら、眠ってしまっていた、
なんてことは、数えきれないほどありますね。
まあ、そんなことが許されるのは、休日だけですが…。^^
「癒しの空間」
我が家の「浴室」は特別凝った仕様ではなく、オーソドックスなものですが私の大好きな場所です。
ここでは頭や体を洗う以外にも、いろんなことをします。
以前、イエはてなの「バスルーム」というテーマの時に「浴育のススメ」として沢山書きましたので、
もしよかったら併せてご覧ください。
http://q.hatena.ne.jp/1287550283/274799/#i274799
お互いの背中に文字や絵を書いたり、歌ったり、手遊びをしたり。
水や石鹸を使った、お風呂場ならではのプチ実験wや、遊びをしています。
近頃は私の仕事もだんだんと忙しくなり、帰宅しても夕食の準備などをしていたりで、
なかなか娘の話を聞いてあげられないのですが、バスルームの中ではずっと一緒。
「あのね~」、「それからね~」と一生懸命話してくれる、娘の一日の出来事をゆっくり、じっくり聞いてあげられます。
そうしてお互いリフレッシュ♪して、また元気に明日を迎えるという感じです。
娘が小さく、湯船の中でしっかりお座りができない頃には、ラッコが石を抱えるように、
おなかの上に娘を浮かせるように抱っこして、ゆらゆら一緒に揺れながら話しをしていました。
今では娘もすっかり大きくなり、私のおなかに乗るにはちょっと重くなりましたが、
たま~に甘えておなかの上に乗ってくると、懐かしさとその重みに成長を感じて、なんだか幸せな気持ちになります。
休みの日、昼間にオットと娘が一緒にお風呂に入る時には、中から謎の会話や二人の笑い声が聞こえてきて楽しそう♪
時間に余裕があるせいか、普段よりずっと長風呂ですw
顔にお湯がかかると泣いていた娘も、今ではすっかりお風呂好きになり、もっと遊ぶ~となかなか出たがらず、困ってしまうことも。
こんな我が家の浴室は、大切な家族のコミュニケーションツールであり、そして癒しと和みの空間です。
「庭に置いた杉丸太のベンチ」
地方の親戚の所に遊びに行った時のことでした。そこは杉林がたくさんある所で、ちょっと街並みを離れて山道に入ると、切り倒された丸太がたくさんあるんです。間伐材ではない、幹の太さが30cm以上もある立派な丸太です。そういう丸太が長さ数十cmに切断された状態で道端に積み上げられているのを、たくさん見かけました。
親戚の人に聞いてみると、それは薪にするためとのこと。昔は大きく育ったら切り出していくことを前提に木を植えていた、だから育ちすぎた木は伐採して間を開けてやることが森の維持にとって大切なわけだが、今は材木として出荷しようとすると運賃だけでも赤字になるので、ああやって短く切り刻んで薪にするわけだよと。林業の衰退を象徴するような悲しい話でした。
何個かもらえないだろうかと聞いてみると、黙って持っていけば泥棒だけど、くれと言ってダメだという人もいないだろうなという話でした。試しに山で出会った人に少し分けてもらえないかとお願いしてみたら、本当にいくらでも持って行けとのお答えでした。運搬手段は乗ってきた乗用車しかありませんので、4個だけいただくことにしました。山道に車を持っていくと、乗せるのまでお手伝いいただいて、恐縮のいたりでした。お宅をお聞きして、後でお酒を持ってお礼に行ったのは言うまでもありません。
こうしていただいてきた杉丸太は、とりわけ太く立派な物でした。上面をヤスリがけしてきれいにし、庭の一角に並べると、それだけですばらしいベンチになりました。ちょっとした山の展望台のベンチみたいです。
樹皮はそのまま、切り口にも全く塗装をかけていませんので、数日に一度は布できれいに拭いて磨きます。しだいに年輪が浮かび上がってきて、美しい風合いを醸し出すようになってきました。
4つ並んでいますから、家族3人に、近くで一人暮らしをしていてほとんど家族同然となっている親戚の女の子まで含めて、みんな並んで座れます。狭い庭ですが、そこが家族のくつろぎの場所になりました。春は桜餅などを食べながら熱いお茶をズズー。夏は冷たい麦茶などを飲みながら夕涼み。庭がたっぷり楽しめます。これがなかったら、庭はただの通路プラスαでしかなかったでしょう。
わが家に遊びに来てくれる人たちもそれを見て、かっこいいなぁ、うちにもほしいなぁと言ってくれます。こういうニーズが増えてくれば、そこから林業の振興につながっていかないでしょうか。丸太を楽しむ庭作りをイエはてなから広められないかと、ちょっと願ったりします。
前述の親戚の女の子が、丸太の大きさに合わせたかわいい座布団を作ってくれました。「これで何時間でも座っていられるね」。梅雨が明けたら、この丸太に座って、入道雲を見上げます。山の展望台から見るのと同じ空が、イエの庭で満喫できます。
「夢の詰まった工作机」
私は子供のころから工作が大好きでした。工作だけでなく、そのための道具を揃えるのも大好きでした。お菓子の缶を工具箱にして、その中に色々な道具をしまっていきました。それは子供だった私にとっての宝の箱でした。
子供ですから高価な工具は持てません。あるのはハサミやカッターといった、工具というより文房具というべき道具が中心でした。でも、ピンセットがあれば便利と聞けば竹を削り出して手作り。もちろん粘土ベラなども作りました。ヤスリは親が使っていた爪ヤスリ。子供の工作なら、そんな有り合わせの物でも十分な威力を発揮してくれました。
中学進学を目前に控えたころ、机を新調してもらいました。子供の勉強机から、大人のような机にグレードアップでした。古い机は捨てるというので、それはもったいないと、工作専用机にすることにしました。古い机とはいえ大事に使ってきた物ですから、傷を付けたりするのは嫌です。乏しい小遣いを持ってホームセンターに行き、大きな合板を買いました。一人では運べないので、友だちに手伝ってもらってイエまで運びました。サイズを合わせてノコギリで切って机の上に乗せると、これで傷が付いても平気な工作専用机が完成しました。部屋は狭くなりましたが、夢のスペースは格段に広がりました。
引き出しの中には、だんだん本当に工具と呼べる道具が増えていきました。やがて大人になり、どんどん本格的な工具が増えていき、今ではとても引き出しの中には納まりきれなくなっていますが、それでも机は健在です。今も室内で出来る小さな工作は、その机に向かって行います。机の高さはずいぶん高く改造されました。天板の隅には万力なども取り付けられ、勉強机だったころの面影は薄れています。でも、そこが夢の詰まった宝箱であることに変わりはありません。
私は、一日の作業を終えた後は、必ずその机でコーヒーを一杯飲むことにしています。そうすることで机の上が片付くからです。作業途中の物はそのまま出しっぱなしにしますが、それでも作業の区切り区切りできちんと整頓。これを怠ると精密な作業には不向きな場所となってしまうからです。机でコーヒーを楽しむ所まで入れて作業スケジュールを考える。これが私の工作ポリシーです。
この作業後の一杯のコーヒーが、とてもすてきな時間なんです。作りかけの物を眺めながら香り高いコーヒーを楽しんでいると、それが次の作業手順を考えたりするとてもいい時間になりますし、なにより夢が大きく膨らみます。完成後の状態を想像しながらゆったりとした時間を過ごすことで物づくりのビジョンが明確になり、より完成度の高い作品へと近付いていくんです。
趣味ではなく仕事で根を詰めている時は、この工作机が軽食スペースにもなります。疲れを取るには気持ちの切り替えが大切です。大好きな工作机に移動しての小休止が、とてもいい安らぎの時間を与えてくれます。
時々そこは読書机になることもあります。精密作業用の照明を備えたこの机は、読書にも最適な明かりを提供してくれるからです。そういえば子供のころもこの机で色々な本を読んだなぁ。そんな思い出を積み重ねてきたこの机が大好き。そこで過ごす時間が大のお気に入りです。
「安らぎのベッドルーム」
まずは主照明を消し、フロアライトと、ベッドサイドのテーブルを照らす小さな照明だけにします。テーブルの上には、時にはハーブティー、時にはウイスキーグラス。蒸し暑い夜はぶっかき氷に焼酎なんていうこともあります。そしてお気に入りの音楽。ゆったりと横長のソファに腰掛けて、ただただ上質の夜を楽しみます。これが第一のやすらぎポイント。照明と音響が心の緊張の糸をほぐし、心地よいリラックス感を誘ってくれるんです。
猫達も集まってきて、みんな並んでソファの上。冬はぞろぞろと膝の上に乗ってきますが、今の季節は少し離れて寝転がっていることが多くなりました。アルバムを1枚聞き終える頃には、すっかり瞼が重くなっています。
「さ、寝ようか」
私が立ち上がると、猫達も一斉にベッドに移動です。照明を消し、常夜灯だけにしてベッドに潜り込むと、冬なら猫達も一緒に布団の中に入ってきます。今は布団の上に乗っかったままのことが多いですが、とにかく必ず猫達が一緒です。これが第二の安らぎポイント。
そして第三の安らぎポイントがドリームキャッチャー。ネイティブ・アメリカンに伝わる「夢のアンテナ」です。色んなバージョンを作りました。烏骨鶏の羽根で作った物は、友人にもお揃いの物を作って配った仲間とシンクロするバージョン。野鳥の羽根で作った物は、空とシンクロするバージョンです。そのほか、銀で作った月とシンクロするバージョン、全てを植物素材で作った森や野原とシンクロするバージョン、猫の抜け毛を集めて作った動物達の心とシンクロするバージョンもあります。色んなドリームキャッチャーを気分によって付け替えて、楽しい夢が見られるおまじないです。
ベッドは窓辺に置いています。カーテンは、今は薄手の淡い黄色。ですから、朝は淡い黄色の光で目覚めます。私にとっては、これが一番目覚めがいいみたい。一時期昼と夜が逆転していたこともありましたが、今は普通に昼型生活。ふわーと背伸びをすると、猫達も起きあがって、背中をぐーっと持ち上げて伸びをします。そしてトンとベッドから降りて、みんなで床の上を行ったり来たり。ごはんちょうだいの合図です。
猫は本当は夜行性なので、夜がお食事タイム。でもうちの子達は、夜は私と一緒にベッドでごろにゃんですから、朝一番にごはんをねだるんですよね。
「はいはい、俺のコーヒーよりみんなのごはんを先にするよ」
こうして二度寝なしの爽やかな目覚め。別名強制起床モードとも言いますが(笑)、猫達の「早く早く」と期待に目を輝かせている顔を見たら、起きあがらないわけにはいきません。こうしてベッドルームを出ると、いつもの日常が始まりますが、また今夜、この安らぎの場に戻ってきます。
あ、そうそう。去年イエはてなで教えてもらった青ジソを使った快眠法。
■ 青ジソで涼しく快眠大作戦 by id:TinkerBellさん
http://q.hatena.ne.jp/1277873642/267069/#i267069
今年はベランダで育てている青ジソに加えて、さらに菜園の一畝を青ジソ専用にしちゃいました。夏に向かってすごい量が収穫できそう。わが安らぎのベッドルームに、さらなる安らぎがやってきてくれそうです。
「お気に入りの階段」
小さい頃に住んでいたイエで、とても気に入っていた場所があります。
それは、日に何度となく上り下りしていた階段でした。
玄関からまっすぐ続く廊下を通り、突き当たりの右側にある扉を開けると、
そこから折り返すようにまっすぐ階段の延びる造りになっていました。
階段の途中には一段板の幅が広くなった場所があって、最上段も幅の広い段になっていました。
最上段からは二方向に行けるようになっていて、一段上がると三畳ほどのサンルームになっていて、右手に行くと台所。
サンルームと台所の境、つまり最上段の右端には大黒柱があり、その柱を挟んだ斜め前が小さな居間になっていました。
階段の最上段の壁には腰の高さの大きな窓が、またサンルームにも一面の、すりガラスが入っており
日中は南向きのためもあって光の入りがよく、階段や台所、居間まで明るく照らしてくれました。
そして階段の上の窓を開け、一階や反対側の窓も開けると家中の空気が入れ替わるように思えるぐらい、よく風が通るのです。
とにかく風通しのいい家で、たとえ夏の日差しが強くても涼しさの方が勝る感じでした。
この窓からの風はとても心地よく、私は硬い木の階段の最上段に座り、サンルームの床をテーブル代わりに、本を読んだり宿題をしたりしていました。
当時の私の定位置は、この階段の最上段でした^^
その頃、母が階下で仕事をしていたので、一階に行くと邪魔になるし、でも母の様子を知りたいし、おまけに
二階に上がってくる際にはこの階段が一番に母に会える場所!ってことで、この階段で過ごしたがったのだと思います。
友達が遊びにくると、階段ではお決まりのジャンケン!グリコ!遊びもしていましたね。
遊び方は皆様もよくご存知だと思いますが、ジャンケンをして勝った人が、勝った分だけ進めるというもの。
グーはグリコ以外にもグリンピース!にすることもありました。
一番上でピッタリ終わるまで何往復もすることもw
夏の夜には、階段の途中に座り、窓の外に綺麗な星空が見えるよと、
母や弟と一緒に階段の途中に座って窓から空を見上げて過ごしたりもしました。
窓からは裏庭がよく見えて、天気のいい日には、そこから庭を眺めてサンルームではなく、なぜか階段で日向ぼっこをしたことも。
階段の端にある大黒柱には、階段の上で私と弟と丈比べをして印をつけていましたが、年に一度どころではなく、
月に数回は計っていましたので、柱には無数の傷がついていました。
階段は上と下の階をつなぐ大事な通路ですが、この階段には、私にとって、ちょっとした不思議な力がありました。
例えば父のお小言にフン!と思った時も、この階段を降りると「ま、いっか」と思えるようになったり。
また、友達や弟とけんかをした時も、この階段を上ると「怒りすぎたかなあ」と反省したり。
そう、階段は小さい頃の私の気持ちを落ち着かせてくれたり、慰めてくれる効果も併せ持っていたのです。
そのため、気分を変えたい時には、この階段を何度も昇り降りした記憶がありますw
今のイエには階段がありませんが、子ども達も階段が大好き。
いつか安全に遊べて家族の交流もできる階段スペースのあるイエをつくってあげたいなぁと思っています。
「前の家のベランダ」by id:nakki1342さん
http://q.hatena.ne.jp/1308118945#a1079263 について
そうですかー。まだお引っ越しして間がないんですね。引っ越してしばらくはどうしても前のイエと比較してしまって、新しい環境の「ここだけの特別」が見つけにくかったりすると思います。でもだんだん色んな発見をして、新しい環境が好きになって行きますよね。
私は完全な住み替えという意味での引っ越しは幼児の頃に一回体験しただけなんですが、しばらくイエを離れて別の場所に住んでいたことはあります。その時一度アパートを移って、二度目に入った所は環境最悪。周囲はゴミゴミしているし、騒音はうるさいし、日当たりは良くないし、ここは好きになれそうもないなあというのが第一印象でした。
でも、ベランダで植物を育てていたら、そこにテントウムシがやってきたんです。へーーー、こんなゴミゴミしたマチにも可愛いのがいるんだと感激して、それからだんだん新しいアパートが好きになっていきました。
そこを引き払う時、がらんとなった室内に寝転がってみたら、そこでの色々な日常が思い出されて、ちょっと泣けて来ちゃいました。
どんな場所も住めば都・・・・というか、住めばそこが自分の愛するイエなんですよね。新しい環境の良さを色々発見して、そこを好きになっていってくださいね(^-^)
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